Javaアプリケーション用オプション定義ファイル(usrconf.cfg),またはJavaアプリケーション用ユーザプロパティファイル(usrconf.properties)をカスタマイズすることで,EJBクライアントアプリケーションのシステムログの属性を変更できます。変更できる項目と,変更を設定するプロパティのキーを次の表に示します。また,この表では,EJBクライアントアプリケーションの実行コマンドに指定するプロパティの指定の要否についても説明します。
表19-7 EJBクライアントアプリケーションのシステムログの出力先や出力レベルを変更するキー
| 変更できる項目 |
Javaアプリケーション用オプション定義ファイルのキー |
Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイルのキー |
種別 |
| ログの出力先※1 |
ejb.client.log.directory |
ejbserver.client.log.directory |
可変 |
| EJBクライアントアプリケーション単位で作成されるログ出力先ディレクトリ名※1 |
ejb.client.ejb.log |
ejbserver.client.ejb.log |
選択可変 |
| EJBクライアントアプリケーションのプロセス単位で作成されるログ出力先サブディレクトリ名※1 |
ejb.client.log.appid |
ejbserver.client.log.appid |
選択可変 |
| 標準出力へのメッセージ出力停止※2 |
ejb.client.log.stdout.enabled |
− |
選択可変 |
| EJBクライアントアプリケーションのプロセス単位で作成されるログ出力先サブディレクトリ数 |
− |
ejbserver.client.log.directorynum |
可変 |
| ログファイル面数 |
− |
ejbserver.logger.channels.define.<チャネル名※3>.filenum |
選択可変 |
| ログファイルサイズ |
− |
ejbserver.logger.channels.define.<チャネル名※3>.filesize |
選択可変 |
| ログの出力レベル※4 |
− |
ejbserver.logger.enabled.* |
選択可変 |
| Cosminexus TPBrokerのトレースファイルの出力先 |
− |
vbroker.orb.htc.tracePath |
選択可変 |
| Cosminexus TPBrokerのトレースファイルの個数 |
− |
vbroker.orb.htc.comt.fileCount |
選択可変 |
| Cosminexus TPBrokerのトレースファイル1個当たりのエントリ数 |
− |
vbroker.orb.htc.comt.entryCount |
選択可変 |
- (凡例)
- 可変:システムの実行環境に従って値を指定する必要がある。
- 選択可変:システムの実行環境に従って値を指定するか,または指定を省略する。
- −:設定できない。
- 注※1
- usrconf.cfgでは,稼働ログ,ログ稼働ログ,障害発生時の例外情報,および保守情報の設定を変更できます。
- また,usrconf.cfgとusrconf.propertiesで同じ項目が設定された場合,usrconf.propertiesで設定した内容が優先されます。
- 注※2
- 稼働ログ,cjclstartapコマンドログ,および起動プロセス標準出力情報のメッセージを標準出力に出力しないように設定できます。
- 注※3
- チャネル名として,ログの種類を示す次の名称が設定されます。
- ClientMessageLogFile(稼働ログ)(ファイル名:cjclmessage[n].log)
- ClientExceptionLogFile(障害発生時の例外情報)(ファイル名:cjclexception[n].log)
- ClientMaintenanceLogFile(保守情報)(ファイル名:cjclmaintenance[n].log)
- 注※4
- シェルスクリプトを使用してシステムプロパティを設定する場合,ログの出力レベル(ejbserver.logger.enabled.*キー)は指定できません。
システムプロパティを指定できるかどうかは,EJBクライアントアプリケーションの使用形態によって異なる場合があります。EJBクライアントアプリケーションの使用形態とシステムプロパティの関係を次の表に示します。なお,表19-8と表19-9の番号は対応しています。
表19-8 EJBクライアントアプリケーションの使用形態
| EJBクライアントアプリケーションの種類 |
EJBクライアントアプリケーションの同時起動の多重度 |
| 1多重 |
2〜8多重 |
9〜16多重 |
| 1種類 |
1. |
2. |
3. |
| 2種類以上 |
4. |
5. |
6. |
表19-9 EJBクライアントアプリケーションの使用形態とシステムプロパティ
| システムプロパティの指定 |
EJBクライアントアプリケーションの使用形態 |
| 1. |
2. |
3. |
4. |
5. |
6. |
| ejbserver.client.ejb.log |
可能 |
可能 |
必須 |
必須 |
必須 |
必須 |
| ejbserver.client.log.appid |
可能 |
不可 |
不可 |
可能 |
不可 |
不可 |
| ejbserver.client.log.directorynum |
可能 |
可能 |
必須 |
可能 |
可能 |
必須 |
上記表の番号について説明します。
- ejbserver.client.ejb.logキーは,デフォルトディレクトリでもかまいません。
ejbserver.client.log.appidキーを指定した場合は,ejbserver.client.log.directorynumキーの指定は無効となります。
- ejbserver.client.ejb.logキーは,デフォルトディレクトリでもかまいません。
複数同時に起動するため,ejbserver.client.log.appidキーは指定しないでください。ejbserver.client.log.directorynumキーを指定する場合は,必ずejbserver.client.ejb.logキーを指定してください。
- ejbserver.client.ejb.logキーをEJBクライアントアプリケーションごとに必ず指定してください。複数同時に起動するため,ejbserver.client.log.appidキーを指定しないでください。ejbserver.client.log.directorynumキーの値を多重度に合わせて指定してください。
- ejbserver.client.ejb.logキーをEJBクライアントアプリケーションごとに必ず指定してください。
ejbserver.client.log.appidキーを指定した場合は,ejbserver.client.log.directorynumキーの指定は無効となります。
- ejbserver.client.ejb.logキーをEJBクライアントアプリケーションごとに必ず指定してください。複数同時に起動するため,ejbserver.client.log.appidキーを指定しないでください。
ejbserver.client.log.directorynumキーを指定する場合は,必ずejbserver.client.ejb.logキーを指定してください。
- ejbserver.client.ejb.logキーをEJBクライアントアプリケーションごとに必ず指定してください。複数同時に起動するため,ejbserver.client.log.appidキーを指定しないでください。ejbserver.client.log.directorynumキーの値を多重度に合わせて指定してください。
- 注意事項
- EJBクライアントアプリケーションの同時起動の多重度が17多重以上の場合は,ejbserver.client.log.directorynumキーに0を指定してください。cjcldellogコマンドを使用してサブディレクトリ数を管理してください。
- EJBクライアントアプリケーションを複数同時に起動すると,KDJE51005-Wのメッセージが出力されることがあります。EJBクライアントアプリケーションの動作には問題ありませんが,サブディレクトリ数がejbserver.client.log.directorynumキーに指定した値を超えている場合があります。このメッセージが頻繁に出力される場合は,ejbserver.client.log.directorynumキーの値を0にし,cjcldellogコマンドを使用してサブディレクトリ数を管理してください。ログ出力先のサブディレクトリ数を管理できるのは,サブディレクトリ専有モードを使用している場合だけです。サブディレクトリ共有モードを使用している場合は,サブディレクトリ数の管理はできません。
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