5.4.5 AddVolumeToMigrationGroup

AddVolumeToMigrationGroupコマンドは,指定したボリュームをマイグレーショングループに加えます。ボリュームは,ドメインコントローラーでのLDEVのデバイス番号(コントローラー論理デバイス番号)で指定します。

次の状態のマイグレーショングループには,ボリュームを加えることはできません。

タスクの状態はGetTasksコマンドで確認してください。

リフレッシュが必要なストレージドメインに対してコマンドを実行した場合,標準エラー出力に警告メッセージが出力されます。

この項の構成
(1) 記述形式
(2) オプション
(3) パラメーター
(4) 出力項目
(5) コマンド指定例と実行結果

(1) 記述形式

htsmcli [ サーバのロケーション] AddVolumeToMigrationGroup
   [ 共通オプション ]
   [ { -d | --detail } ]
   storagedomainname=ストレージドメイン名
   name=マイグレーショングループ名
   controllerdevicenumber=コントローラー論理デバイス番号
   [ movefrommigrationgroup={ Yes | No } ]

(2) オプション

-dまたは--detail
CLIコマンド実行後に,詳細情報を標準出力に表示したいときに指定します。
省略した場合,標準出力には何も表示されません。

(3) パラメーター

表5-23 AddVolumeToMigrationGroupコマンドのパラメーター

パラメーター名説明
storagedomainnameストレージドメイン名を指定します。
nameマイグレーショングループ名を指定します。
controllerdevicenumberコントローラー論理デバイス番号を,次の形式で指定します。
[論理DKC番号:]CU番号:LDEV番号
0x100未満の16進数を" : "(コロン)で区切って指定してください。最上位に指定する値にかぎり,前ゼロを省略できます。
次に指定例を示します。
  • 論理DKC番号を省略する場合:"2:0a"または"02:0A"
  • 論理DKC番号を指定する場合:"0:02:0a"または"00:02:0A"
[movefrommigrationgroup]ほかのマイグレーショングループのボリュームを移動することを許可するかどうかを指定します。
  • Yes:ほかのマイグレーショングループのボリュームを移動することを許可します。
  • No:ほかのマイグレーショングループのボリュームを移動することを許可しません(デフォルト)。
(凡例)
[ ]:指定は任意です。

(4) 出力項目

重要
一部の出力項目では,次のどれかに該当する場合に"Unknown"が表示されます。
  • Device Managerを使用してストレージシステムの中のボリュームが削除されるなど,ストレージドメイン内のボリュームの情報を取得できない状態になった場合
  • 外部接続されたストレージの情報を取得できない状態になった場合
  • 外部接続されたストレージがSMI-S enabledストレージシステムの場合

表5-24 AddVolumeToMigrationGroupコマンドの出力項目(StorageDomainインスタンス)

項目名説明
nameストレージドメイン名です。

表5-25 AddVolumeToMigrationGroupコマンドの出力項目(MigrationGroupインスタンス)

項目名説明
nameマイグレーショングループ名です。
canMigrateマイグレーションが可能かどうかを示します。
notifyToURLイベント通知先のアドレスです。
remindAt指定期間経過イベントが発生する日時です。
reminderDescription指定期間経過イベント発生時の説明文です。
arrayGroupSelectionRule分散制御ルールです。
arrayGroupAvoidanceOfMigrationGroups共存回避ルールです。共存回避ルールが設定されていない場合は空文字が表示されます。
descriptionマイグレーショングループの説明文です。

表5-26 AddVolumeToMigrationGroupコマンドの出力項目(Volumeインスタンス)

項目名説明
controllerDeviceNumberコントローラー論理デバイス番号です。
16進数と" : "(コロン)を組み合わせた値で表示されます。
emulationTypeエミュレーションタイプです。
CVSボリュームがCVS属性かどうかを示します。
  • Yes:CVS属性です。
  • No:CVS属性ではありません。
capacityInKBボリュームの容量(単位はKB)です。
RAIDLevelRAIDレベルです。
diskTypeドライブ種別です。
controllerArrayGroupNameドメインコントローラーのLUのパリティグループ名です。
arrayGroupName実際のデータを格納しているストレージシステムのLUのパリティグループ名です。
volumeStatusボリュームが使用中かどうかを示します。
  • Used:使用中です(マイグレーション先に使用できません)。
  • Free:未使用です(マイグレーション先に使用できます)。
volumeLockStatusボリュームがロックされているかどうかを示します。
  • Locked:ロックされています(マイグレーション先に使用できません)。
  • Unlocked:ロックされていません(マイグレーション先に使用できます)。
hostNamesホスト名です。複数ある場合,コンマで区切って表示されます。

(5) コマンド指定例と実行結果