AddHostStorageDomainコマンドは,ホストストレージドメインを追加します。このコマンドは,ストレージシステムにホストグループを作成します。
パラメーター
表4-4 AddHostStorageDomainコマンドのパラメーター
パラメーター名 | 指定のレベル | 説明 |
---|---|---|
serialnum | 必須 | ホストストレージドメインのストレージシステムのシリアル番号 |
model | 必須 | ホストストレージドメインのストレージシステムのモデル |
port | 任意 | ホストストレージドメインのポート番号 portまたはportnameのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。 |
portname | 任意 | ホストストレージドメインのポート名 portまたはportnameのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。 |
domain | 任意 | ホストストレージドメインのドメインID このパラメーターは10進数または16進数で指定できます。16進数で指定する場合は,プレフィックスとして0xを付けてください。 実行結果は10進数で表示されます。 指定できる値はストレージシステムによって異なります。
|
hostmode※1 | 任意 | ホストストレージドメインのホストモード 指定できる値については,「表4-5 パラメーターhostmodeに指定できる値」を参照してください。 このパラメーターを省略した場合,ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定用パラメーター(platform,middleware,alternatepath,failover,またはadditionalparameter)を指定していないときには,Standardが設定されます。 このパラメーターを省略した場合,簡易設定用パラメーターを指定しているときには,簡易設定用パラメーターに指定された値の組み合わせから推奨されるホストモードが設定されます。 |
hostmode2※1 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000/AMS/WMS Hitachi SMS SANRISE9500V) | ホスト接続モード2のリスト 複数指定する場合は,セミコロンで区切って指定します。 「表4-6 パラメーターhostmode2に指定できる値」に一覧されている文字列のどれかを設定できます。 このパラメーターを省略した場合,ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定用パラメーター(platform,middleware,alternatepath,failover,またはadditionalparameter)を指定しているときには,簡易設定用パラメーターに指定された値の組み合わせから推奨されるホスト接続モード2が設定されます。 |
hostmodeoption | 任意 (Virtual Storage Platform Universal Storage Platform V/VM Hitachi USP HUS VM) | ホストモードオプションのリスト 複数指定する場合は,セミコロンで区切って指定します。 指定できる値については,「表4-7 パラメーターhostmodeoptionに指定できる値」を参照してください。 |
name | 任意 | ホストストレージドメイン名 任意の名前を指定します。このパラメーターに指定した値は,ホストストレージドメインを識別するためにDevice Managerでだけ使われます。 指定できる文字数は1~64バイトです。 最初または最後のスペースは登録されません。 |
nickname | 任意 | ホストストレージドメインのニックネーム ストレージシステムに作成されるホストグループまたはiSCSIターゲットに設定する名前を指定します。 省略した場合は,自動で設定されます。 Device Managerにホストを登録する方法としてHostScanコマンドを使用する場合,ホストストレージドメインを追加するときは,パラメーターnicknameにこのホストストレージドメインを利用するホストのホスト名を指定してください。HostScanコマンドについては,「4.4.9 HostScan」を参照してください。 使用できる文字は次のとおりです。 A~Z a~z 0~9 ! # $ % & ' ( ) + - . = @ [ ] ^ _ ` { } ~ スペース 最初または最後の文字にスペースを使用できません。 HUS100,Hitachi AMS2000/AMS/WMS,Hitachi SMS,またはSANRISE9500Vの場合,バッククォート(`)は使用できません。 指定できる文字数は次のとおりです。
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domaintype※2 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000/AMS/WMS Hitachi SMS) | ホストストレージドメインのドメインタイプ 指定できる値は次のとおりです。
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domainiscsiname※2 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000/AMS/WMS Hitachi SMS) | ホストストレージドメイン(iSCSIターゲット)のiSCSIネーム iSCSIネームは,iqn形式またはeui形式で指定してください。 使用できる文字は次のとおりです。 A~Z a~z 0~9 - . : iSCSIネームの大文字と小文字は区別されません。 指定できる文字数は1~223バイトです。 省略した場合は,自動で設定されます。 |
platform※1 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000/AMS/WMS Hitachi SMS SANRISE9500V※3) | ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(プラットフォーム) 簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。 このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。 パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。 |
