4.4.4 プールボリュームの設定

プールボリュームの設定手順について説明します。

この項の構成
(1) プールボリュームとは
(2) プールボリュームの要件
(3) プール使用率のしきい値
(4) プール作成ウィザードの概要
(5) プールの追加

(1) プールボリュームとは

プールには,次の2つがあります。

各プールのオプションとして,警告状態に変わるときの値を表すプール使用率のしきい値を設定できます。

重要
Replication ManagerでThin Imageのプールを削除すると,プールに使用されているプールボリュームが自動的にフォーマットされます。プールボリュームをフォーマットしている間は,ほかのユーザーやプログラムからストレージシステムの設定を変更できません。また,外部ボリュームがプールボリュームに使用されている場合,フォーマットに時間が掛かることがあります。
フォーマットしないでプールを削除したい場合は,Hitachi Command Suite製品以外のストレージシステム運用管理ソフトウェア(Storage Navigatorなど)を使用してください。
重要
HUS100シリーズで,Copy-on-Write SnapshotまたはTrueCopy Extended Distanceを使用する場合,ボリュームのレプリケーションを実施するために必要な正ボリュームからの差分データおよび管理領域は,DPプールに作成されるため,プールボリュームを設定する必要はありません。
Replication Managerでは,HUS100シリーズで,Copy-on-Write SnapshotまたはTrueCopy Extended Distanceの場合,正ボリュームからの差分データと管理領域は同じDPプールに作成されます。正ボリュームからの差分データと管理領域を異なるDPプールに作成したい場合は,Hitachi Command Suite製品以外のストレージシステム運用管理ソフトウェア(Storage Navigator Modularなど)を使用して設定してください。

(2) プールボリュームの要件

Replication Managerでは,次の条件をすべて満たす場合にプールを設定できます。

プールボリュームとして使用するボリュームは,各ストレージシステム種別に応じた条件を満たす必要があります。プールボリュームとして設定するためのボリュームの要件を,エンタープライズクラスストレージとミッドレンジストレージについて,それぞれ次の表に示します。

表4-1 プールボリュームとして設定するためのボリュームの要件(エンタープライズクラスストレージまたはHUS VMの場合)

要件Virtual Storage PlatformUniversal Storage Platform V/VMHitachi USPHUS VM
容量8GB~4TB8GB~4TB8GB~4TB
ペアボリュームでない
プールボリュームでない
ジャーナルボリュームでない
コマンドデバイスでない
エミュレーションタイプがOPEN-Vである
LUSEボリュームを構成していない
V-VOLでない
GUARDでない
HIHSMで使用するための予約ボリュームでない
オンデマンドボリュームでない
パスが設定されていない
システムドライブでない
状態がnormalまたはnormal (Quick Format)である
状態がnormalである
FCとSATAが混在していない(編集時)
Copy-on-Write Snapshotの場合,設定するボリュームが内部ボリュームのとき,FC,SATA,SSDが混在していない(編集時)
選択されたプールと同じCLPRである(編集時)
DPボリュームでない
DPプールボリュームでない
Quorumドライブでない
暗号化ボリュームと非暗号化ボリュームが混在していない(編集時)
Copy-on-Write Snapshotの場合,すでに設定されているプールボリュームとRAIDレベルが同一である
(凡例)
○:該当する
-:該当しない

表4-2 プールボリュームとして設定するためのボリュームの要件(ミッドレンジストレージの場合)

要件Hitachi AMS2000Hitachi AMS/WMS
容量20GB以上
ペアボリュームでない
プールボリュームでない
コマンドデバイスでない
LUSEボリュームを構成していない
V-VOLでない
FCとSATAが混在していない(編集時)
SASとSATAが混在していない(編集時)
DPプールボリュームでない
(凡例)
○:該当する
-:該当しない

(3) プール使用率のしきい値

プール使用率のしきい値は,次の表に示す範囲で設定してください。

表4-3 プールオプションに指定できる警告状態の使用率のしきい値

ストレージシステム種別指定できるしきい値の範囲
Virtual Storage Platform20~95%
Universal Storage Platform V/VM
Hitachi USP
HUS VM
Hitachi AMS200050~80%
Hitachi AMS/WMS

(4) プール作成ウィザードの概要

Replication Managerには,プールボリュームを登録するためのプール作成ウィザードが用意されています。

プール作成ウィザードでは,次の機能を使用できます。

(5) プールの追加

プールの追加手順を次に示します。

  1. [エクスプローラ]メニューの[リソース][ストレージシステム]を選択します。
    ストレージシステムサブウィンドウが表示されます。
  2. オブジェクトツリーを展開して,[ストレージシステム]配下から目的のストレージシステムを選択します。
    <ストレージシステム名>サブウィンドウが表示されます。
  3. [オープン]リンクをクリックします。
    オープンサブウィンドウが表示されます。
  4. [プール一覧]タブの[プール作成]ボタンをクリックします。
    プールの作成ウィザードが起動されます。
  5. ウィザードに従ってプールを作成します。
    追加したプールがオープンサブウィンドウに表示されます。