6.7.2 パラメタ

ここでは,viewオペレーションのパラメタを次の順に説明します。

(1) プログラム情報を表示する場合

(2) パス情報を表示する場合

(3) LU情報を表示する場合

(4) viewオペレーションの形式を表示する場合

この項の構成
(1) プログラム情報を表示する場合
(2) パス情報を表示する場合
(3) LU情報を表示する場合
(4) viewオペレーションの形式を表示する場合

(1) プログラム情報を表示する場合

-sys [-sfunc|-msrv|-adrv|-pdrv|-lic|-audlog|-lbpathusetimes|-expathusetimes]
HDLMのプログラム情報が表示されます。
後続パラメタで,情報を表示する対象を指定します。後続パラメタを省略した場合は,監査ログ採取の設定情報,ロードバランスの同一パス使用回数,および拡張ロードバランスの同一パス使用回数を除くすべてのプログラム情報が表示されます。指定するパラメタ,表示される情報,表示される項目,およびその説明を「表6-10 プログラム情報の表示項目」に示します。
-t
各情報の項目名を表示しません。

表6-10 プログラム情報の表示項目

パラメタおよび表示される情報表示項目説明
-sfunc
HDLMの機能設定情報
HDLM VersionHDLMのバージョン番号です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Service Pack VersionHDLMのSPバージョン番号です。SPがインストールされていない場合は,空白です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Load Balanceロードバランス機能の設定状態です。
  • 設定状態
    on:有効 off:無効
  • アルゴリズム
    設定状態がonの場合,onのあとの( )にロードバランスのアルゴリズムを表示します。
    rr:ラウンドロビン
    extended rr:拡張ラウンドロビン
    lio:最少I/O数
    extended lio:拡張最少I/O数
    lbk:最少ブロック数
    extended lbk:拡張最少ブロック数
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Support Clusterクラスタ対応機能の設定状態,およびクラスタサーバの種類です。
  • on MSCS:クラスタサーバにMSCSを使用している
  • off:クラスタサーバにMSCS以外のクラスタソフトウェアを使用しているか,またはクラスタ環境ではない
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Elog Level障害ログ採取レベルです。
  • 0:障害ログを採取しない
  • 1:Errorレベル以上の障害情報を採取する
  • 2:Warningレベル以上の障害情報を採取する
  • 3:Informationレベル以上の障害情報を採取する
  • 4:Informationレベル(保守情報も含む)以上の障害情報を採取する
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Elog File Size(KB)障害ログファイルのサイズです。単位は「キロバイト」です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Number Of Elog Files障害ログファイル数です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Trace Levelトレースの出力レベルです。
  • 0:トレースを出力しない
  • 1:エラー情報だけ出力する
  • 2:プログラムの動作概略を出力する
  • 3:プログラムの動作詳細を出力する
  • 4:すべての情報を出力する
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Trace File Size(KB)トレースファイルのサイズです。単位は「キロバイト」です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Number Of Trace Filesトレースファイル数です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Path Health Checkingパスヘルスチェック機能の設定状態です。
  • 設定状態
    on:有効 off:無効
  • チェック間隔
    設定状態がonの場合,onのあとの( )にパスヘルスチェックを実行するチェック間隔を表示します。単位は「分」です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Auto Failback自動フェイルバック機能の設定状態です。
  • 設定状態
    on:有効 off:無効
  • チェック間隔
    設定状態がonの場合,onのあとの( )に,パスの状態を確認するチェック間隔を表示します。単位は「分」です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Remove LULUの動的削除機能の設定状態です。
on:有効 off:無効
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Intermittent Error Monitor間欠障害監視の設定状態です。
  • 設定状態
    on:有効 off:無効
    自動フェイルバックが「off」の場合,間欠障害監視に「on」が表示されていても,監視は無効です。自動フェイルバックが「on」になったときに間欠障害監視が有効になります。
  • 障害監視時間および障害発生回数
    設定状態がonの場合,onのあとの( )に,設定した障害監視時間および障害発生回数が,「障害発生回数 / 障害監視時間」の形式で表示されます。単位は「回」と「分」です。
-sfunc
HDLMの機能設定情報
Dynamic I/O Path ControlダイナミックI/Oパスコントロール機能の設定状態です。
  • 設定状態
    on:有効 off:無効
  • チェック間隔
    設定状態のあとの( )に,ストレージシステム側で行われるコントローラ切り替え情報を見直すチェック間隔を表示します。単位は「分」です。
    ストレージシステム単位またはLU単位ごとに異なる設定をしていた場合は,チェック間隔の( )のあとに「*」が付加されます。
-msrv
HDLMマネージャの情報
HDLM ManagerHDLMマネージャの状態です。
Alive:正常 Dead:停止
VerHDLMマネージャのバージョン番号です。
WakeupTimeHDLMマネージャの起動時刻です。
-adrv
HDLMアラートドライバの情報
HDLM Alert DriverHDLMアラートドライバの状態です。
Alive:正常 Dead:停止
VerHDLMアラートドライバのバージョン番号です。
WakeupTimeHDLMアラートドライバの起動時刻です。
ElogMem SizeHDLMアラートドライバの障害ログメモリのサイズです。単位は「キロバイト」です。
-pdrv
HDLMドライバの情報
HDLM DriverHDLMドライバの状態です。
Alive:正常 Dead:停止
VerHDLMドライバのバージョン番号です。
WakeupTimeHDLMドライバの起動時刻です。
-lic
HDLMのライセンス情報
License Typeライセンスの種別です。
  • Permanent:永久ライセンス
  • Temporary:一時ライセンス
  • Emergency:非常ライセンス
Expirationライセンスの期限です。
  • 永久ライセンスの場合:-
  • 一時ライセンスまたは非常ライセンスの場合:ライセンスの期限がyyyy/mm/dd(ndays after)の形式で表示されます。ライセンスの期限までn日ある場合にview -sys -licオペレーションを実行したときは,「(ndays after)」と表示されます。
    ライセンス期限の満了日(2006年08月21日)まであと100日ある場合の表示例
    Expiration
    2006/08/21(100days after)
-audlog
監査ログ採取の設定情報
Audit Log監査ログ採取の設定状態です。
  • 設定状態
    on:採取する off:採取しない
  • 監査ログ採取レベル
    設定状態がonの場合,onのあとの( )に,設定した採取レベルが表示されます。採取レベルは重要度(Severity)を示し,0~7で表示されます。
-audlog
監査ログ採取の設定情報
Audit Log Category監査ログの出力対象となっている種別を表示します。種別を表す文字列が「,」で区切って表示されます。
ss:StartStop
a:Authentication
ca:ConfigurationAccess
上記のすべての種別が設定されている場合は「all」が表示されます。
監査ログ採取をしない設定の場合は「-」が表示されます。
-lbpathusetimes
ロードバランスの同一パス使用回数
Times Same Path Was Usedロードバランスのアルゴリズムに,ラウンドロビン(rr),最少I/O数(lio),または最少ブロック数(lbk)を適用する場合,I/Oに同一のパスを使用する回数です。
Global Link Managerを使用してLU単位で同一パス使用回数を設定している場合は,値のあとに「*」が付きます。
-expathusetimes
拡張ロードバランスの同一パス使用回数
Times Same ExPath Was Usedロードバランスのアルゴリズムに,拡張ラウンドロビン(exrr),拡張最少I/O数(exlio),または拡張最少ブロック数(exlbk)を適用する場合,シーケンシャルI/Oに同一のパスを使用する回数です。
Global Link Managerを使用してLU単位で同一パス使用回数を設定している場合は,値のあとに「*」が付きます。
注※
HDLMは,HDLMマネージャ起動時に自動的にクラスタ構成を認識します。

