3.4.4 運用によってリトライ回数とリトライ間隔を変更する場合の設定

リモートサイトへバックアップする運用などで,バックアップ,リストアまたは再同期時に使用するペア状態確認のリトライタイムをコマンド実行時に切り分けて指定したい場合,コピーパラメーター定義ファイルに指定できます。コマンド実行時に引数として,コピーパラメーター定義ファイル名を指定することで,運用に合ったリトライタイムを設定できます。

コピーパラメーター定義ファイルに,ペア状態確認のリトライタイムを指定した場合,RAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)の値よりも優先されます。コピーパラメーター定義ファイルに値が指定されていない場合,またはコピーパラメーター定義ファイルのパラメーターが誤っていた場合はRAID Manager用連携定義ファイル(DEFAULT.dat)の値が使用されます。

コピーパラメーター定義ファイルは次の場所に,任意のファイル名で作成してください。

<Application Agentのインストール先>¥DRM¥conf¥raid¥<任意のファイル名>

コピーパラメーター定義ファイルの記述規則は次のとおりです。

コピーパラメーター定義ファイルに指定できるのは,次の値です。

表3-21 コピーパラメーター定義ファイルのパラメーター

パラメーター説明設定できる値
RETRY_TIMEペア状態を確認するためのリトライ回数の最大値を設定します。0を設定した場合,ペア状態が確認できるまでリトライします。0~3600
RETRY_WAITペア状態を確認するためのリトライ間隔の秒数を設定します。0~3600
RESYNC_RETRY_TIMEペア再同期完了を確認するためのリトライ回数の最大値を設定します。0~3600
RESYNC_RETRY_WAITペア再同期完了を確認するためのリトライ間隔の秒数を設定します(単位:10ミリ秒)。0~360000
SPLIT_RETRY_TIMEペア分割完了を確認するためのリトライ回数の最大値を設定します。0~3600
SPLIT_RETRY_WAITペア分割のペア状態を確認するためのリトライ間隔の秒数を設定します(単位:10ミリ秒)。0~360000
RESTORE_RETRY_TIMEリストア処理での再同期完了を確認するためのリトライ回数の最大値を設定します。0~3600
RESTORE_RETRY_WAITリストア処理での再同期完了を確認するためのリトライ間隔の秒数を設定します(単位:10ミリ秒)。0~360000
RESTORE_DELAY_RETRY_TIME再同期を開始できるかを確認するためのリトライ回数の最大値を設定します。リストア処理でのpairresync -restoreが実行可能となるペア状態を確認する場合に設定します。0を設定した場合,ペア状態が確認できるまでリトライします。0~3600
RESTORE_DELAY_RETRY_WAIT再同期を開始できるかを確認するためのリトライ間隔の秒数を設定します(単位:10ミリ秒)。リストア処理でのpairresync -restoreが実行可能となるペア状態を確認する場合に設定します。0~360000

これらの値を指定する場合の注意事項や,設定値の算出方法などは,「3.4.2 ペア状態を確認するためのリトライ回数とリトライ間隔の設定」を参照してください。