JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 システム管理者ガイド

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3.12.3 エージェント環境設定メニューによる設定

エージェント環境設定メニューでは,接続先マネージャサービスや,ハードウェアの設置情報および資産情報を設定します。エージェント環境設定メニューによる設定について,次に示します。

<この項の構成>
(1) エージェント環境設定メニュー
(2) 設定項目の入力規則
(3) エージェント環境設定メニューでの設定項目

(1) エージェント環境設定メニュー

-miscオプションを指定してsmheditコマンドを起動した場合や,メインメニューで2を選択した場合に,エージェント環境設定メニューが表示されます。

エージェント環境設定メニューの表示例は次のとおりです。

 
   ####      JP1/ServerConductor/Agent       ####
   #### Agent Environment Configuration File ####
    1.ManagerAddress ->      18.AdministratorID    [KANRI-ID]
    2.SendTimeout    [80]    19. AdministratorInfo [KANRISH...]
   .............以下省略.............
 
   Command(1-23/Menu/Quit)>
 

選択肢には,各設定項目の番号,Menu,Quitがあります。設定項目の数は,エージェントサービスやOSのバージョンによって異なります。

Menuを選択した場合は,エージェント環境設定メニューを表示します。

Quitを選択した場合は,メインメニューに戻ります。また,Quitを選択する前に設定項目の値を変更していた場合,変更後の値を設定ファイルに反映するかどうかを確認します。

設定項目の番号を選択した場合は,該当する設定項目の変更を開始します。設定項目の詳細については,「(3) エージェント環境設定メニューでの設定項目」を参照してください。

(2) 設定項目の入力規則

設定項目として入力できる値には,整数,IPアドレス,文字列の3種類があります。それぞれの入力規則を次に示します。

整数
10進数のほか,8進数および16進数で設定できます。8進数の場合は先頭に0を,16進数の場合は先頭に0xを入力してください。改行だけを入力した場合は設定を変更しません。

IPアドレス
xxx.yyy.zzz.aaaの形式で,10進数で入力します。改行だけを入力した場合は設定を変更しません。

文字列
文字列には," を使用できません。改行だけを入力した場合は設定を変更しません。[Ctrl]+[D]キーだけを入力した場合は空文字列が設定されます。

また,次の設定項目には,それぞれ固有の入力規則が適用されます。

サイト情報または資産情報
" および / は使用できません。サイト情報は8階層まで定義でき,1階層ずつ設定値を入力します。途中の階層で入力を終了し,以降の階層の設定を解除する場合は[Ctrl]+[D]キーだけを入力します。また,改行だけを入力した場合は元の設定値をそのまま使用します。元の設定値がない場合に改行だけを入力した場合は入力を終了します。

ターゲットマシン情報
ターゲットマシン情報には,選択できるターゲットマシンの一覧,現在選択されているターゲットマシンとプロンプトが表示されます。ターゲットマシンの一覧は,1画面20機種に分割して表示されます。
プロンプトの選択項目では,数値(1〜n)または文字列を入力します。文字列の選択肢は,”Previous”,”Next”,”Quit”があります。ターゲットマシンを選択する場合は,一覧の中から該当する機種の数値を選択します。
一覧の前画面を表示する場合はPreviousを,次画面を表示する場合はNextを選択します。ただし,一覧の先頭が表示されている場合は,Previousを選択できません。同様に,一覧の終端が表示されている場合は,Nextを選択できません。Quit を選択すると,設定を変更しないで設定メニューに戻ります。

なお,複数の値を設定できる設定項目もあります。複数の値を設定できる設定項目を選択した場合,設定済みの値の一覧とプロンプトが表示されます。設定済みの値を変更する場合には,表示されている一覧から数値を選択します。設定されている値を削除する場合には,表示されている一覧から数値を選択したあと,[Ctrl] + [D]キーだけを入力します。値を追加する場合には,Newを選択します。ただし,設定済みの値の数が上限に達している場合にはNewは選択できません。Quitを選択すると,設定メニューに戻ります。