使用例

使用例1
HDLMの機能設定情報を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -sfunc
HDLM Version                   : x.x.x-xx
Service Pack Version           :
Load Balance                   : on(extended lio)
Support Cluster                : off
Elog Level                     : 3
Elog File Size(KB)             : 9900
Number Of Elog Files           : 2
Trace Level                    : 0
Trace File Size(KB)            : 1000
Number Of Trace Files          : 4
Path Health Checking           : on(30)
Auto Failback                  : off
Remove LU                      : on
Intermittent Error Monitor     : off
Dynamic I/O Path Control       : off(10)
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

使用例2
HDLMマネージャの情報を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -msrv
HDLM Manager Ver         WakeupTime
Alive        x.x.x-xx    yyyy/mm/dd hh:mm:ss
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

使用例3
HDLMアラートドライバの情報を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -adrv
HDLM Alert Driver Ver          WakeupTime          ElogMem Size
Alive             x.x.x-xx     yyyy/mm/dd hh:mm:ss 128
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

使用例4
HDLMドライバの情報を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -pdrv
HDLM Driver Ver          WakeupTime
Alive       x.x.x-xx     yyyy/mm/dd hh:mm:ss
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

使用例5
HDLMのライセンス情報を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -lic
License Type Expiration
Permanent    -
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

使用例6
監査ログの設定情報を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -audlog
Audit Log                      : off
Audit Log Category             : -
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

使用例7
ロードバランスの同一パス使用回数を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -lbpathusetimes
Times Same Path Was Used    : 1
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

使用例8
拡張ロードバランスの同一パス使用回数を表示する場合

PROMPT>dlnkmgr view -sys -expathusetimes
Times Same ExPath Was Used    : 100
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

(2) パス情報を表示する場合

パス情報を表示する場合,-pathパラメタと同時に-itemパラメタや-cパラメタを指定すると,項目を選択して表示したり,パス情報の概略を表示したりできます。ここでは,それぞれのパラメタの説明をしたあとに,パス情報の表示項目を説明します。

パス情報表示

-path
-pathパラメタと同時に,-cパラメタ,-itemパラメタのどちらも指定しない場合,表示項目の短縮や選択を行わないで,HDLMが管理するパスの情報が表示されます。後続パラメタで表示するパスを絞り込んだり(-hdev),パスの情報をソートしたり(-srt)できます。-hdevパラメタ,および-srtパラメタを省略した場合は,すべてのパスの情報がパス管理PATH_ID順に表示されます。
各表示項目の内容については,「表6-12 パス情報の表示項目」を参照してください。
-pathパラメタを指定した場合に表示されるパス管理PATH_ID(PathID)は,ホスト起動時のパス検出の順番によって変わります。このため,パスを特定する場合は,必ずパス名(PathName)を使用してください。
後続パラメタの形式を次に示します。
-hdev ホストデバイス名
指定したホストデバイスにアクセスするパスの情報だけが表示されます。
ホストデバイス名をドライブレターで指定します。ドライブレターが割り当てられていない場合,指定はできません。英字の大文字,小文字は区別されます。KAPL01064-WまたはKAPL01013-Eのメッセージを出力して終了した場合は,それぞれのメッセージの対処に従ってください。
-stname
プロダクトIDにストレージシステムのモデルIDが表示されます。指定しない場合は,プロダクトID,またはエミュレーションタイプが表示されます。
プロダクトIDの表示内容については,「表6-14 プロダクトIDの表示内容」を参照してください。
-iem
パス情報の項目にIEPが追加され,間欠障害に関する情報が表示されます。
-srt {pn|lu|cp}
パス情報が,指定したキーで昇順にソートして表示されます。
パス情報は,ストレージシステム名(DskName)を第1キー,-srtパラメタで指定した項目を第2キー,パス管理PATH_IDを第3キーとしてソートされます。第2キーとして指定できる項目は,パス名(pn),ストレージシステム内のLU番号(lu),またはCHAポート番号(cp)です。
-srtパラメタを省略した場合,パス情報はパス管理PATH_ID順に表示されます。
-hbaportwwn
ストレージシステムと接続しているHBAのポートWWN情報が表示されます。
-t
各情報の項目名が非表示になります。
使用例
ホストデバイス「f」にアクセスするパス情報を表示する場合
[図]

