Cosminexus アプリケーションサーバ V8 リファレンス 定義編(サーバ定義)

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11.4 virtualserver.properties仮想サーバ構築用プロパティファイル

<この節の構成>
(1) 形式
(2) ファイルの格納先
(3) 機能
(4) 指定できるキー

(1) 形式

J2SEのプロパティファイル形式です。

(2) ファイルの格納先

(3) 機能

管理ユニットをデプロイする時に,仮想サーバのOSとネットワークを自動セットアップするための情報を設定します。

(4) 指定できるキー

指定できるキーを次に示します。なお「省略値」とは,キーの指定がない場合に仮定される値または動作です。「VR」とは,キーが導入・変更されたアプリケーションサーバのバージョンです。

キー名称 内容 指定可能値 省略値 VR
unit.network.agent.ipaddr.range.max※2 業務用と管理用で使用するネットワークが異なる場合に※1,該当する管理ユニットに属する仮想アプリケーションサーバを実行する仮想マシンの管理用ネットワークに割り振るIPアドレスの最大値を指定します。
業務用と管理用で使用するネットワークが同じ場合※1,この設定は無視されます。
IPv4ドット記法 なし 08-50
unit.network.agent.ipaddr.range.min 業務用と管理用で使用するネットワークが異なる場合※1,該当する管理ユニットに属する仮想アプリケーションサーバを実行する仮想マシンの管理用ネットワークに割り振るIPアドレスの最小値を指定します。
業務用と管理用で使用するネットワークが同じ場合※1,この設定は無視されます。
IPv4ドット記法 なし※2 08-50
unit.network.agent.subnetmask 仮想サーバが管理用ネットワークに接続するためのサブネットマスクを指定します。

業務用と管理用で異なるネットワークを使用する場合※1
管理用のネットワークとして使用する仮想サーバのNICのサブネットマスクを指定します。

業務用と管理用で同じネットワークを使用する場合※1
このプロパティの指定は無視されます。
IPv4ドット記法 なし※2 08-50
unit.network.default_gateway 仮想サーバが業務用ネットワークに接続するためのデフォルトゲートウェイを指定します。 IPv4ドット記法 デフォルトゲートウェイを使用しない。 08-50
unit.network.dns_servers ネットワークで使用するDNSサーバを指定します。複数のDNSサーバを指定する場合,コンマ(,)で区切ります。 IPv4ドット記法 DNSサーバを使用しない。 08-50
unit.network.dns_suffixes ネットワークで使用するDNSサフィックスを指定します。複数のDNSサフィックスを指定する場合,コンマ(,)で区切ります 管理対象マシン名 DNSサフィックスを使用しない。 08-50
unit.network.ipaddr.range.max 業務用と管理用で使用するネットワークが同じ場合に※1,該当する管理ユニットに属する仮想アプリケーションサーバを実行する仮想マシンに割り振るIPアドレスの最大値を指定します。
業務用と管理用で使用するネットワークが異なる場合※1,該当する管理ユニットに属する仮想アプリケーションサーバを実行する仮想マシンの業務用ネットワークに割り振るIPアドレスの最大値を指定します。
IPv4ドット記法 なし 08-50
unit.network.ipaddr.range.min 業務用と管理用で使用するネットワークが同じ場合に※1,該当する管理ユニットに属する仮想アプリケーションサーバを実行する仮想マシンに割り振るIPアドレスの最小値を指定します。
業務用と管理用で使用するネットワークが異なる場合※1,該当する管理ユニットに属する仮想アプリケーションサーバを実行する仮想マシンの業務用ネットワークに割り振るIPアドレスの最小値を指定します。
IPv4ドット記法 なし 08-50
unit.network.subnetmask 仮想サーバが業務用ネットワークに接続するためのサブネットマスクを指定します。

業務用と管理用で同じネットワークを使用する場合※1
業務用と管理用のネットワークとして使用する仮想サーバのNICのサブネットマスクを指定します。

業務用と管理用で異なるネットワークを使用する場合※1
業務用ネットワークとして使用する仮想サーバのNICのサブネットマスクを指定します。
IPv4ドット記法 なし 08-50
unit.os.type 該当する管理ユニットの仮想サーバで使用するOSの種別を指定します。

Windows Server 2003 Standard Editionの場合:
WinSvr2003Std

Windows Server 2003 Enterprise Editionの場合:
WinSvr2003Ent

Windows Server 2003 R2 Standard Editionの場合:
WinSvr2003R2Std

Windows Server 2003 R2 Enterprise Editionの場合:
WinSvr2003R2Ent

Windows Server 2008 Standard Editionの場合:
WinSvr2008Std

Windows Server 2008 Enterprise Editionの場合:
WinSvr2008Ent

Red Hat Enterprise Linux AS4の場合:
RedHatEntLinuxAS4

Red Hat Enterprise Linux ES4の場合:
RedHatEntLinuxES4

Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platformの場合:
RedHatEntLinux5Adv

