JP1/Performance Management - Agent Option for OpenTP1
インストールおよびセットアップを開始する前に前提条件,必要な情報,および注意事項について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 前提条件
- (2) 論理ホスト運用するPFM - Agent for OpenTP1のセットアップに必要な情報
- (3) PFM - Agent for OpenTP1で論理ホストをフェールオーバーさせる場合の注意事項
(1) 前提条件
PFM - Agent for OpenTP1をクラスタシステムで使用する場合,次に示す前提条件があります。
(a) クラスタシステム
次の条件が整っていることを確認してください。
- クラスタシステムがクラスタソフト(HAモニタ)によって制御されていること。
- クラスタソフトが論理ホスト運用するPFM - Agent for OpenTP1の起動や停止などを制御するように設定されていること。このとき,PFM - Agent for OpenTP1が,監視対象のOpenTP1と連動してフェールオーバーするように設定すること。
(b) 共有ディスク
次の条件が整っていることを確認してください。
- 論理ホストごとに共有ディスクがあり,実行系ノードから待機系ノードへ引き継げること。
- 共有ディスクが,各ノードに物理的にFibre ChannelやSCSIで接続されていること。
Performance Managementでは,ネットワークドライブや,ネットワーク経由でレプリケーションしたディスクを共有ディスクとして使う構成はサポートされていません。
- フェールオーバーの際に,何らかの問題によって共有ディスクを使用中のプロセスが残った場合でも,クラスタソフトなどの制御によって強制的に共有ディスクをオフラインにしてフェールオーバーできること。
- 一つの論理ホストでPFM - ManagerやPFM - Agentを複数実行する場合,共有ディスクのディレクトリ名が同じであること。
なお,Storeデータベースについては格納先を変更して,共有ディスク上のほかのディレクトリに格納できます。
(c) 論理ホスト名,論理IPアドレス
次の条件が整っていることを確認してください。
- 論理ホストごとに論理ホスト名,および論理ホスト名と対応する論理IPアドレスがあり,実行系ノードから待機系ノードに引き継げること。
- 論理ホスト名と論理IPアドレスが,hostsファイルやネームサーバに設定されていること。
- DNS運用している場合は,FQDN名ではなく,ドメイン名を除いたホスト名を論理ホスト名として使用していること。
- 物理ホスト名と論理ホスト名は,システムの中でユニークであること。
- 注意
- 論理ホスト名に,物理ホスト名(hostnameコマンドで表示されるホスト名)を指定しないでください。正常に通信処理がされなくなるおそれがあります。
- 論理ホスト名に使用できる文字は,1〜32バイトの半角英数字です。次の記号および空白文字は指定できません。
/ \ : ; * ? ' " < > | & = ,
- 論理ホスト名には,"localhost",IPアドレス,"-"から始まるホスト名を指定できません。
(2) 論理ホスト運用するPFM - Agent for OpenTP1のセットアップに必要な情報
論理ホスト運用するPFM - Agent for OpenTP1をセットアップするには,通常のPFM - Agent for OpenTP1のセットアップで必要になる環境情報に加えて,次の表の情報が必要です。
表4-4 論理ホスト運用のPFM - Agent for OpenTP1のセットアップに必要な情報
項目 例 論理ホスト名 jp1-haltp1 論理IPアドレス 172.16.92.100 共有ディスク /jp1 なお,一つの論理ホストで論理ホスト運用するPerformance Managementのプログラムが複数ある場合も,同じ共有ディスクのディレクトリを使用します。
共有ディスクに必要な容量については,「付録A システム見積もり」を参照してください。
(3) PFM - Agent for OpenTP1で論理ホストをフェールオーバーさせる場合の注意事項
PFM - Agent for OpenTP1を論理ホスト運用するシステム構成の場合,PFM - Agent for OpenTP1の障害によって論理ホスト全体をフェールオーバーさせるかどうかを検討してください。
PFM - Agent for OpenTP1の障害で論理ホスト全体をフェールオーバーさせると,PFM - Agent for OpenTP1が監視対象としている同じ論理ホストで運用する業務アプリケーションもフェールオーバーすることになり,業務に影響を与えるおそれがあります。
通常は,PFM - Agent for OpenTP1に異常が発生しても,OpenTP1の動作に影響がないように,次のどちらかのようにクラスタソフトで設定することをお勧めします。
- PFM - Agent for OpenTP1の動作監視をしない
- PFM - Agent for OpenTP1の異常を検知してもフェールオーバーしない
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