Cosminexus システム設計ガイド
Tenured領域のメモリサイズには,アプリケーションが最低限必要とするメモリサイズに,DefNew領域分のメモリサイズを追加することをお勧めします。これは,Tenured領域の未使用メモリサイズがDefNew領域の使用メモリサイズを下回ることによって,フルガーベージコレクションが頻発するのを防ぐためです。
通常,DefNew::Eden領域がいっぱいになると,コピーガーベージコレクションが発生します。このとき,DefNew::Eden領域とDefNew::Survivor領域のFrom空間に存在する使用中のJavaオブジェクトが,DefNew::Survivor領域のTo空間に移動しようとします。しかし,使用中のJavaオブジェクトのメモリサイズがTo空間のメモリサイズよりも大きい場合,使用中のJavaオブジェクトはTo空間ではなく,Tenured空間に退避されます。このとき,Tenured空間の未使用領域がDefNew::Eden領域とDefNew::Survivor領域で使用中のメモリサイズよりも小さいと,フルガーベージコレクションが発生してしまいます。
これを防ぐために,Tenured領域には,アプリケーションが必要とするメモリサイズに加えて,DefNew領域分のメモリサイズを追加してください。
考え方を次の図に示します。
図8-10 DefNew領域のメモリサイズを追加する理由の考え方
なお,DefNew領域のメモリサイズの見積もりについては,「8.4 DefNew領域のメモリサイズの見積もり」で説明します。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2008, Hitachi, Ltd.