Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド
バッキングストアアダプタを接続できます。つまり,使用するアダプタの型を,ネーミングサービスの起動時に使用する構成(プロパティ)ファイルにユーザ定義情報として格納して指定できます。インメモリアダプタを除くすべてのアダプタはパーシステントです。ネームスペース全体をメモリに保管するライトウェイトのネーミングサービスを使用したい場合には,インメモリアダプタを使用してください。
そのほかの多くのネーミングサービスと同様,どのアダプタを使用するかや,その個々の構成などはネーミングサービスのプロパティファイルで処理されます。デフォルトのプロパティを表14-6に示します。
表14-6 すべてのアダプタに共通のデフォルトプロパティ
プロパティ | デフォルト | 説明 |
---|---|---|
vbroker.naming.backingStoreType | InMemory | 使用するネーミングサービスアダプタのタイプを指定します。 このプロパティは,ネーミングサービスを使用したいプラガブルバッキングストア(外部記憶装置)のタイプを指定します。有効なオプションは,InMemory,JDBC,Dx,およびJNDIです。デフォルトはInMemoryです。 |
vbroker.naming.cacheOn | 0 | ネーミングサービスキャッシュを使用するかどうかを指定します。 |
vbroker.naming.cacheSize | 5 | ネーミングサービスキャッシュがオンの場合にそのサイズを指定します。 |
表14-7 vbroker.naming.jdbcDriverプロパティを使用してデータベースへアクセスするためのJDBCドライバ
JDBCドライバ値 | 説明 |
---|---|
com.borland.datastore.jdbc.DataStoreDriver | JDataStoreドライバ |
com.sybase.jdbc.SybDriver | Sybaseドライバ |
oracle.jdbc.driver.OracleDriver | Oracleドライバ |
interbase.interclient.Driver | Interbaseドライバ |
weblogic.jdbc.mssqlserver4.Driver | WebLogic MS SQLServerドライバ |
COM.ibm.db2.jdbc.app.DB2Driver | IBM DB2ドライバ |
表14-8 vbroker.naming.urlプロパティを使用してアクセスするデータベースのURL
URL値 | 説明 |
---|---|
jdbc:borland:dslocal:<db_name> | JDataStore URL |
jdbc:sybase:Tds:<host>:<port>/<db_name> | Sybase URL |
jdbc:oracle:thin:@<host>:<port>:<sid> | Oracle URL |
jdbc:interbase://<server>/<full_db_path> | Interbase ※1 URL |
jdbc:weblogic:mssqlserver4:<db_name>@<host>:<port> | WebLogic MS SQLServer URL |
jdbc:db2:<db_name> | IBM DB2※2 URL |
<full_path_JDataStore_db> | ネイティブドライバのDataExpress※3 URL |
DataExpressアダプタプロパティについて説明します。
表14-9に,JNDIアダプタの構成ファイルに表示される設定例を示します。
設定 | 説明 |
---|---|
vbroker.naming.backingStoreType=JNDI | プラガブルバッキングストア(外部記憶装置)のタイプをJNDIアダプタ用のJNDIに指定します。 |
vbroker.naming.loginName=<user name> | JNDIバッキングサーバ上のユーザログイン名です。 |
vbroker.naming.loginPwd=<password> | JNDIバッキングサーバのユーザパスワードです。 |
vbroker.naming.jndiInitialFactory=com.sun.jndi.ldap.LdapCtxFactory | JNDI初期ファクトリを指定します。 |
vbroker.naming.jndiProviderURL=ldap://<hostname>:<ldap portNo>/<initial root context> | JNDIプロバイダURLを指定します。 |
vbroker.naming.jndiAuthentication=simple | JNDIバッキングサーバがサポートするJNDI認証タイプを指定します。 |
キャッシング機能をオンにすることで,バッキングストアの性能を向上できます。例えば,JDBCアダプタの場合,解決またはバインドオペレーションがあるたびにデータベースに直接アクセスすると,かなりの時間が掛かりますが,結果をキャッシングすることでデータベースアクセスの回数を減らせます。キャッシング機能をオンにする前に知っておくべき留意点が幾つかあります。まず,基本となるデータにアクセスするネーミングサービスは,キャッシュを使用したネーミングサービスだけであることを確認してください。そうでなければ,古くなったデータがキャッシュに入っていることがあるため,ネーミングサービスを使用するクライアントが間違ったデータを取得することがあります。バッキングストアの性能向上が見られるのは,同じ一つのデータが複数回アクセスされた場合だけです。
このキャッシング機能は,コンテキストごとにキャッシュする実装になっています。この場合,各コンテキストにキャッシュがインストールされることになり,コンテキストとオブジェクトの両方をキャッシュするために使用されます。このキャッシュのサイズは調整できます。デフォルトでは,このキャッシュのサイズは5です。
キャッシング機能を使用するには,次のプロパティを構成ファイルに追加してください。
vbroker.naming.cacheOn=1 vbroker.naming.CacheSize=5
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