4.4.5 ジャーナルグループの設定
ジャーナルグループの設定手順について説明します。
- この項の構成
- (1) ジャーナルグループとは
- (2) ジャーナルグループの要件
- (3) ジャーナルグループオプションに指定できる項目
- (4) ジャーナルグループの作成ウィザードの概要
- (5) ジャーナルグループの追加
(1) ジャーナルグループとは
ジャーナルグループは,非同期データ転送用にジャーナルデータを確保するために使用されます。Universal Replicatorのボリュームペアを作成する前に設定しておいてください。ジャーナルグループは,正側,副側のそれぞれのストレージシステムで設定する必要があります。
各ジャーナルグループには,ジャーナルグループオプションを指定できます。ジャーナルグループの状態に応じて各項目を指定してください。
(2) ジャーナルグループの要件
Replication Managerでは,次の条件をすべて満たす場合にジャーナルグループを設定できます。
- オープン系システムを使用している。
- ストレージシステムがVirtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,またはHUS VMである。
- Universal Replicatorのライセンスがストレージシステムに登録されている。
ジャーナルボリュームとして使用するボリュームは,次の要件をすべて満たしている必要があります。
- ペアボリュームでない。
- プールボリュームでない。
- コマンドデバイスでない。
- エミュレーションタイプがOPEN-Vである。
- LUSEボリュームを構成していない。
- V-VOLでない。
- GUARDでない。
- HIHSMで使用するための予約ボリュームでない。
- パスが設定されていない。
- 状態がnormalである。
- ジャーナルグループ内ですでに設定されているボリュームと同じCLPRである(編集時)。
- Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,またはHUS VMの場合,次の要件のすべてを満たしていること。
- システムドライブでない。
- DPボリュームでない。
- DPプールボリュームでない。
- 暗号化ボリュームと非暗号化ボリュームが混在していない。
- 追加済みのジャーナルボリュームとCLPRが同一である。
- Hitachi USPの場合,オンデマンドボリュームでない。
(3) ジャーナルグループオプションに指定できる項目
ジャーナルグループオプションでは,ジャーナルオプションおよびミラーオプションを指定できます。
ジャーナルオプションに指定できる項目を次の表に示します。
項目 | Initial | 正側のジャーナルグループ (Master) | 副側のジャーナルグループ (Restore) |
---|
Active | Stop | Active,Stop以外 | Active | Stop | Active,Stop以外 |
---|
流入制限 | ○ | × | ○ | × | × | × | × |
データあふれ監視時間 | ○ | × | ○ | × | × | × | × |
パス監視時間※ | ○ | × | ○ | × | × | ○ | × |
パス監視時間の転送※ | ○ | × | ○ | × | × | × | × |
キャッシュの使用 | ○ | × | ○ | × | × | ○ | × |
回線速度※ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × |
デルタリシンク失敗※ | ○ | × | ○ | × | × | × | × |
- (凡例)
- ○:指定できる
- ×:指定できない
- 注※
- この項目は,Universal Storage Platform V/VM,またはHitachi USPの場合に表示されます。
ミラーオプションに指定できる項目を次の表に示します。
この項目は,Virtual Storage Platform,またはHUS VMの場合に表示されます。
項目 | Initial | 正側のジャーナルグループ (Master) | 副側のジャーナルグループ (Restore) |
---|
Active | Stop | Active,Stop以外 | Active | Stop | Active,Stop以外 |
---|
コピーペース | ○ | × | ○ | × | × | × | × |
- (凡例)
- ○:指定できる
- ×:指定できない
(4) ジャーナルグループの作成ウィザードの概要
Replication Managerには,ジャーナルグループを作成するためのジャーナルグループの作成ウィザードが用意されています。
ジャーナルグループの作成ウィザードでは,次の機能を使用できます。
- 新規ジャーナルグループに使用できるジャーナルグループIDの一覧
- ジャーナルグループに割り当てられるジャーナルボリュームを検索するためのCUフィルター,容量フィルター,およびパリティグループフィルター
- ジャーナルグループオプションの設定機能
設定できるオプションの詳細については,「(3) ジャーナルグループオプションに指定できる項目」を参照してください。
ジャーナルグループの作成の流れを次の図に示します。
![[図]](graphics/eu050100.gif)
(5) ジャーナルグループの追加
ジャーナルグループの追加手順を次に示します。
- [エクスプローラ]メニューの[リソース]-[ストレージシステム]を選択します。
ストレージシステムサブウィンドウが表示されます。
- オブジェクトツリーを展開して,[ストレージシステム]配下から目的のストレージシステムを選択します。
<ストレージシステム名>サブウィンドウが表示されます。
- [オープン]リンクをクリックします。
オープンサブウィンドウが表示されます。
- [JNLG一覧]タブで,[JNLG作成]ボタンをクリックします。
ジャーナルグループの作成ウィザードが起動します。
- ウィザードに従ってジャーナルグループを作成します。
追加したジャーナルグループがオープンサブウィンドウに表示されます。