トランザクションログを適用すると,ある時点のバックアップからデータベースをリカバリすることや,メタファイルが破損した場合でもデータベースをリカバリできます。この場合,トランザクションログを連続してバックアップしていないとリカバリできません。また,トランザクションログが途中で1つでも抜けているとリカバリできません。
また,トランザクションログは,バックアップした順に適用する必要があります。ここでは,次の場合にトランザクションログを適用する順番について説明します。
(1) SQL Serverデータベースを直前のバックアップからリカバリする
SQL Serverデータベースを直前のデータベースのバックアップ時点(1つ前のバックアップ)から復旧するには,直前の正ボリュームから副ボリュームへのバックアップをリストア後にトランザクションログのバックアップを適用します。
直前の正ボリュームから副ボリュームへのバックアップをリストア後にトランザクションログのバックアップを適用する例を次の図に示します。
図6-8 トランザクションログのバックアップを適用する順序1
(2) SQL Serverデータベースを2つ以上前のバックアップからリカバリする
最新のバックアップデータに問題があった場合など,SQL Serverデータベースを2つ以上前のバックアップ時点から復旧できます。例えば,2つ前のバックアップからリカバリする場合,正ボリュームから副ボリュームへのバックアップ(2つ前)に対して取得された最後のトランザクションログを適用後に,トランザクションログのバックアップを適用します。
正ボリュームから副ボリュームへのバックアップ(2つ前)に対して取得された最後のトランザクションログを適用後にトランザクションログのバックアップを適用する例を次の図に示します。この例のように適用することで,最新のバックアップデータに問題があった場合でも,2つ前のバックアップデータから最新の状態に復旧できます。
図6-9 トランザクションログのバックアップを適用する順序2