JP1/Automatic Job Management System 2 連携ガイド
- <この項の構成>
- (1) 全体的な注意事項
- (2) NNMのホスト側の注意事項
- (3) NNMのエージェント側の注意事項
(1) 全体的な注意事項
- NNMでは,クラスタ運用を行っているノードを監視する場合,論理ホストを認識しない設定をお勧めします。JP1/AJS2のトラップは物理ホスト名をキーにして送信されるため,NNMが論理ホストでノードを認識すると,JP1/AJS2のシンボルが表示されません。このような場合は,論理ホストを認識しないようNNMを設定するか,または送信するSNMPトラップをカスタマイズしてください。
送信するSNMPトラップのカスタマイズ方法については,「14.3.3 送信するSNMPトラップをカスタマイズする」を参照してください。NNMの設定方法については,マニュアル「JP1/Cm2/Network Node Manager ネットワーク管理ガイド」,またはhp OpenViewのドキュメントを参照してください。
- JP1/Cm2/Network Node Manager 06-50以前,またはhp OpenView NNM 6.1を使用していた環境から,JP1/Cm2/Network Node Manager 07-10以降,またはhp OpenView NNM 6.4以降へバージョンアップした環境でJP1/Cm2またはhp OpenView連携を使用する場合は,連携を開始する前に,ajsovremoveコマンドおよびajsovsetupコマンドを実行して,JP1/Cm2またはhp OpenView連携を再セットアップしてください。
- NNMが動作している言語環境と異なる文字コードの情報がSNMPトラップに含まれていると,通知された情報が文字化けしてアラームブラウザに正しく表示されません。そのため,次の項目にマルチバイト文字を使用する場合は,NNMとJP1/AJS2の言語環境を合わせてください。
- ルートジョブネット名(ルートジョブネットの異常終了時に発行されるSNMPトラップに含まれる)
- JP1/Cm2状態通知ジョブの[付加情報](JP1/Cm2状態通知ジョブの実行時に発行されるSNMPトラップに含まれる)
- JP1/AJS2で設定するNNMのファイルの一覧を,次の表に示します。
表14-4 JP1/AJS2の設定ファイル一覧
ファイル意味 ファイル名 トラップアクション定義 /etc/opt/OV/share/conf/$LANG/trapd.conf フィールド定義 /etc/opt/OV/share/fields/C/jp1ajs2_f アプリケーション定義 /etc/opt/OV/share/registration/$LANG/jp1ajs2 信任コマンド定義 /etc/opt/OV/share/conf/trustedCmds.conf/trustajs2 拡張ユーザーMIB定義 /etc/SnmpAgent.d/snmpd.extend
これらの設定ファイルは,セットアップ時の状態のまま変更しないでください。変更すると,NNMでシンボルが表示されなくなる場合があります。
(2) NNMのホスト側の注意事項
- ajsovsetupコマンド,またはajsovremoveコマンドを実行する場合,NNMのサービスは起動状態で,NNMの画面は閉じた状態で実行してください。
- HP-UX(IPF版を除く)またはSolarisでNNMと連携する場合,ajsovsetupコマンドは,環境変数LANGにJP1/Cm2またはhp OpenViewのセットアップ言語を設定したあと,実行してください。JP1/Cm2またはhp OpenViewとの連携時に使用できる環境変数LANGの値については,マニュアル「JP1/Cm2/Network Node Manager ネットワーク管理ガイド」,またはhp OpenViewのドキュメントを参照してください。
- ajsovsetupコマンド実行後,次のようなメッセージが出力されますが,問題はありません。
KAVT0952-I OpenView Environment (fields) Setup skipped. KAVT0952-I OpenView Environment (trapd.conf) Setup skipped. KAVT0952-I OpenView Environment (registration) Setup skipped.- エージェントホストのホスト名が変更された場合,NNMでそのホストに対応するノード・サブマップ上に,同一のシンボル(変更前ホスト名のシンボルと変更後ホスト名のシンボル)が同時に表示されることがあります。この場合は,トラップを受けても状態が変化しない方のシンボルを削除するか,または同一シンボルをいったんすべて削除し,新たなトラップでシンボルを表示するようにしてください。
- JP1/AJS2が管理するシンボルのオブジェクトの属性,および選択名は変更しないでください。
- ノード・サブマップの選択名をホスト名ではない名称に変更すると,JP1/AJS2のシンボルが作成されないことがあります。ノード・サブマップの選択名をホスト名ではない名称で運用したい場合は,まず,ノード・サブマップの選択名をホスト名に変更し,JP1/AJS2のシンボルを作成してください。そのあと,選択名をホスト名ではない名称に変更してください。
- JP1/Cm2またはhp OpenView連携を使用する場合,固定サブマップ・レベル(オンデマンド・サブマップ)を「All Levels」で使用する必要があります。
固定サブマップ・レベルは,マップのプロパティからNNMのIP Mapの設定を表示し,確認・変更してください。
- NNMのアラームブラウザが終了している場合,状態を監視される(JP1/AJS2がインストールされている)側からのトラップを受信しても,シンボルは通知された状態を表す色で表示されません。また,シンボルの初期化を行っても,シンボルの状態は変わりません。
- システム構築直後やエージェントホストに該当するノードをいったん削除したような場合,「ステータス・カラーを設定できません」という内容のエラーメッセージが出力されることがあります。この場合は,NNMを再起動するか,またはNNMメニューの[管理]−[JP1/AJS2の管理]−[シンボルの作成]−[すべてのホストに]を実行すると,エラーメッセージが出力されなくなります。
(3) NNMのエージェント側の注意事項
- SNMPトラップ送信を制御するデーモンが起動していないなどの原因で,SNMPトラップ送信がエラーとなる場合があります。SNMPトラップ送信の制御は使用するソフトウェアによって異なるので,エラーの原因もソフトウェアによって異なる場合があります。SNMPトラップを送信する側(JP1/AJS2がインストールされている側)のホストでSNMPトラップが正しく送信できるかどうか確認してください。
- DNS(ドメインネームシステム)を使用しているなどにより長いホスト名を使用する場合,状態を監視される(JP1/AJS2がインストールされている)側のホスト名を228バイト以下にしてください。
さらに論理ホストのJP1/AJS2を監視する場合,物理ホスト名と論理ホスト名の長さの合計を246バイト以下にしてください。
ホスト名が上記以上のホストの場合,NNMにシンボルが作成されません。
- ajsovsetupコマンドまたはajsovremoveコマンドを実行すると,拡張MIB定義ファイルにJP1/AJS2のMIB定義情報を登録,削除します。登録,削除したMIB定義情報を有効にするためには,SNMPエージェントの再起動が必要です。SNMPエージェントの再起動については,マニュアル「JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent」を参照してください。
- ajsovsetupコマンド実行時に拡張MIB定義ファイルがすでにある場合,このファイルのバックアップを「元のファイル名.old」に作成します。
さらに,バックアップファイルがすでにある場合は,上書きするかどうか確認されます。「y」を選択すると上書きして続行され,「n」を選択するとバックアップを取らないで続行されます。
- ジョブネットの異常終了を通知するSNMPトラップは,ルートジョブネットの異常終了時に送信されます。
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