JP1/Automatic Job Management System 2 操作ガイド
[詳細スケジュール]ダイアログボックスでは,ジョブネットまたはジョブの詳細スケジュール情報を表示します。[詳細スケジュール]ダイアログボックスを次の図に示します。
図13-182 [詳細スケジュール]ダイアログボックス
表示項目について説明します。
- [ユニット名]
- ジョブネットまたはジョブ名が表示されます。
- [選択枠内の実行スケジュール]
- 選択枠にある指定されたジョブ,またはジョブネットの詳細スケジュール情報が表示されます。
- [状態]
- [選択枠内の実行スケジュール]で選択された実行スケジュールの詳細スケジュール情報の状態が表示されます。
- 各項目に表示される状態のうち,注意する必要があるものについて次に示します。
- [開始予定日時]
- ジョブネットの場合にだけ,スケジュールルールから求められた実行を開始する日時を表示します。
- [開始日時]
- 実行していない場合は実行を開始する予定の日時を表示します。実行を開始したあとは実行開始日時を表示します。
- [再実行開始日時]
- ジョブネットの場合にだけ,最後に再実行された実行開始日時を表示します。
- 再実行開始日時は,ユニットが再実行されたとき,再実行開始点の上位ジョブネットに対して設定されます。
- ただし,ルートジョブネットが実行中の場合は,ルートジョブネットに再実行開始日時は設定されません。ルートジョブネットが終了状態の場合は,再実行開始点にルートジョブネットを指定していると,ルートジョブネットにだけ再実行開始日時が設定されます。
- [終了日時]
- 実行していない場合は,実行が終了する予定の日時を表示します。実行が終了したあとは,実行終了日時を表示します。
- [遅延状態]
- 複数の遅延が発生した場合,次に示す優先順位で表示します。
- 終了遅延
- ネスト終了遅延
- 開始遅延
- ネスト開始遅延
- [開始遅延日時]
- 開始遅延を監視する日時を表示します。
- [終了遅延日時]
- 終了遅延を監視する日時を表示します。
- ジョブネットの場合
スケジュール上の終了予定日時に対する終了遅延監視では,開始予定日時からの相対的な日時および,終了予定の絶対的な日時を終了遅延日時とします。
これに対し,実行所要時間による終了遅延監視では,開始日時からの相対的な日時を終了遅延日時とします。そのため,終了遅延日時が確定するのはジョブネットの実行が開始されたときとなります。
なお,スケジュール上の終了予定日時に対する終了遅延監視と,実行所要時間による終了遅延監視の両方を設定している場合は,二つの時刻のうち,より早い方(過去の方)を表示します。
- ジョブの場合
実行所要時間による終了遅延監視は,開始日時からの相対的な日時を終了遅延日時とします。そのため,終了遅延日時が確定するのはジョブの実行が開始されたときとなります。
- [実行ID]
- 実行IDを表示します。
- [接続先実行ID]
- ジョブネットコネクタの場合に,接続先のジョブネットの実行IDを表示します。ジョブネットに接続していない場合は「なし」と表示されます。また,接続先のジョブネットに対して参照権限がない場合も「なし」と表示されます。
- ジョブネットコネクタ以外の場合は「−」が表示されます。
- この項目は,ネストジョブネット,ネストリモートジョブネット,およびジョブネットコネクタの場合にだけ表示されます。
- 注意事項
- 別ホストのスケジューラーサービスにある接続先のジョブネットと接続している場合は,接続先のジョブネット側のホスト上でJP1/AJS2 Monitorサービスを起動しておく必要があります。
- 補足事項
- 接続先のジョブネットとの関係と実行IDの表示について次に示します。
表13-32 接続先のジョブネットとの関係と実行IDの表示
(凡例)
結果/予定 ジョブネットコネクタの世代 接続先ジョブネットとの関係 実行ID 結果 結果 接続先のジョブネットと未接続 × 接続先のジョブネットと接続済み 接続先のジョブネットがある ○ 接続先のジョブネットがない(登録解除によって削除された) ○ 予定 確定世代 同一実行日に,スケジュールが確定している接続先のジョブネットの実行予定がある 接続先のユニット種別が正しい ○ 接続先のユニット種別が不正 ○※ 同一実行日に,接続先のジョブネットの擬似予定がある × 同一実行日に,接続先のジョブネットの実行予定がない × 擬似予定 − ×
−:該当しない。
○:接続相手の情報が表示される。
×:「なし」が表示される。
注※
ジョブネットコネクタの接続先のジョブネットとして,通常のルートジョブネットやネストジョブネットが指定されている場合(定義不正の場合),ジョブネットコネクタの予定世代の接続先実行IDは表示されますが,実行時には定義不正のため異常検出終了になります。定義不正がないかを確認するには,定義内容の事前チェック機能を使用してください。
- 接続関係が確定していない世代の場合,接続先のジョブネットから接続予定の世代を特定し,この世代の実行IDを表示します。
このとき,接続先のジョブネットが別のホストにある場合,そのホストと通信を行います。そのため,認証圏が異なる場合は,ログインが必要となります。
[詳細スケジュール]ダイアログボックスを表示させたまま,[最新情報に更新]や自動更新を行う場合も[接続先実行ID]または[接続元実行ID]を取得するため,ログインが必要になることがあります。
