Cosminexus システム設計ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

3.18 Cosminexusのプロセスが使用するTCP/UDPのポート番号

ここでは,Cosminexusのプロセスが使用するTCP/UDPのポート番号について説明します。

デフォルト値が「(浮動)」のポートは,ポート番号を明示的に固定しない場合にCosminexusによって自動的に番号が付けられるポートです。

Cosminexusが使用するTCP/UDPのポート番号の説明を次の表に示します。なお,ご使用のOSによっては,ネットワーク単位ではなくホスト単位でファイアウォールが設定されているものがあります。これらのファイアウォールでは,localhost(127.0.0.1)以外との通信は,同一ホスト内でもファイアウォールのフィルタリングの対象になる場合があります。この場合は,ホスト内でしか通信しないポートであっても,フィルタで通信を許可する設定にしてください。

表3-4 Cosminexusが使用するTCP/UDPのポート番号

項番 プロセス 説明 デフォルト値
(1) J2EEサーバまたはSFOサーバ EJBコンテナのリクエスト受付ポート。 (浮動)
(2) 管理用通信ポート。 8080
(3) Webサーバ(リダイレクタ)からのリクエスト受付ポート。 8007
(4) トランザクションサービス使用時のトランザクションリカバリ処理通信ポート。
トランザクションサービス使用時に必要です。
20302
(5) インプロセスで起動するネーミングサービスのリクエスト受付ポート。 900
(6) インプロセスHTTPサーバのリクエスト受付ポート。
インプロセスHTTPサーバを使用するときに必要です。
80
(7) RMIレジストリのリクエスト受付ポート。 23152
(8) 共有キューを使用して複数システム間でのアプリケーション連携をする場合のイベント受信用ポート。 20351
(9) 稼働情報取得時のリクエスト受付ポート。 (浮動)
(10) 運用監視エージェント 運用監視エージェントの通信用ポート。 (浮動)
(11) スマートエージェント スマートエージェントの通信用ポート環境変数。
UDPによる双方向通信に必要です。
14000
(12) ネーミングサービス ネーミングサービスのリクエスト受付ポート引数(Cosminexus TPBrokerが利用)。 900
(13) 運用管理エージェント 運用管理エージェントがManagement Serverとの通信に使用するポート。 20295
(14) Management Server Management Serverのhttpポート。 28080
(15) Management Serverの終了要求ポート。
ホスト内通信に必要です。
28005
(16) Management Serverの内部通信ポート。
ホスト内通信に必要です。
28009
(17) Hitachi Web Server Hitachi Web Serverのhttpポート。 80
(18) Hitachi Web Serverのhttpsポート。 443
(19) サーバ管理コマンド サーバ管理コマンドがJ2EEサーバと通信するポート。 (浮動)
(20) CTMレギュレータ CTMレギュレータがEJBクライアントからのリクエストを受け付けるポートの基底値。基底値+プロセス数だけ使用します。
CTM使用時に必要です。
(浮動)
(21) CTMデーモン CTMデーモンがEJBクライアントからのリクエストを受け付けるポート。
CTM使用時に必要です。
(浮動)
(22) CTMデーモンがほかのデーモンやJ2EEサーバなどと通信するポート。
CTM使用時に必要です。
20138
(23) CTMドメインマネジャ CTMドメインマネジャがほかのCTMドメインマネジャと通信するポート。
CTM使用時に,TCPおよびUDP通信(ブロードキャスト)をするために必要です。
20137

注※ SFOサーバでは使用しません。

Cosminexusのプロセスが使用するTCP/UDPのポート番号について,次の図に示します。(x)は表の項番と対応しています。

図3-69 Cosminexusが使用するTCP/UDPのポート番号

[図データ]

