JP1/Performance Management - Agent Option for Virtual Machine
Performance Managementのパフォーマンスデータの収集と管理に関するトラブルの対処方法を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) データの保存期間を短く設定したにもかかわらず,PFM - AgentのStoreデータベースのサイズが小さくならない
- (2) 共通メッセージログに「Storeデータベースに不正なデータが検出されました」というメッセージが出力される
- (3) PFM - Agentを起動してもパフォーマンスデータが収集されない
- (4) Record TimeとSampling Timeの時刻が大きく異なる
(1) データの保存期間を短く設定したにもかかわらず,PFM - AgentのStoreデータベースのサイズが小さくならない
Storeデータベースのファイル容量がすでに限界に達している場合,データの保存期間を短く設定してもファイルサイズは小さくなりません。この場合,保存期間を短く設定したあと,いったんStoreデータベースをバックアップし,リストアし直してください。
データの保存期間の設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」の,稼働監視データの管理について説明している章を参照してください。また,Storeデータベースのバックアップとリストアの方法については,マニュアル「JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド」の,バックアップとリストアについて説明している章を参照してください。
(2) 共通メッセージログに「Storeデータベースに不正なデータが検出されました」というメッセージが出力される
予期しないサービスの停止またはマシンのシャットダウンによって,Storeデータベースに不整合なデータが発生したおそれがあります。次の方法で対処をしてください。
- Storeデータベースをバックアップしてある場合は,Storeデータベースをリストアしてください。
- Storeデータベースをバックアップしていない場合は,Agent Storeサービスを停止したあと,対応するデータベースファイル(*.DBファイルおよび*.IDXファイル)を削除し,サービスを再起動してください。
(3) PFM - Agentを起動してもパフォーマンスデータが収集されない
確認項目と対処方法を次に示します。
- VMware上で稼働する仮想マシンの情報を監視する場合,次の項目を確認してください。
- 監視対象の仮想マシン上でvmware-toolsが起動していることを確認してください。
- VMwareが稼働する物理サーバの時刻を変更したとき,パフォーマンスデータが収集されないことがあります。この場合,mgmt-vmwareサービスを再起動してください。
- PDレコードのStatusフィールドの値がERRORの場合,Reasonフィールドの値を参考に対処してください。対処方法を次の表に示します。
表7-2 Reasonフィールドの値と対処方法
Reasonフィールドの値 説明 対処 Connection failed 接続先仮想環境への接続に失敗しました。
- 仮想環境のホストが起動されているかどうか確認してください。
- インスタンス環境のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか確認してください。※
・VM_Host
・Security
・Port
- インスタンス環境のセットアップ時に設定したホスト名(VM_Host)で名前解決ができるかどうか確認してください。
Authorization failed 接続先仮想環境で認証に失敗しました。
- 仮想環境のホストが起動されているかどうか確認してください。
- インスタンス環境のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか確認してください。※
・UserID
・Password
Timeout 一定時間内にパフォーマンスデータの収集が終了しませんでした。
- 仮想環境のホストが起動されているかどうか確認してください。
- インスタンス環境のセットアップ時に設定した次の項目に誤りがないか確認してください。※
・VM_Host
・Security
・Port
・UserID
・Password
- インスタンス環境のセットアップ時に設定したホスト名(VM_Host)で名前解決ができるかどうか確認してください。
- 仮想環境との通信にSSLを使用する場合,証明書を組み込んでいるか確認してください。PFM - Agent for Virtual Machineではインスタンス生成した監視対象ホストごとに証明書の組み込みが必要です。
- 要因が判明しない場合,保守資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。
- 注※
- 設定した項目を確認するには,jpcinssetupコマンドを実行し,設定項目を確認してください。または,PFM - Web Consoleで,PFM - Agent for Virtual MachineのAgent CollectorサービスからAgent Configurationプロパティを参照し,設定項目を確認してください。
- 上記以外の場合,保守資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。
(4) Record TimeとSampling Timeの時刻が大きく異なる
Sampling Timeは,監視対象の仮想環境の時刻であるため,通常の運用では若干のずれが生じます。時刻のずれが大きく,運用上問題となる場合には,次の項目を確認してください。
- エージェントホストと監視対象の仮想環境で,設定されている時刻が異なっているかどうか
時刻が異なっている場合,両者の時刻を一致させる必要があります。時刻設定の変更は,エージェントホストのOSおよび仮想環境ソフトウェアの注意事項を把握した上で実施してください。
- 仮想環境との通信にSSLを使用する場合,証明書が正しく組み込まれているかどうか
証明書が正しく組み込まれていないと,情報の収集が遅延することがあります。「付録K 証明書の組み込み手順」を参照して,エージェントホストに証明書を正しく組み込んでください。また,監視対象の仮想環境での証明書の組み込み方法については,仮想環境ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
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