Cosminexus アプリケーションサーバ V8 リファレンス 定義編(サーバ定義)

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19.4 Cosminexusで指定できるJava HotSpot VMのオプションのデフォルト値

Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値を示します。デフォルト値は,OSごとに異なります。

ポイント
ここで説明するデフォルト値は,Javaアプリケーションの場合に有効になります。Javaアプリケーション以外の場合は,この表で示したデフォルト値ではなく,各オプション定義ファイルのadd.jvm.argキーのデフォルト値が有効になるキーがあります。各オプション定義ファイルのデフォルト値については,「2.3 usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)」,「3.2 usrconf.cfg(バッチサーバ用オプション定義ファイル)」,または「18.3 usrconf.cfg(Webコンテナサーバ用オプション定義ファイル)」を参照してください。

Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値をOSごとに次に示します。

<この節の構成>
(1) Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値(Windows,HP-UX,AIX,Solarisの場合)
(2) Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値(Linuxの場合)

(1) Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値(Windows,HP-UX,AIX,Solarisの場合)

表19-9 Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値(Windows,HP-UX,AIX,Solarisの場合)


オプション名 使用するOSとJavaVMの種類
Windows
(x86)※1
Windows
(x64)※2
HP-UX(IPF) AIX,Solaris
[client]※3 [server]※3 [server] [server] [client]
1 -Xmx<size>※5 64M 64M 83M 83M 64M
2 -Xms<size>※5 2048k 2048k 7.8M 4608k 3584k
3 -XX:MaxPermSize=<size>※5 64M 64M 83M 83M 64M
4 -XX:PermSize=<size>※5 8M 16M 20M 20M 8M
5 -Xmn<size> ※6 ※6 ※6 ※6 ※6
6 -Xss<size> 256k 256k 1M 1M 512k
7 -XX:NewRatio=<value>※5 12 2 2 2 8
8 -XX:SurvivorRatio=<value>※4 8 32 8 8 32
9 -XX:TargetSurvivorRatio=<value> 50 50 50 50 50
10 -XX:MaxTenuringThreshold=<value> 14 14 14 30 30

(凡例)
[client]:Java HotSpot(TM) Client VMが使用されることを示します。
[server]:Java HotSpot(TM) Server VMが使用されることを示します。

<size>の単位はバイトです。

注※1
P-243Z-1184 Cosminexus Developer's Kit for Java(JDK 5.0ベース)を使用した場合です。

注※2
P-293Z-2184 Cosminexus Developer's Kit for Java(JDK 6ベース)を使用した場合です。

注※3
オプション定義ファイル(usrconf.cfg)のjvm.typeキーの指定値によって,使用するJavaVMを選択できます。

注※4
アプリケーションサーバのバージョンが08-00以降の場合,J2EEサーバモードで実行したJ2EEサーバ,およびサーブレットエンジンモードで実行したWebコンテナサーバでは,JavaVMのデフォルト値は上書きされます。上書き後のデフォルト値は-XX:SurvivorRatio=8となります。これは,すべてのプラットフォームに共通です。

注※5
J2EEサーバまたはWebコンテナサーバの場合,J2EEサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg)またはWebコンテナサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg)のadd.jvm.argキーのデフォルト値が有効になります。add.jvm.argキーで定義されていないオプションのデフォルト値はこの表で示した値となります。

注※6
Javaヒープと-XX:NewRatioによって決まります。
それぞれのオプションの意味を次に示します。

-Xmx<size>
Javaヒープの最大サイズを設定します。

-Xms<size>
Javaヒープの初期サイズを設定します。

-XX:MaxPermSize=<size>
Permanent領域の最大サイズを設定します。

-XX:PermSize=<size>
Permanent領域の初期サイズを設定します。

-Xmn<size>
DefNew領域の初期値および最大値を設定します。

-Xss<size>
1スタック領域の最大サイズを設定します。

-XX:NewRatio=<value>
DefNew領域に対するTenured領域の割合を設定します。
<value>が2の場合は,DefNew領域とTenured領域の割合が,1:2になります。
DefNew領域の使用中サイズ≧Tenured領域の空き領域サイズ となるとFullGCが発生します。NewRatioに1を設定すると,FullGCが多発するのでご注意ください。

-XX:SurvivorRatio=<value>
DefNew::Survivor領域のFrom空間とTo空間に対するDefNew::Eden領域の割合を設定します。
<value>に8を設定した場合は,DefNew::Eden領域,From空間,To空間の割合が,8:1:1になります。

-XX:TargetSurvivorRatio=<value>
ガーベージコレクション実行後のDefNew::Survivor領域内でJavaオブジェクトが占める割合の目標値を設定します。