ポート番号の指定個所を次の表に示します。表の項番は図中の項番と対応しています。

表3-5 Cosminexusが使用するTCP/UDPのポート番号の指定個所

項番 定義ファイル 設定対象 パラメタ名※1
(1) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)
論理SFOサーバ(sfo-server)
vbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.port※2
(2) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server) ejbserver.http.port
(3) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server) webserver.connector.ajp13.port
(4) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)
論理SFOサーバ(sfo-tier)
ejbserver.distributedtx.recovery.port
(5) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)
論理SFOサーバ(sfo-tier)
inprocess.ns.port
(6) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server) webserver.connector.inprocess_http.port
(7) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)
論理SFOサーバ(sfo-server)
ejbserver.rmi.naming.port
(8) Connector属性ファイル Cosminexus RM <config-property>タグに指定するRMSHPort※3
(9) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)
論理SFOサーバ(sfo-server)
ejbserver.rmi.remote.listener.port
(10) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)
論理SFOサーバ(sfo-server)
mngagent.connector.port
(11) 簡易構築定義ファイル 論理スマートエージェント(smart-agent) smartagent.port
(12) 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)
論理SFOサーバ(sfo-server)
ejbserver.naming.port
(13) adminagent.properties 運用管理エージェント adminagent.adapter.portキー
(14) mserver.properties Management Server webserver.connector.http.portキー
(15) mserver.properties Management Server webserver.shutdown.portキー
(16) mserver.properties Management Server webserver.connector.ajp13.portキー
(17) 簡易構築定義ファイル 論理Webサーバ
(web-server)
Listen
(18) 簡易構築定義ファイル 論理Webサーバ
(web-server)
Listen
(19) usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル) サーバ管理コマンド vbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー
(20) 簡易構築定義ファイル 論理CTM(component-transaction-monitor) ctm.RegOption
(21) 簡易構築定義ファイル 論理CTM(component-transaction-monitor) ctm.EjbPort
(22) 簡易構築定義ファイル 論理CTM(component-transaction-monitor) ctm.port
(23) 簡易構築定義ファイル 論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager) cdm.port

(凡例)−:該当しない。

注※1 設定ファイルが簡易構築定義ファイルの場合は,<configuration>タグ内の<param-name>の指定値を指します。

注※2 Developer Standard以外の場合のパラメタ名です。Developer Standardを使用する場合のパラメタ名は,ejbserver.rmi.remote.listener.portになります。

注※3 RMSHPortは,リソースアダプタCosminexus RMのプロパティ定義で指定するコンフィグレーションプロパティです。RMSHPortについては,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」のコンフィグレーションプロパティの詳細説明に関する説明を参照してください。