Red Hat Enterprise Linux 5の場合:
RedHatEntLinux5
次のどれかを指定します。
  • WinSvr2003Std
  • WinSvr2003Ent
  • WinSvr2003R2Std
  • WinSvr2003R2Ent
  • WinSvr2008Std
  • WinSvr2008Ent
  • RedHatEntLinuxAS4
  • RedHatEntLinuxES4
  • RedHatEntLinux5Adv
  • RedHatEntLinux5
なし 08-50
unit.setup.linux.domain_name 仮想サーバで起動するLinux OSのドメイン名を指定します。
なお,このプロパティはLinux用です。
ドメイン名 なし 08-50
unit.setup.windows.fullname 仮想サーバで起動するWindows OSの所有者の名前を指定します。
なお,このプロパティはWindows用です。
1〜80文字の任意の文字列を指定します。 なし 08-50
unit.setup.windows.license_enabled 仮想サーバで起動するWindows OSのWindowsライセンス情報が必要かどうか指定します。
OSがWindows Server 2003の場合,trueを指定してください。Windows Server 2008の場合,falseを指定してください。falseを指定した場合,unit.setup.windows.license_user.mode,unit.setup.windows.license_user.numの設定は無効となります。
なお,このプロパティはWindows用です。
次のどちらかを指定します。
  • true
  • false
true 08-50
unit.setup.windows.license_user.mode 仮想サーバで起動するWindows OSのライセンスモードを指定します。
次のどちらかのライセンスモードを指定します。

server:
Per Server Mode(同時使用ユーザー数)で使用します。

seat:
Per Seat Mode(接続クライアント数)で使用します。seatを指定した場合,unit.setup.windows.license_user.numの設定は無効となります。
なお,このプロパティはWindows用です。
次のどちらかを指定します。
  • server
  • seat
server 08-50
unit.setup.windows.license_user.num 仮想サーバで起動するWindows OSの最大接続数を指定します。
なお,このプロパティはWindows用です。
5 〜 9999 5 08-50
unit.setup.windows.network.name 仮想サーバで起動するWindows OSのワークグループ名を指定します。
なお,このプロパティはWindows用です。
1〜80文字の任意の英数字を指定します。 なし 08-50
unit.setup.windows.orgname 仮想サーバで起動するWindows OSの所有者の組織名を指定します。
なお,このプロパティはWindows用です。
1〜80文字の任意の文字列を指定します。 なし 08-50
unit.setup.windows.password 仮想サーバで起動するWindows OSのシステム管理者アカウントのパスワードを指定します。
なお,このプロパティはWindows用です。
1〜21文字の任意の文字列を指定します。 空文字 08-50
unit.setup.windows.product_id 仮想サーバで起動するWindows OSの製品キーを指定します。ライセンス情報が不要の場合,空文字を指定します。
なお,このプロパティはWindows用です。
Windows OSの製品キー なし 08-50
unit.setup.windows.time_zone 仮想サーバで起動するWindows OSのタイムゾーンを指定します。Sysprepで設定可能なタイムゾーンの数値を指定してください。-1を指定した場合,OSのデフォルト値が適用されます。
なお,このプロパティはWindows用です。
-1〜2147483647 -1 08-50
vmx.network.agent.network_label 業務用ネットワークと管理用ネットワークとで異なるネットワークを使用する場合,管理用ネットワークとして使用するネットワークのネットワークラベルを指定します。
このプロパティにはvmx.network.network_labelとは異なるネットワークラベルを指定する必要があります。
業務用ネットワークと管理用ネットワークとで同じネットワークを使用する場合,このプロパティは指定しないでください。
このプロパティを指定した場合,次の条件を満たす必要があります。
  • 各管理対象マシンおよび仮想サーバイメージ管理ホストのVMwareのポートグループの一つに,このプロパティで指定したネットワークラベルが設定されている。
  • マスタ仮想サーバを作成するとき,マスタ仮想サーバの仮想NICの一つに,このプロパティで指定したネットワークラベルを設定している。
  • vmx.network.network_labelと異なるネットワークラベルを指定する必要がある。
条件を満たしていない場合,次のコマンド実行時にエラーとなります。
  • vmx_create_unit
  • vmx_update_unit
  • vmx_deploy_unit
管理対象マシン名 業務用のネットワークと管理用のネットワークとで同じNICを使用する。 08-50
vmx.network.network_label 仮想サーバで使用するネットワークのネットワークラベルを指定します。
マスタ仮想サーバに仮想NICが一つしかない場合,このプロパティの設定は省略できます。

vmx.network.agent.network_labelを指定していない場合:
業務用のネットワークと管理用のネットワークで同じNIC(このプロパティで指定したネットワークラベルに対応するNIC)を使用します。

vmx.network.agent.network_labelを指定している場合:
このプロパティで指定したネットワークラベルに対応するNICは業務用のネットワークとしてだけ使用され,管理用のネットワークとしてはvmx.network.agent.network_labelで指定したネットワークラベルに対応するNICが使用されます。
なお,このプロパティを指定する場合は,次の条件を満たすことが必要です。
  • 各管理対象マシンおよび仮想サーバイメージ管理ホストのVMwareのポートグループの一つに,このプロパティで指定したネットワークラベルが設定されている。
  • マスタ仮想サーバを作成するときに,マスタ仮想サーバの仮想NICの一つに,このプロパティで指定したネットワークラベルを設定している。
条件を満たしていない場合,次のコマンドを実行するとエラーになります。
  • vmx_create_unit
  • vmx_update_unit
  • vmx_deploy_unit
管理対象マシン名 マスタ仮想サーバに仮想NICが一つしかない場合,そのNICを業務用のネットワークと管理用のネットワークの両方で使用する。
このプロパティの指定を省略している場合に,仮想NICを複数持つマスタ仮想サーバを使用すると,管理ユニット作成または更新時にエラーとなる。
08-50

注※1
業務用ネットワークと管理用ネットワークで異なるネットワークを使用するかどうかは,vmx.network.agent.network_labelを指定しているかどうかによって決定されます。

注※2
業務用と管理用で異なるネットワークを使用する場合,必ず指定してください。業務用と管理用で同じネットワークを使用する場合,指定できません。