JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス
- 形式
ajsembdbreuse {{-l | -m | -s | -n セグメント数} | -D} [-mh 論理ホスト名] [-p 組み込みDB通信ポート] [-tp テーブルプリフィックス] [-a 組み込みDB認可識別子] [-ap 組み込みDB認可識別子パスワード] [-i 組み込みDB運用ディレクトリ名称]
- 機能
- 指定されたプレフィックスと一致する組み込みDBに作成したJP1/AJS2のテーブルに対して,空き領域の再利用機能を使用できるようにします。
- 実行権限
- Windowsの場合:Administrators権限
- UNIXの場合:スーパーユーザー権限
- 格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
- JP1/AJS2 - Managerのインストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
- /opt/jp1ajs2/tools/
- 引数
- -l|-m|-s|-n セグメント数
- 空き領域の再利用機能の再利用開始ポイントを指定します。データ領域の使用率がここで指定したポイントに達した場合,空き領域の再利用機能が動作します。
- -l,-m,-sは,それぞれajsembdbbuildのデータベースモデル,大・中・小規模に対応しています。ajsembdbbuildで指定したデータベースモデルの規模と同じオプションを指定してください。
- -nは,組み込みDBのデータベース構成変更ユティリティでRDエリアの拡張を行った場合に指定してください。そのとき指定するセグメント数は,RDエリアAJS2DATAの総セグメント数を指定してください。
- -nの値は,10〜確保されているセグメント数までの範囲で指定してください。なお,指定する値は,半角整数で指定してください。範囲外,および半角整数以外の値を指定した場合は,正しい値を指定して再実行してください。
- RDエリアAJS2DATAの総セグメント数を調べるには,組み込みDBのpddbstコマンドを実施してください。
- 各テーブルに設定されるデータベース領域に対する空き領域の再利用機能の再利用開始ポイントは,次のとおりになります。
表B-2 各テーブルに設定されるデータベース領域に対する空き領域の再利用機能の再利用開始ポイント
テーブル名 各テーブルで設定される空き領域の再利用機能の再利用開始ポイント AJSUNIT データベース領域AJS2DATA全体のセグメントの10% AJSARROW AJSBODY AJSSCH AJSCAL AJSPERF AJSENTRY AJSGEN AJSSTAT データベース領域AJS2DATA全体のセグメントの20% 注 テーブル名は,テーブルプリフィックスを標準の「AJS」としている場合の名称です。
- なお,ajsembdbbuildのデータベースモデル,大・中・小規模で作成される領域のセグメントの全体量は次の表のとおりです。
表B-3 ajsembdbbuildのデータベースモデル,大・中・小規模で作成される領域のセグメントの全体量
データベース領域・名称 小規模 中規模 大規模 データ領域AJS2DATA 4,940 14,920 30,800
- -mh 論理ホスト名
- 処理対象とするJP1論理ホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜32(単位:バイト)です。
- 省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEの設定があれば,環境変数値が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEの指定がない場合は,物理ホストが仮定されます。
- -p 組み込みDB通信ポート
- 組み込みDB接続ポートを10進数で指定します。
- 省略した場合,「22200」が仮定されます。
- -tp テーブルプリフィックス
- JP1/AJS2スケジューラーデータベースのテーブル名プリフィックスを4バイト以内で指定します。省略時は「AJS」を仮定します
- -a 組み込みDB認可識別子
- JP1/AJS2スケジューラーデータベースのテーブル所有者を指定してください。
- 8バイト以内の半角英数字(ただし,先頭文字は英字)で指定してください。省略した場合は,「root」が仮定されます。
- -ap 組み込みDB認可識別子パスワード
- 組み込みDB認可識別子パスワードを指定します。
- 30バイト以内の半角英数字(ただし,先頭文字は英字)で指定してください。省略した場合は,「root」が仮定されます。
- -D
- 空き領域の再利用機能を無効にします。空き領域の再利用機能が有効になっていない状態でこのオプションを指定してもエラーにはなりません。
- -i 組み込みDB運用ディレクトリ名称
