4.6.4 DeleteReplication

DeleteReplicationコマンドは,ストレージシステムからコピーペアを削除します。Thin Image以外のコピーペアの場合,RAID ManagerのHORCM構成ファイルからコピーペア情報を削除し,Thin Imageのコピーペアの場合,スナップショットグループからコピーペアを削除します。

重要
  • このコマンドは,SANRISE9900VおよびHitachi SMSでは使用できません。
  • HORCM構成ファイルに定義されたThin Imageのコピーペアに対する操作はできません。
  • Thin Imageの場合,Device Manager CLIでは,コンシステンシーグループに対する操作はできません。
  • コピーグループから特定のコピーペアを削除するには,パラメーターpvolserialnumpvoldevnumsvolserialnum(もしくはsvolsequencenum),およびsvoldevnumを指定する必要があります。これらすべてのパラメーターを省略した場合,コピーグループ内のすべてのコピーペアが削除されます。
  • Thin Imageの場合,次の注意が必要です。
    hostidまたはhostnameは必ず指定する必要があります。
    スナップショットグループから特定のコピーペアを削除するには,パラメーターpvolarraytypepvolserialnumpvoldevnumsvolserialnumsvoldevnum,およびsnapshotgroupid(もしくはsnapshotgroupname)を指定する必要があります。
    スナップショットグループ内のすべてのコピーペアを削除するには,パラメーターpvolarraytypepvolserialnum,およびsnapshotgroupid(もしくはsnapshotgroupname)を指定する必要があります。

パラメーター

表4-105 DeleteReplicationコマンドのパラメーター

パラメーター名指定のレベル説明
replicationgroupid任意コピーグループ番号
Thin Imageの場合は指定する必要はありません。
pvolarraytype任意P-VOLを含むストレージシステムのモデル
Thin Imageの場合には必ず指定してください。Thin Image以外の場合は指定する必要はありません。
pvolserialnum任意P-VOLを含むストレージシステムのシリアル番号
Thin Imageの場合には必ず指定してください。
pvoldevnum任意P-VOLのデバイス番号
Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
Hitachi USPの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。
そのほかのストレージシステムの場合:
10進数で指定します。
実行結果は10進数で出力されます。
svolserialnum任意S-VOLを含むストレージシステムのシリアル番号
SANRISE9500VのTrueCopyには指定する必要はありません。
このパラメーターを指定する場合,パラメーターsvolsequencenumは指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
svolsequencenum任意S-VOLを含むストレージシステムのシーケンス番号
SANRISE9500VのTrueCopyには必ず指定してください。
このパラメーターを指定する場合,パラメーターsvolserialnumは指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
svoldevnum任意S-VOLのデバイス番号
Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
Hitachi USPの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。
そのほかのストレージシステムの場合:
10進数で指定します。
実行結果は10進数で出力されます。
hostid任意操作対象ホストのID
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。
hostname任意操作対象ホストの名前
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。パラメーターhostidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。
snapshotgroupid任意スナップショットグループのID
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
snapshotgroupidまたはsnapshotgroupnameのどちらか一方を指定してください。
snapshotgroupname任意スナップショットグループ名
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
snapshotgroupidまたはsnapshotgroupnameのどちらか一方を指定してください。パラメーターsnapshotgroupidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。

事前に取得するパラメーター値

replicationgroupidpvolserialnumpvoldevnumsvolserialnum, およびsvoldevnum
GetHostコマンドの実行結果から取得してください。An instance of ReplicationGroupの下に表示されるreplicationGroupIDの値をパラメーターreplicationgroupidとして指定し,An instance of ReplicationInfoの下に表示されるpvolSerialNumberの値をパラメーターpvolserialnumとして指定してください。また,同様にpvolDevNumの値をパラメーターpvoldevnumとして,svolSerialNumberの値をパラメーターsvolserialnumとして,svolDevNumの値をパラメーターsvoldevnumとして指定してください。
svolsequencenum
S-VOLを含むストレージシステムについては,GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。An instance of StorageArrayの下に表示されるsequenceNumberの値をパラメーターsvolsequencenumとして指定してください。
pvolarraytype
GetHostコマンドの実行結果から取得してください。An instance of ReplicationInfoの下に表示されるpvolArrayTypeの値をパラメーターpvolarraytypeとして指定してください。
hostid
GetHostコマンドのパラメーターhostnameに,次のホスト名を指定して実行します。
  • 通常構成でコピーペアを管理している場合
    P-VOLを管理するRAID Manager(raidcomコマンド)がインストールされているホストを指定します。
    GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。
  • 一括管理構成でコピーペアを管理している場合
    一括で管理しているホストを指定します。
    GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。
snapshotgroupidおよびsnapshotgroupname
GetStorageArray (subtarget=SnapshotGroup)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetにはSnapshotGroupを指定してください。スナップショットグループに関する情報を指定したストレージシステムから取得できます。実行結果では,groupID値とgroupName値がAn instance of SnapshotGroupの下に表示されます。このgroupIDの値をパラメーターsnapshotgroupidとして指定してください。同様にgroupNameの値をパラメーターsnapshotgroupnameとして指定してください。