パス情報表示(表示項目を選択する場合)

-path -item
-pathパラメタと同時に-itemパラメタを指定した場合,HDLMが管理するパスの情報のうち,-itemのパラメタ値で指定した項目だけを表示します。
-itemパラメタでパラメタ値を何も指定しないで実行した場合,PathIDとStatusだけが表示されます。
-itemパラメタで選択できる表示項目と,-itemパラメタの後続に指定するパラメタ値との対応を次の表に示します。

表6-11 -path -itemパラメタで選択できる表示項目と指定する後続パラメタ

選択できる表示項目後続パラメタ
PathIDなし
PathNamepn
DskNamedn
iLUlu
ChaPortcp
Statusなし
Typetype
IO-Countic
IO-Errorsie
DNumdnu
HDevNamehd
IEPiep
HBAPortWWNhbaportwwn
Physical-DskNamevid
Physical-iLUvid
Physical-ChaPortvid
注※
PathIDとStatusは常に表示される項目なので,パラメタ値の指定は不要です。
また,後続パラメタで表示するパスを絞り込んだり(-hdev),情報をソートしたり(-srt)できます。-hdevパラメタおよび-srtパラメタを省略した場合は,すべてのパスの情報がパス管理PATH_ID順に表示されます。
後続パラメタの形式を次に示します。
-hdev ホストデバイス名
指定したホストデバイスにアクセスするパスの情報だけが表示されます。
ホストデバイス名をドライブレターで指定します。ドライブレターが割り当てられていない場合,指定はできません。英字の大文字,小文字は区別されます。このパラメタを指定した場合,-itemパラメタの値にhdを指定しなくても,HDevNameが表示されます。KAPL01064-WまたはKAPL01013-Eのメッセージを出力して終了した場合は,それぞれのメッセージの対処に従ってください。
-stname
プロダクトIDにストレージシステムのモデルIDが表示されます。指定しない場合は,プロダクトID,またはエミュレーションタイプが表示されます。
プロダクトIDの表示内容については,「表6-14 プロダクトIDの表示内容」を参照してください。
このパラメタを指定した場合,-itemパラメタの値にdnを指定しなくても,DskNameが表示されます。
-srt {pn|lu|cp}
パス情報が,指定したキーで昇順にソートして表示されます。
パス情報は,ストレージシステム名(DskName)を第1キー,-srtパラメタで指定した項目を第2キー,パス管理PATH_IDを第3キーとしてソートされます。第2キーとして指定できる項目は,パス名(pn),ストレージシステム内のLU番号(lu),またはCHAポート番号(cp)です。
-srtパラメタを省略した場合,パス情報はパス管理PATH_ID順に表示されます。このパラメタを指定した場合,-itemパラメタで指定しなくても,ソートのキー項目が,パス情報として表示されます。
-t
各情報の項目名が非表示になります。
使用例
パス情報の表示項目のうちIO-Countを選択して,LUで昇順にソートして表示する場合
[図]

パス情報の概略表示

-path -c
-pathパラメタと同時に-cパラメタを指定した場合,HDLMが管理するパスの情報のうちPathID,DskName,iLU,CP,Status,Typeだけを表示します。表示内容を短縮して1つのパスの情報が1行で表示されます。
各表示項目の内容については,「表6-12 パス情報の表示項目」を参照してください。
DskNameに表示できるプロダクトIDは,10文字以下です。プロダクトIDの文字数が11文字以上の場合,プロダクトIDの8文字目以降は短縮形(...)で表示されます。
後続パラメタの形式を次に示します。
-stname
プロダクトIDにストレージシステムのモデルIDが表示されます。指定しない場合は,プロダクトID,またはエミュレーションタイプが表示されます。
プロダクトIDの表示内容については,「表6-14 プロダクトIDの表示内容」を参照してください。
-srt {lu|cp}
パス情報が,指定したキーで昇順にソートして表示されます。
パス情報は,ストレージシステム名(DskName)を第1キー,-srtパラメタで指定した項目を第2キー,パス管理PATH_IDを第3キーとしてソートされます。第2キーとして指定できる項目は,ストレージシステム内のLU番号(lu),またはCHAポート番号(cp)です。-srtパラメタを省略した場合,パス情報はパス管理PATH_ID順に表示されます。
-t
各情報の項目名が非表示になります。
使用例
パス情報の概略をiLUの順番に表示する場合
[図]