- 組み込みDBの運用ディレクトリを指定します。ディレクトリは絶対パスで指定してください。Windowsの場合,指定する絶対パスに空白文字を含む場合は,パスを「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んでください。ajsembdbbuild -iで指定したディレクトリと同じディレクトリを指定してください。UNIXのセットアップで-iを省略した場合は,このオプションを省略できます。
- 省略時は次の値が仮定されます。
- UNIXの場合:/opt/HiRDB_J/
- Windowsの場合:%SYSTEMDRIVE%\Win32app\hitachi\hirdb_e_JA0
- 注意事項
- このコマンドを実行する前に,JP1/AJS2 - Managerホストで論理ホストを含む,すべてのJP1/AJS2サービス,JP1/AJS2 Monitorサービス,およびJP1/AJS2 Console Agentサービスを停止してください。JP1/AJS2が組み込みDBにアクセスしている状態で実行した場合,エラーとなります。
- 組み込みDBが動作中に実行できます。組み込みDBが停止している状態で実行するとエラーとなります。
- ajsembdbreuseコマンドを実行して組み込みDBサーバへのアクセスでエラーが発生した場合,組み込みDB接続時のエラー情報が,ajsembdbreuseコマンド実行時の作業ディレクトリにトレースファイル(pderr1.trcおよびpderr2.trc)として作成されます。コマンド再実行により,正常終了した場合は,これらのファイルを削除してください。
- このコマンドを同時に複数実行しないでください。同時に複数実行した場合,このコマンドが不当にエラーになるおそれがあります。
- 戻り値
0 正常終了(ただし,エラーメッセージが出力される場合はメッセージに従って対処してください)。 0以外 異常終了。
- エラー発生時の対処
- ajsembdbreuseを実行してエラーが発生した場合は,次の表に従って対処してください。
表B-4 ajsembdbreuse実行時,エラー発生時の対処
メッセージ 原因 対処 KAVS0996-E 指定されたオプション,および値が不正です。 オプション,およびオプションに指定する値を修正して再実行してください。 KFPA11723-E 組み込みDBか停止しています。
または,-p,-mhに指定した値が誤っています。組み込みDBを起動してください。
組み込みDBが起動している場合は,-p,-mhに指定した値を見直して再実行してください。KFPA11564-E -aに指定された文字列の長さが8バイトを超えています。 -aの引数を8バイト以下にして再実行してください。 KFPA11107-E -apに指定された文字列の長さが30バイトを超えています。 -apの引数を30バイト以下にして再実行してください。 KFPA11104-E -a,-apの引数に,英数字以外の文字が指定されています。 -a,-apの引数を英数字にして再実行してください。 KFPA11204-E テーブルがありません。 -a,-apに指定している値を見直して,テーブルを所有している認可識別子を指定してください。
また,-tpの値を見直して,正しいテーブルプリフィックスを指定してください。
上記のことを見直して再実行してください。KFPA11561-E 指定された認可識別子は有効ではありません。 -a,-apに指定した値を,DBA権限を持っているユーザーに変更して再実行してください。 KFPA11563-E
KFPA11732-E組み込みDBにほかのユーザーがアクセスしているため,排他待ちタイムアウトになりました。 JP1/AJS2から組み込みDBへのアクセスをすべて停止してから再実行してください。 Bad directory specified in -i option -iに指定したディレクトリが,組み込みDBの運用ディレクトリでないか,セットアップが正常に行われていません。 -iに正しい組み込みDBの運用ディレクトリを指定してください。組み込みDBの運用ディレクトリを指定している場合は,組み込みDBの再セットアップを行ってください。 -D cannot be specified with these options. -Dオプションと同時に指定できない-l,-m,-s,-nのどれかのオプションと同時に指定されています。 指定しているオプションを修正して再実行してください。 KAVS0101-E 値を必要とするオプションに対して,値を指定していません。 オプションの値を指定したあと,コマンドを再実行してください。 KFPA11560-E -apに指定した認可識別子パスワードが誤っています。 -aに指定した認可識別子の認可識別子パスワードを指定して再実行してください。 KFPA11724-E -p,-mhに指定した値が誤っているため組み込みDBに接続できません。 -p,-mhの値に指定した値を見直して再実行してください。 KFPA11105-E
KFPA11705-E
ERROR Invalid value specified in -n option.-nに不正な値が指定されています。 10〜確保されているセグメント数までの範囲で値を指定してください。なお,指定する値は,半角整数で指定してください。
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