3.11.3 Solarisの場合

Solaris使用時のORACLEアクセスライブラリ再作成方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 適用範囲
(2) ORACLEアクセスライブラリ再作成の手順

(1) 適用範囲

ORACLEアクセスライブラリを作成する機能は,次のORACLEシステムを運用している場合に適用してください。

また,ORACLEアクセスライブラリを作成する機能を使用するには,Sun WorkShop Cコンパイラが必要です。

(2) ORACLEアクセスライブラリ再作成の手順

DABrokerでは,ORACLEが提供している各バージョンのOCIサンプルメイクファイルにDABroker専用のリンケージラインを埋め込んで提供しています。使用しているORACLEのバージョンに従い,次の手順で実行してください。

次の手順は,必ず,運用ディレクトリが/opt/DABrokerの環境で実行してください。

DABrokerの運用ディレクトリを/opt/DABroker以外に設定している場合は,いったん,DABrokerのセットアップコマンドで運用ディレクトリを/opt/DABrokerに戻してから実行してください。

(a) Oracle8 8.0.5を使用している場合

次の環境変数を入力して,実行してください。

(メイクファイル実行手順 標準シェルを使用する場合)

  1. 環境変数の設定
    $ ORACLE_HOME=<ORACLEインストールディレクトリ>
    $ export ORACLE_HOME
    $ DABLIB_HOME=<DABroker運用ディレクトリ>
    $ export DABLIB_HOME
  2. ORACLEアクセスライブラリ作成の実行
    カレントディレクトリはシェルファイルがあるところへ移動してください。
    $ sh ./dab_rdbms7805.sh
    これによって,dab_demo_rdbms7805.mkが実行されます。
  3. 正常終了した場合
    再作成用シェルを実行したディレクトリ環境下で,作成したORACLEアクセスライブラリを次のようにコピーしてください。作成したORCLEアクセスライブラリは,再作成用シェルを実行したカレントディレクトリに作成されます。
    $ cp  libdaO7805.so /opt/DABroker/lib/libdaO7805.so
  4. 異常終了した場合
    「●注意事項」を参照し,メイクファイルを再作成して実行してください。
(b) Oracle8 8.0.6を使用している場合

次の環境変数を入力して,実行してください。

(メイクファイル実行手順 標準シェルを使用する場合)

  1. 環境変数の設定
    $ ORACLE_HOME=<ORACLEインストールディレクトリ>
    $ export ORACLE_HOME
    $ DABLIB_HOME=<DABroker運用ディレクトリ>
    $ export DABLIB_HOME
  2. ORACLEアクセスライブラリ作成の実行
    カレントディレクトリはシェルファイルがあるところへ移動してください。
    $ sh ./dab_rdbms7806.sh
    これによって,dab_demo_rdbms7806.mkが実行されます。
  3. 正常終了した場合
    再作成用シェルを実行したディレクトリ環境下で,作成したORACLEアクセスライブラリを次のようにコピーしてください。作成したORCLEアクセスライブラリは,再作成用シェルを実行したカレントディレクトリに作成されます。
    $ cp  libdaO7806.so /opt/DABroker/lib/libdaO7806.so
  4. 異常終了した場合
    「●注意事項」を参照し,メイクファイルを再作成して実行してください。
(c) Oracle8i 8.1.5を使用している場合

次の環境変数を入力して,実行してください。

(メイクファイル実行手順 標準シェルを使用する場合)

  1. 環境変数の設定
    $ ORACLE_HOME=<ORACLEインストールディレクトリ>
    $ export ORACLE_HOME
    $ DABLIB_HOME=<DABroker運用ディレクトリ>
    $ export DABLIB_HOME
  2. ORACLEアクセスライブラリ作成の実行
    カレントディレクトリはシェルファイルがあるところへ移動してください。
    $ sh ./dab_rdbms7815.sh
    これによって,dab_demo_rdbms7815.mkが実行されます。
  3. 正常終了した場合
    再作成用シェルを実行したディレクトリ環境下で,作成したORACLEアクセスライブラリを次のようにコピーしてください。作成したORCLEアクセスライブラリは,再作成用シェルを実行したカレントディレクトリに作成されます。
    $ cp  libdaO7815.so /opt/DABroker/lib/libdaO7815.so
  4. 異常終了した場合
    「●注意事項」を参照し,メイクファイルを再作成して実行してください。
(d) Oracle8i 8.1.6を使用している場合

次の環境変数を入力して,実行してください。

(メイクファイル実行手順 標準シェルを使用する場合)

  1. 環境変数の設定
    $ ORACLE_HOME=<ORACLEインストールディレクトリ>
    $ export ORACLE_HOME
    $ DABLIB_HOME=<DABroker運用ディレクトリ>
    $ export DABLIB_HOME
  2. ORACLEアクセスライブラリ作成の実行
    カレントディレクトリはシェルファイルがあるところへ移動してください。
    $ sh ./dab_rdbms7816.sh
    これによって,dab_demo_rdbms7816.mkが実行されます。
  3. 正常終了した場合
    再作成用シェルを実行したディレクトリ環境下で,作成したORACLEアクセスライブラリを次のようにコピーしてください。作成したORCLEアクセスライブラリは,再作成用シェルを実行したカレントディレクトリに作成されます。
    $ cp  libdaO7816.so /opt/DABroker/lib/libdaO7816.so
  4. 異常終了した場合
    「●注意事項」を参照し,メイクファイルを再作成して実行してください。
(e) Oracle8i 8.1.7を使用している場合