middleware※1 | 任意 (HUS100 Hitachi AMS2000 Hitachi SMS) | ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(ミドルウェア) 簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。 このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。 パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。 |
alternatepath※1 | 任意 (Hitachi AMS/WMS SANRISE9500V※3) | ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(交替パス) 簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。 このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。 パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。 |
failover※1 | 任意 (Hitachi AMS/WMS SANRISE9500V※3) | ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(フェイルオーバー) 簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。 このパラメーターに指定できるオプション値については,GUIを参照してください。 パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。 |
additionalparameter※1 | 任意 (Hitachi AMS/WMS SANRISE9500V※3) | ホストモードおよびホスト接続モード2の簡易設定オプション(追加パラメーター) 簡易設定用パラメーターに指定されたオプション値の組み合わせから,推奨されるホストモード(hostmode)およびホスト接続モード2(hostmode2)が設定されます。 このパラメーターに指定できるオプション値(数字)については,GUIを参照してください。 パラメーターhostmodeまたはhostmode2と同時に指定した場合,hostmodeまたはhostmode2で指定した値が設定されます。 複数指定する場合は,セミコロンで区切って指定します。 |
図4-2 簡易設定用パラメーターだけを指定した場合の設定内容(AddHostStorageDomainコマンド)
図4-3 パラメーターhostmodeおよびhostmode2と簡易設定用パラメーターを併用した場合の設定内容(AddHostStorageDomainコマンド)
図4-4 パラメーターhostmodeと簡易設定用パラメーターを併用した場合の設定内容(AddHostStorageDomainコマンド)
パラメーターhostmodeに指定できる値を次の表に示します。
表4-5 パラメーターhostmodeに指定できる値
ストレージシステム | hostmodeの値 |
---|---|
Virtual Storage Platform Universal Storage Platform V/VM HUS VM |
|
Hitachi USP |
50-03-0X-XX/XX以降
|
SANRISE9900V |
21-05-00-XX/XX以降
|
HUS100 Hitachi AMS2000/AMS/WMS Hitachi SMS SANRISE9500V |
|
パラメーターhostmode2に指定できる値を次の表に示します。
表4-6 パラメーターhostmode2に指定できる値
ストレージシステム | hostmode2の値 |
---|---|
HUS100 |
x935/A以降
|
Hitachi AMS2000 Hitachi SMS |
x860/A以降
|
Hitachi AMS/WMS |
x712/A-x以降
|
SANRISE9500V |
x6x3/C以降
|
パラメーターhostmodeoptionに指定できる値を次の表に示します。
説明の詳細については,ご使用のストレージシステムに対応するLUN管理製品のマニュアルを参照してください。
表4-7 パラメーターhostmodeoptionに指定できる値
hostmodeoptionの値 | 説明 | Virtual Storage Platform/HUS VM | Universal Storage Platform V/VM | Hitachi USP |
---|---|---|---|---|
2 | VERITAS Database Edition/Advanced Cluster VERITAS Database Edition/Advanced Cluster for Real Application Clusters,またはVERITAS Cluster Server 4.0以降(I/Oフェンシング機能)を使用している場合に指定します。 | Y | Y | Y |
6 | TPRLO 次の条件をすべて満たす場合に指定します。
| Y | Y | Y |
7 | Automatic recognition function of LUN 次の条件をすべて満たす場合に指定します。
| Y | Y | Y |
12 | No display for ghost LUN 次の条件をすべて満たす場合に指定します。
| Y | Y | Y |
13 | SIM report at link failure ポート間の接続失敗回数がしきい値を超えた場合,SIM通知を受けたいときに指定します。 | Y | Y | Y |
14 | HP TruCluster with TrueCopy function 次の条件をすべて満たす場合に指定します。
| Y | Y | Y |
15 | HACMP 次の条件をすべて満たす場合に指定します。
| Y | Y | Y |
19 | VMware VMwareが動作しているホストをホストグループに登録するときに指定します。 | N | N | Y |
22 | Veritas Cluster Server 次の条件をすべて満たす場合に指定します。
| Y | Y | Y |
23 | REC command support REC(READ Exchange Concise)コマンドを動作させたいときに指定します。 | Y | Y | Y |
24 | 2TB or Larger LUN Support 次の条件をすべて満たす場合に指定します。
ボリュームの最大サイズはOSのファイルシステムに依存します。 この値はHitachi USPのマイクロコードのバージョンが50-08-0X-XX/XX以降の場合に有効です。 | N | N | Y |
