Cosminexus V9 ナビゲーション プラットフォーム 導入から運用まで

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8.9 npsnapshotlogコマンドトラブルシュート情報の収集

機能

トラブルの対処に必要なトラブルシュート情報(ログや環境設定ファイル)をまとめて,ZIP形式のファイルで取得します。なお,ここで説明していない情報は,このコマンドでは取得しません。

このコマンドは,セットアップまたはバージョンアップが完了した状態で,ナビゲーション プラットフォームをインストールしたユーザが実行してください。セットアップに失敗した場合など,ナビゲーション プラットフォームが未セットアップの状態でnpsnapshotlogコマンドを使用するときは,コマンドを実行する前に環境変数の設定などの準備が必要です。未セットアップ状態でコマンドを実行するための準備については,「9.2 運用開始後に発生するトラブル」を参照してください。

トラブルシュート情報は,1次資料と2次資料に分類されます。1次資料と2次資料は,それぞれ別のファイルに出力されます。

1次資料のファイル
npsnapshotlog_yyyyMMddhhmmssSSS_1.zip
2次資料のファイル
npsnapshotlog_yyyyMMddhhmmssSSS_2.zip

ログの格納先をデフォルトから変更している場合は,これらのファイルに変更後のディレクトリのパスを追加する必要があります。ファイルの編集方法については,「4.7 トラブルシュート情報収集先定義ファイルの設定」を参照してください。

このコマンドで取得できるトラブルシュート情報のうち,1次資料としてデフォルトで取得される情報を次の表に示します。

表8-8 トラブルシュート情報(1次資料)

項番 トラブルシュート情報 内容
1 OSのイベントログ システム,アプリケーション,およびセキュリティのイベントログです。
2 マシンのホスト名 OSのインストールディレクトリ\system32\drivers\etc\hosts
3 マシンのサービスとポート OSのインストールディレクトリ\system32\drivers\etc\services
4 プロセスの一覧 tasklist /Vの実行結果です。
5 マシンのシステム情報 systeminfoの実行結果です。
6 バインド状況 netstat -aoの実行結果です。
7 NICの実装状況 ipconfig /allの実行結果です。
8 起動サービス一覧 net startの実行結果です。
9 環境変数の一覧 setの実行結果です。
10 各種設定ファイル ナビゲーション プラットフォームのインストールディレクトリ下のディレクトリのファイルが取得されます。対象となるファイルを次に示します。
  • confディレクトリ以下のファイル
  • sysconfディレクトリ以下のファイル
  • libディレクトリ以下のucnpbaseversion.propertiesファイル
  • libディレクトリ以下のucnpsdkversion.propertiesファイル
  • pluginSDKディレクトリ直下のファイル
  • pluginSDK\baseディレクトリ以下のファイル
  • setup\logsディレクトリ以下のファイル
  • setup\portalproject\WEB-INF\conf以下のファイル※1
  • C:\ucnpwork\portalproject\WEB-INF\conf以下のファイル※1
  • pluginSDK\plugin\プラグイン名ディレクトリ以下のbuild.xmlファイル
  • pluginSDK\plugin\プラグイン名\WEB-INF\confディレクトリ以下のioaction.xmlファイル
  • uCosminexus Portal Frameworkインストールディレクトリ\confディレクトリ以下のファイル
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Server\etcディレクトリ以下のファイル
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Runtime\etcディレクトリ以下のファイル
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Runtime\java\etcディレクトリ以下のファイル
  • HiRDBインストールディレクトリ\CONFディレクトリ以下のファイル
  • Cosminexusインストールディレクトリ以下の各種設定ファイル情報
11 各種ログファイル ナビゲーション プラットフォームのインストールディレクトリ下のディレクトリのファイルが取得されます。対象となるファイルを次に示します。
  • logsディレクトリ以下のファイル※2
  • uCosminexus Portal Frameworkインストールディレクトリ\logディレクトリ以下のファイル※3
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Server\spoolディレクトリ以下のファイル
  • Cosminexusインストールディレクトリ以下の各種ログファイル情報
注※1
ここに示したのは,デフォルトのディレクトリです。デフォルトから設定を変更している場合は,ユーザセットアッププロパティファイル(ucnp_setup_user.properties)のucnp.setup.server.ucnp.portalproject.pathプロパティの指定値に従って,「ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\setup\portalproject」の部分を読み替えてください。
注※2
ここに示したのは,デフォルトのディレクトリです。ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)のucnp.base.server.trace.pathプロパティの指定値によって,実際には異なるディレクトリが指定されていることがあります。
注※3
ここに示したのは,デフォルトのディレクトリです。ユーザセットアッププロパティファイル(ucnp_setup_user.properties)のucnp.setup.server.portal.trace.dirプロパティの指定値によって,実際には異なるディレクトリが指定されていることがあります。

このコマンドで取得できるトラブルシュート情報のうち,2次資料としてデフォルトで取得される情報を次の表に示します。

表8-9 トラブルシュート情報(2次資料)

項番 トラブルシュート情報 内容
1 レジストリの一覧 reg query HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI /sの実行結果です。
なお,64ビット版OSの場合は,HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\HITACHIの実行結果となります。
2 各種設定ファイル Cosminexusインストールディレクトリ以下の各種設定ファイル情報
3 各種ログファイル ナビゲーション プラットフォームのインストールディレクトリ下のディレクトリのファイルが取得されます。対象となるファイルを次に示します。
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Server\tmpディレクトリ以下のファイル
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Runtime\spoolディレクトリ以下のファイル
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Runtime\tmpディレクトリ以下のファイル
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Runtime\java\logディレクトリ以下のファイル
  • DocumentBroker Smart Document Managementインストールディレクトリ\PP\Runtime\java\errlogディレクトリ以下のファイル
  • HiRDBインストールディレクトリ\SPOOLディレクトリ以下のファイル
  • PP\TPB\logディレクトリ以下のファイル
  • Cosminexusインストールディレクトリ以下の各種ログファイル情報

形式

npsnapshotlog△トラブルシュート情報を出力するディレクトリ

ディレクトリは,絶対パス・相対パスのどちらでも指定できます。パスが長くなり過ぎないよう,200文字以内で指定することを推奨します。

また,区切り文字には「\」を使用します。パスに半角スペースが含まれる場合は,パス全体を「"」で囲んでください。ディレクトリのパスで使用できる記号は,これら以外には半角のコロン(:)と相対パスを表す半角ピリオド(.)だけです。

注意事項

戻り値

戻り値 説明
0 トラブルシュート情報の取得に成功した,または警告レベルのエラーが発生してコマンドが正常に終了した。
1 トラブルシュート情報の取得に失敗した。
2 コマンドの排他エラーが発生した。
9 実行権限のエラーが発生した。
コマンド制御外のタイミングで終了した場合(<Ctrl>キーと<C>キーを同時に押して強制終了した場合など)の戻り値は不定となります。

使用例

トラブルシュート情報の出力先ディレクトリが「C:\work\npsnapshotlog」の場合の例です。

> ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\bin\npsnapshotlog C:\work\npsnapshotlog