6.6 フィールドの値

ここでは,各フィールドに格納される値について説明します。

データソース

各フィールドには,Performance Managementや監視対象プログラムから取得した値や,これらの値をある計算式に基づいて計算した値が格納されます。各フィールドの値の取得先または計算方法は,フィールドの表の「データソース」列で示します。

HTM - Agent for SAN Switchの「データソース」列の文字列は,スイッチから取得したパフォーマンスデータを加工してフィールドの値を設定している場合,そのフィールドに設定される値の計算方法を示します。

例えば,Port Summary(PI_PTS)レコードのRcvd Frames / sec(RECEIVED_FRAMES_RATE)フィールドには,Rcvd Frames(RECEIVED_FRAMES)フィールドの値をInterval(INTERVAL)フィールドで割った値が格納されています。「-」は,パフォーマンスデータを加工してフィールドの値を設定していないことを示します。

デルタ

累積値として管理されている情報を取得元とするフィールドのパフォーマンスデータを変化量で表すことを「デルタ」と呼びます。例えば,I/O回数のカウンタを取得元とするフィールドの場合,1回目に収集したときのカウンタの値が「3」,2回目に収集したときのカウンタの値が「7」とすると,2回目のデータ収集時に出力するフィールドの値は,デルタではない場合は,2回目のカウンタ値の「7」,デルタの場合は,2回目と1回目のカウンタ値の差分である「4」となります。

HTM - Agent for SAN Switchで収集されるパフォーマンスデータは,「表6-6 リアルタイムレポートで[デルタ値で表示]にチェックありの場合,履歴レポートの場合,およびアラームの場合のフィールドの値」および「表6-7 リアルタイムレポートで[デルタ値で表示]にチェックなしの場合のフィールドの値」に示すように異なります。

表6-6 リアルタイムレポートで[デルタ値で表示]にチェックありの場合,履歴レポートの場合,およびアラームの場合のフィールドの値

レコードタイプデルタデータソースデータソース欄にデルタ=Yesのフィールドがあるか表示される値またはアラーム監視で評価される値
PIレコードタイプYesなし変化量
ありなし収集時点の値を基に計算した結果の変化量
あり変化量を基に計算した結果
Noなし収集時点の値
ありなし収集時点の値を基に計算した結果
あり変化量を基に計算した結果
PDレコードタイプNoなし収集時点の値
ありなし収集時点の値を基に計算した結果
あり
(凡例)
-:該当しない
HTM - Agent for SAN Switchで,デルタ=Yesと定義されるのは,PIレコードタイプのパフォーマンスデータだけです。PDレコードタイプのパフォーマンスデータはすべてデルタ=Noと定義されます。
注※
次に示すPerformance Reporterのダイアログボックスの項目でチェックされていることを示します。
  • レポートウィザードの[編集 > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の[デルタ値で表示]
  • レポートウィンドウの[Properties]タブの[表示設定(リアルタイムレポート)]の[デルタ値で表示]

表6-7 リアルタイムレポートで[デルタ値で表示]にチェックなしの場合のフィールドの値

レコードタイプデルタデータソースデータソース欄にデルタ=Yesのフィールドがあるか表示される値
PIレコードタイプYesなし収集時点の値
ありなし収集時点の値を基に計算した結果
あり
Noなし収集時点の値
ありなし収集時点の値を基に計算した結果
あり
PDレコードタイプNoなし収集時点の値
ありなし収集時点の値を基に計算した結果
あり
(凡例)
-:該当しない
HTM - Agent for SAN Switchで,デルタ=Yesと定義されるのは,PIレコードタイプのパフォーマンスデータだけです。PDレコードタイプのパフォーマンスデータはすべてデルタ=Noと定義されます。
注※
次に示すPerformance Reporterのダイアログボックスの項目でチェックされていないことを示します。
  • レポートウィザードの[編集 > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の[デルタ値で表示]
  • レポートウィンドウの[Properties]タブの[表示設定(リアルタイムレポート)]の[デルタ値で表示]

パフォーマンスデータが収集される際の注意事項を次に示します。

Intervalフィールドの値

Intervalフィールドの値を次に示します。