書式
副ボリュームからテープへのバックアップ情報を表示する場合
drmtapecat
[ バックアップID ][ -l ][ -hostname ホスト名 ] [ -v ]
[ -comment バックアップコメント]
[ -bkdir ]
正ボリュームから副ボリュームへのバックアップ情報を表示する場合
drmtapecat -o FILESYSTEM マウントポイントディレクトリ名またはドライブ名 | マウントポイントディレクトリ一括定義ファイル名 [ drmfscatコマンドのオプション ]
drmtapecat -o MSSQL インスタンス名 [ drmsqlcatコマンドのオプション ]
drmtapecat -o MSEXCHANGE [ drmexgcatコマンドのオプション ]
副ボリュームからテープへのバックアップ情報を削除する場合
drmtapecat バックアップID -delete
説明
コマンドを実行したサーバ上のバックアップカタログに保持されている,テープへバックアップしたときのバックアップ情報を一覧で表示します。表示するバックアップカタログは,drmmediabackupコマンドで作成されたバックアップカタログです。バックアップ情報を確認することで,バックアップIDに対応したオブジェクトの情報を確認できます。この情報から,リストア時に指定するバックアップIDを確認できます。
drmtapecatコマンド実行時に表示される,副ボリュームからテープへのバックアップ情報を次の表に示します。
表2-17 drmtapecatコマンドで表示されるバックアップ情報
表示項目 | 意味 |
---|---|
BACKUP-COMMENT※1 | バックアップコメント |
BACKUP-ID | バックアップID(10けた) |
ORIGINAL-ID※2 | drmmediabackupコマンドで取得した元のバックアップID |
HOSTNAME※2 | スナップショットバックアップを実行したサーバ名 |
BACKUP-OBJECT | スナップショットバックアップオブジェクト種別 |
INSTANCE※2 | バックアップ対象インスタンス名
|
SNAPSHOT TIME | スナップショットバックアップが実行された時間 |
EXPIRATION TIME | テープ上にバックアップされたデータの有効期限 |
BACKUP-MEDIA※3 | テープへバックアップするときにテープバックアップ管理用のソフトウェアが使用したメディアラベル名 |
BACKUP-FILE-DIRECTORY※4 | drmmediabackupコマンドでバックアップしたバックアップファイル格納ディレクトリ |
VIRTUAL-SERVERNAME※5 | 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値) |
DB-PATH※5 | バックアップカタログ格納ディレクトリ名 |
CATALOG-UPDATE-TIME※6 | バックアップカタログ作成時刻 |
表示できない項目がある場合,その項目欄には「-」が表示されます。すべての項目が表示できない場合,エラーメッセージが表示されます。
各項目は,空白文字で区切られて表示されます。
正ボリュームから副ボリュームへのバックアップ情報は,テープへバックアップしたオブジェクトの元である正ボリュームの情報やバックアップしたデータベースの各種ファイルの情報です。これは,副ボリュームからテープへのバックアップ情報をさらに詳細にした情報で,次の情報と同じです。
引数
バックアップID
特定のバックアップIDのバックアップ情報を表示するとき,または特定のバックアップ情報を削除するときに指定します。
-l
drmmediabackupコマンドで取得した次の項目を表示したい場合に指定します。
-hostname ホスト名
特定のホストに関連するバックアップ情報だけを表示する場合に指定します。コマンドを実行するサーバ上に,複数のサーバ上で実行されたバックアップ情報がインポートされているようなときに指定します。
-v
表示対象のバックアップカタログに関する情報を表示する場合に指定します。
次の項目を表示します。
-o FILESYSTEM
正ボリュームから副ボリュームへバックアップした結果を表示するときに,バックアップオブジェクトの種別がファイルシステムの場合に指定します。
-o MSSQL
正ボリュームから副ボリュームへバックアップした結果を表示するときに,バックアップオブジェクトの種別がSQL Serverデータベースの場合に指定します。
-o MSEXCHANGE
正ボリュームから副ボリュームへバックアップした結果を表示するときに,バックアップオブジェクトの種別がExchangeデータベースの場合に指定します。
マウントポイントディレクトリ名またはドライブ名
バックアップ情報を表示するファイルシステムのマウントポイントディレクトリ名またはドライブ名を指定します。
マウントポイントディレクトリ一括定義ファイル名
バックアップ情報を表示するファイルシステムまたはドライブの,マウントポイントディレクトリ一括定義ファイル名を指定します。
インスタンス名
バックアップ情報を表示するデータベースのインスタンス名を指定します。
drmfscatコマンドのオプション
drmfscatコマンドの次のオプションを指定できます。それぞれのオプションの機能については,「2.3.2 drmfscat(ファイルシステムのバックアップ情報を表示する)」を参照してください。
drmsqlcatコマンドのオプション
drmsqlcatコマンドの次のオプションを指定できます。それぞれのオプションの機能については,「2.7.2 drmsqlcat(SQL Serverデータベースのバックアップ情報を表示する)」を参照してください。
drmexgcatコマンドのオプション
drmexgcatコマンドの次のオプションを指定できます。それぞれのオプションの機能については,「2.8.2 drmexgcat(Exchangeデータベースのバックアップ情報を表示する)」を参照してください。
