AddPoolコマンドは,対象となるストレージシステムにDPプールを作成します。
Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,またはHUS VMの場合にDPプールボリュームとして使用できる論理ユニットの条件
以下は,マイクロコードのバージョンが70-02-00-XX/XXより前のVirtual Storage Platformだけに該当する条件です。
以下は,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-02-00-XX/XX以降)またはHUS VMだけに該当する条件です。
以下は,Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョンが70-02-00-XX/XX以降,70-04-00-XX/XXより前)またはHUS VM(マイクロコードのバージョンが73-03-01-XX/XXより前)だけに該当する条件です。
以下は,Universal Storage Platform V/VMだけに該当する条件です。
HUS100およびHitachi AMS2000の場合にHDPプールボリュームとして使用できるPDEVの条件
Virtual Storage PlatformおよびHUS VMの書式
HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=DPプールのしきい値1]
[threshold2=DPプールのしきい値2] [threshold2mode={0|1}]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
devnums=論理ユニットのデバイス番号
[tiercontrol={enable|disable}]
[automigration={enable|disable}] [migrationinterval={0|1|2|4|8|24}]
[monitorstarttime=性能モニタリング開始時刻]
[monitorendtime=性能モニタリング終了時刻]
[monitoringmode={0|1}]
[bufspacesfornewpageassignment=新規割り当て用空き領域率]
[bufspacesfortierrelocation=ハードウェア階層再配置用バッファー領域率]
Universal Storage Platform V/VMの書式
HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
devnums=論理ユニットのデバイス番号
HUS100の書式
ドライブの種別,フォームファクタ,ドライブサイズ,および個数を条件とし,PDEVを自動で選択する場合:
HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値] [volalertnotice={0|1}]
[overprovisioninglimitenforcement={disable|enable}]
[raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
[automode=true] disktype=PDEVのドライブ種別
formfactor={0|1|2} diskmodelsize=PDEVのカタログ上のドライブサイズ
numberofpdevs=PDEVの個数
[thresholdRepDepAlert=レプリケーション枯渇警告しきい値]
[thresholdRepDataReleased=レプリケーションデータ解放しきい値]
[encrypt={true|false}]※
PDEVのIDを指定し,PDEVを選択する場合:
HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値] [volalertnotice={0|1}]
[overprovisioninglimitenforcement={disable|enable}]
[raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
automode=false pdevnums=PDEVのIDのリスト
[thresholdRepDepAlert=レプリケーション枯渇警告しきい値]
[thresholdRepDataReleased=レプリケーションデータ解放しきい値]
[encrypt={true|false}]※
Hitachi AMS2000の書式
ドライブの種別,フォームファクタ,ドライブサイズ,および個数を条件とし,PDEVを自動で選択する場合:
HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
[volalertnotice={0|1}] [raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
[automode=true] disktype=PDEVのドライブ種別
formfactor={0|1} diskmodelsize=PDEVのカタログ上のドライブサイズ
numberofpdevs=PDEVの個数
PDEVのIDを指定し,PDEVを選択する場合:
HiCommandCLI [URL] AddPool [オプション]
model=モデル serialnum=シリアル番号 [poolid=プールID]
[threshold=HDPプールのしきい値1]
[threshold2=HDPプールのしきい値2]
[overprovisioningwarning=仮想化超過警告しきい値]
[overprovisioninglimit=仮想化超過限界しきい値]
[volalertnotice={0|1}] [raidlevel={RAID1|RAID1+0|RAID5|RAID6}]
automode=false pdevnums=PDEVのIDのリスト
パラメーター
表4-11 AddPoolコマンドのパラメーター
パラメーター名 | 指定のレベル | 説明 |
---|---|---|
serialnum | 必須 | ストレージシステムのシリアル番号 |
model | 必須 | ストレージシステムのモデル |
poolid | 任意 | プールID 作成するDPプールのプールIDを指定します。 指定できる値は0~127までの整数です。 省略した場合は,自動で設定されます。 QuickShadow,Thin Image,またはDynamic Provisioningですでに使用しているプールIDは指定しないでください。 |
threshold | 任意 | DPプールのしきい値1(%) DPプールのしきい値1は,DPプールの使用率です。
|
threshold2 | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM HUS100 Hitachi AMS2000) | DPプールのしきい値2(%) DPプールのしきい値2は,DPプールの使用率です。
|
threshold2mode | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | threshold2で指定した値をDPプールに設定するかどうかを指定します。 指定できる値を次に示します。
