Application Agentのバックアップおよびリストア対象となるボリューム構成を次の表に示します。
表2-8 Application Agentのバックアップおよびリストア対象となるボリューム構成
論理ボリュームマネージャー | ディスク管理方式 | バックアップおよびリストア対象となるボリューム構成の単位 | バックアップおよびリストア対象となるデータベースまたはファイルの格納先 |
---|---|---|---|
LDM | ベーシックディスク※1 | 物理ディスク | ディスクパーティション上のファイルシステム |
Veritas Storage Foundation※2 | ベーシックディスク | 物理ディスク | 論理ボリューム上のファイルシステム |
ダイナミックディスク | ディスクグループ | 論理ボリューム上のファイルシステム |
Windowsのダイナミックディスクを利用する場合,論理ボリュームマネージャーを使用して,1つ以上の物理ボリュームをグループ化し,1つ以上の論理ボリュームとして扱うことができます。ユーザーは,論理ボリュームを指定することで,物理ボリュームを意識しないでバックアップおよびリストアが実行できます。
物理ボリュームと論理ボリュームをグループ化した単位を,ディスクグループといいます。
Application Agentでは,ダイナミックディスク構成の場合に,1つ以上のダイナミックディスクと,ダイナミックディスクに割り当てた1つ以上の論理ボリュームのグループをディスクセットと呼びます。図2-37 ディスクセットの構成例,およびディスクグループとディスクセットの関係の例の例では,物理ボリュームAの一部を論理ボリュームAに,物理ボリュームAの残りとBの一部を論理ボリュームBに,物理ボリュームBの残りとCの一部を論理ボリュームCに,物理ボリュームCの残りを論理ボリュームDに割り当てています。このとき,3つの物理ボリュームの内容を割り当てた4つの論理ボリュームのグループが,1つのディスクセット(ディスクセット1)となります。また,1つの物理ボリュームの内容をすべて1つの論理ボリュームに割り当てて,1対1の関係のディスクセットとすることもできます(ディスクセット2)。
Veritas Storage Foundationの環境では,ディスクグループを構成すると,ディスクグループは1つ以上のディスクセットとして認識されます。Veritas Storage Foundationの環境では,ディスクグループを最小単位としてバックアップおよびリストアを実行します。
ディスクセットの構成例,およびディスクグループとディスクセットの関係の例を次の図に示します。
図2-37 ディスクセットの構成例,およびディスクグループとディスクセットの関係の例
なお,このマニュアルでは特に区別する必要がない場合,これらを総称して「ディスクグループ」と表記しています。
ベーシックディスクとディスクグループを同時にバックアップすることもできます。
ダイナミックディスクを使用する場合,Application Agentは次のどちらの構成もサポートしています。
ベーシックディスクを使用する場合,Application Agentは1つの物理ディスクを1つの論理ボリューム(パーティション)とする構成だけをサポートしています。