スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(Windows(R)用)

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2.1.1 HiRDB Advanced High Availability

HiRDB Advanced High Availabilityを導入すると,次に示す機能及びコマンドが使用できるようになります。

スタンバイレス型系切り替え機能とは,障害が発生したときにほかのユニットに処理を引き継いでサービスを続行する方式の系切り替えです。待機用のリソースをスタンバイする必要がないため,従来の系切り替え機能(スタンバイ型系切り替え機能)に比べて経済的です。従来の系切り替え機能では,障害時に業務を引き継ぐためのサーバ,CPU,メモリリソース一式を事前に確保する必要がありますが,スタンバイレス型系切り替え機能ではその必要がありません。別のサーバを代替サーバとして登録し,障害発生時にはほかのユニットで処理を引き継ぎます。処理を引き継いだユニットの処理性能が低下することがありますが,リソースを有効に使えるため,システム全体のコストを低減できます。

スタンバイレス型系切り替え機能には1:1スタンバイレス型系切り替え機能と影響分散スタンバイレス型系切り替え機能があります。スタンバイレス型系切り替え機能については,「8.1 系切り替え機能」を参照してください。

HiRDBシステム定義を変更する場合,HiRDBを終了する必要がありましたが,システム構成変更コマンド(pdchgconfコマンド)を使用すると,HiRDBを終了する必要がなくなります。このため,HiRDBを稼働したままユニット又はサーバ構成を変更したり,システムファイルを追加したりできます。システム構成変更コマンドについては,「6.5.4 システム構成変更コマンド(pdchgconfコマンド)」を参照してください。

グローバルバッファを追加,変更,又は削除する場合,HiRDBシステム定義のpdbufferオペランドを変更する必要があるため,HiRDBを一度終了する必要がありました。pdbufmodコマンドを使用すると,HiRDBを稼働したままグローバルバッファを追加,変更,又は削除できます。これをグローバルバッファの動的変更といいます。グローバルバッファの動的変更については,「6.8.1(3)グローバルバッファの動的変更」を参照してください。