ここでは,複合レポートの応用的な使い方の例を示します。
(1) 同一レコードの異なるフィールドのレポートを表示する
同一レコード上の異なるフィールドのレポートを1つのグラフに表示する場合,フィールド同士でデータの単位やスケールに大きな差異がないか注意する必要があります。
フィールド同士でデータの単位やスケールに大きな差異がある場合,通常のレポートと複合レポートとでは表示結果が次のように異なります。
複合レポートで作成したグラフの例を次の図に示します。この図では,フィールド「プロセッサ使用率(最大値:100%)」とフィールド「物理メモリー未使用サイズ(最大値:1,000MB)」を1つのグラフに表示させています。
図6-15 同一レコードで異なるフィールドのレポートを表示する場合
この複合レポートの登録手順は次のとおりです。
(2) 異なるエージェント種別の同系レコードをレポート表示する
異なるエージェント種別の同系レコードを1つのグラフに表示させると,レコード値を比較できます。しかし,通常のレポートの場合,異なるエージェントの情報は同じグラフ上に表示できません。
複合レポートの場合,複合ブックマークの編集で,該当するレポートを同じ系列グループに設定することで,これらのレコードを同じグラフ上に表示できます。また,グラフ種類に「積み上げ棒」などを設定することで,積み上げて合計されたデータ規模を視覚的に確認することもできます。
複合レポートで作成したグラフの例を次の図に示します。この図では,フィールド「Windows1」と「UNIX1」のCPU(単位:%)を1つのグラフに表示させています。
図6-16 異なるエージェント種別の同系レコードをレポート表示する場合
この複合レポートの登録手順は次のとおりです。
(3) 異なるエージェント種別の異なるレコードをレポート表示する
複合レポートでは,異なるエージェントの異なるレコード同士も,同じグラフ上に表示できます。例えば,複数レコード間の変動値に相関性がある場合などに,視覚的に確認できて便利です。
複合レポートの登録手順は次のとおりです。
(4) ベースラインと同時にレポート表示する
複合レポートではベースラインとして,周期性を持つ過去のレポートデータや,安定稼働時のレポートデータをあわせて表示できます。これによって,現在のレポートと比較し,異常発生の有無や傾向をつかみやすくなります。
複合レポートの登録手順は次のとおりです。