JP1/Performance Management システム構築・運用ガイド

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5.4.6 PFM - Web Consoleの設定変更

PFM - Web Consoleの運用で必要な環境設定は,初期設定ファイル(config.xml)で行います。

初期設定ファイル(config.xml)はインストール先フォルダ\conf\に格納されています。

注意
初期設定ファイル(config.xml)は,PFM - Web Consoleサービスの起動時に読み込まれます。初期設定ファイルで変更した設定内容を有効にするには,PFM - Web Consoleサービスを再起動してください。また,指定された以外の個所を変更すると,PFM - Web Consoleが正常に動作しない場合がありますので,注意してください。

初期設定ファイルで設定する項目を次に示します。

<この項の構成>
(1) 初期設定ファイル(config.xml)の設定項目
(2) 変更した初期設定ファイル(config.xml)をデフォルトに戻す手順
(3) 日付の形式に関する注意事項

(1) 初期設定ファイル(config.xml)の設定項目

config.xmlファイルの設定項目を次に示します。

(a) ファイル出力の設定

PFM - Web Consoleのファイル出力に関する設定を変更するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。

表5-11 ファイル出力の設定項目

内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値
ログファイルを出力するディレクトリ logDir PFM - Web Consoleのログファイルを出力するディレクトリ インストール先フォルダ\log
PFM - Web Consoleが出力するログファイルの面数 logFileNumber 1〜16 10
一つのログファイルのサイズ logFileSize 1〜100 4
ログファイルを保持する日数 logFileRetention 1〜30 30
ファイルに出力する行の終端記号 lineSeparator
  • CRLF:
    Windowsで採用されている改行コード。
  • LF:
    UNIXで採用されている改行コード。
CRLF
出力するファイルの文字コード characterCode
  • US-ASCII
  • windows-1252
  • ISO-8859-1
  • UTF-8
  • UTF-16
  • UTF-16BE
  • UTF-16LE
  • Shift_JIS
  • EUC-JP
  • EUC-JP-LINUX
  • MS932
Shift_JIS
出力するファイル名 csvFileName
  • 数字0-9
  • .(ピリオド)
  • _(アンダーバー)
  • 半角スペース
  • 英字A-Z,a-z
指定できる文字数は,100文字以内で,半角スペースとピリオドだけで構成される名称は指定できない。
Export.csv

注※
不正な値を指定すると,デフォルトが設定されます。

(b) 接続先PFM - Managerの設定

PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerの設定を変更するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。

表5-12 接続先PFM - Managerの設定項目

内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値
接続するPFM-Managerのホスト名またはIPアドレス host

ホスト名の場合
・ 数字0-9
・ .(ピリオド)
・ -(ハイフン)
・ 英字A-Z,a-z
長さは1〜32文字以内で指定できます。

IPアドレスの場合
・ 0.0.0.0〜255.255.255.255
localhost
接続するPFM - ManagerのView Serverサービスのポート番号 port 1024〜65535 22286

注※
不正な値を指定または指定を省略すると,デフォルトが設定されます。

注意
ほかのプロセスとのポート番号の重複を避けるため,次のポート番号は指定しないでください。
  • OSが任意で割り当てるポート番号(動的ポートまたは短命ポートと呼ばれるポート番号)

(c) データの取得や表示の設定

PFM - Web Consoleのデータの取得や表示の設定を変更するための,config.xmlファイルの設定項目は次のとおりです。

表5-13 データの取得や表示の設定項目

内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値
PFM - Managerから取得する最大レコード件数 maxFetchCount
(<vsa>タグ配下)
1〜2,147,483,647(整数) 1,440
レポートウィンドウのテーブル表示時に1ページ当たり表示するレコード数 displayCountPerPage 1〜2,147,483,647(整数) 20
一つのリアルタイムレポートに対して,データをキャッシュに保存する最大レコード数 maxRealtimeCache 1〜360(整数) 30
リアルタイムレポートを自動更新するリクエスト間隔の制限時間※1 realtimeCacheInterval※2 60,000〜3,600,000(ミリ秒) 600,000
日付の表示形式 selectFormat
  • pattern-ddMMyyyy
  • pattern-MMddyyyy
  • pattern-yyyyMMdd
pattern-yyyyMMdd
ブックマーク機能の定義情報を保存するリポジトリ※2の格納先 bookmarkRepository※2 絶対パスで指定
パス長の最大値:150文字
指定したフォルダがない場合は,PFM - Web Consoleのサービス起動時にフォルダが作成されます。
インストール先フォルダ\bookmarks
自動更新の更新間隔 updateInterval 10〜3,600 60
ulongのデータ型を使った条件式の定義で指定可能な範囲 condExpValueUlongExtension
  • 指定値:ulongデータ型設定可能範囲
  • true:0〜4,294,967,295
  • false:0〜2,147,483,648
false
レポートグラフの凡例ラベルに表示できる最大文字数 maxSeriesLabelLength 1〜1,024 30
分割送信モードの有無 blockTransferMode ture(有効)
false(無効)
true
jpcrptコマンドで出力するレポートについてView Serverから取得する最大レコード件数 maxFetchCount
(<command>タグ配下)
1〜2,147,483,647
(整数で指定)
<vsa>タグ配下のmaxFetchCountの値