次の環境変数を入力して,実行してください。

(メイクファイル実行手順 標準シェルを使用する場合)

  1. 環境変数の設定
    $ ORACLE_HOME=<ORACLEインストールディレクトリ>
    $ export ORACLE_HOME
    $ DABLIB_HOME=<DABroker運用ディレクトリ>
    $ export DABLIB_HOME
  2. ORACLEアクセスライブラリ作成の実行
    カレントディレクトリはシェルファイルがあるところへ移動してください。
    $ sh ./dab_rdbms7817.sh
    これによって,dab_demo_rdbms7817.mkが実行されます。
  3. 正常終了した場合
    再作成用シェルを実行したディレクトリ環境下で,作成したORACLEアクセスライブラリを次のようにコピーしてください。作成したORCLEアクセスライブラリは,再作成用シェルを実行したカレントディレクトリに作成されます。
    $ cp  libdaO7817.so /opt/DABroker/lib/libdaO7817.so
  4. 異常終了した場合
    メイクファイルを再作成し,実行してください。
    Oracle8i 8.1.7のdab_demo_rdbms7817.mkファイルは,ORACLEの提供するサンプルメイクファイルを使用していません。このため,表3-34を参照して,修正が必要な場合,修正してください。
    なお,表中の番号は,次の内容を示しています。
    1:DABrokerアクセスライブラリ名称
    修正しないでください。
    2:DABroker共用ライブラリ
    修正しないでください。
    3:ORACLEクライアントライブラリ,及びOS提供ライブラリ
    DABrokerのORACLEアクセスライブラリは,ORACLEのOCIプログラムです。ORACLEのマニュアルを参照し,OCIプログラム作成時に必要なORACLEクライアントライブラリ,及びOS提供ライブラリを確認の上,使用している環境に合わせて修正してください。
    4:DABroker共用オブジェクトファイル
    修正しないでください。

    表3-34 Oracle8i R8.1.7サンプルメイクファイル

    番号定義文
    1

    PROGRAM     = libdaO7817.so

    2

    LIBS        = -L $(DABLIB_HOME)/lib -ldacommon

    3

    ORALIB      = -L$(ORACLE_HOME)/lib -L$(ORACLE_HOME)/rdbms/lib -lclntsh

    3

    LDFLAGS     = -lposix4 -lthread -ldl -lc -lnsl -lsocket -G

    4

    OBJS        = $(DABLIB_HOME)/obj/dacdcntl.o  $(DABLIB_HOME)/obj/daO7817.a

    4

    all:        $(PROGRAM)

    4

    $(PROGRAM): $(OBJS)
    echo "Linking $(PROGRAM) ..."
    ld -o $(PROGRAM) $(OBJS) $(LIBS) $(ORALIB) $(LDFLAGS)
    echo "done"

(f) Oracle9i 9.0.1を使用している場合

次の環境変数を入力して,実行してください。

(メイクファイル実行手順 標準シェルを使用する場合)

  1. 環境変数の設定
    $ ORACLE_HOME=<ORACLEインストールディレクトリ>
    $ export ORACLE_HOME
    $ DABLIB_HOME=<DABroker運用ディレクトリ>
    $ export DABLIB_HOME
  2. ORACLEアクセスライブラリ作成の実行
    カレントディレクトリはシェルファイルがあるところへ移動してください。
    $ sh ./dab_rdbms7901.sh
    これによって,dab_demo_rdbms7901.mkが実行されます。
  3. 正常終了した場合
    再作成用シェルを実行したディレクトリ環境下で,作成したORACLEアクセスライブラリを次のようにコピーしてください。作成したORCLEアクセスライブラリは,再作成用シェルを実行したカレントディレクトリに作成されます。
    $ cp  libdaO7901.so /opt/DABroker/lib/libdaO7901.so
  4. 異常終了した場合
    メイクファイルを再作成し,実行してください。
    Oracle9i 9.0.1のdab_demo_rdbms7901.mkファイルは,ORACLEの提供するサンプルメイクファイルを使用していません。このため,表3-35を参照して,修正が必要な場合,修正してください。
    なお,表中の番号は,次の内容を示しています。
    1:DABrokerアクセスライブラリ名称
    修正しないでください。
    2:DABroker共用ライブラリ
    修正しないでください。
    3:ORACLEクライアントライブラリ,及びOS提供ライブラリ
    DABrokerのORACLEアクセスライブラリは,ORACLEのOCIプログラムです。ORACLEのマニュアルを参照し,OCIプログラム作成時に必要なORACLEクライアントライブラリ,及びOS提供ライブラリを確認の上,使用している環境に合わせて修正してください。
    4:DABroker共用オブジェクトファイル
    修正しないでください。

    表3-35 Oracle9i R9.0.1サンプルメイクファイル

    番号定義文
    1

    PROGRAM     = libdaO7901.so

    2

    LIBS        = -L $(DABLIB_HOME)/lib -ldacommon

    3

    ORALIB      = -L$(ORACLE_HOME)/lib -L$(ORACLE_HOME)/rdbms/lib -lclntsh

    3

    LDFLAGS     = -lposix4 -lthread -ldl -lc -lnsl -lsocket -G

    4

    OBJS        = $(DABLIB_HOME)/obj/dacdcntl.o  $(DABLIB_HOME)/obj/daO7901.a

    4

    all:        $(PROGRAM)

    4

    $(PROGRAM): $(OBJS)
    echo "Linking $(PROGRAM) ..."
    ld -o $(PROGRAM) $(OBJS) $(LIBS) $(ORALIB) $(LDFLAGS)
    echo "done"