4.4.3 リモートパスの設定

リモートパスの設定手順について説明します。

この項の構成
(1) リモートパスとは
(2) リモートパスの要件
(3) リモートパスの作成ウィザードの概要
(4) リモートパスの作成

(1) リモートパスとは

リモートパスは,ローカルストレージシステムとリモートストレージシステム間のポート接続です。これらの論理的な経路は,リモートコピーペアが正ボリュームから副ボリュームにデータをコピーするときに使用します。

ボリューム複製機能を利用する場合は,ポートなどを指定してリモートパスを設定します。

エンタープライズクラスストレージまたはHUS VMの場合に,リモートパスを設定する方法を次に示します。

ストレージシステムおよびコピー種別によって,リモートパスを設定できる方法が異なります。

TrueCopyの場合はコピー方向に基づいてリモートパスを設定します。Universal Replicatorの場合は,両方のコピー方向に対してリモートパスを設定します。

InitiatorおよびRCU Targetは,指定されたポートの属性として自動的に設定されます。

HUS100シリーズまたはHitachi AMS2000の場合,単数(1対1)のストレージシステム間のリモートコピーのほかに,複数(1対多または多対1)のストレージシステム間のリモートコピーも実施できます。複数の接続に対応しているストレージシステムかどうかは,オープンサブウィンドウの[Distributed モード]で確認できます。また,複数のリモートパスを識別するためにリモートパス名を設定できます。

重要
ミッドレンジストレージでリモートパスを設定する場合,指定したストレージシステムの組み合わせが正しく動作しない組み合わせのときは,リモートパスの設定に成功しても,リモートパスの状態が閉塞になることがあります。
この場合,ストレージシステムの状態や環境などを見直したあと,リモートパスを再設定してください。
重要
ユーザーに関連付けられたリソースグループ内に,リモートストレージシステムが含まれない場合,リモートストレージシステムにはアクセスできません。この場合,リモートストレージシステムに対して,リモートパス一覧からのリンク,リモートパスの新規作成,および既存のリモートパスへのリモートポートの追加は実行できません。
参考
Replication Managerのリモートパス名およびStorage Navigator Modularのリモートパス名は,それぞれの製品で固有の名称です。Replication Managerで指定したリモートパス名は,Storage Navigator Modularで表示されるリモートパス名とは異なります。

(2) リモートパスの要件

Replication Managerでは,オープン系システムで,次のストレージシステムの場合に,リモートパスを設定できます。

リモートパスは,エンタープライズクラスストレージ間,エンタープライズクラスストレージとHUS VM間,HUS VM間,またはミッドレンジストレージ間で設定できます。

ローカルストレージシステムがUniversal Storage Platform V/VMまたはHitachi USPで,リモートストレージシステムがSANRISE9900Vの場合,リモートパスを設定できませんが,設定されているリモートパスの情報は参照できます。

ミッドレンジストレージの場合,ファイバーチャネル接続でリモートパスを設定できますが,iSCSI接続では設定できません。また,ローカルストレージシステムがHitachi AMS/WMSの場合は,ポート属性は変更できません。

(3) リモートパスの作成ウィザードの概要

Replication Managerには,ストレージシステム間のリモートパスを定義するリモートパスの作成ウィザードが用意されています。このウィザードを使えば,正/副デバイスを個別に管理したり,無効な構成の作成を回避したりできます。

リモートパスの作成ウィザードは,次の機能を提供します。

(4) リモートパスの作成

リモートパスの作成手順を次に示します。

  1. [エクスプローラ]メニューの[リソース][ストレージシステム]を選択します。
    ストレージシステムサブウィンドウが表示されます。
  2. オブジェクトツリーを展開し,[ストレージシステム]でストレージシステムを選択します。
    <ストレージシステム名>サブウィンドウが表示されます。
  3. [オープン]リンクをクリックします。
    オープンサブウィンドウが表示されます。
  4. [リモートパス一覧]タブで,[パス作成]ボタンをクリックします。
    リモートパスの作成ウィザードが起動されます。
  5. ウィザードの指示に従って,リモートパスを作成します。
    作成したリモートパスが,オープンサブウィンドウに表示されます。