(凡例)
dd:日
MM:月
yyyy:年

注※1
自動更新のリクエスト間隔が制限時間を超えたとき,サーバやエージェントは,通知なくレポートが終了したと判断し,処理を終了します。ただし,リクエスト間隔が制限時間を超えているかどうかは10秒ごとに判断されます。
例えば,制限時間が61000ミリ秒に設定されている場合,制限時間として61000ミリ秒〜70000ミリ秒が設定されていることになります。

注※2
デフォルトのconfig.xmlファイルには,realtimeCacheIntervalおよびbookmarkRepositoryは設定されていません。
これらを追加する場合は,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)について説明している個所を参照し,インストール先フォルダ\conf\のconfig.xmlに追加してください。

(d) View Serverサービスとの通信の設定

PFM - Web ConsoleがView Serverと通信するときの設定を変更するための,config.xmlファイルの設定項目は次のとおりです。

表5-14 PFM - Web ConsoleがView Serverと通信するときの設定項目

内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値
PFM - Web Console(Webサーバ)がView Serverサービスとの通信で使用するポート番号 ownPort※1※2 1,024〜65,535 任意の空きポート
PFM - Web Console(コマンド)がView Serverサービスとの通信で使用するポート番号 ownCmdPort※1※2 1,024〜65,535 任意の空きポート
PFM - Web ConsoleがView Serverサービスとの通信時に,View Serverサービスからのコールバック先として使用するホスト名またはIPアドレス ownHost※1
  • 数字0-9
  • .(ピリオド)
  • _(アンダーバー)
  • 半角スペース
  • 英字A-Z,a-z
先頭文字は英数字だけ指定できます。
なし

注※1
デフォルトのconfig.xmlファイルには,ownPort,ownCmdPortおよびownHostは設定されていません。
これらを追加する場合は,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,初期設定ファイル(config.xml)について説明している個所を参照し,インストール先フォルダ\conf\のconfig.xmlに追加してください。

注※2
ファイアウォール環境の場合,この設定が必要です。詳細はマニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,ファイアウォールの通過方向について説明している個所を参照してください。

(e) 日付の設定

PFM - Web Consoleの日付の設定を変更するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。

表5-15 日付の設定項目

内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値
日付の表示形式 selectFormat
  • pattern-ddMMyyyy
  • pattern-MMddyyyy
  • pattern-yyyyMMdd
pattern-yyyyMMdd

(凡例)
dd:日
MM:月
yyyy:年

(f) 自動ログアウトの設定

PFM - Web Consoleから自動ログアウトするまでの時間を設定するための,config.xmlファイルの項目は次のとおりです。

表5-16 自動ログアウトの設定項目

内容 設定項目 設定できる値 デフォルト値
PFM - Web Consoleから自動ログアウトするまでの時間(秒) sessionTimeout 0〜86,400 4,000

(2) 変更した初期設定ファイル(config.xml)をデフォルトに戻す手順

バージョンアップによって,config.xmlファイルの構造が変わるおそれがあります。バージョンアップ後に,次に示す手順で,config.xmlファイルの編集内容を新しいconfig.xmlファイルに反映してください。

  1. インストール先フォルダ\conf\config.xmlの内容を確認し,編集内容を調べておく。
  2. インストール先フォルダ\conf\config.xmlをバックアップする。
  3. インストール先フォルダ\sample\conf\config.xmlを,インストール先フォルダ\conf\config.xmlに上書きコピーする。
  4. 手順1で確認した編集内容を新しいインストール先フォルダ\conf\config.xmlに反映する。

初期設定ファイルは,PFM - Web Console起動時に反映されるため,初期設定ファイルを変更したときは,PFM - Web Consoleを再起動してください。

注意
config.xmlファイルを編集前のデータに戻したい場合は,インストール先フォルダ\sample\conf\からconfig.xmlファイルをコピーして,上記のフォルダに上書きしてください。