パス情報の表示項目

パス情報の表示項目とその説明を「表6-12 パス情報の表示項目」に示します。表の見出しについて,次に説明します。

表6-12 パス情報の表示項目

表示項目説明
概略表示しない場合概略表示する場合
Paths表示対象のパスの総数が,10進数で表示されます。
OnlinePaths表示対象のパスのうち,稼働状態のパスの数が10進数で表示されます。「Paths」の数と「OnlinePaths」の数が同じであれば,すべてのパスが稼働状態です。「OnlinePaths」の数の方が少ない場合,閉塞状態のパスがあります。閉塞状態のパスを確認し,障害が発生していれば対処してください。
PathStatus表示対象のパスの状態です。
  • Online:すべてのパスを使用できる
  • Reduced:使用できないパスがある
Reducedと表示されている場合,障害が発生しているパスがあるおそれがあります。確認して,障害が発生しているパスがあれば対処してください。
IO-Count表示対象のすべてのパスのI/O回数の合計数が,10進数で表示されます。表示できる最大値は,232-1(4294967295​)です。最大値を超えた場合,0から再カウントします。
IO-Errors表示対象のすべてのパスのI/O障害回数の合計数が,10進数で表示されます。表示できる最大値は,232-1(4294967295​)です。最大値を超えた場合,0から再カウントします。
PathIDパス管理PATH_IDが,10進数で表示されます。
ホストの再起動時に割り当てられます。
PathName1パスを表す項目で,パス名と呼びます。システムの構成を変更する場合やハードウェアを交換する場合は,パス名を参照して影響を受けるパスを確認してください。次に示す4つの項目をピリオドで区切ったものが,パス名として表示されます。
  • ホストポート番号(16進数)
  • バス番号(16進数)
  • ターゲットID(16進数)
  • ホストLU番号(16進数)
パス名を構成する項目と,各項目のWindowsでの表現については,「表6-13 パス名を構成する項目」を参照してください。
DskName1DskNameストレージシステム名です。この名前で,パスがアクセスするストレージシステムを特定できます。
次に示す3つの項目をピリオドで区切ったものが,ストレージシステム名として表示されます。
  • ベンダID(表示例:HITACHI):ストレージシステムのベンダ名
  • プロダクトID(表示例:DF600F):ストレージシステムのプロダクトID,エミュレーションタイプ,またはモデルID
    詳細については,「表6-14 プロダクトIDの表示内容」を参照してください。
  • シリアル番号(表示例:0051):ストレージシステムのシリアル番号
これらの情報をストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にストレージシステムを特定できます。
iLU※1iLUストレージシステム内のLU番号が表示されます。
この番号とストレージシステム名(「DskName」に表示)を組み合わせると,パスがアクセスするLUを特定できます。
  • SANRISE2000シリーズ,SANRISE9900Vシリーズ,Hitachi NSC55,Hitachi Universal Storage Platform 100,Hitachi Universal Storage Platform 600,Hitachi Universal Storage Platform 1100,またはHUS VMの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
  • H10000/H12000,XP10000/XP12000,P9500,SVS,またはVP9500の場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭3文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
    CU番号の先頭1文字目は「0」の値が入ります。
  • SANRISE9500Vシリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ,またはHUS100シリーズの場合
    10進数で表示されます。iLU全体がストレージシステム内の内部LU番号になります。iLUをストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にLUを特定できます。
  • Universal Storage Platform V/VMシリーズ,またはHitachi Virtual Storage Platformの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字は論理DKC(Disk Controller)番号を示し,真ん中2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
ChaPort※1CPCHAポート番号です。この番号でストレージシステムに搭載されているCHAポートを特定できます。この番号をストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にCHAポートを特定できます。
Statusパスの状態です。
  • Online:稼働状態
  • Offline(C):コマンド,HDLM GUIのパス管理ウィンドウでのオフライン操作による閉塞状態
  • Offline(E):障害による閉塞状態
  • Online(E):障害が発生している状態(1つのLUにアクセスするパスのうち,稼働状態(Online)のパスがない場合,パスの1つがOnline(E)になります)
  • Online(P):Onlineのパスに対するoffline実行待ち状態※2
  • Offline(P):Offline(E)のパスに対するoffline実行待ち状態※2
  • Online(EP):Online(E)のパスに対するoffline実行待ち状態※2
Offline(E)またはOnline(E)のパスについては対処が必要です。「5.3 パス障害時の対処」を参照して対処してください。
Type※1Typeパスの属性です。
  • Own:オーナパス
  • Non:ノンオーナパス
SANRISE2000シリーズ,SANRISE9900Vシリーズ,Hitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Virtual Storage Platformシリーズ,Hitachi AMS2000シリーズ※3,Hitachi SMSシリーズ※3,HUS100シリーズ※3,またはHUS VMに接続している場合,すべてのパスがオーナパスです。
IO-Count1パスのI/O回数の合計数が,10進数で表示されます。表示できる最大値は,232-1(4294967295​)です。最大値を超えた場合,0から再カウントします。
IO-Countを0にしたい場合は,HDLMコマンドのclearオペレーションを実行してください。clearオペレーションを実行すると,I/O障害回数(IO-Errors)も0にクリアされます。clearオペレーションの詳細については,「6.2 clear パスの統計情報を初期値にする」を参照してください。
IO-Errors1パスのI/O障害回数の合計数が,10進数で表示されます。表示できる最大値は,232-1(4294967295​)です。最大値を超えた場合,0から再カウントします。
IO-Errorsを0にしたい場合は,HDLMコマンドのclearオペレーションを実行してください。clearオペレーションを実行すると,I/O回数(IO-Count)も0にクリアされます。clearオペレーションの詳細については,「6.2 clear パスの統計情報を初期値にする」を参照してください。
DNum※1LU全体を示すDevとして「0」が表示されます。
HDevName※1※4ホストデバイス名です。ドライブレターが表示されます。ドライブレターが割り当てられていない場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。DNumに「0」が表示されていても,HDevNameにドライブレターが表示されます。これは,そのLU内に含まれるDev中の1Devのドライブレターです。
IEP1間欠障害に関する情報が表示されます。この項目は,-iemパラメタを指定した場合,または-itemパラメタにiepを指定した場合だけ表示されます。1本のパスにつき,次のどれかが表示されます。
  • -
    間欠障害の監視が無効,または間欠障害の監視時間外(パスの状態はOnline(E),Offline(C),またはOffline(E))
  • 0以上の数値
    間欠障害の監視中に発生した障害の回数(パスの状態はOnline(E),Offline(E)またはOnline)
  • *
    間欠障害が発生(自動フェイルバックの対象外)(パスの状態はOnline,Online(E),またはOffline(E))
HBAPortWWN※1ストレージシステムと接続しているHBAのポートWWN情報が16桁の16進数で表示されます。この項目は,-hbaportwwnパラメタを指定した場合,または-itemパラメタにhbaportwwnを指定した場合だけ表示されます。
なお,iSCSIインタフェースの場合は「-」(ハイフン)が表示されます。
Physical-DskName仮想IDを使用して移行したパスの場合,移行先のパスが接続しているストレージシステム名が表示されます。
次に示す3つの項目をピリオドで区切ったものが,ストレージシステム名として表示されます。
  • ベンダID:ストレージシステムのベンダ名
  • プロダクトID:ストレージシステムのプロダクトID,エミュレーションタイプ,またはモデルID
    詳細については,「表6-14 プロダクトIDの表示内容」を参照してください。
  • シリアル番号:ストレージシステムのシリアル番号
仮想IDを使用していない場合「-」(ハイフン)が表示されます。
Physical-iLU仮想IDを使用して移行したパスの場合,移行先のパスが接続しているストレージシステム内でのLU番号が表示されます。
  • HUS VMの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
  • Hitachi Virtual Storage Platformの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字は論理DKC(Disk Controller)番号を示し,真ん中2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
仮想IDを使用していない場合「-」(ハイフン)が表示されます。
Physical-ChaPort仮想IDを使用して移行したパスの場合,移行先のパスが接続しているCHAポート番号が表示されます。
仮想IDを使用していない場合「-」(ハイフン)が表示されます。
(凡例)
-:表示されない項目
注※1
-path -itemパラメタの場合,パラメタ値に指定したときだけ表示されます。
注※2
クラスタ構成の場合,リザーブ処理中に要求されたoffline処理は,リザーブ処理が完了するまで実行待ち状態になります。
注※3
ダイナミックI/Oパスコントロール機能を無効にしているときに対象になります。
注※4
ダイナミックディスクのボリュームに割り当てたドライブレターは表示されません。

