レンダリングオプションは，ユーザ定義プラグインを起動する際に，引数にパラメタファイルのファイルパスをフルパスで設定してユーザ定義プラグインに渡します。レンダリングオプションが設定するパラメタファイルの内容は次のとおりです。

　
[UserPlugin]
infile=変換元ファイルパス
outfile=変換先ファイルパス
plugindeffile=レンディション変換プラグイン設定ファイルパス
plugindefsection=ユーザ定義プラグイン定義のセクション名
[Options]
変換オプション
　

ユーザ定義プラグインは，infileエントリに設定された変換元ファイルを読み込み，outfileエントリに設定された変換先ファイルを作成する必要があります。

各エントリに設定される値は次のとおりです。

• infileエントリには，変換元ファイルのファイルパスがフルパスで設定されます。
• outfileエントリには，変換先ファイルのファイルパスがフルパスで設定されます。
• plugindeffileエントリには，レンディション変換プラグイン設定ファイル（EDMRDRPlugins.ini）のファイルパスがフルパスで設定されます。
• plugindefsectionエントリには，plugindeffileエントリで設定されたレンディション変換プラグイン設定ファイルのユーザ定義プラグインを定義しているセクションのセクション名が設定されます。
• Optionsセクションには，レンディション変換要求コマンドの-oオプションで指定した変換オプションが設定されます。レンディション変換要求コマンドで-oオプションを指定しなかった場合，このセクションは設定されません。

変換処理を完了したあと，ユーザ定義プラグインがパラメタファイルに書き込む内容は，次のとおりにしてください。

　
[UserPlugin]
outfile=変換先ファイルパス
errorcode=変換結果コード
errormsg=エラーメッセージ
　

各エントリに設定する必要のある値は，次のとおりです。

• outfileエントリには，変換処理で作成した変換先ファイルのファイルパスをフルパスで設定してください。
• errorcodeエントリには，結果に応じて変換結果コードを設定し，エラーの場合はerrormsgエントリにエラーメッセージを設定してください。
  errorcodeエントリに設定できる変換結果コードを次の表に示します。
  

  表D-1　ユーザ定義プラグインの変換結果コード

  変換結果 コード	意味	レンダリングオプションの動作と 変換フラグの状態
  0	正常終了	変換先レンディションに変換先ファイルを登録します。 変換先レンディションの変換フラグは，「変換要」から「変換不要」に遷移します。
  1	変換処理を続行できるエラー	ユーザ定義プラグインがerrormsgエントリに設定したエラーメッセージをエラーログに出力したあと，次の文書の変換処理に移ります。 変換先レンディションの変換フラグは，「変換要」のまま遷移しません。
  2		ユーザ定義プラグインがerrormsgエントリに設定したエラーメッセージをエラーログに出力したあと，次の文書の変換処理に移ります。 変換先レンディションの変換フラグは，「変換要」から「変換エラー」に遷移します。
  3	変換処理を続行できないエラー	ユーザ定義プラグインがerrormsgエントリに設定したエラーメッセージをエラーログに出力したあと，処理中のレンディション変換要求を中断します。次のレンディション変換要求コマンドがある場合は，次のレンディション変換要求を続けて処理します。 変換先レンディションの変換フラグは，「変換要」のまま遷移しません。
  4		ユーザ定義プラグインがerrormsgエントリに設定したエラーメッセージをエラーログに出力したあと，処理中のレンディション変換要求を中断します。次のレンディション変換要求コマンドがある場合は，次のレンディション変換要求を続けて処理します。 変換先レンディションの変換フラグは，「変換要」から「変換エラー」に遷移します。
  5	レンダリングオプションが処理を続行できないエラー	ユーザ定義プラグインがerrormsgエントリに設定したエラーメッセージをエラーログに出力したあと，レンダリングオプションを終了します。 変換先レンディションの変換フラグは，「変換要」のまま遷移しません。
  6		ユーザ定義プラグインがerrormsgエントリに設定したエラーメッセージをエラーログに出力したあと，レンダリングオプションを終了します。 変換先レンディションの変換フラグは，「変換要」から「変換エラー」に遷移します。

  0〜6以外の値が設定されると，レンダリングオプションは5が設定されたものと仮定して動作します。
  ユーザ定義プラグインが設定する変換結果コードは，次のルールに従って指定することを推奨します。
  
  • 変換に成功した場合，0を設定します。
  • 変換に失敗しても，再実行すると変換に成功する見込みがある場合，1，3または5を設定します。
  • 変換元ファイルの内容に問題があり，再実行しても変換が成功する見込みのない場合，2，4または6を設定します。
  • 変換オプションの指定に誤りがあり，レンディション変換要求を処理できない場合，3または4を設定します。
  • メモリ不足，ハードディスク容量不足，動作環境不正など，処理の続行が困難な場合，5または6を設定します。