参考
運用管理ポータルまたはファイル編集によって設定する場合の設定個所を次に示します。

表3-6 TCP/UDPのポート番号を運用管理ポータルまたはファイル編集によって設定する場合の設定個所

項番 運用管理ポータルでの設定個所 ファイル編集での設定個所
(1)
  • J2EEサーバの場合
    [EJBコンテナの設定]画面の「オプション」の「通信ポート番号」
  • SFOサーバの場合
    [システムプロパティの設定]画面の「システムプロパティの定義」に追加
usrconf.propertiesのvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー
(2) [J2EEサーバの基本設定]画面の「コンテナの設定」の「簡易Webサーバのポート番号」 usrconf.propertiesのejbserver.http.portキー
(3) [Webコンテナの設定]画面の「Webサーバとの接続」の「ポート番号」 usrconf.propertiesのwebserver.connector.ajp13.portキー
(4) [トランザクションの設定]画面の「トランザクションに関する設定」の「JTAリカバリの固定ポート番号」 usrconf.propertiesのejbserver.distributedtx.recovery.portキー
(5)
  • J2EEサーバの場合
    [ネーミングの設定]画面の「インプロセス選択時の設定」の「ポート番号」
  • SFOサーバの場合
    [SFOサーバの基本設定]画面の「ネーミングサービスの設定」
usrconf.propertiesのejbserver.naming.portキー
(6) [Webコンテナの設定]画面の「インプロセスHTTPサーバ機能の使用」の「ポート番号」 usrconf.propertiesのwebserver.connector.inprocess_http.portキー
(7)
  • J2EEサーバの場合
    [通信の設定]画面の「RMIレジストリの設定」の「ポート番号」
  • SFOサーバの場合
    [通信の設定]画面の「RMIレジストリの設定」の「ポート番号」
usrconf.propertiesのejbserver.rmi.naming.portキー
(8) Connector属性ファイルの<config-property>タグに指定するRMSHPort Connector属性ファイルの<config-property>タグに指定するRMSHPort
(9)
  • J2EEサーバの場合
    [通信の設定]画面の「RMIレジストリの設定」の「通信ポート番号」
  • SFOサーバの場合
    [通信の設定]画面の「RMIレジストリの設定」の「通信ポート番号
usrconf.propertiesのejbserver.rmi.remote.listener.portキー
(10)
  • J2EEサーバの場合
    [J2EEコンテナの設定]画面の「運用監視エージェントの設定」の「ポート番号」
  • SFOサーバの場合
    [コンテナの設定]画面の「運用監視エージェントの設定」の「ポート番号」
mngagent.<実サーバ名>.propertiesのmngagent.connector.portキー
(11) [スマートエージェントの設定]画面の「スマートエージェントに関する設定」の「監視ポート番号」 環境変数OSAGENT_PORT
(12)
  • CORBAネーミングサービスをインプロセスで起動する場合
    [J2EEサーバの基本設定]画面の「利用するネーミングサービスの設定」の「インプロセス用のポート番号」
  • CORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する場合
    [ホスト内のサーバの設定]画面の「ネーミングサービスの設定」の「ネーミングサービスのポート番号」

  • CORBAネーミングサービスをインプロセスまたはアウトプロセスで自動起動する場合
    usrconf.propertiesのejbserver.naming.portキー
  • CORBAネーミングサービスを手動起動する場合
    nameservコマンドのコマンド引数に「-Dvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.port=<ポート番号>」を指定。
(13) adminagent.propertiesのadminagent.adapter.portキー adminagent.propertiesのadminagent.adapter.portキー
(14) [ネットワークの設定]画面の「Management Server接続HTTPポート番号」 mserver.propertiesのwebserver.connector.http.portキー
(15) [ネットワークの設定]画面の「Management Server終了要求受信ポート番号」 mserver.propertiesのwebserver.shutdown.portキー
(16) [ネットワークの設定]画面の「Management Server内部通信用ポート番号」 mserver.propertiesのwebserver.connector.ajp13.portキー
(17) [ホスト内のサーバの設定]画面の「J2EEサーバの設定」の「ポート番号」の「http」 httpsd.confのListenディレクティブまたはPortディレクティブ
(18) [ホスト内のサーバの設定]画面の「J2EEサーバの設定」の「ポート番号」の「https」 httpsd.confのListenディレクティブまたはPortディレクティブ
(19) usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)のvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)のvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー
(20) [レギュレータの設定]画面の「CTMレギュレータの設定」の「設定ファイル」 ctmregltdコマンドまたはctmstartコマンドの引数-CTMEjbPort
(21) [スケジューリングの設定]画面の「詳細設定」の「EJBリクエスト受信ポート番号」 ctmstartコマンドの引数-CTMEjbPort
(22) [CTMの基本設定]画面の「基本設定」の「ポート番号」 ctmstartコマンドの引数-CTMPort
(23) [CTMドメインマネジャの基本設定]画面の「ポート番号」 ctmdmstartコマンドの引数-CTMPort

注※ RMSHPortは,リソースアダプタCosminexus RMのプロパティ定義で指定するコンフィグレーションプロパティです。RMSHPortについては,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」のコンフィグレーションプロパティの詳細説明に関する説明を参照してください。