設定値には,半角かたかなおよびコントロールコードを含めないでください。

(3) エージェント環境設定メニューでの設定項目

エージェント環境設定メニューでの設定項目を次に示します。メニューに表示される設定項目は,エージェントサービスやOSのバージョンによって異なります。

[TargetMachine]は必ず設定してください。

表3-22 エージェント環境設定メニューでの設定項目(Linuxサーバ)

設定項目 入力値※1 デフォルト 設定内容
TargetMachine ターゲットマシン情報 なし
(設定必須※2
Agentをインストールしたサーバの機種を設定します。表示される項目の中から選択できます。
ManagerAddress IPアドレス なし 接続先のマネージャサービスのIPアドレスを設定します。
接続先のマネージャサービスは,四つまで登録できます。
SendTimeout 整数 80 送信タイムアウト時間を秒単位で設定します。設定範囲は1〜3,600です。
SessionTimeout 整数 900 エージェントサービスとマネージャサービス間の無通信状態を監視し,セッションを切断するまでの時間を秒単位で設定します。設定範囲は0〜7,200です。マネージャサービスとの通信回線にLANなどを使っていて,課金がない場合は,0を設定してください。0を設定するとセッションを切断しません。
SITE サイト情報 なし サイトの階層を8階層まで設定できます。設定した順に階層1,階層2...と定義されます。
各階層の合計は,区切り文字"/"を含めて256文字以内で次の計算式に合うように設定してください。
  [各階層の合計文字数]+([階層数]-1)≦256
  • 設定するときは,階層1に都道府県名,階層2に市町村名,以降,拠点名,フロアの階数や部署などのように,1段階ずつ設定することをお勧めします。
  • 英数字やかたかなは,半角または全角のどちらで入力するかを統一しておいてください。半角の「3F」と全角の「3F」では異なるサイトとして分類されてしまいます。また,サイト情報を設定する場合,誤字や脱字がないように注意してください。サイト名を間違えると,管理コンソールで表示するときに異なるサイトとして分類されてしまいます。
PropertyName 資産情報 なし 社内または組織内でサーバを管理するために付けている名称や,サーバの製品名を設定します。
PropertyID 資産情報 なし 資産名称に対する番号を設定します。
PostName 資産情報 なし サーバを設置している部署名を設定します。
PostID 資産情報 なし 部署のコード番号などがある場合に設定します。
AdministratorName 資産情報 なし サーバを管理しているシステム管理者の名前を設定します。
AdministratorID 資産情報 なし 社員番号など,システム管理者がわかる番号を設定します。
AdministratorInfo 資産情報 なし システム管理者の所属など,詳細な情報や設定項目にない情報を設定します。
OperatorName 資産情報 なし サーバを運用している部署のシステム管理者名を入力します。
OperatorID 資産情報 なし 社員番号など,運用しているシステム管理者がわかる番号を設定します。
OperatorInfo 資産情報 なし 運用しているシステム管理者の所属など,詳細な情報や設定項目にない情報を設定します。
TelephoneNumber 資産情報 なし 管理者の電話番号を設定します。
MailAddress 資産情報 なし 管理者のメールアドレスを設定します。
LocationInfo 資産情報 なし サーバの設置場所や詳細な情報を設定します。
Structure 資産情報 なし サーバのCPUやメモリなどの機器の構成に関する情報を設定します。
PurchaseDate 資産情報 なし サーバを購入した日付を設定します。
DescriptionDate 資産情報 なし サーバの減価償却期間を入力します。
Note 資産情報 なし 備考を入力します。
CompressCommand 文字列 なし 圧縮コマンドを起動するコマンドライン文字列を設定します。「11.2.1(2)(b) Linuxサーバの場合」を参照してください。

注※1
設定項目として入力できる値の種類を示します。それぞれの意味については,「(2) 設定項目の入力規則」を参照してください。

注※2
BladeSymphonyおよびHA8000/x9モデル以降の装置の場合,インストール時に自動設定されます。