表6-13 パス名を構成する項目

項目Windowsでの表現
ホストポート番号(16進数)(表示例:0004,0005)SCSI Port番号
バス番号(表示例:0001)SCSI Bus番号
ターゲットID(表示例:0000000000000000​,000000000000007​A)Target Id
ホストLU番号(表示例:0001)Logical Unit Id,またはLUN

パス名は,次に示す情報に対応しています。

注意事項
FCを使用する場合,SCSIのターゲットIDは,HBAの設定に従います。ターゲットIDを知る必要がある場合には,HBAのマニュアルなどを参照してください。

表6-14 プロダクトIDの表示内容

ストレージシステム表示内容
-stnameパラメタ
指定なし
-stnameパラメタ指定時(下記のモデルIDを表示)
概略表示しない場合概略表示する場合
Hitachi AMS2000シリーズプロダクトIDAMSAMS
HUS100シリーズプロダクトIDHUS100HUS100
SANRISE9500VシリーズプロダクトIDSANRISE 9500V9500V
Hitachi AMSシリーズプロダクトIDSANRISE_AMSAMS
Hitachi TMSシリーズプロダクトIDSANRISE_AMSAMS
Hitachi WMSシリーズプロダクトIDSANRISE_WMSWMS
Hitachi SMSシリーズプロダクトIDSMSSMS
H20000エミュレーションタイプH20000H20000
H24000エミュレーションタイプH24000H24000
SANRISE2000シリーズエミュレーションタイプSANRISE20002000
SANRISE9900VシリーズエミュレーションタイプSANRISE 9900V9900V
SANRISE H48エミュレーションタイプSANRISE H48H48
SANRISE H128エミュレーションタイプSANRISE H128H128
SANRISE H512エミュレーションタイプSANRISE H512H512
SANRISE H1024エミュレーションタイプSANRISE H1024H1024
H10000エミュレーションタイプSANRISE H10000H10000
H12000エミュレーションタイプSANRISE H12000H12000
  • Hitachi NSC55
  • Hitachi Universal Storage Platform 100
  • Hitachi Universal Storage Platform 600
  • Hitachi Universal Storage Platform 1100
エミュレーションタイプSANRISE_USPUSP
SVSエミュレーションタイプSVSSVS
  • Hitachi Universal Storage Platform V
  • Hitachi Universal Storage Platform V/VM
エミュレーションタイプUSP_VUSP_V
Hitachi Virtual Storage PlatformエミュレーションタイプVSPVSP
HUS VMエミュレーションタイプHUS_VMHUS_VM
VP9500エミュレーションタイプVP9500VP9500
P9500エミュレーションタイプP9500P9500
XP128エミュレーションタイプXP128XP128
XP1024エミュレーションタイプXP1024XP1024
XP10000エミュレーションタイプXP10000XP10000
XP12000エミュレーションタイプXP12000XP12000
XP20000エミュレーションタイプXP20000XP20000
XP24000エミュレーションタイプXP24000XP24000
注※
  • -path -cパラメタで概略表示した場合,文字数が11文字以上のときは,8文字目以降が短縮形(...)で表示されます。
  • コマンドデバイスの場合,プロダクトIDまたはエミュレーションタイプのあとに「-CM」が表示されます。(表示例:DF600F-CM)