-delete
バックアップカタログからバックアップ情報を削除するときに指定します。このオプションを指定すると,drmtapeinitコマンドで設定したバックアップ情報の保存日数が経過していないバックアップ情報や,無期限に保存されるバックアップ情報を削除できます。
-comment バックアップコメント
特定のバックアップコメントの情報だけを表示する場合に指定します。
バックアップコメントは大文字と小文字を区別します。
バックアップコメントはワイルドカード(*)が指定できます。前方一致(XYZ*のように,先頭は検索したい文字で,末尾に任意の文字を指定する)だけ指定できます。ワイルドカード,記号,または半角スペースを指定する場合はバックアップコメントを引用符(")で囲んで指定します。記号を引用符(")で囲まない場合は,特殊記号と認識しバックアップコメントの文字列として正しく解釈できません。「-comment "*"」と指定した場合は,すべてのバックアップカタログを表示します。すべてのバックアップカタログを表示した場合,バックアップコメントが登録されていないバックアップカタログには,「-」を表示します。
「-comment ""」のように,-commentオプションのあとに引用符2つを指定した場合は,バックアップデータはありません,というメッセージを表示します。
-bkdir
drmmediabackupコマンドでバックアップしたバックアップディレクトリを表示する場合に指定します。
戻り値
0:正常終了した場合
0以外:エラーが発生した場合
使用例
PROMPT> drmtapecat
BACKUP-ID BACKUP-OBJECT SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
0000000001 FILESYSTEM 2002/02/01 10:00:00 2002/05/01 10:00:00 MEDIA1
0000000002 FILESYSTEM 2002/02/01 11:00:00 2002/05/01 11:00:00 MEDIA3
0000000003 FILESYSTEM 2002/02/01 11:30:00 2002/05/01 11:30:00 MEDIA4
PROMPT> drmtapecat 0000000002
BACKUP-ID BACKUP-OBJECT SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
0000000002 FILESYSTEM 2002/02/01 10:30:00 2002/05/01 10:30:00 MEDIA2
PROMPT> drmtapecat -l
BACKUP-ID ORIGINAL-ID HOSTNAME BACKUP-OBJECT INSTANCE SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
0000000001 0000000001 FILESV FILESYSTEM D: 2002/02/01 10:00:00 2002/05/01 10:00:00 MEDIA1
0000000002 0000000001 APPSV FILESYSTEM E: 2002/02/01 11:00:00 2002/05/01 11:00:00 MEDIA2
PROMPT> drmtapecat -l -hostname FILESV
BACKUP-ID ORIGINAL-ID HOSTNAME BACKUP-OBJECT INSTANCE SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
0000000001 0000000001 FILESV FILESYSTEM D: 2002/02/01 10:00:00 2002/05/01 10:00:00 MEDIA1
PROMPT> drmtapecat -v
VIRTUAL-SERVERNAME: host1
DB-PATH: D:¥Program Files¥Hitachi¥DRM¥DB2
BACKUP-ID BACKUP-OBJECT SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
0000000001 FILESYSTEM 2002/02/01 10:00:00 2002/05/01 10:00:00 MEDIA1
0000000002 MSSQL 2002/02/01 11:00:00 2002/05/01 11:00:00 MEDIA3
0000000003 MSEXCHANGE 2002/02/01 11:30:00 2002/05/01 11:30:00 MEDIA4
PROMPT> drmtapecat -v
VIRTUAL-SERVERNAME: host1
DB-PATH: D:¥Program Files¥Hitachi¥DRM¥DB2
KAVX0024-E 指定されたバックアップデータは存在しません。
PROMPT> drmtapecat -o FILESYSTEM D:
INSTANCE: D:
BACKUP-ID:0000000010 BACKUP-MODE: COLD INSTANCE: D: ORIGINAL-ID:0000000001
START-TIME:2002/06/01 10:00:00 END-TIME: 2002/06/01 10:03:00 HOSTNAME: FILESERV1
T FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP
F - D: - Harddisk1 VG01,dev01
F - - - - VG01,dev01
PROMPT> drmtapecat -o MSSQL SQL1
INSTANCE: SQL1