27 | iSCSI Delayed ACK improvement iSCSI接続を使用するときに指定します。 | N | N | Y |
33 | Set/Report Device Identifier enable 次の条件を満たすときに指定します。
| Y | Y | N |
39 | Change the nexus specified in the SCSI Target Reset Target Resetを受け取った場合に,次の範囲をホストグループごとに制御したいときに指定します。
| Y | Y | N |
40 | V-Vol expansion 次の条件を満たすときに指定します。
| Y | Y | N |
41 | Prioritized device recognition command デバイスを認識させるためのコマンドを優先させるときに指定します。 | Y | Y | N |
42 | Prevent "OHUB PCI retry" IBM Z10 Linuxを使用するときに指定します。 | Y | Y | N |
43 | Queue Full Response コマンドキューが満杯になった場合,ホストに「QueueFull」を応答させるときに指定します。 | Y | Y | N |
48 | HAM Svol Read Option 次の条件を満たすときに指定します。
| Y | Y | N |
49 | BB Credit Set Up Option1 BB Credit仮想化によってTrue Copyの性能を向上させるときに指定します。 | Y | N | N |
50 | BB Credit Set Up Option2 BB Credit仮想化によってTrue Copyの性能を向上させるときに指定します。 | Y | N | N |
51 | Round Trip Set Up Option Round TripによってTrue Copy性能を向上させるときに指定します。 | Y | N | N |
52 | HAM and Cluster Software for SCSI-2 Reserve Hitachi High Availability Managerが使用されている構成で,SCSI-2 Reserveを使うクラスタソフトウェアを使用する場合に指定します。 | Y | N | N |
54 | Support Option for the EXTENDED COPY command Virtual Storage Platform(マイクロコードのバージョン70-01-4X-XX/XX以降)およびHUS VMの場合,VMware ESXサーバを使用するときに指定します。 | Y | Y | N |
57 | HAM Response Change Hitachi High Availability Managerが使用されている構成で,ホストモードのWindowsモード(モード0C),Windows Extensionモード(モード2C),VMwareモード(モード01),またはVMwares Extensionモード(モード21)を設定している場合に指定します。 | Y | Y | N |
60 | LUN0 Change Guard HP-UX 11.31を使用する場合,およびLUN0の追加もしくは削除を抑止したい場合に指定します。 | Y | Y | N |
63 | Support option for vStorage APIs based on T10 standards VMware ESXi 5.0に接続し,T10対応のVAAI機能を利用する場合に指定します。 | Y | N | N |
65 | Round Trip Extended Set Up Option TrueCopyのペアに接続してホストモードオプション51を使用している場合に,ホストのI/Oの応答時間を調整したいときに指定します。 例えば,最大数のプロセッサブレードを使用した構成を使用する場合,このオプションとホストモードオプション51を組み合わせて使用してください。 | Y※ | N | N |
67 | Change of the ED_TOV value OPEN Fibre Channel Portの構成が,次の条件を満たす場合に指定します。
| Y | N | N |
68 | Support Page Reclamation for Linux Linuxのホストに接続している環境から,Page Reclamation機能を利用する場合に指定します。 | Y | N | N |
69 | Online LUSE expansion ホストに対してLUSE ボリュームの容量拡張を通知する場合に指定します。 | Y | N | N |
71 | Change the Unit Attention for Blocked Pool-VOLs プールボリューム閉塞時のUA(Unit Attention)の応答を,NOT READYからMEDIUM ERRORに変更する場合に指定します。 | Y | N | N |
72 | AIX GPFS Support AIX ホストとの接続時,GPFS(General Parallel File System)を使用する場合に指定します。 | Y | N | N |
73 | Support Option for WS2012 Windows Server 2012のホストに接続している環境から,Dynamic Provisioning機能を利用する場合に指定します。 Windows Server 2012 ODX(Offload Data Transfer)を使用する場合,ホストモードのWindowsモードまたはWindows Extensionモードを設定しているときに指定します※。 | Y | N | N |
事前に取得するパラメーター値
コマンド実行例
HiCommandCLI AddHostStorageDomain -o "D:¥logs¥AddHostStorageDomain.log" "serialnum=10037" "model=USP_V" "port=3" "domain=15" "hostmodeoption=7;40"
コマンド実行結果
RESPONSE:
An instance of StorageArray
.
. (Attributes of StorageArray are omitted here)
.
List of 1 HostStorageDomain elements:
An instance of HostStorageDomain
objectID=HSDOMAIN.R600.10037.3.15
portID=3
portName=CL7-A
domainID=15
hostMode=Standard
hostModeOption=7;40
displayName=CL7-A-15
domainType=0
nickname=HCMD0030f