(3) LU情報を表示する場合

LU情報を表示する場合,-luパラメタと同時に-itemパラメタや-cパラメタ,-c -itemパラメタを指定すると,項目を追加して表示したり,LU情報の概略を表示したりできます。ここでは,それぞれのパラメタの説明をしたあとに,LU情報の表示項目を説明します。

LU情報表示

-lu
-luパラメタと同時に-cパラメタまたは-itemパラメタのどちらも指定しない場合,HDLMが認識しているLUの情報が表示されます。iLUをキーとして,そのiLUの構成情報がLUごとに表示されます。後続パラメタ(-hdevまたは-pathid)で,表示するLUの情報を絞り込むことができます。-hdevパラメタまたは-pathidパラメタを指定しない場合は,HDLMが認識しているすべてのLUの情報が表示されます。
各表示項目の内容については,「表6-17 LU情報の表示項目」を参照してください。
後続パラメタの形式を次に示します。
-hdev ホストデバイス名
指定したホストデバイス名に対応するLUの情報だけが表示されます。
ホストデバイス名をドライブレターで指定します。ドライブレターが割り当てられていない場合,指定はできません。英字の大文字,小文字は区別されます。KAPL01064-WまたはKAPL01013-Eのメッセージを出力して終了した場合は,それぞれのメッセージの対処に従ってください。
-pathid パス管理PATH_ID
指定したパス管理PATH_IDを持つパスがアクセスするLUの情報だけが表示されます。
-t
各情報の項目名が非表示になります。
使用例

PROMPT>dlnkmgr view -lu
Product       : SANRISE 9500V
SerialNumber  : 3679
LUs           : 3

iLU  HDevName PathID Status
0110 G        000002 Online
             000008 Online
0111 F        000001 Online
             000007 Online
0112 E        000000 Online
             000006 Online

Product       : SANRISE 9900V
SerialNumber  : 15001
LUs           : 3

iLU  HDevName PathID Status
0580 J        000005 Online
             000011 Online
0585 I        000004 Online
             000010 Online
058A H        000003 Online
             000009 Online
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

LU情報表示(表示項目を追加する場合)

-lu -item
-itemで指定した項目が-luの表示項目に追加して表示されます。
-itemパラメタでパラメタ値を何も指定しない場合,またはパラメタ値にallを指定した場合,DPC,Physical-Product,Physical-SerialNumber,Physical-iLU,およびPhysical-ChaPortを除く追加できる項目がすべて表示されます。
-itemパラメタで追加できる表示項目と,-itemパラメタの後続に指定するパラメタ値との対応を次の表に示します。

表6-15 -lu -itemパラメタで追加できる表示項目と指定する後続パラメタ

追加できる表示項目後続パラメタ
SLPRslpr
PathNamepn
ChaPortcp
CLPRclpr
Typetype
IO-Countic
IO-Errorsie
DNumdnu
IEPiep
DPCdpc
Physical-Productvid
Physical-SerialNumbervid
Physical-iLUvid
Physical-ChaPortvid
すべての項目all
後続パラメタ(-hdevまたは-pathid)で,表示するLUの情報を絞り込むことができます。-hdevパラメタまたは-pathidパラメタを指定しない場合は,HDLMが認識しているすべてのLUの情報が表示されます。
各表示項目の内容については,「表6-17 LU情報の表示項目」を参照してください。
後続パラメタの形式を次に示します。
-hdev ホストデバイス名
指定したホストデバイス名に対応するLUの情報だけが表示されます。
ホストデバイス名をドライブレターで指定します。ドライブレターが割り当てられていない場合,指定はできません。英字の大文字,小文字は区別されます。KAPL01064-WまたはKAPL01013-Eのメッセージを出力して終了した場合は,それぞれのメッセージの対処に従ってください。
-pathid パス管理PATH_ID
指定したパス管理PATH_IDを持つパスがアクセスするLUの情報だけが表示されます。
-t
各情報の項目名が非表示になります。
使用例1
LU情報の表示項目に,SLPR,PathName,ChaPort,CLPR,Type,IO-Count,IO-Errors,DNum,およびIEPを追加して表示する場合
[図]
使用例2
Hitachi AMS2000シリーズ,Hitachi SMSシリーズ,またはHUS100シリーズを使用している場合で,LU情報の表示項目にDPCを追加して表示するとき

PROMPT>dlnkmgr view -lu -item dpc
Product                  : HUS100
SerialNumber             : 9203008        
LUs                      : 3
Dynamic I/O Path Control : on*

iLU    HDevName DPC PathID Status
000006 E        on  000000 Online
                   000003 Online
000007 F        off 000001 Online
                   000004 Online
000008 G        on  000002 Online
                   000005 Online
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

LU情報の概略表示

-lu -c
-luパラメタと同時に-cパラメタを指定した場合,LUの構成情報の概略が1行で表示されます。各LUに対して,認識されているパスの総数および稼働状態のパスの本数も表示されます。-cパラメタを指定する場合,-hdevパラメタまたは-pathidパラメタを同時に指定できません。
各表示項目の内容については,「表6-17 LU情報の表示項目」を参照してください。
-t
各情報の項目名が非表示になります。
使用例