-XX:MaxTenuringThreshold=<value>
コピーガーベージコレクション実行時に,From空間とTo空間でJavaオブジェクトを入れ替える回数のしきい値を設定します。
設定した回数を超えて入れ替え対象になったJavaオブジェクトは,Tenured領域に移動されます。
このオプションの有効範囲は,Linux(AMD64 & Intel EM64T)の場合は0〜30です。そのほかのプラットフォームの場合は0〜デフォルト値です。範囲外の値を指定した場合,しきい値を超えた場合にTenured領域へ移動する機能は無効になります。

(2) Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値(Linuxの場合)

表19-10 Java HotSpot VMのオプションのCosminexusでのデフォルト値(Linuxの場合)


オプション名 JavaVMの種類
Linux(x86/AMD64 & Intel EM64T)※1 Linux(IPF) Linux(AMD64 & Intel EM64T)※2
[client]※3 [server]※3 [server] [server]
1 -Xmx<size>※5 64M 64M 83M 83M
2 -Xms<size>※5 2048k 2048k 4608k 7.8M
3 -XX:MaxPermSize=<size>※5 64M 64M 83M 83M
4 -XX:PermSize=<size>※5 8M 16M 20M 20M
5 -Xmn<size> ※6 ※6 ※6 ※6
6 -Xss<size> 512k 512k 1M 1M
7 -XX:NewRatio=<value>※5 12 2 2 2
8 -XX:SurvivorRatio=<value>※4 8 32 8 32
9 -XX:TargetSurvivorRatio=<value> 50 50 50 50
10 -XX:MaxTenuringThreshold=<value> 30 30 14 14

(凡例)
[client]:Java HotSpot(TM) Client VMが使用されることを示します。
[server]:Java HotSpot(TM) Server VMが使用されることを示します。

<size>の単位はバイトです。

注※1
P-9S3Z-1181 Cosminexus Developer's Kit for Java(JDK 5.0ベース)を使用した場合です。

注※2
P-9W3Z-2181 Cosminexus Developer's Kit for Java(JDK 6ベース)を使用した場合です。

注※3
オプション定義ファイル(usrconf.cfg)のjvm.typeキーの指定値によって,使用するJavaVMを選択できます。

注※4
アプリケーションサーバのバージョンが08-00以降の場合,J2EEサーバモードで実行したJ2EEサーバ,およびサーブレットエンジンモードで実行したWebコンテナサーバでは,JavaVMのデフォルト値は上書きされます。上書き後のデフォルト値は-XX:SurvivorRatio=8となります。これは,すべてのプラットフォームに共通です。

注※5
J2EEサーバまたはWebコンテナサーバの場合,J2EEサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg)またはWebコンテナサーバ用オプション定義ファイル(usrconf.cfg)のadd.jvm.argキーのデフォルト値が有効になります。add.jvm.argキーで定義されていないオプションのデフォルト値はこの表で示した値となります。

注※6
Javaヒープと-XX:NewRatioによって決まります。
それぞれのオプションの意味を次に示します。

-Xmx<size>
Javaヒープの最大サイズを設定します。

-Xms<size>
Javaヒープの初期サイズを設定します。

-XX:MaxPermSize=<size>
Permanent領域の最大サイズを設定します。

-XX:PermSize=<size>
Permanent領域の初期サイズを設定します。

-Xmn<size>
DefNew領域の初期値および最大値を設定します。

-Xss<size>
1スタック領域の最大サイズを設定します。

-XX:NewRatio=<value>
DefNew領域に対するTenured領域の割合を設定します。
<value>が2の場合は,DefNew領域とTenured領域の割合が,1:2になります。
DefNew領域の使用中サイズ≧Tenured領域の空き領域サイズ となるとFullGCが発生します。NewRatioに1を設定すると,FullGCが多発するのでご注意ください。

-XX:SurvivorRatio=<value>
DefNew::Survivor領域のFrom空間とTo空間に対するDefNew::Eden領域の割合を設定します。
<value>に8を設定した場合は,DefNew::Eden領域,From空間,To空間の割合が,8:1:1になります。

-XX:TargetSurvivorRatio=<value>
ガーベージコレクション実行後のDefNew::Survivor領域内でJavaオブジェクトが占める割合の目標値を設定します。

-XX:MaxTenuringThreshold=<value>
コピーガーベージコレクション実行時に,From空間とTo空間でJavaオブジェクトを入れ替える回数のしきい値を設定します。
設定した回数を超えて入れ替え対象になったJavaオブジェクトは,Tenured領域に移動されます。
このオプションの有効範囲は,Linux(AMD64 & Intel EM64T)の場合は0〜30です。そのほかのプラットフォームの場合は0〜デフォルト値です。範囲外の値を指定した場合,しきい値を超えた場合にTenured領域へ移動する機能は無効になります。