3.4.1 Application Agentのインストール前の確認事項

Application Agentをインストールする前に,次のことについて確認してください。

この項の構成
(1) Application Agentをインストールするホストの前提環境
(2) バックアップサーバにApplication Agentをインストールする場合
(3) Replication ManagerとApplication Agentを同じ管理サーバにインストールして使う場合
(4) RM Shadow Copy Provider(VSS Provider)のインストール条件
(5) Application Agentサービスを実行するユーザーアカウントの設定条件

(1) Application Agentをインストールするホストの前提環境

Application Agentをインストールするホストでは,システム要件に加えて,次のインストール要件を満たす必要があります。

(2) バックアップサーバにApplication Agentをインストールする場合

次に示す条件の場合は,バックアップサーバにもApplication Agentをインストールしてください。

同じバージョンのApplication Agentを,データベースサーバとバックアップサーバにインストールしてください。

(3) Replication ManagerとApplication Agentを同じ管理サーバにインストールして使う場合

Replication ManagerとApplication Agentを同じ管理サーバにインストールして使う場合,次の手順でインストールしてください。この構成の場合,デバイスグループで定義されたコピーグループは管理できません。

管理サーバにReplication Managerをすでにインストールしている場合

  1. base.propertiesファイルのbase.refreshdginfo.execの値を0に設定します。
  2. Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスを再起動します。
  3. すべてのリモートDevice Managerを選択して,構成情報の更新を実行します。
  4. ローカルDevice Managerが管理するすべてのストレージシステムを選択して,ストレージシステム情報の更新を実行します。
  5. Application Agentを管理サーバにインストールします。

管理サーバにApplication Agentをすでにインストールしている場合

  1. Replication Managerを管理サーバにインストールします。
  2. base.propertiesファイルのbase.refreshdginfo.execの値を0に設定します。
  3. Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスを再起動します。

(4) RM Shadow Copy Provider(VSS Provider)のインストール条件

「for Exchangeコンポーネント」を選択した場合は,Application Agentのインストール中に,RM Shadow Copy Provider(VSS Provider)のインストールが実行される場合があります。RM Shadow Copy Provider(VSS Provider)のインストール時には,次に示す各サービスのスタートアップの種類が条件どおり設定されている必要があります。各サービスとスタートアップの種類の条件を次の表に示します。

表3-3 RM Shadow Copy Provider(VSS Provider)をインストールするために必要な各サービスの設定

サービス名表示名前提となるスタートアップの種類の条件
RpcSsRemote Procedure Call (RPC)自動
EventLogEvent Log自動
DcomLaunchDCOM Server Process Launcher自動
SamSsSecurity Accounts Manager自動
winmgmtWindows Management Instrumentation自動
EventSystemCOM+ Event System手動または自動
MSIServerWindows Installer手動または自動
VSSVolume Shadow Copy手動または自動
COMSysAppCOM+ System Application手動または自動
MSDTCDistributed Transaction Coordinator手動または自動

(5) Application Agentサービスを実行するユーザーアカウントの設定条件

Application Agentサービス(Protection ManagerサービスおよびHitachi Command Suite共通エージェントコンポーネントサービス)を実行するユーザーアカウントには,次の条件を満たすアカウントを設定する必要があります。

注意
コマンドデバイスのユーザー認証が有効となっている構成の場合,次のすべての操作を実行する際に,アルファベットの大文字と小文字を含めて同じユーザー名でOSにログインしてください。操作ごとにアルファベットの大文字と小文字が異なるユーザー名でOSにログインすると,Application Agentがエラー終了します。
  • Application Agentサービスの実行ユーザーアカウントの設定
  • コマンドデバイスのユーザー認証
  • レプリカ作成やリストアなどすべてのApplication Agentの操作
注意
ペア管理サーバ,データベースサーバ,およびバックアップサーバのどれかのOSがWindows Server 2008 R2,Windows Server 2008 R2 IPF,またはWindows Server 2012の場合,Application Agentサービスの実行ユーザーアカウントに,管理されたサービスアカウント(Managed Service Account)を指定しないでください。バックアップ対象がSQL Serverデータベースのときは,SQL Server,SQL Server Agent,およびそのほかのSQL Server関連サービスの実行ユーザーアカウントにも,管理されたサービスアカウントを指定しないでください。これらのサービスの実行ユーザーアカウントに,管理されたサービスアカウントを指定すると,Replication Managerの操作でエラーが発生するおそれがあります。