3.7.1 アラート管理の概要

Global Link Managerで管理するアラートには,次に示す2種類があります。

アラートが通知されると,Global Link Manager GUIのダッシュボードに示される未確認アラートの件数が更新されます。アラートをGlobal Link ManagerサーバからSNMP転送先サーバに転送して,任意のアプリケーションで管理することもできます。

アラートはGlobal Link Managerサーバで集約され,集約結果をSMTPサーバへE-mailで送信します。設定した集約期間内に,同じメッセージIDのアラートが複数通知された場合は,最後に通知されたアラートだけがSMTPサーバへ送信されます。集約期間のデフォルト値は10分です。設定を変更する場合は,Global Link Managerサーバのserver.propertiesファイルのserver.alert_gathering.intervalプロパティで指定します。server.alert_gathering.intervalプロパティについては,マニュアル「Hitachi Command Suite Global Link Manager Software 導入・設定ガイド」を参照してください。

注意事項:
  • ホストのOSがVMwareの場合,リモート管理クライアントが停止しているときはアラートは通知されません。リモート管理クライアントを起動したあと,ホストの情報更新操作をしてください。
  • ホストのOSがVMwareの場合,アラートの受信には,5分程度の誤差が発生することがあります。
  • LUに対するすべてのパスがなくなった場合,構成変更と判断しアラートを通知しません。

アラート管理の概要を次の図に例で示します。

図3-12 アラート管理の概要

[図]

アラートの重要度およびメッセージIDを次の表に示します。

表3-16 アラートの重要度とメッセージID

アラート種別重要度メッセージID説明
SNMP Trapによってホストから通知されるアラート※1CriticalレベルKAIF60103-E※2※3LUに対するすべてのパスで障害が発生した場合に,そのLUと接続された最後のパス単位(LU単位)で通知されます。
KAIF60147-E※2
KAIF60157-E※2※4
KAPL08026-E※2
ErrorレベルKAIF60100-E※3※5※6パスが閉塞状態になった場合,パス単位で通知されます。
KAIF60145-E※5
KAIF60155-E※4※7
KAPL04057-Eリモート管理クライアントとホスト間での,障害監視ポーリングで障害が発生した場合に,ホスト単位で通知されます。
KAPL08022-Eパス障害が発生した場合に,パス単位で通知されます。
KAPL08027-Eパスに間欠障害が発生した場合に,パス単位で通知されます。
InformationレベルKAIF60102-I※3ホストのアラート設定が変更された場合に,DMP,またはHP-UXマルチパス単位(ホスト単位)で通知されます。
KAPL04058-I障害監視ポーリングが回復した場合に,ホスト単位で通知されます。
KAIF60146-I※5パスが回復した場合に,パス単位で通知されます。
KAIF60156-I
KAPL08032-I
KAPL04042-Iホストのアラート設定が変更された場合に,HDLM単位(ホスト単位)で通知されます。
ホスト情報更新時のパス障害検知によるアラートCriticalレベルKAIF20163-E※2LUに対するすべてのパスで障害が発生した場合に,ホスト単位で通知されます。
ErrorレベルKAIF20164-Eパス障害が発生した場合に,ホスト単位で通知されます。
KAIF20165-Eロストパスが検知された場合に,ホスト単位で通知されます。
注※1
ホストにHDLMを使用している場合,HDLM環境設定の障害ログ採取レベルで設定しているフィルタリングのレベルに関係なく,表に示すメッセージIDの情報が通知されます。
障害ログ採取レベルの設定値に応じて採取された障害情報については,各ホストのログを確認してください。
注※2
メッセージIDはErrorレベルですが,ダッシュボードおよびアラートサブウィンドウの[重要度]に表示されるアイコンはCriticalレベルです。
このメッセージはDMPホストでは通知されないことがあります。
注※3
ホストがSolarisでDMPを直接操作した場合も,このメッセージが通知されますが,HDLMを直接操作した場合,このメッセージは通知されません。
注※4
HP-UXマルチパスを使用している場合,パスが回復したあとでも,このメッセージが通知されることがあります。
注※5
ホストにHDLMを使用して,ユーザーがオフライン操作またはオンライン操作を実行した場合,このメッセージは通知されません。
注※6
ホストがSolarisでDMPを使用している場合,Disabled状態のパスにオフライン操作を実行すると,KAIF60100-Eが通知されます。
注※7
HP-UXマルチパスを使用している場合,ユーザーがオフライン操作またはオンライン操作を実行したときは,このメッセージは通知されません。

アラートの受信設定,保持するアラートの最大数などの設定値は,Global Link Managerサーバのserver.propertiesファイルで指定します。また,アラートを転送する場合には転送先サーバの設定が必要です。server.propertiesファイルおよびアラートの転送方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Global Link Manager Software 導入・設定ガイド」を参照してください。

アラート管理のためのエクスプローラメニュー

アラートを管理するためのエクスプローラメニューおよびGlobal Link Manager管理の各権限での実行可否を次の表に示します。

表3-17 アラート管理のためのエクスプローラメニュー

エクスプローラ実行可否
メニューサブメニューAdminModifyView
アラート
(凡例)
-:該当なし
○:実行できる

アラート管理の機能

アラートを管理するための機能およびGlobal Link Manager管理の各権限での実行可否を次の表に示します。

表3-18 アラート管理の機能一覧

機能実行可否
AdminModifyView
アラート一覧の表示
アラートのフィルタリング表示
アラートの既読設定×
アラートの未読設定×
アラートの削除×
アラートの全件削除××
ロストパスチェックオプションの設定××
アラートを通知するE-mailの設定××
(凡例)
○:実行できる
×:実行できない
注※
権限がModifyまたはViewのユーザーが実行できるのは,そのユーザーに関連づけられたリソースグループ内のホストから通知されるアラートに対してだけです。