Cosminexus システム構築ガイド

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17.3.1 運用管理サーバを対象にした1:1系切り替えシステムの設定手順

ここでは,システムの構成例とシステムの設定手順について説明します。

<この項の構成>
(1) システムの構成例
(2) システムの設定手順

(1) システムの構成例

運用管理サーバの1:1系切り替えシステムの構成例を次の図に示します。なお,以降の項では,このシステムの構成例を使用したシステムの構築例を示します。

図17-3 運用管理サーバを対象にした1:1系切り替えシステムの構成例(Windowsの場合)

[図データ]

この例では,運用管理サーバとアプリケーションサーバは,別のマシンに配置しています。運用管理サーバの実行系(現用系)と運用管理サーバの待機系(予備系)を1:1で配置しています。

運用管理サーバの1:1系切り替えシステムでは,まずクラスタを構築して,運用管理サーバをクラスタ(例ではCOSMI)内に現用系ノード(例ではNode1)と予備系ノード(例ではNode2)として定義します。また,現用系ノードと予備系ノードは,「物理ディスクリソース」,「IPアドレスリソース」,「ネットワーク名リソース」,および「汎用スクリプトリソース」を含めた,一つのリソースグループ(例ではGroup)として定義します。

なお,Cosminexusをクラスタ構成に配置するためには,エイリアスIPアドレスを設けて,稼働中のノードがエイリアスIPアドレスを引き継ぐことで,クライアントがクラスタ内のノードを意識しないようにします。1:1系切り替えシステムの場合,エイリアスIPアドレスは,Microsoft Cluster Serviceによって動的に割り当てられるアドレス(クラスタIPアドレス)となります。

(2) システムの設定手順

Microsoft Cluster Serviceと連携する場合には,Management Serverやクラスタアドミニストレータの設定などが必要になります。運用管理サーバの1:1系切り替えシステムの設定手順を次の図に示します。なお,ここでは運用管理サーバをアプリケーションサーバとは別のマシンとして構築している場合の,運用管理サーバの設定手順について説明しています。運用管理サーバと別のマシンに構築しているアプリケーションサーバの設定については,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。

図17-4 運用管理サーバを対象にした1:1系切り替えシステムの設定手順(Windowsの場合)

[図データ]

図中の1.〜7.について説明します。

  1. 共有ディスクにパーティションを作成して,ファイルシステムを構築します。
    Microsoft Cluster Serviceのクラスタ管理用ファイルの格納場所を作成します。また,グローバルトランザクションを使用する場合には,トランザクション情報の格納場所を作成します。なお,クラスタ管理用ファイルの格納場所とトランザクション情報の格納場所は,同じパーティションでもかまいません。
  2. システムに共有ディスクを割り当てます。
    システムに共有ディスクを割り当てる際は,現用系と予備系で,同じドライブ文字を割り当ててください。
  3. Management Serverでクラスタサーバの環境を設定します。
    Management ServerのSmart Composer機能の簡易構築定義ファイルで,Microsoft Cluster Serviceを使用する場合の設定をします。
  4. 設定ファイルを編集します。
    簡易構築定義ファイルでは設定できない,Management Serverなどの各種定義ファイルを設定します。
  5. 現用系から予備系にManagement Serverの設定情報をコピーします。
    現用系と予備系を同じ環境にするために,現用系でのManagement Serverに関する設定内容を予備系にコピーします。
  6. 汎用スクリプトファイルを作成します。
    運用管理サーバを監視,起動,および停止するための汎用スクリプトファイルを作成します。
  7. クラスタアドミニストレータでクラスタサーバの環境を設定します。
    クラスタアドミニストレータを使用して,系で稼働させるサーバの環境を設定します。