Storeデータベースの保存形式には,バージョン1.0と2.0の2種類があります。Storeバージョン2.0の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」を参照してください。
Storeバージョン2.0は,PFM - BaseまたはPFM - Managerのバージョン08-10以降の環境に,05-70以降のHTM - Agent for NASを新規インストールした場合にデフォルトで利用できます。既存の環境がStoreバージョン1.0で稼働している場合,05-70以降のHTM - Agent for NASをインストールしても,Storeバージョン1.0で稼働する設定のままとなります。この場合,セットアップコマンドを使用してStoreバージョン2.0に移行してください。
何らかの理由によってStoreバージョン1.0に戻す必要がある場合は,Storeバージョン2.0をアンセットアップしてください。
(1) Storeバージョン2.0のセットアップ
Storeバージョン2.0へ移行する場合のセットアップ手順について説明します。
jpcconf db vrset -ver 2.0 -key NAS -inst NS21(jpcdbctrl setup -key agtn -inst NS21)
jpcconf db vrset(jpcdbctrl setup)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。(2) Storeバージョン2.0のアンセットアップ
Storeバージョン2.0はjpcconf db vrset -ver 1.0(jpcdbctrl unsetup)コマンドを使用してアンセットアップします。Storeバージョン2.0をアンセットアップすると,Storeデータベースのデータはすべて初期化され,Storeバージョン1.0に戻ります。
jpcconf db vrset(jpcdbctrl unsetup)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。
(3) 注意事項
移行についての注意事項を次に示します。
Storeバージョン1.0からStoreバージョン2.0に移行する場合
StoreデータベースをStoreバージョン1.0からStoreバージョン2.0に移行した場合,PIレコードタイプのレコードの保存期間の設定は引き継がれますが,PDレコードタイプのレコードについては,以前の設定値(保存レコード数)に関係なくデフォルトの保存日数がレコードごとに設定され,保存日数以前に収集されたデータは削除されます。
例えば,Storeバージョン1.0で,Collection Intervalが3,600秒のPDレコードの保存レコード数を1,000に設定していた場合,PDレコードは1日に24レコード保存されることになるので,1,000÷24≒約42日分のデータが保存されています。このStoreデータベースをStoreバージョン2.0へ移行した結果,デフォルト保存日数が10日に設定されたとすると,11日以上前のデータは削除されて参照できなくなります。
Storeバージョン2.0へ移行する前に,PDレコードタイプのレコードの保存レコード数の設定を確認し,Storeバージョン2.0でのデフォルト保存日数以上のデータが保存される設定となっている場合は,jpctool db dump(jpcctrl dump)コマンドでデータベース内のデータを出力してください。Storeバージョン2.0でのデフォルト保存日数については,「A.2.4 Storeデータベース(Storeバージョン2.0)のディスク占有量」を参照してください。
Storeバージョン2.0からStoreバージョン1.0に戻す場合
Storeバージョン2.0をアンセットアップすると,データは初期化されます。このため,Storeバージョン1.0に変更する前に,jpctool db dump(jpcctrl dump)コマンドでStoreバージョン2.0の情報を出力してください。