Storeデータベースへのデータの記録方法は,Performance Reporterで設定します。Performance Reporterでは,主に次のような項目をレコードごとに設定します。
レコードによっては,これらの記録方法以外にも設定できる項目があります。また,レコードによっては,これらのうち,値を変更できないものもあります。各レコードで設定できる記録方法およびデフォルト値の詳細については,各PFM - Agentのマニュアルを参照してください。
パフォーマンスデータの記録方法を変更する場合,次の2種類の方法があります。
個別変更は,GUIまたはコマンドで実施できます。一括変更は,GUIからだけ実施できます。
GUIによる一括変更については「6.2.4 複数エージェントへの一括設定」を参照してください。ここでは,GUIまたはコマンドによる個別変更についてだけ説明します。
(1) GUIでパフォーマンスデータの記録方法を変更する
GUIでパフォーマンスデータの記録方法を変更する場合は,Performance Reporterの[サービス階層]画面で行います。
手順を次に示します。
図6-1 Agent Collectorサービスのプロパティ階層の表示例
表6-7 ノードとレコードタイプの対応
ノード | レコードタイプ |
---|---|
Detail Records | PDレコードタイプ |
Interval Records | PIレコードタイプ |
Log Records | PLレコードタイプ |
図6-2 記録方法の設定例
表6-8 各プロパティの説明および設定値(パフォーマンスデータの記録方法を変更する場合)
プロパティ名 | 説明および設定値 |
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Description | 選択したレコードの説明が表示されます。変更はできません。 |
Log | 収集したレコードをStoreデータベースに記録するかどうかを指定します。
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Collection Interval | レコードの収集間隔を0~2147483647の整数で指定します。単位は秒です。 「0」を指定した場合,レコードは収集されません。 |
Collection Offset | レコードの収集を開始するオフセット値を0~32767の整数で指定します。単位は秒です。 例えば,「0」を指定した場合は,収集対象のレコードを同じタイミングに収集します。「20」を指定した場合は,「0」を指定しているレコードの収集開始から20秒遅れてレコードの収集が開始されます。収集するパフォーマンスデータが複数あり,また,これらのデータを収集するタイミングが同じだった場合,収集処理および記録処理がある時点に集中するため,性能が低下することがあります。これを防ぎたい場合には,収集開始時刻のオフセット(Collection Offset)の値をパフォーマンスデータごとにずらしてください。収集開始時刻のオフセット(Collection Offset)をずらすことで,システムの負荷を分散できます。 |
LOGIF | 記録対象のレコードに対し,データベースに記録するための条件式を指定できます。ここで設定した条件に従って,レコードが記録されます。 テキストボックスをクリックすると,[ログ収集条件設定]画面が別ウィンドウで表示されます。[ログ収集条件設定]画面では,対象となるフィールド,演算子,判断基準となる値などを指定し,条件式を作成します。設定内容を[OK]ボタンで確定すると,LOGIFのテキストボックスに作成した条件式が設定されます。 詳細については,「表6-9 [ログ収集条件設定]画面での表示内容」を参照してください。 |
表6-9 [ログ収集条件設定]画面での表示内容
項目 | 説明 |
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フィールド | 条件式を指定する上で対象となるフィールドをドロップダウンリストから選択します。 |
条件 | 条件式を指定する上で使用したい演算子をドロップダウンリストから選択します。 [フィールド]を指定すると,選択できるようになります。 |
値 | 条件式の判断基準となる値を指定します。指定できる値は,整数値,小数値,または2,048バイト以内の全角または半角文字です。 指定できる値は,フィールドによって異なります。 文字列を指定する場合は,ワイルドカード文字を使用できます。 使用できるワイルドカード文字を次に示します。
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AND | 設定済みの条件式に対し,[フィールド],[条件],および[値]で設定した条件式をAND演算する場合に選択します。この項目は,[条件式]に条件式が1つ以上設定されている場合だけ活性化されます。 |
OR | 設定済みの条件式に対し,[フィールド],[条件],および[値]で設定した条件式をOR演算する場合に選択します。この項目は,[条件式]に条件式が1つ以上設定されている場合だけ活性化されます。 |
追加(ボタン) | [フィールド],[条件],および[値]で設定した条件式を[条件式]に追加します。[値]を設定すると活性化されます。 |
更新(ボタン) | [条件式]で選択した条件式を,[フィールド],[条件],および[値]で新たに設定した条件式と置き換えます。[条件式]に条件式が1つ以上設定されている場合だけ活性化されます。 |
説明(ボタン) | レコードおよびフィールドについての説明画面が別ウィンドウで表示されます。 |
条件式 | [フィールド],[条件],および[値]で指定した条件式が一覧表示されます。定義した条件式が512バイト以上の場合,エラーメッセージが表示されます。 |
AND <> OR(ボタン) | 条件式に設定した「AND」と「OR」を切り替えます。[条件式]で先頭行以外の条件式を選択している場合だけ活性化されます。 |
削除(ボタン) | [条件式]で選択した条件式を削除します。[条件式]に条件式が1つ以上設定されている場合だけ活性化されます。 |
すべて削除(ボタン) | [条件式]に表示されるすべての条件式を削除します。[条件式]に条件式が1つ以上設定されている場合だけ活性化されます。 |
編集(ボタン) | [条件式]で選択した条件式が[フィールド],[条件],および[値]に表示され,編集できます。[条件式]に条件式が1つ以上設定されている場合だけ活性化されます。 |
各レコードに設定できる値およびデフォルト値は,レコードによって異なります。設定できる値,設定範囲およびデフォルト値については,各PFM - Agentマニュアルの,レコードについて説明している章を参照してください。
(2) コマンドでパフォーマンスデータの記録方法を変更する
コマンドでパフォーマンスデータの記録方法を変更するには,Performance Reporterのjpcasrec outputコマンドおよびjpcasrec updateコマンドを実行します。
jpcasrec outputコマンドについては,「8.4.3 jpcasrec output」を参照してください。また,jpcasrec updateコマンドについては,「8.4.2 jpcasrec update」を参照してください。