6.3.8 テープ装置を使用したレプリカの作成およびリストア

データベースのレプリカの作成時またはリストア時に,テープ装置と連携する場合の運用方法について説明します。

この項の構成
(1) テープ装置を使用したレプリカの作成およびリストアの概要
(2) テープ装置を使用したレプリカの作成
(3) テープ装置を使用したレプリカのリストア

(1) テープ装置を使用したレプリカの作成およびリストアの概要

テープ装置と連携したレプリカ作成またはリストアを実行する場合,レプリカ作成ウィザードまたはリストアレプリカウィザードの実行のほかにレプリカの情報をエクスポートしたりインポートしたりする必要があります。テープ媒体には,レプリカボリュームとともにエクスポートしたレプリカ情報を保管しておき,リストア時にはその情報をインポートした上でボリュームをリストアします。

この例では,次の図に示すシステム構成を想定しています。なお,ここではデータベースサーバが1台の場合のシステム構成を例としていますが,データベースを複数構成にすることもできます。

図6-7 テープ装置を使用してレプリカを作成およびリストアする場合のシステム構成

[図]

ユーザースクリプトを使用して,テープ装置へのレプリカを作成およびリストアする場合は,「6.3.7 ユーザースクリプトの作成」を参照してください。

(2) テープ装置を使用したレプリカの作成

テープ装置を使用したレプリカの作成手順を次に示します。

  1. データベースサーバのApplication Agentを設定します。
    Application Agentの設定 - <Application Agent名>ダイアログの[SQLオプション]タブで,[VDIメタファイル所在][デフォルト]ラジオボタンを選択してください。
    Application Agentの設定については,「3.3.3 情報取得元の登録手順(Application Agent)」の「(4) Application Agentの設定」を参照してください。
  2. バックアップサーバのApplication Agentを設定します。
    Application Agentの設定 - <Application Agent名>ダイアログの[サーバオプション]タブで,[レプリカカタログ所在]を設定してください。
    Application Agentの設定については,「3.3.3 情報取得元の登録手順(Application Agent)」の「(4) Application Agentの設定」を参照してください。
  3. レプリカ作成ウィザードを使用してレプリカを作成します。
    レプリカ作成ウィザードの[2. オプション設定]画面で次のオプションを選択してください。
    • [レプリカカタログを副ボリュームに転送する]チェックボックス
    • [レプリカ作成時に自動的にマウントする]ラジオボタン
      [マウントポイント]には,マウントポイントを指定してください。
    • [テープバックアップのためにレプリカカタログファイルをバックアップサーバでエクスポートする。]チェックボックス
    • [Pre/Postジョブを実行する]ラジオボタン
    • [Postジョブを実行する]チェックボックス
      [コマンド]には,テープバックアップを実行するコマンドラインを指定してください。[所在]には,テープバックアップを実行するバックアップサーバを指定してください。
    • [ジョブの後にレプリカをアンマウントする]チェックボックス
    レプリカの作成方法については,「6.3.2 データベースのレプリカの作成」の「(5) レプリカの作成」を参照してください。

(3) テープ装置を使用したレプリカのリストア

テープ装置を使用したレプリカのリストア手順を次に示します。

  1. テープバックアップ管理用のソフトウェアを使用して,テープ装置から,Application Agentの設定 - <Application Agent名>ダイアログの[レプリカカタログ所在]で指定したフォルダに,レプリカカタログファイルをリストアします。
  2. レプリカカタログファイルのレプリカ情報を取得します。
    レプリカ情報取得 - <データベースサーバ名>ダイアログの[取得元バックアップサーバ]で,リストア元のバックアップサーバを選択して,[テープリストアによる副ボリュームへの変更を取得する。]ラジオボタンを選択してください。
    レプリカ情報の取得手順については,「6.3.5 レプリカの情報取得」の「(3) レプリカの情報取得」を参照してください。
  3. [レプリカ履歴]タブでレプリカを選択して,副ボリュームのマウントを実行してください。
    副ボリュームのマウントについては,「6.3.4 副ボリュームのマウントおよびアンマウント」の「(3) 副ボリュームのマウント」を参照してください。
  4. テープバックアップ管理用のソフトウェアを使用して,テープ装置からデータベースをリストアします。
  5. 副ボリュームのアンマウントを実行します。
    副ボリュームのアンマウントについては,「6.3.4 副ボリュームのマウントおよびアンマウント」の「(4) 副ボリュームのアンマウント」を参照してください。
  6. リストアレプリカウィザードを使用して副ボリュームから正ボリュームへデータをリストアします。
    レプリカのリストア方法については,「6.3.3 データベースのレプリカのリストア」の「(5) レプリカのリストア」を参照してください。