|
overprovisioningwarning※1 | 任意 | 仮想化超過警告しきい値(%) 仮想化超過率※2に関するしきい値です。 事前警告を通知するためのしきい値を指定します。
|
overprovisioninglimit※1 | 任意 | 仮想化超過限界しきい値(%) 仮想化超過率※2に関するしきい値です。 超過限界を通知するためのしきい値を指定します。
|
volalertnotice | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | 仮想化超過率※2に関するしきい値(overprovisioningwarningおよびoverprovisioninglimit)を超えた場合の通知を有効にするかどうかを指定します。 指定できる値を次に示します。
|
overprovisioninglimitenforcement | 任意 (HUS100) | 仮想化超過限界しきい値を超えたときにボリューム操作を実行するかどうかを指定します。このパラメーターを指定するために必要なファームウェアのバージョンはx935/A以降です。 指定できる値を次に示します。
|
devnums | 必須 (Virtual Storage Platform Universal Storage Platform V/VM HUS VM) | 論理ユニットのデバイス番号 10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。 複数指定する場合は,コンマで区切ります。 |
raidlevel | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | HDPプールのRAIDレベル 指定できる値は,RAID1,RAID1+0,RAID5,またはRAID6です。省略した場合は,RAID6が設定されます。 |
automode※3 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | HDPプールを構成するPDEVの選択方法を指定します。 指定できる値を次に示します。大文字と小文字は区別されません。
|
disktype※3 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | PDEVのドライブ種別 指定できる値を次に示します。
|
formfactor※3 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | PDEVのフォームファクタ 指定できる値を次に示します。
|
diskmodelsize※3 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | PDEVのカタログ上のドライブサイズ 指定できる値は,100GB,146GB,200GB,300GB,400GB,450GB,500GB,600GB,750GB,800GB,900GB,1TB,1.2TB,1.6TB,2TB,3TB,または4TBです。 |
numberofpdevs※3 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | PDEVの個数 raidlevelに指定するRAIDレベルに応じて,次に示す値を指定します。
|
pdevnums※3 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000) | PDEVのIDのリスト コンマで区切って指定します。 |
tiercontrol | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | HDTプールを作成するかどうかを指定します。 指定できる値を次に示します。
|
automigration | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | 性能モニタリングとハードウェア階層再配置を自動実行するかどうかを指定します。 このパラメーターを指定する場合,「tiercontrol=enable」を同時に指定する必要があります。 指定できる値を次に示します。
|
migrationinterval | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | 性能モニタリングとハードウェア階層再配置の実行周期 このパラメーターを指定する場合,「automigration=enable」を同時に指定する必要があります。 指定できる値を次に示します。
省略した場合,monitoringmodeが0(Periodic)のときは24,1(Continuous)のときは1が設定されます。 |
monitorstarttime※4 | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | 性能モニタリングの開始時刻 このパラメーターを指定する場合,「migrationinterval=24」を同時に指定する必要があります。 「00:00」~「23:59」の時刻を「HH:MM」形式で指定します。 省略した場合は,00:00が設定されます。 |
monitorendtime※4 | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | 性能モニタリングの終了時刻 このパラメーターを指定する場合,「migrationinterval=24」を同時に指定する必要があります。 「00:00」~「23:59」の時刻を「HH:MM」形式で指定します。 省略した場合は,23:59が設定されます。 |
monitoringmode | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | 性能モニタリングモード このパラメーターを指定する場合,「tiercontrol=enable」を同時に指定する必要があります。 指定できる値は,次に示す条件によって異なります。
|
thresholdRepDepAlert | 任意 (HUS100) | レプリケーション枯渇警告しきい値(%) HDPプールの物理容量不足を契機にコピーペアの状態を変更するしきい値です。 HDPプールの使用率を1以上93以下の整数で指定します。thresholdRepDataReleasedで指定した値より小さい値を指定する必要があります。また,thresholdRepDataReleasedで指定した値との差が6以上である必要があります。
|
thresholdRepDataReleased | 任意 (HUS100) | レプリケーションデータ解放しきい値(%) HDPプールの物理容量不足を契機にコピーペアの状態を変更し,レプリケーションの差分データと管理領域を解放するしきい値です。 HDPプールの使用率を7以上99以下の整数で指定します。thresholdRepDepAlertで指定した値より大きい値を指定する必要があります。また,thresholdRepDepAlertで指定した値との差が6以上である必要があります。 省略した場合は,95が設定されます。 |