コマンド実行例1

この例では,コピーグループ8に定義されているTrueCopyのコピーペアを削除します。コピーペアの正ボリューム(P-VOL)は,ストレージシステム(シリアル番号:65010001)の論理デバイス(LDEV番号:10)です。副ボリューム(S-VOL)はシーケンス番号0012を持つストレージシステムの論理デバイス(LDEV番号:11)です。

HiCommandCLI DeleteReplication -o "D:¥logs¥DeleteReplication.log" "replicationgroupid=8" "pvolserialnum=65010001" "pvoldevnum=10" "svolsequencenum=0012" "svoldevnum=11"

コマンド実行結果1

実行結果では,指定したコピーペアを削除したあとの残りのコピーペアが表示されます。

RESPONSE:
An instance of ReplicationGroup
 objectID=REPGROUP.7
 replicationGroupID=7
 groupName=HCMD_CG0007
 pvolHostID=1
 pvolInstanceNumber=11
 pvolPortNumber=50,001
 pvolHORCMMONHostName=192.168.32.63
 pvolHORCMINSTHostName=192.168.32.63
 svolHostID=2
 svolInstanceNumber=12
 svolPortNumber=50,002
 svolHORCMMONHostName=192.168.32.64
 svolHORCMINSTHostName=192.168.32.64
 replicationFunction=TrueCopySync
 fenceLevel=Never
 copyTrackSize=15
 List of 1 ReplicationInfo elements:
 An instance of ReplicationInfo
   objectID=REPINFO.65010001.12.0012.25
   pairName=HCMD_CP0004
   pvolSerialNumber=65010001
   pvolArrayType=HDS9580V
   pvolDevNum=12
   displayPvolDevNum=12
   pvolObjectID=LU.HDS9580V.65010001.12
   pvolPoolID=-1
   svolSerialNumber=65010012
   svolArrayType=HDS9580V
   svolDevNum=25
   displayPvolDevNum=25
   svolObjectID=LU.HDS9580V.65010012.25
   svolPoolID=-1
   fenceLevel=Never
   replicationFunction=TrueCopySync
   status=8
   muNumber=-1
   copyTrackSize=15
   splitTime=-1
   remotePathGroupID=-1
   pvolMngAreaPoolID=-1
   svolMngAreaPoolID=-1
   snapshotGroupID=-1

コマンド実行例2

この例では,コピーグループ7,このコピーグループに定義されているすべてのコピーペアを削除します。

HiCommandCLI DeleteReplication -o "D:¥logs¥DeleteReplication.log" "replicationgroupid=7"

コマンド実行結果2

RESPONSE:
(Command completed; empty list returned)

コマンド実行例3

この例では,スナップショットグループ8に属しているThin Imageのコピーペアを削除します。コピーペアの正ボリューム(P-VOL)は,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)の論理デバイス(LDEV番号:10)です。副ボリューム(S-VOL)は,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)の論理デバイス(LDEV番号:11)です。

HiCommandCLI DeleteReplication -o "D:¥logs¥DeleteReplication.log" "hostid=9" "pvolarraytype=VSP" "pvolserialnum=10001" "pvoldevnum=10" "svolserialnum=10001" "svoldevnum=11" "snapshotgroupid=8"

コマンド実行結果3

実行結果では,指定したコピーペアを削除したあとの残りのコピーペアが表示されます。

RESPONSE:
An instance of Host
 objectID=HOST.11
 name=bs3209-8
 hostID=9
 ipAddress=10.197.76.178
 ipv6Address=fec0:0:0:7076:b4d5:21a6:d3bb:6e97%1
 capacityInKB=74,985,760
 hostType=-1
 managedBy=2
 osType=Windows
 statusOfDBUpdating=0
 List of 1 SnapshotGroup elements:
   An instance of SnapshotGroup
     objectID=SNAPSHOTGROUP.R700.10001.8
     arrayType=R700
     serialNumber=10001
     groupID=8
     groupName=TI_test_Group_1024pairCheck_1
     replicationFunction=ThinImage
     ctGrp=NotCTG
     List of 1 ReplicationInfo elements:
       An instance of ReplicationInfo
         objectID=REPINFO.10001.20.10001.21
         pvolSerialNumber=10001
         pvolArrayType=R700
         pvolDevNum=20
         displayPvolDevNum=00:00:14
         pvolPoolID=38
         svolSerialNumber=10001
         svolArrayType=R700
         svolDevNum=21
         displaySvolDevNum=00:00:15
         svolPoolID=38
         replicationFunction=ThinImage
         status=16
         muNumber=988
         copyTrackSize=-1
         splitTime=1,385,186,735
         remotePathGroupID=-1
         pvolMngAreaPoolID=-1
         svolMngAreaPoolID=-1
         snapshotGroupID=8

コマンド実行例4

この例では,スナップショットグループ8,およびこのスナップショットグループに定義されているすべてのコピーペアを削除します。

HiCommandCLI DeleteReplication -o "D:¥logs¥DeleteReplication.log" "hostid=9" "pvolarraytype=VSP" "pvolserialnum=10001" "snapshotgroupid=8"

コマンド実行結果4

RESPONSE:
(Command completed; empty list returned)