スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(Windows(R)用)

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5.11.1 ブロック転送機能

HiRDBサーバからHiRDBクライアントにデータを転送するときに,任意の行数単位で転送する機能をブロック転送機能といいます。HiRDBクライアントからHiRDBサーバにアクセスし,大量のデータを検索する場合にブロック転送機能を使用すると,検索性能を向上できます。ただし,転送行数を多くすると通信のオーバヘッドが減少するので検索時間を短縮できますが,所要メモリが増加するので使用時には注意が必要です。また,転送行数を多くし過ぎると,通信で再送が発生し,再送のための時間が余分に掛かります。転送行数が多ければ多いほど再送も増えるため,転送行数が多いとブロック転送の効果がなくなります。したがって,転送行数に大き過ぎる値を指定しないようにしてください。ブロック転送機能の概要を次の図に示します。

図5-12 ブロック転送機能の概要

[図データ]

ブロック転送機能の使用
ブロック転送機能は,次に示す条件を満たす場合に使用できます。
  1. クライアント環境定義PDBLKFに2以上の値を指定している場合,又はPDBLKBUFFSIZEに1以上の値を指定している場合
  2. FETCH文を指定している場合(ただし,次のどれかの条件に該当する場合を除きます)
    ・カーソルを使用した更新
    ・BLOB型の選択式がある検索
    ・クライアント環境定義PDBINARYBLKFがNO(省略も含む)で,かつ定義長が32,001バイト以上のBINARY型の選択式がある検索
    ・BLOB位置付け子型,又はBINARY位置付け子型の変数を使用して結果を受け取る検索で,かつホールダブルカーソルを使用した検索
クライアント環境定義については,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。