PROMPT>dlnkmgr view -lu -c
Product       S/N  LUs iLU  HDevName Paths  OnlinePaths
SANRISE 9500V 3679   3 0110 G             2           2
                      0111 F             2           2
                      0112 E             2           2
SANRISE 9900V 15001  3 0580 J             2           2
                      0585 I             2           2
                      058A H             2           2
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
PROMPT>

LU情報の概略表示(表示項目を追加する場合)

-lu -c -item
-itemで指定した項目が-lu -cの表示項目に追加して表示されます。
-itemパラメタでパラメタ値を何も指定しない場合,追加できる項目がすべて表示されます。各表示項目の内容については,「表6-17 LU情報の表示項目」を参照してください。
-itemパラメタで追加できる表示項目と,-itemパラメタの後続に指定するパラメタ値との対応を次の表に示します。

表6-16 -lu -c -itemパラメタで追加できる表示項目と指定する後続パラメタ

追加できる表示項目後続パラメタ
SLPRslpr
後続パラメタの形式を次に示します。
-t
各情報の項目名が非表示になります。
使用例
LU情報の概略表示項目に,SLPRを追加して表示する場合
[図]

LU情報の表示項目

LU情報を表示する場合に,表示される項目とその説明を「表6-17 LU情報の表示項目」に示します。見出しについて,次に説明します。

表6-17 LU情報の表示項目

表示項目説明
概略表示しない場合概略表示する場合
ProductストレージシステムのモデルIDです。
SerialNumberS/Nストレージシステムのシリアル番号です。
LUsストレージシステム内のLUのうち,HDLM管理下のLUの総数です。
Dynamic I/O Path Controlストレージシステム単位にダイナミックI/Oパスコントロール機能の設定情報が表示されます。
on:ダイナミックI/Oパスコントロール機能の設定が有効に設定されています。
off:ダイナミックI/Oパスコントロール機能の設定が無効に設定されています。
-:ダイナミックI/Oパスコントロール機能をサポートしていません。
ストレージシステム単位の設定と異なる設定のLUが含まれる場合,表示された「on」または「off」のあとに「*」が付加されます。
iLUストレージシステム内のLU番号が表示されます。
この番号とストレージシステム名(「DskName」に表示)を組み合わせると,パスがアクセスするLUを特定できます。
  • SANRISE2000シリーズ,SANRISE9900Vシリーズ,またはHitachi NSC55,Hitachi Universal Storage Platform 100,Hitachi Universal Storage Platform 600,Hitachi Universal Storage Platform 1100,またはHUS VMの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
  • H10000/H12000,XP10000/XP12000,P9500,SVS,またはVP9500の場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭3文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
    CU番号の先頭1文字目は「0」の値が入ります。
  • SANRISE9500Vシリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ,またはHUS100シリーズの場合
    10進数で表示されます。iLU全体がストレージシステム内の内部LU番号になります。iLUをストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にLUを特定できます。
  • Universal Storage Platform V/VMシリーズ,またはHitachi Virtual Storage Platformの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字は論理DKC(Disk Controller)番号を示し,真ん中2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
SLPR※1SLPR※2LUが属するSLPRの番号が0から31までの10進数で表示されます。ストレージ論理分割機能がサポートされていないストレージシステム内のLUが表示対象の場合は「-」(ハイフン)が表示されます。
HDevName※1※3ホストデバイス名です。ドライブレターが表示されます。ドライブレターが割り当てられていない場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。DNumに「0」が表示されていても,HDevNameにドライブレターが表示されます。これは,そのLU内に含まれるDev中の1Devのドライブレターです。
DPCLU単位にダイナミックI/Oパスコントロール機能の設定情報が表示されます。
on:ダイナミックI/Oパスコントロール機能の設定が有効に設定されています。
off:ダイナミックI/Oパスコントロール機能の設定が無効に設定されています。
-:ダイナミックI/Oパスコントロール機能をサポートしていません。
PathIDパス管理PATH_IDが,10進数で表示されます。ホストの再起動時に割り当てられます。
PathName※1パスを表す項目で,パス名と呼びます。システムの構成を変更する場合やハードウェアを交換する場合は,パス名を参照して影響を受けるパスを確認してください。次に示す4つの項目をピリオドで区切ったものが,パス名として表示されます。
  • ホストポート番号(16進数)
  • バス番号(16進数)
  • ターゲットID(16進数)
  • ホストLU番号(16進数)
パス名を構成する項目と,各項目のWindowsでの表現については,「表6-13 パス名を構成する項目」を参照してください。
ChaPort※1CHAポート番号です。この番号でストレージシステムに搭載されているCHAポートを特定できます。この番号をストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にCHAポートを特定できます。
CLPR※1CHAポートが属するCLPRの番号が0から31までの10進数で表示されます。ただし,次に示すものが表示対象の場合は「-」(ハイフン)が表示されます。
  • キャッシュ論理分割機能がサポートされていないストレージシステムに搭載されているCHAポート
  • Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズのCopy-on-write SnapshotのSnapshotイメージに接続するパス
Statusパスの状態です。
  • Online:稼働状態
  • Offline(C):コマンド,HDLM GUIのパス管理ウィンドウでのオフライン操作による閉塞状態
  • Offline(E):障害による閉塞状態
  • Online(E):障害が発生している状態(1つのLUにアクセスするパスのうち,稼働状態(Online)のパスがない場合,パスの1つがOnline(E)になります)
  • Offline(P):Offline(E)のパスに対するoffline実行待ち状態※4
  • Online(P):Onlineのパスに対するoffline実行待ち状態※4
  • Online(EP):Online(E)のパスに対するoffline実行待ち状態※4
Offline(E)またはOnline(E)のパスについては対処が必要です。「5.3 パス障害時の対処」を参照して対処してください。
Type※1パスの属性です。
  • Own:オーナパス
  • Non:ノンオーナパス
SANRISE2000シリーズ,SANRISE9900Vシリーズ,Hitachi USPシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Virtual Storage Platformシリーズ,Hitachi AMS2000シリーズ※5,Hitachi SMSシリーズ※5,HUS100シリーズ※5,またはHUS VMに接続している場合,すべてのパスがオーナパスです。
IO-Count※1パスのI/O回数の合計数が,10進数で表示されます。表示できる最大値は,232-1(4294967295​)です。最大値を超えた場合,0から再カウントします。IO-Countを0にしたい場合は,HDLMコマンドのclearオペレーションを実行してください。clearオペレーションを実行すると,I/O障害回数(IO-Errors)も0にクリアされます。clearオペレーションの詳細については,「6.2 clear パスの統計情報を初期値にする」を参照してください。
IO-Errors※1パスのI/O障害回数の合計数が,10進数で表示されます。表示できる最大値は,232-1(4294967295​)です。最大値を超えた場合,0から再カウントします。IO-Errorsを0にしたい場合は,HDLMコマンドのclearオペレーションを実行してください。clearオペレーションを実行すると,I/O回数(IO-Count)も0にクリアされます。clearオペレーションの詳細については,「6.2 clear パスの統計情報を初期値にする」を参照してください。
DNum※1LU全体を示すDevとして「0」が表示されます。
IEP※1表示対象のパスが,間欠障害と見なされ,自動フェイルバックの対象外になっているかどうかが,表示されます。1本のパスにつき,次のどれかが表示されます。
  • -:間欠障害の監視が無効,または間欠障害の監視時間外
  • 0以上の数値:間欠障害の監視時間内に発生した障害の回数
  • *:間欠障害発生(自動フェイルバックの対象外)
Physical-Product仮想IDを使用して移行したパスの場合,移行先のパスが接続しているストレージシステムのモデルIDが表示されます。
仮想IDを使用していない場合「-」(ハイフン)が表示されます。
Physical-SerialNumber仮想IDを使用して移行したパスの場合,移行先のパスが接続しているストレージシステムのシリアル番号が表示されます。
仮想IDを使用していない場合「-」(ハイフン)が表示されます。
Physical-iLU仮想IDを使用して移行したパスの場合,移行先のパスが接続しているストレージシステム内でのLU番号が表示されます。
  • HUS VMの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
  • Hitachi Virtual Storage Platformの場合
    16進数で表示されます。iLUの先頭2文字は論理DKC(Disk Controller)番号を示し,真ん中2文字はCU(Control Unit)番号を示し,後ろ2文字はCU内の内部LU番号を示します。
仮想IDを使用していない場合「-」(ハイフン)が表示されます。
Physical-ChaPort仮想IDを使用して移行したパスの場合,移行先のパスが接続しているCHAポート番号が表示されます。
仮想IDを使用していない場合「-」(ハイフン)が表示されます。
Paths表示対象のLUに対して,認識されているパスの総数が,10進数で表示されます。
OnlinePaths表示対象のパスのうち,稼働状態のパスの数が10進数で表示されます。「Paths」の数と「OnlinePaths」の数が同じであれば,すべてのパスが稼働状態です。「OnlinePaths」の数の方が少ない場合,閉塞状態のパスがあります。閉塞状態のパスを確認し,障害が発生していれば対処してください。
(凡例)
-:表示されない項目
注※1
-lu -itemパラメタを使用してパラメタ値に表示項目もしくはallを指定した場合,またはパラメタ値に何も指定しなかった場合だけ表示されます。
注※2
-lu -c -itemパラメタを使用してパラメタ値に表示項目を指定した場合,またはパラメタ値に何も指定しなかった場合だけ表示されます。
注※3
ダイナミックディスクのボリュームに割り当てたドライブレターは表示されません。
注※4
クラスタ構成の場合,リザーブ処理中に要求されたoffline処理は,リザーブ処理が完了するまで実行待ち状態になります。
注※5
ダイナミックI/Oパスコントロール機能を無効にしているときに対象になります。

