JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド

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4.3.2 組み込みDBのデータベース領域を見積もる

JP1/AJS2 - Managerのスケジューラーデータベースとして組み込みDBを使用する場合の見積もりについて説明します。

組み込みDBは,サーバ構築時に,大・中・小のどれかの規模を選択するだけで,容易にセットアップできます。

組み込みDBサーバは,物理ホストおよび一つの論理ホスト単位に組み込みDBサーバを構築する必要があります。同一物理および論理ホスト内に複数のスケジューラーサービスを構築するときは,ホスト単位で一つの組み込みDBサーバ上に共存することができますので,サーバの見積もり時に考慮に入れてください。

組み込みDBサーバのデータ領域を構築する際に指定できるデータベースモデルは次の表のとおりです。ファイルシステムによっては,より多くのディスク容量を必要とすることもあるため,空き容量に余裕のあるディスクを使用してください。

表4-7 組み込みDBサーバを構築する際に指定できるデータベースモデル

規模 用途
大規模 総ユニット数:40,000〜100,000程度
1日に実行されるジョブ数・ジョブネット総数:25,000〜50,000
ディスク容量の目安:5,002メガバイト
中規模 総ユニット数:10,000〜40,000程度
1日に実行されるジョブ数・ジョブネット総数:10,000〜25,000
ディスク容量の目安:2,000メガバイト
小規模 総ユニット数:〜10,000程度
1日に実行されるジョブ数・ジョブネット総数:〜10,000
ディスク容量の目安:1,002メガバイト

組み込みDBのセットアップを実行する場合で,ログを二重化するとき,さらにディスク容量が増加します。増加するディスク容量を次の表に示します。

表4-8 ログを二重化する場合に増加するディスク容量

規模 増加するディスク容量
大規模 約3,402メガバイト
中規模 約1,200メガバイト
小規模 約702メガバイト

組み込みDBサーバのデータ領域は,RAWファイルにも作成できます。RAWファイルを使用することで,OSの入出力バッファーを経由しないでディスクにアクセスできるため,データベースの信頼性を向上させることができます。クラスタ運用を行う場合にはRAWファイルを使用することを推奨しますが,OSがWindowsの場合はクラスタソフトの仕様上,共有ディスク上のRAWファイルを扱うことができないため注意してください。組み込みDBサーバのデータ領域をRAWファイルで構築する場合,次に示す二つ,または三つのパーティションが必要です。

それぞれのパーティションに必要なディスク容量は,次の表のとおりです。データベースモデルは,上記の表と同じです。

表4-9 それぞれのパーティションに必要なディスク容量

規模 用途
大規模 ajssys01:約1,600メガバイト
ajssys11:約3,402メガバイト
ajssys17:約3,402メガバイト
中規模 ajssys01:約800メガバイト
ajssys11:約1,200メガバイト
ajssys17:約1,200メガバイト
小規模 ajssys01:約300メガバイト
ajssys11:約702メガバイト
ajssys17:約702メガバイト

注※
組み込みDBのシステム領域を二重化する場合に必要となります。

規模は,組み込みDBサーバ構築時に使用する,ajsembdbbuildスクリプトのオプション(大規模:-l,中規模:-mまたは小規模:-s)で指定します。

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