JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 運用ガイド
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(1) 共通の注意事項
- WindowsサーバおよびLinuxサーバの場合,SVP管理エージェントサービス,または電源ON機能を備えたLANアダプタを使用して電源ONの操作ができます。
- 電源ON機能を備えたLANアダプタを使用して電源ONの操作をする場合,次の項目を設定してください。
- BIOSの設定(設定項目の名称は,BIOSによって異なることがあります)
- ・[Power Management]を[Enable]にする
- ・[Wake On LAN]を[Enable]にする
- LANアダプタ
- ・Windows XP,Windows Server 2003およびWindows Server 2008の場合,[Wake On 設定]を[Wake on Magic Packet]にする
- ・Windows Server 2012の場合,[Wake on Magic Packet]を[Enable]にする
- ・[PMEをオンにする]を[オン]にする
- WindowsサーバおよびLinuxサーバで,強制電源OFFを使用するには,次のどちらかが必要です。
- SVP機能の搭載およびSVP管理エージェントサービスのインストール
- SVP機能の搭載およびSVP拡張機能の設定
- WindowsサーバおよびLinuxサーバで,電源管理スケジュールを使用するには,SVP機能の搭載およびSVP管理エージェントサービスが必要です。
- HP-UXサーバで,電源ON,強制電源OFFを使用するには,次のどちらかが必要です。
- SVP機能の搭載およびSVP管理エージェントサービスのインストール
- SVP機能の搭載およびSVP拡張機能の設定
- HP-UXサーバで,電源管理スケジュールを使用するには,SVP機能の搭載およびSVP管理エージェントサービスが必要です。
- HP-UXサーバの場合,電源OFFをするには[シャットダウン]を選択します。
- ローカルコンソールの場合,電源ON,電源OFF,強制電源OFF,リブートはできません。また,SVP機能による電源制御スケジュールはHA8000の場合だけ使用できます。
- サーバシャーシの電源制御を行うと,搭載されているすべてのサーバモジュールの電源がONまたは強制OFFされます。
- 管理対象サーバの電源操作は,管理サーバのマネージャサービスが起動している状態で実施してください。マネージャサービスが起動していない場合,管理対象サーバの電源状態の変化がマネージャサービスに通知されないため,管理対象サーバの電源状態と管理サーバが持つ電源状態の情報が不一致となります。
- BS2000,またはBS500の電源制御をする場合に電源エラーが検出されたときは,電源ONを抑止するロック状態となることがあります。電源ON時にエラーが発生し,その後電源ONが動作しなくなった場合は,保守員に連絡してください。また,保守操作中は,遠隔操作による電源ONは動作しません。
- VMホストが登録されている状態で,次に示す方法によって構成が変更されたあとに,電源制御が実行された場合,電源制御の実行先が意図しないVMホストやVMゲストになったり,電源制御が失敗したりすることがあります。構成を変更したあとは,すべてのVMホストの更新を実行してください。
- VMゲストの作成や削除
- VMホストまたはVMゲストのホスト名の変更
- N+Mコールドスタンバイによる,VMホストの別サーバモジュールへの切り替え
- VMゲストの移動
- 電源制御をする場合,[ホスト管理]ウィンドウに表示される管理対象とは別に,各管理対象の電源を制御するハードウェアまたはソフトウェアとも通信できる必要があります。[ホスト管理]ウィンドウに表示される[電源制御]欄の内容と管理対象の電源制御方式にあわせて,次の表に示す内容を確認してください。
| [ホスト管理]ウィンドウに表示される[電源制御]欄の内容 |
電源制御方式 |
確認内容 |
| SVP |
SVP |
マネージャサービスと,スイッチ&マネジメントモジュールまたはマネジメントモジュールが通信できること |
| SVP(BMC) |
SVP※1 |
マネージャサービスと,スイッチ&マネジメントモジュールまたはマネジメントモジュールが通信できること |
| BMC※2 |
マネージャサービスとBMCが通信できること |
| SVP(BMC)* |
BMC |
マネージャサービスとBMCが通信できること |
| SVP(PCI) |
SVP |
マネージャサービスとSVPボードが通信できること |
| SVP(PCI)* |
| HVM※3 |
HVM |
マネージャサービスとHVMが通信できること |
| VMware |
VM制御 |
マネージャサービスとVMホストが通信できること |
| Hyper-V |
| WOL |
WOL |
マネージャサービスと管理対象が通信できること |
- (凡例)
- SVP:マネージャサービスからSVPを経由してBMCに対して電源制御命令を送信し,電源制御を実行
- BMC:マネージャサービスからBMCに対して電源制御命令を送信し,電源制御を実行
- HVM:マネージャサービスからHVMに対して電源制御命令を送信し,HVMがLPARの電源制御を実行
- VM制御:CIMやVI APIなどを使用してVMホスト側で電源制御を実行
- WOL:LANアダプタ経由で電源制御を実行
- 注※1
- BS2000またはBS500の物理パーティション上で動作する管理対象で,かつ,サーバシャーシを登録している場合は,こちらに該当します。
- 注※2
- BS1000またはBS320の場合,もしくは,BS2000またはBS500でサーバシャーシ未登録の場合は,こちらに該当します。
- 注※3
- Agentのバージョンによっては,MLPFと表示されます。