ログイン画面で[キャンセル]を選択した場合は,「不明」と表示されます。「不明」と表示されている場合,[詳細スケジュール]ダイアログボックスの再表示や自動更新では,接続先のジョブネットがあるホストと通信を行いません。そのため,「不明」と表示されたままとなります。
[接続先実行ID]を表示させたい場合は,[表示]−[最新情報に更新]で表示内容を更新してください。
なお,接続関係が確定している場合,接続先のジョブネットがあるホストと通信は必要なく[接続先実行ID]が表示されます。
- [接続元実行ID]
- ルートジョブネットの場合にだけ,接続しているジョブネットコネクタの実行IDを表示します。
- 実行順序を制御していないルートジョブネット,およびリモートジョブネットの場合は「−」が表示されます。
- 実行順序を制御している場合で,ジョブネットコネクタと接続していないときは「なし」と表示されます。また,接続しているジョブネットコネクタに対して参照権限がない場合も「なし」と表示されます。
- この項目は,ルートジョブネット,およびルートリモートジョブネットの場合にだけ表示されます。
- 注意事項
- 別ホストのスケジューラーサービスにあるジョブネットコネクタと接続している場合は,ジョブネットコネクタ側のホスト上でJP1/AJS2 Monitorサービスを起動しておく必要があります。
- 補足事項
- 接続するジョブネットコネクタとの関係と実行IDの表示について次に示します。
表13-33 接続するジョブネットコネクタとの関係と実行IDの表示
(凡例)
結果/予定 接続先のジョブネットの世代 ジョブネットコネクタとの関係 実行ID 実行順序制御方式 結果 結果 ジョブネットコネクタと未接続 × ○ ジョブネットコネクタと接続済み ジョブネットコネクタがある ○ ○ ジョブネットコネクタがない(登録解除によって削除された) ○ ○ 予定 確定世代 同一実行日に,スケジュールが確定しているジョブネットコネクタの実行予定がある 接続先のユニット種別が正しい ○ ○ 接続先のユニット種別が不正 ○※ ○ 同一実行日に,ジョブネットコネクタの擬似予定がある × ○ 同一実行日に,ジョブネットコネクタの実行予定がない × ○ 擬似予定 − × ○
−:該当しない。
○:接続相手の情報が表示される。
×:「なし」が表示される。
注※
接続先のジョブネットの,接続元のジョブネットコネクタとして,通常のネストジョブネットなどが指定されている場合(定義不正の場合),接続先のジョブネットの,予定世代の接続元実行IDは表示されますが,実行時には定義不正のため異常検出終了になります。定義不正がないかを確認するには,定義内容の事前チェック機能を使用してください。
- 接続関係が確定していない世代の場合,接続相手のジョブネットコネクタから接続予定の世代を特定し,この世代の実行IDを表示します。
このとき,接続相手のジョブネットコネクタが別のホストにある場合,そのホストと通信を行います。そのため,認証圏が異なる場合は,ログインが必要となります。
[詳細スケジュール]ダイアログボックスを表示させたまま,[最新情報に更新]や自動更新を行う場合も[接続先実行ID]または[接続元実行ID]を取得するため,ログインが必要になることがあります。
ログイン画面で[キャンセル]を選択した場合は,「不明」と表示されます。「不明」と表示されている場合,[詳細スケジュール]ダイアログボックスの再表示や自動更新では,ジョブネットコネクタがあるホストと通信を行いません。そのため,「不明」と表示されたままとなります。
[接続元実行ID]を表示させたい場合は,[表示]−[最新情報に更新]で表示内容を更新してください。
なお,接続関係が確定している場合,ジョブネットコネクタがあるホストと通信する必要はなく[接続元実行ID]が表示されます。
- [実行順序制御方式]
- ルートジョブネットの場合にだけ,実行順序制御方式を表示します。
- 実行順序制御方式は世代ごとに一時変更でき,次のように表示されます。
- 変更されていない場合
「定義に従う(実際の定義内容)」と表示されます。
- 「非同期」から「同期」に変更されている場合
「同期」と表示されます。
- 「同期」から「非同期」に変更されている場合
「非同期」と表示されます。
- なお,実行順序を制御していないルートジョブネット,およびリモートジョブネットの場合は「−」が表示されます。
- この項目は,ルートジョブネット,およびルートリモートジョブネットの場合にだけ表示されます。
- 注意事項
- ジョブネットコネクタまたは接続先のジョブネットの接続関係が確定していない世代に対して[詳細スケジュール]ダイアログボックスを表示した場合,次のことに注意してください。
- 異なる認証圏のホストにあるジョブネットコネクタまたは接続先のジョブネットを接続相手に指定している場合,[接続元実行ID]または[接続先実行ID]を取得するために,接続相手のホストに対してログインが必要になることがあります。
- 接続相手のユニットがあるホストと通信が必要となる場合があるため,接続相手のユニットがあるホストのJP1/AJS2 Monitorサービスを起動しておく必要があります。起動していない場合,通信エラーとなります。なお,通信エラーが検出されるまでの間は,ほかの操作はできません。
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