環境構築例で想定しているシステム構成を次の図に示します。
図A-1 システム構成図(Application Agentの環境構築例)
上記の図で示した構成の詳細を以降に説明します。
A.1.1 サーバの構成
データベースサーバは2台用意し,運用待機型(Active-Passive)のクラスタ構成で仮想サーバを構成しています。バックアップサーバはテープ装置と連携しています。サーバ構成を次の表に示します。
表A-1 サーバの構成(Application Agentの環境構築例)
項目 | 内容 (データベースサーバ) | 内容 (バックアップサーバ) |
---|---|---|
OS | Windows Server 2003 | Windows Server 2003 |
物理サーバ名 |
| BKServer |
ストレージシステム支援ソフトウェア |
|
|
Application Agentのインストール先¥DRM | C:¥Program Files¥Hitachi¥DRM(デフォルトのインストール先) | C:¥Program Files¥Hitachi¥DRM(デフォルトのインストール先) |
クラスタソフトウェア | Microsoft Cluster Service | - |
仮想サーバ名 | SQL001 | - |
DBMS | SQL Server | - |
SQL Serverインスタンス名 | 規定のSQL Serverインスタンス名 | - |
テープバックアップ管理用のソフトウェア | - | NetBackup |
FTPサーバ | - | IISのFTPサービス |
FTPルート | - | C:¥FTP_ROOT |
A.1.2 ストレージシステムの構成
ストレージシステムには,バックアップ対象となるSQL Serverデータベースと,それ以外のユーザーファイルがそれぞれ別のボリュームに格納されています。正ボリュームは,データベースサーバからマウントして参照できます。副ボリュームは,バックアップサーバからマウントして参照できます。このストレージシステムの構成では,常時スプリット運用のボリューム複製機能を使用します。ストレージシステムのボリューム構成を次に示します。
表A-2 ストレージシステムのボリューム構成(Application Agentの環境構築例)
データベースサーバからのマウントドライブ | バックアップサーバからのマウントドライブ | コピーグループ名 | 世代 | ボリュームの中身 |
---|---|---|---|---|
H: | W: | VG01,VOL11 | 1世代目 | システムデータベース |
VG02,VOL21 | 2世代目 | |||
VG03,VOL31 | 3世代目 | |||
I: | X: | VG01,VOL12 | 1世代目 | DB01(MDF) DB02(MDF) |
VG02,VOL22 | 2世代目 | |||
VG03,VOL32 | 3世代目 | |||
J: | Y: | VG01,VOL13 | 1世代目 | DB01(LDF) DB02(LDF) |
VG02,VOL23 | 2世代目 | |||
VG03,VOL33 | 3世代目 | |||
K: | Z: | VG01,VOL14 | 1世代目 | DB03 (MDF,LDF) |
VG02,VOL24 | 2世代目 | |||
VG03,VOL34 | 3世代目 | |||
L: | - | - | - | ディクショナリマップファイル, VDIメタファイル,トランザクションログバックアップファイル, 拡張コマンド用一時ディレクトリなど |
運用待機型(Active-Passive)のクラスタ構成では,共有ディレクトリにバックアップ対象以外で,Application Agentが必要とするファイルを格納します。共有ディレクトリの使用例を次に示します。ここでは,共有のドライブを「L:」としています。
表A-3 共有ディレクトリの使用例(Application Agentの環境構築例)
項目 | 内容 |
---|---|
ディクショナリマップファイル格納ディレクトリ | L:¥PTM |
VDIメタファイル格納ディレクトリ | L:¥mssql¥meta |
UNDOログファイル格納ディレクトリ | L:¥mssql¥undo |
トランザクションログバックアップファイル格納ディレクトリ | L:¥mssql¥log |
拡張コマンド用一時ディレクトリ(自動生成) | L:¥script_work¥<オペレーションID>¥DB |