bufspacesfornewpageassignment | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | 新規割り当て用空き領域率(%) 新規のページ割り当てに備えた領域の割合を,HDTプールの各ハードウェア階層に対して指定します。 指定できる値は0以上50以下の整数です。パラメーターを省略した場合は,ドライブ種別がSSDおよびFMDのときは0が,それ以外のときは8が,それぞれの階層に設定されます。このパラメーターは,デフォルト値での運用をお勧めします。 3階層のHDTプールを例に,指定方法を示します。
|
bufspacesfortierrelocation | 任意 (Virtual Storage Platform HUS VM) | ハードウェア階層再配置用バッファー領域率(%) データの再配置時にストレージシステムが使用する作業領域の割合を,HDTプールの各ハードウェア階層に対して指定します。 指定できる値は2以上40以下の整数です。パラメーターを省略した場合は,すべての階層に2が設定されます。このパラメーターは,デフォルト値での運用をお勧めします。 3階層のHDTプールを例に,指定方法を示します。
|
encrypt | 任意 (HUS150) | 暗号化されたHDPプールを作成するかどうかを指定します。 指定できる値を次に示します。大文字と小文字は区別されません。
このパラメーターにtrueを指定した場合,パラメーターpdevnumsで指定したドライブ(PDEV)は,暗号化されていなくてもかまいません。暗号化されていないPDEVは暗号化されて,HDPプールが作成されます。パラメーターautomodeにtrueを指定してPDEVを自動的に選択する場合も,必要に応じて暗号化されていないPDEVが暗号化されてHDPプールが作成されます。 このパラメーターにfalseを指定した場合,パラメーターpdevnumsには,暗号化されていないPDEVだけを指定してください。 |
事前に取得するパラメーター値
コマンド実行例
この例では,ストレージシステム(シリアル番号:53039,モデル:VSP)にプールIDが5(poolid:5)のHDTプールを作成しています。また,同時にHDTプールの使用率のしきい値を75%(threshold:75)に設定しています。
HiCommandCLI AddPool -o "D:¥logs¥AddPool.log" model=VSP serialnum=53039 poolid=5 threshold=75 devnums=00:07:CE
コマンド実行結果
RESPONSE:
An instance of StorageArray
.
. (Attributes of StorageArray are omitted here)
.
List of 1 Pool elements:
An instance of Pool
objectID=JOURNALPOOL.R700.53039.5.5
poolFunction=5
poolID=5
encrypted=-1
controllerID=-1
poolType=32
status=0
threshold=75
threshold2=80
threshold2Mode=0
capacityInKB=6,150,144
freeCapacityInKB=6,150,144
usageRate=0
numberOfPoolVols=1
numberOfVVols=0
capacityOfVVolsInKB=0
clprNumber=0
raidLevel=-
combination=
volAlertNotice=-1
overProvisioningPercent=-1
overProvisioningWarning=-1
overProvisioningLimit=-1
rpm=-1
diskType=-1
tierControl=enable
autoMigration=enable
migrationInterval=24
monitorStartTime=00:00
monitorEndTime=23:59
monitoringMode=0
externalMixCompatible=disable
monitoringState=-1
lastMonitorStartDate=-1
lastMonitorEndDate=-1
relocationState=-1
relocationProgress=-1
numberOfTiers=1
thresholdRepDepAlert=-1
thresholdRepDataReleased=-1
userUsedCapacityInKB=-1
repDataCapacityInKB=-1
repManageCapacityInKB=-1
numberOfDpVols=-1
capacityOfDpVolsInKB=-1
List of 1 Lu elements:
An instance of LogicalUnit
objectID=LU.R700.53039
devNum=1,998
displayName=00:07:CE
emulation=OPEN-V
devCount=1
devType=
capacityInKB=10,485,760
numberOfLBAs=20,971,520
path=false
commandDevice=false
commandDeviceEx=0
commandDeviceSecurity=false
commandDeviceAuth=false
chassis=2
arrayGroup=16
arrayGroupName=2-2
raidType=RAID5(3D+1P)
currentPortController=-1
defaultPortController=-1
isComposite=0
trueCopyVolumeType=Simplex
shadowImageVolumeType=Simplex
quickShadowVolumeType=Simplex
universalReplicatorVolumeType=Simplex
sysVolFlag=0
externalVolume=0
differentialManagement=false
quickShadowPoolID=-1
universalReplicatorPoolID=-1
dpType=1
consumedCapacityInKB=10,485,760
dpPoolID=5
threshold=-1
tcaPoolID=-1
dpPoolVolControlFlag=2
managementAreaPoolID=-1
List of 1 PoolTier elements:
An instance of PoolTier
objectID=JOURNALPOOLTIER.R700.53039.5.1.0
tierID=0
capacityInKB=6,150,144
freeCapacityInKB=6,150,144
usageRate=0
raidLevel=RAID5
combination=3D+1P
rpm=15,000
diskType=4
substance=0
bufSpaceForNewPageAssignment=8
bufSpaceForTierRelocation=2