また,管理対象の種別にあわせて,次の表に示す内容を確認してください。
| 管理対象の種別 |
確認内容 |
| サーバ(物理) |
マネージャサービスとエージェントサービスが通信できること |
| サーバ(LPAR) |
マネージャサービスとHVMが通信できること,かつ,マネージャサービスとエージェントサービスが通信できること |
| VMホスト |
マネージャサービスとVMホストが通信できること |
| VMゲスト |
マネージャサービスとVMホストが通信できること |
| HVM |
マネージャサービスとHVMが通信できること |
(2) scbsmcmdコマンドを使用する場合の注意事項
scbsmcmdコマンドを使用する場合の注意事項を次に示します。なお,scbsmcmdコマンドの詳細については,マニュアル「JP1 Version 9 JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 リファレンス」に記載されているscbsmcmdコマンドを参照してください。
- scbsmcmdコマンドを実行するには,OSのAdministrators権限が必要です。また,環境変数PATHを設定して使用する場合は,次のパスを設定してください。
<ServerConductorのインストール先フォルダ>\PROGRAM
- scbsmcmdコマンドを使用する場合,あらかじめscbsmcmdコマンドの-setオプションで次の項目を設定してください。
- 接続先マネージャサービスのIPアドレス
- 接続先マネージャサービスにログインするときのアドミニストレータのパスワード
設定方法については,マニュアル「JP1 Version 9 JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 設計・構築ガイド」のセットアップ(コマンドライン機能(scbsmcmdコマンド)の設定)について記載されている章を参照してください。
- 複数のscbsmcmdコマンドを同時に実行できません。1つのコマンドの実行が終了してから,次のコマンドを実行してください。ただし,-setオプション(設定コマンドの情報表示)と-helpオプション(各コマンドのヘルプ表示)は同時に実行できます。
- scbsmcmdコマンドの実行対象は[ホスト管理]ウィンドウに登録されている必要があります。また,scbsmcmdコマンドの実行対象の電源制御方式は,[ホスト管理]ウィンドウの[電源制御]欄の内容と同じ方式です。
- AgentホストまたはVMホストに対して電源制御を実行する場合,どの電源制御方式でもコマンドの引数にはAgentホストまたはVMホストを示す値を指定してください。例えば,電源制御の方式が「SVP(BMC)」の場合でも,引数にはAgentのIPアドレスを指定します。
- scbsmcmdコマンドでは,コマンドの実行対象をIPアドレス,MACアドレスまたはホスト名を使用して選択します。管理対象間でこれらの情報が重複した場合,意図しないサーバを実行対象としてしまうおそれがあるため,管理対象間でこれらの情報が重複しないようにしてください。
管理対象の種別によって指定できる方法が異なります。管理対象の種別ごとの指定方法を次の表に示します。
| 管理対象の種別 |
IPアドレス |
MACアドレス |
ホスト名 |
| Agent |
○ |
○ |
○ |
| HVM |
○ |
× |
○ |
| サーバシャーシ |
○ |
× |
○ |
| IOEU |
○ |
× |
○ |
| VMホスト |
○ |
× |
○ |
| VMゲスト |
× |
× |
○ |
- (凡例)
- ○:指定できる
- ×:指定できない
- Hyper-VのVMホストにAgentをインストールし,VMホストとAgentの両方を管理対象として[ホスト管理]ウィンドウに登録している場合,Agentがscbsmcmdコマンドの実行対象となります。
このため,この環境に対してSVP経由で電源制御を実行する場合は,SVP管理エージェントサービスをあわせてインストールするか,またはSVP拡張機能が使用できるように設定してください。
- 管理対象がAgentホストまたはVMホストで構築されたクラスタ構成の場合,コマンドの引数にはクラスタを構成する各ホストを指定してしてください。クラスタリソース(例:クラスタのIPアドレスなど)をコマンドの引数に指定すると,クラスタリソースの所有状態によっては,意図しないホストに電源操作を実行してしまうおそれがあります。
- scbsmcmdコマンドとコンソールサービス(GUI)など,複数のプログラムから同一の管理対象を同時に操作しないでください。同時に操作した場合,コマンドまたはほかのプログラムがエラーになることがあります。ここでいう「操作」には,電源制御だけでなく,コンソールサービスからの情報取得などを含むすべての操作が含まれます。
- MACアドレスには,OSが認識しているMACアドレスを指定してください。例えば,11:11:11:11:11:11と22:22:22:22:22:22のMACアドレスをチーミングして11:11:11:11:11:11として利用している場合,22:22:22:22:22:22では管理対象を指定できません。
- マネージャサービスと通信を実行している間に[Ctrl]+[C]キー,[Ctrl]+[Break]キー,コマンドプロンプトのクローズ,またはOSシャットダウンによってscbsmcmdコマンドが終了した場合は,コマンド戻り値17,メッセージID KASO017xx-Eのエラーで終了します。
マネージャサービスと通信を実行している間にユーザがログオフした場合,コマンドの処理は継続されます。
なお,マネージャサービスと通信を実行していない間に処理を中断した場合,および上記以外の方法でコマンドの処理を中断した場合は,戻り値とメッセージを保証できません。
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