(4) viewオペレーションの形式を表示する場合

-help
viewオペレーションの形式が表示されます。

使用例

PROMPT>dlnkmgr view -help
view:
 Format
   dlnkmgr view -sys [ -sfunc | -msrv | -adrv | -pdrv | -lic | -audlog | -lbpathusetimes | -expathusetimes ] [-t]
   dlnkmgr view -path [ -hdev HostDeviceName ] [-stname] [-iem]
                                              [-srt {pn | lu | cp}] [-hbaportwwn] [-t]
   dlnkmgr view -path
                -item [pn] [dn] [lu] [cp] [type] [ic] [ie] [dnu]
                                              [hd] [iep] [hbaportwwn] [vid]
                 [-hdev HostDeviceName] [-stname] [-srt {pn | lu | cp}] [-t]
   dlnkmgr view -path -c [-stname] [-srt {lu | cp}] [-t]
   dlnkmgr view -lu [ -hdev HostDeviceName | -pathid AutoPATH_ID ] [-t]
   dlnkmgr view -lu
                -item [ [slpr] [pn] [cp] [clpr] [type]
                            [ic] [ie] [dnu] [iep] [dpc] [vid] | all ]
                          [ -hdev HostDeviceName | -pathid AutoPATH_ID ] [-t]
   dlnkmgr view -lu -c [-t]
   dlnkmgr view -lu -c -item [slpr]  [-t]
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss
PROMPT>