BACKUP-ID: 0000000010 BACKUP-MODE: ONLINE INSTANCE: SQL1 ORIGINAL-ID: 0000000001
START-TIME: 2002/06/01 10:00:00 END-TIME: 2002/06/01 10:03:00 HOSTNAME: DB_SVR1
T DB OBJECT FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP
M DB1 METAFILE C:¥METADIR¥Meta1 C: - - -
D DB1 DATAFILE D:¥SQL¥data1.mdf D: - Harddisk2 VG02,dev02
- - - - - - - VG02,dev02
T DB1 TRANSACT D:¥SQL¥tlog1.ldf D: - Harddisk2 VG02,dev02
- - - - - - - VG02,dev02
M DB2 METAFILE C:¥METADIR¥Meta2 C: - - -
D DB1 DATAFILE D:¥SQL¥data2.mdf D: - Harddisk2 VG02,dev02
- - - - - - - VG02,dev02
T DB1 TRANSACT D:¥SQL¥tlog2.ldf D: - Harddisk2 VG02,dev02
- - - - - - - VG02,dev02
PROMPT> drmtapecat -o MSEXCHANGE STR1(バックアップ対象がExchangeデータベースの場合)
STORAGEGROUP: STR1
BACKUP-ID: 0000000010 BACKUP-MODE: ONLINE STORAGEGROUP: STR1 ORIGINAL-ID: 0000000001
START-TIME: 2002/06/01 10:00:00 END-TIME: 2002/06/01 10:01:00 HOSTNAME: EXG_SRV1
T OBJECT INFORMATIONSTORE FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP
M MAILBOXSTORE MAILBOX1(STR1) D:¥STR1¥priv1.edb D: - Harddisk1 VG01,dev01
- - - - - - - VG01,dev01
M MAILBOXSTORE MAILBOX1(STR1) D:¥STR1¥priv1.stm D: - Harddisk1 VG01,dev01
- - - - - - - VG01,dev01
P PUBLICSTORE PUBLIC1(STR1) D:¥STR1¥pub1.edb D: - Harddisk1 VG01,dev01
- - - - - - - VG01,dev01
P PUBLICSTORE PUBLIC1(STR1) D:¥STR1¥pub1.stm D: - Harddisk1 VG01,dev01
- - - - - - - VG01,dev01
T TRANSACT - E:¥STR1¥E00.log E: - Harddisk2 VG01,dev02
- - - - - - - VG01,dev02
T TRANSACT - E:¥STR1¥E000001.log E: - Harddisk2 VG01,dev02
- - - - - - - VG01,dev02
T TRANSACT - E:¥STR1¥E000002.log E: - Harddisk2 VG01,dev02
- - - - - - - VG01,dev02
T TRANSACT - E:¥STR1¥E000003.log E: - Harddisk2 VG01,dev02
- - - - - - - VG01,dev02
C CHECKPOINT - E:¥STR1¥E00.chk E: - Harddisk2 VG01,dev02
- - - - - - - VG01,dev02
PROMPT> drmtapecat -comment “SQL-DB*”
BACKUP-COMMENT BACKUP-ID BACKUP-OBJECT SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA
SQL-DB-1 0000000002 MSSQL 2003/09/05 15:50:54 2003/12/05 15:50:54 C:¥NBU_BACKUP¥stdg11_1070608229_C1_F1
SQL-DB-2 0000000002 MSSQL 2003/09/05 15:50:54 2003/12/05 15:50:54 C:¥NBU_BACKUP¥stdg11_1070608250_C1_F1
SQL-DB-3 0000000008 MSSQL 2003/09/06 15:50:54 2003/12/06 15:50:54 C:¥NBU_BACKUP¥stdg11_1070608251_C1_F1
SQL-DB-4 0000000008 MSSQL 2003/09/06 15:50:54 2003/12/06 15:50:54 C:¥NBU_BACKUP¥stdg11_1070608252_C1_F1
PROMPT> drmtapecat -bkdir
BACKUP-ID BACKUP-OBJECT SNAPSHOT TIME EXPIRATION TIME BACKUP-MEDIA BACKUP-FILE-DIRECTORY
0000000001 FILESYSTEM 2002/02/01 10:00:00 2002/05/01 10:00:00 MEDIA1 -
0000000002 MSSQL 2002/02/01 11:00:00 2002/05/01 11:00:00 MEDIA3 c:¥tmp¥bkfiledir
0000000003 MSEXCHANGE 2002/02/01 11:30:00 2002/05/01 11:30:00 MEDIA4 -