3.3.2 すべてのCLIコマンドに共通するオプション

オプションには,すべてのCLIコマンドで共通に使われるものと,一部のCLIコマンドだけに使われるものがあります。ここでは,すべてのCLIコマンドで共通に使われるオプションについて説明します。

オプションのあとに引数の指定が必要な場合,引数は,1つの文字列となるように指定してください。空白文字を含む場合には,次の例のように引用符で囲むなど,コマンドの実行環境の仕様に従ってください。

--output "C:¥My Documents¥redirect.txt"

すべてのコマンドに共通するオプションを次の表に示します。

表3-2 すべてのCLIコマンドに共通するオプション

オプションオプションの引数説明
-uまたは--usernameユーザー名Tiered Storage Managerサーバへのログインで使用するユーザー名を指定します。
コマンドラインおよびhtsmcli.propertiesファイルのどちらにも指定がない場合は,エラーになります。
-pまたは--passwordパスワード
または
@パスワードファイル名
ユーザー名に対応するパスワードを指定します。※1,※2
  • パスワードを直接指定するか,またはパスワードが書かれたファイルを指定します。
  • ファイル名を指定する場合,引数には「先頭に@を付けたファイル名」を指定します。指定したテキストファイルに書かれている1行目の文字列がパスワードであると見なされます。ファイル名は絶対パス,またはCLIコマンドが実行されるディレクトリからの相対パスで指定します。
  • パスワードを誤って,連続してログインに失敗すると,Tiered Storage Managerサーバは該当するユーザーアカウントをロックします。※3
-oまたは--output標準出力のリダイレクトファイル名※4標準出力のリダイレクト先ファイル名を指定します。
  • CLIコマンドの実行結果を,コンソールの代わりに指定したファイルに取得したい場合,そのファイル名を引数に指定します。
  • ファイル名は絶対パス,またはコマンドが実行されるディレクトリからの相対パスで指定します。
-sまたは--secure引数なしTiered Storage ManagerサーバとCLI間で,SSL通信するときに指定します。
注※1
パスワードは,--passwordオプション(または,--passwordオプションに対応するhtsmcli.propertiesファイルのoption.passwordプロパティ)で平文で指定する方法と,htsmaccountコマンドでコード化した文字列を指定する方法があります。どちらかを指定してください。コード化した文字列でパスワードを指定する方法については,「2.3.3 プロパティファイルまたはパスワードファイルに指定するパスワードをコード化する」を参照してください。
注※2
ログインユーザーIDを指定して,ログインパスワードをオプションとプロパティどちらにも指定しないでコマンドを実行した場合,ログインパスワードの入力を促すメッセージが表示されます。
注※3
アカウントのロックを解除できるのは,User ManagementのAdmin権限を持つユーザーだけです。
注※4
標準出力のリダイレクト先ファイルを任意のumaskで作成したい場合には,--outputオプションではなく,シェルのリダイレクト機能を使用してください。ファイル名に使用できない文字をリダイレクトファイルなどのファイル名に指定すると,予期しない結果が起こるおそれがあります。例えば,Windowsでリダイレクト先または--outputオプションにコロン(:)を含むファイル名を指定すると,コロンの前までの文字列でファイル名が生成されますが,そのファイルには何も出力されません。