インストールおよびセットアップを開始する前に前提条件,必要な情報,および注意事項について説明します。
(1) 前提条件
HTM - Agent for RAIDをクラスタシステムで使用する場合,次に示す前提条件があります。
クラスタシステム
次の条件が整っていることを確認してください。
共有ディスク
次の条件が整っていることを確認してください。
論理ホスト名,論理IPアドレス
次の条件が整っていることを確認してください。
(2) 論理ホスト運用するHTM - Agent for RAIDのセットアップに必要な情報
論理ホスト運用するHTM - Agent for RAIDをセットアップするには,通常のHTM - Agent for RAIDのセットアップで必要になる環境情報に加えて,次の情報が必要です。
表4-4 論理ホスト運用のHTM - Agent for RAIDのセットアップに必要な情報(UNIXの場合)
項目 | 例 |
---|---|
論理ホスト名 | jp1-ha1 |
論理IPアドレス | 172.16.92.100 |
共有ディスク | /jp1 |
なお,1つの論理ホストで論理ホスト運用するPerformance Managementのプログラムが複数ある場合も,同じ共有ディスクのディレクトリを使用します。
共有ディスクに必要な容量については,「付録A. システム見積もり」を参照してください。
(3) HTM - Agent for RAIDで論理ホストをフェールオーバーさせる場合の注意事項
HTM - Agent for RAIDを論理ホスト運用するシステム構成の場合,HTM - Agent for RAIDの障害によって論理ホスト全体をフェールオーバーさせるかどうかを検討してください。
HTM - Agent for RAIDの障害で論理ホスト全体をフェールオーバーさせると,HTM - Agent for RAIDが動作している同じ論理ホストで運用する業務アプリケーションもフェールオーバーすることになり,業務に影響を与える可能性があります。
HTM - Agent for RAIDに異常が発生しても,同じ論理ホストで運用する業務アプリケーションの動作に影響がないように,必要に応じてクラスタソフトの設定を次のどちらかにしてください。
(4) 論理ホスト運用時のバージョンアップに関する注意事項
論理ホスト運用のHTM - Agent for RAIDをバージョンアップする場合は,実行系ノードまたは待機系ノードのどちらか一方で,共有ディスクをオンラインにする必要があります。
(5) AIX環境でHAモニタを使用する場合の注意事項
AIX環境で,HAモニタを使用したクラスタシステムでHTM - Agent for RAIDを運用する場合のコマンドの設定について説明します。
serversファイルを使用したサーバの環境設定で,server定義文のnameオペランドに指定するスクリプトでは,次のコマンドを実行してからjpcspm start(jpcstart)コマンドを実行するように設定してください。
ulimit -s 32768
HAモニタの設定については,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編」を参照してください。