Hitachi Command Suite Software CLI リファレンスガイド
バッチファイル内の複数のコマンドを1つにまとめて処理するためには,連続するコマンド行のパラメーターの値や組み合わせに次の条件があります。必要な条件を満たす場合に,複数のコマンドがまとめて実行されます。
- 条件-1:前の行と同じ値を指定する
前の行と同じパラメーターと同じパラメーターの値を指定する必要があることを意味します。パラメーターが同じでもその値が異なると,まとめては処理されません。
例えば,一行目のAddExternalArrayGroupコマンドで「model=USP」と指定されている場合,まとめて処理するときは,二行目にも「model=USP」と指定します。
また,省略すると既定値が設定されるパラメーターについても前の行の指定の有無に従う必要があります。
例えば,AddExternalArrayGroupコマンドのパラメーターluoptionは,省略すると「luoption=none」が指定されたと見なされます。まとめて処理する場合,一行目で「luoption=none」を省略したときは,二行目でも省略します。同様に,一行目で「luoption=none」と指定したときは,二行目でも指定します。- 条件-2:前の行と同じパラメーターを指定する
前の行と同じパラメーターを指定する必要があることを意味します。パラメーターの値が前の行の値と異なる場合でもまとめて処理されます。
例えば,一行目のAddLunコマンドでパラメーターportおよびdomainが指定されている場合,まとめて処理するときは,二行目にもパラメーターportおよびdomainを指定します。一行目に指定されていないパラメーターを追加して,二行目にパラメーターport,domain,およびdevnumを指定した場合,まとめては処理されません。- 条件-3:特定の値を指定する
特定の値を指定する必要があることを意味します。まとめて処理できない値を指定した場合は,指定したコマンド行だけで実行されます。- 条件-4:パラメーターの指定を省略する
パラメーターの指定を省略する必要があることを意味します。指定すると,コマンドをまとめて処理できません。指定したコマンド行だけでコマンドが実行されます。省略すると,まとめて実行できます。パラメーターの指定条件を,コマンドごとに以降の表に示します。「指定条件」の列の「条件-n」は,上記で説明している条件に対応しています。
表6-1 AddExternalArrayGroupコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 注意事項 条件-1 luoption
model
numoflus
serialnum-- 制約なし cachemode
capacity
capacitytype
clprnumber
devnum
emulation
externalgrpnum
externallun
externalwwn
inflowcontrol
pathgroupid
portname1つのバッチファイルにパラメーターdevnumを指定したコマンド行と省略した行を混在させる場合,パラメーターを指定したコマンド行を先に記述してください。このパラメーターを省略した場合,自動で値が設定されます。このため,パラメーターを省略した行が先に記述されていると,パラメーターを指定したコマンド行を実行するときに指定した値がすでに使用されている旨のエラーが発生するおそれがあります。 表6-2 AddHostStorageDomainコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 注意事項 条件-1 model
serialnum-- 条件-2 port
portname-- 制約なし additionalparameter
alternatepath
domain
domainiscsiname
domaintype
failover
hostmode
hostmode2
hostmodeoption
middleware
name
nickname
platform1つのバッチファイルにパラメーターdomainまたはnicknameを指定したコマンド行と省略した行を混在させる場合,パラメーターを指定したコマンド行を先に記述してください。これらのパラメーターを省略した場合,自動で値が設定されます。このため,パラメーターを省略した行が先に記述されていると,パラメーターを指定したコマンド行を実行するときに指定した値がすでに使用されている旨のエラーが発生するおそれがあります。 表6-3 AddLogicalUnitコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 注意事項 条件-1 format
model
serialnum-- 条件-2 arraygroupname
chassis
groupnumパラメーターarraygroupname,chassis,およびgroupnumで指定したパリティグループのエミュレーションタイプが,OPEN-V以外の場合は,バッチ機能の実行中にエラーとなり,処理が中断されます。指定するパリティグループのエミュレーションタイプを確認してから,バッチ機能を実行してください。 条件-3 emulation
model
- パラメーターemulationで指定する値がOPEN-Vの場合,またはパラメーターの指定を省略した場合に,まとめて実行できます。
- パラメーターmodelはVirtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMに対応する値を指定した場合に,まとめて実行できます。
条件-4 creationoption
fsindex
numoflus-- 制約なし capacity
capacitytype
clprNumber
defaultportcontrollername
defportcntl
devnum
lusubinfo
stripeSizeInKB1つのバッチファイルにパラメーターdevnumを指定したコマンド行と省略した行を混在させる場合,パラメーターを指定したコマンド行を先に記述してください。このパラメーターを省略した場合,自動で値が設定されます。このため,パラメーターを省略した行が先に記述されていると,パラメーターを指定したコマンド行を実行するときに指定した値がすでに使用されている旨のエラーが発生するおそれがあります。
指定条件 パラメーター 条件-1 model
serialnum条件-2 devnum
domain
domainnickname
lusedevnums
port
portname制約なし lun
name
scsi
指定条件 パラメーター 条件-1 luseoption
model
serialnum制約なし devnums 表6-6 AddVirtualVolumeコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 注意事項 条件-1 capacitytype
creationoption
model
serialnum-- 条件-2 clprNumber
poolid-- 条件-4 groupoption
numoflus-- 制約なし arraygroupname
capacity
devnum
threshold1つのバッチファイルにパラメーターarraygroupnameまたはdevnumを指定したコマンド行と省略した行を混在させる場合,パラメーターを指定したコマンド行を先に記述してください。これらパラメーターを省略した場合,自動で値が設定されます。このため,パラメーターを省略した行が先に記述されていると,パラメーターを指定したコマンド行を実行するときに指定した値がすでに使用されている旨のエラーが発生するおそれがあります。 表6-7 AddVLDEVToVRPUコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 注意事項 条件-1 model
overwrite
serialnum
vrpuid-- 制約なし devnum
vcvs
vdevnum
vemulation
vluse
vssid1つのバッチファイルにパラメーターvdevnumまたはvssidを指定したコマンド行と省略した行を混在させる場合,パラメーターを指定したコマンド行を先に記述してください。これらのパラメーターを省略した場合,自動で値が設定されます。このため,パラメーターを省略した行が先に記述されていると,パラメーターを指定したコマンド行を実行するときに指定した値がすでに使用されている旨のエラーが発生するおそれがあります。 表6-8 AddWWNForHostStorageDomainコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 条件-1 model
serialnum条件-2 port
portname制約なし domain
domainnickname
wwn
wwnnickname表6-9 DeleteHostStorageDomainコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 条件-1 deletionoption
model
serialnum条件-2 domain
domainnickname
port
portname表6-10 DeleteLunコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 条件-1 deletionoption
model
serialnum条件-2 port
portname制約なし devnum
domain
domainnickname表6-11 DeleteLUSEコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 条件-1 model
serialnum制約なし devnum 表6-12 DeleteVLDEVFromVRPUコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 条件-1 model
serialnum
vrpuid制約なし devnum 表6-13 ModifyVirtualVolumeコマンドのパラメーターの指定条件
指定条件 パラメーター 注意事項 条件-1 assign
model
modificationoption
serialnum-- 制約なし capacity
clprNumber
devnums
poolid
threshold
tieringpolicy
tierrelocationパラメーターdevnumsには,DPボリュームのデバイス番号を複数指定できます。ただし,5個以上指定したい場合,複数のコマンド行に分けて記述してください。1つのコマンド行にDPボリュームのデバイス番号を5個以上指定してバッチ機能を実行した場合,KAIC90084-Eのエラーメッセージでレスポンスの値が「413 Request Entity Too Large」のエラーが発生するおそれがあります。
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