Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド

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12.4 マルチホームホストを使用した作業

複数の実IPアドレスを持つホスト(マルチホームホストと呼ばれます)上でスマートエージェントを起動すると,スマートエージェントは別々のローカルネットワークに存在するオブジェクトをブリッジするための強力なメカニズムを提供できます。そのホストが接続されているすべてのローカルネットワークは,ただ一つのスマートエージェントとだけ通信でき,ローカルネットワークのブリッジを効果的に行います。マルチホームホスト環境のスマートエージェントを図12-3に示します。

図12-3 マルチホームホストのスマートエージェント

[図データ]

UNIX
マルチホームUNIXホストのスマートエージェントは,ポイントツーポイントコネクションまたはブロードキャストコネクションをサポートするすべてのホストインタフェースの監視とブロードキャストを行うように自身を動的に構成します。「12.4.1 スマートエージェント用インタフェースの指定」で説明するように,localaddrファイルを使用してインタフェース設定値を明示的に指定できます。

Windows
マルチホームWindowsホストのスマートエージェントは,正しいサブネットマスク値とブロードキャストアドレス値を動的に決定できません。この制限を克服するには,スマートエージェントに使用させたいインタフェース設定値を,localaddrファイルで明示的に指定する必要があります。

-v(バーボース)オプションを使用してスマートエージェントを起動すると,作成されたメッセージの先頭に,スマートエージェントが使用する各インタフェースがリスト表示されます。コードサンプル12-3は,マルチホームホストでバーボースオプションを使用して起動されたスマートエージェントからの出力例を示しています。

コードサンプル12-3 マルチホームホストで起動されたスマートエージェントからのバーボース出力
 
Bound to the following interfaces:
Address: 199.10.9.5 Subnet: 255.255.255.0 Broadcast:199.10.9.255
Address: 101.10.2.6 Subnet: 255.255.255.0 Broadcast:101.10.2.255
. . .
 

コードサンプル12-3に示すように,出力には,マシンの各インタフェースのアドレス,サブネットマスク,およびブロードキャストアドレスが表示されます。UNIXの場合,この出力は,UNIXコマンドifconfig -aの結果と一致するはずです。

これらの設定値を変更したい場合は,このインタフェース情報をlocaladdrファイルに指定できます。詳細については,「12.4.1 スマートエージェント用インタフェースの指定」を参照してください。

<この節の構成>
12.4.1 スマートエージェント用インタフェースの指定