JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド
使用するホストのシステム日時以外の日時で運用したい場合に,スケジューラーサービスにローカル日時を定義できます。例えば,運用前にシミュレーションしたい場合にスケジューラーサービスにローカル日時を定義しておくと,システム日時を変更しないで運用テストを実行できます。これによって,本来は夜間に実行する処理を昼間にテストするなどのことができます。
スケジューラーサービスのローカル日時の定義は,スケジューラーサービス単位で有効になります。
この操作は,Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つOSユーザーが実行してください。
スケジューラーサービスのローカル日時が定義されている場合の適用範囲を次の表に示します。
表8-6 スケジューラーサービスのローカル日時が定義されている場合の適用範囲
日時の種類 適用する日時 スケジューラーサービスが制御できる日時
(ジョブネットの開始・終了日時,スケジューラーサービスの開始時刻など。ただし,JP1/AJS3 - Agentで実行するジョブ,イベントジョブ,およびアクションジョブを除く)スケジューラーサービスのローカル日時 スケジュール一時変更などで,日時指定を省略したときに仮定する日時 スケジューラーサービスのローカル日時 スケジューラーサービスが出力するログ スケジューラーサービスのローカル日時 JP1/AJS3が作成・更新したファイルのタイムスタンプ システム日時 システムロギングファイルのログ出力日時 システム日時 イベント受信時刻,イベント到着時刻 システム日時 「ajs」で始まる名称のコマンドの実行時 スケジューラーサービスのローカル日時 「ajs」以外の文字列で始まる名称のコマンドの実行時 システム日時 イベントIDが4100〜4131のJP1イベント スケジューラーサービスのローカル日時 スケジューラーサービスのローカル日時はajslocaldateコマンドを使って定義します。ajslocaldateコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス2 3. 特別な運用で使用するコマンド ajslocaldate」を参照してください。
- 注意事項
- スケジューラーサービスのローカル日時を変更する場合は,スケジューラーサービスを停止し,変更後に再起動してください。日時を前に戻す場合は,jajs_spmd_stopコマンドに「-n jajs_schd」を指定してスケジューラーサービスだけを停止したあと,日時を前に戻してから,jajs_spmdコマンドに-coldオプション,および「-n jajs_schd」を指定してスケジューラーサービスを再起動してください。jajs_spmd_stopコマンドおよびjajs_spmdコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド jajs_spmd_stop」およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド jajs_spmd」を参照してください。
- 一度設定したスケジューラーサービスのローカル日時は,再起動後も有効になります。
- スケジューラーサービスのローカル日時はシステム日時を基に生成されています。システム日時を変更した場合,スケジューラーサービスのローカル日時にもその変更された時間が反映されます。システム日時を変更した場合は,スケジューラーサービスのローカル日時が正しい日時になっているか確認してください。
- クラスタシステムで,スケジューラーサービスのローカル日時を使用する場合は,実行系ホストと待機系ホストの両方のホストで,ajslocaldateコマンドを実行してください。
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