(3) 日付の形式に関する注意事項

ここでは,PFM - Web Consoleの日付の形式に関する注意事項を説明します。

(a) 初期設定ファイル(config.xml)に指定する日付の形式

日付の表示形式は,ブラウザーの「ロケール設定」(設定されていなければ,サーバOSの「言語と地域設定」)によってデフォルトの日付フォーマットが設定されています。この日付フォーマットは,表示形式のパターン,セパレーター,ロケールを初期設定ファイル(config.xml)のformatタグ内に記述することで変更できます。

ロケールに対応した日付の表示形式のパターンとフォーマットを次の表に示します。

表5-17 ロケールに対応した日付の表示形式のパターンとフォーマット

ロケール パターン フォーマット
en_US pattern-MMddyyyy MM△dd△yyyy
en pattern-ddMMyyyy dd△MM△yyyy
ja pattern-yyyyMMdd yyyy△MM△dd
上記以外のロケール pattern-ddMMyyyy dd△MM△yyyy

(凡例)
dd:日
MM:月
yyyy:年
△:セパレーター文字列。デフォルトでは,スペースを示します。
セパレーター文字列は,config.xmlファイルのseparatorタグで指定できます。指定できる文字列は,「space」( ),「slash」(/),「hyphen」(-),および「period」(.)です。

(b) 日付の表示形式のタグ指定

日付の表示形式を初期設定ファイル(config.xml)に設定する場合,次の表に示すタグを使用します。

表5-18 日付の表示形式のタグ一覧

タグ 属性 内容
format 日付の表示形式を指定するルートタグを示します。
locale-format ロケールと,ロケールに対応するパターン,セパレーターを指定します。
locale-formatタグ内では,次のタグが使用できます。
  • date-format
  • locale
  • locale-format
localeタグを省略すると,locale-formatタグの指定は無効となります。
modify-format 指定したロケールに対するパターン,セパレーターを変更する場合に指定します。
modify-formatタグ内では,次のタグが使用できます。
  • date-format
  • locale
date-format パターンとセパレーターを指定します。
formatタグ直下でdate-formatタグとselectFormatタグを両方指定している場合は,date-formatタグの指定が優先されます。
pattern 指定値を次に示します。
  • pattern-MMddyyyy
  • pattern-ddMMyyyy
  • pattern-yyyyMMdd
separator 指定値を次に示します。
  • space
  • slash
  • hyphen
  • period
export-separator 指定値は,separatorと同じです。
locale ロケールを指定します。

(凡例)
−:該当しない
dd:日
MM:月
yyyy:年

(c) 日付フォーマット指定の記述例

各タグを使用したconfig.xmlファイルの記述例を次に示します。

(例1)
デフォルトの日付フォーマットのパターンに「pattern-MMddyyyy」を指定します。2006年8月1日の場合,日付は「08 01 2006」と表示されます。
 
<format>
    <param name="selectFormat" value="pattern-MMddyyyy"/>
</format>
 

(例2)
デフォルトの日付フォーマットのパターンに「pattern-MMddyyyy」を,セパレーターに「slash」を指定します。
2006年8月1日の場合,日付は「08/01/2006」と表示されます。
 
<format>
    <date-format pattern="pattern-MMddyyyy" separator="slash"/>
</format>
 

(例3)
デフォルトの日付フォーマットのパターンに「pattern-MMddyyyy」を,Export出力のセパレーターに「hyphen」を指定します。
2006年8月1日の場合,日付は,「08 01 2006」と表示されます。また,Export出力した場合の日付は「08-01-2006」と表示されます。
 
<format>
    <param name="selectFormat" value="pattern-MMddyyyy" />
    <date-format export-separator="hyphen"/>
</format>
 

(例4)
ロケールに「en」を,ロケールに対応するパターンに「pattern-ddMMyyyy」を指定します。locale-formatタグ内のセパレーターが省略されているため,ロケールに対応するセパレーターは,date-formatタグに指定されている「slash」が適用されます。ロケール「en」の場合の日付は2006年8月1日の場合,「01/08/2006」と表示されます。
 
<format>
    <date-format pattern="pattern-MMddyyyy" separator="slash"/>
    <locale-format>
         <date-format pattern="pattern-ddMMyyyy"/>
         <locale>en</locale>
    </locale-format>
</format>
 

(例5)
ロケール「ja」および「en」の場合のExport出力のセパレーターに「period」を指定します。ロケール「ja」および「en」の場合のExport出力の日付は,2006年8月1日の場合,「01.08.2006」と表示されます。ロケール「de」は定義されないため,無視されます。
 
<format>
    <modify-format>
         <date-format pattern="pattern-ddMMyyyy"
                      export-separator="period"/>
         <locale>ja</locale>
         <locale>en</locale>
         <locale>de</locale>
    </modify-format>
</format>
 

注意
同じタグの指定が重複している場合,最後の指定が有効となります。

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