Hitachi Command Suite Software CLI リファレンスガイド

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4.6.6 ModifyReplication

ModifyReplicationコマンドは,コピーペアの状態を変更します。

重要
  • このコマンドは,Hitachi SMSでは使用できません。
  • HORCM構成ファイルに定義されたThin Imageのコピーペアに対する操作はできません。
  • Thin Imageの場合,Device Manager CLIでは,コンシステンシーグループに対する操作はできません。
  • Power Savingを有効にしているHUS100またはHitachi AMS2000/AMS/WMSでコピーペアを変更する場合,スピンダウン状態のパリティグループに属するLUを選択すると,コピーペアの変更が失敗することがあります。コピーペアを変更する場合は,操作対象のLUが属するパリティグループを,スピンアップ状態にしてから実行してください。パリティグループの状態を確認する場合,パリティグループをスピンアップ状態にする場合は,Storage Navigator ModularまたはStorage Navigator Modular 2を使用してください。
  • コピーグループの特定のコピーペアを操作するには,パラメーターpvolserialnumpvoldevnumsvolserialnum(もしくはsvolsequencenum),およびsvoldevnumをすべて指定する必要があります。これらすべてのパラメーターを省略した場合,コピーグループ内のすべてのコピーペアが変更されます。
  • Thin Imageの場合,次の注意が必要です。
    hostidまたはhostnameは必ず指定する必要があります。
    スナップショットグループから特定のコピーペアを操作するには,パラメーターpvolarraytypepvolserialnumpvoldevnumsvolserialnumsvoldevnum,およびsnapshotgroupid(もしくはsnapshotgroupname)を指定する必要があります。
    スナップショットグループ内のすべてのコピーペアを操作するには,パラメーターpvolarraytypepvolserialnum,およびsnapshotgroupid(もしくはsnapshotgroupname)を指定する必要があります。

パラメーター

表4-107 ModifyReplicationコマンドのパラメーター

パラメーター名 指定のレベル 説明
replicationgroupid 任意 コピーグループの番号
Thin Imageの場合は指定する必要はありません。
operation 必須 次のどれかの値を指定します。
  • split:コピーペアを分割します。
  • resync:コピーペアをP-VOLからS-VOLに再同期します。
  • restore:コピーペアをS-VOLからP-VOLに再同期します。
QuickShadow,Copy-on-Write Snapshot,またはThin Imageのコピーペアを再同期した場合,コピーペアは再同期後に分割されます。そのため,ペアボリュームの状態はPAIRになったあとPSUSになります。
pvolarraytype 任意 P-VOLを含むストレージシステムのモデル
Thin Imageの場合には必ず指定してください。Thin Image以外の場合は指定する必要はありません。
pvolserialnum 任意 P-VOLを含むストレージシステムのシリアル番号
Thin Imageの場合には必ず指定してください。
pvoldevnum 任意 P-VOLのデバイス番号

Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。

Hitachi USPおよびSANRISE9900Vの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。

そのほかのストレージシステムの場合:
10進数で指定します。
実行結果は10進数で出力されます。
svolserialnum 任意 S-VOLを含むストレージシステムのシリアル番号
SANRISE9500VのTrueCopyには指定する必要はありません。
このパラメーターを指定する場合,パラメーターsvolsequencenumは指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
svolsequencenum 任意 S-VOLを含むストレージシステムのシーケンス番号
SANRISE9500VのTrueCopyには必ず指定してください。
このパラメーターを指定する場合,パラメーターsvolserialnumは指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
svoldevnum 任意 S-VOLのデバイス番号

Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。

Hitachi USPおよびSANRISE9900Vの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。

そのほかのストレージシステムの場合:
10進数で指定します。
実行結果は10進数で出力されます。
copytracksize 任意 コピーペース
指定できる値は115までの整数です。
特定のコピーペアのコピーペースを変更する場合は,パラメーターpvolserialnumpvoldevnumsvolserialnumsvoldevnumも指定してください。すべてのコピーペアのコピーペースを一括で変更する場合は,これらのパラメーターは省略してください。
operationパラメーターでsplitまたはresyncを指定した場合,このパラメーターは無視されます。
コピーペアで実行される操作のタイプがQuickShadow,Copy-on-Write Snapshot,Thin Image,またはUniversal Replicatorの場合,このパラメーターは無視されます。
hostid 任意 操作対象ホストのID
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。
hostname 任意 操作対象ホストの名前
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。パラメーターhostidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。
snapshotgroupid 任意 スナップショットグループのID
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
snapshotgroupidまたはsnapshotgroupnameのどちらか一方を指定してください。
snapshotgroupname 任意 スナップショットグループ名
このパラメーターは,Thin Imageの場合だけ指定できます。
パラメーターsnapshotgroupidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。

事前に取得するパラメーター値

replicationgroupidpvolserialnumpvoldevnumsvolserialnum,およびsvoldevnum
GetHostコマンドの実行結果から取得してください。An instance of ReplicationGroupに表示されるreplicationGroupID値をパラメーターreplicationgroupidとして,An instance of ReplicationInfoに表示されるpvolSerialNumber値をパラメーターpvolserialnumとして指定してください。また,同様にpvolDevNum値をパラメーターdevnumとして,svolSerialNumber値をパラメーターsvolserialnumとして,svolDevNum値をパラメーターsvoldevnumとして指定してください。

svolsequencenum
S-VOLを含むストレージシステムについては,GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。An instance of StorageArrayに表示されるsequenceNumberの値をパラメーターsvolsequencenumとして指定してください。

pvolarraytype
GetHostコマンドの実行結果から取得してください。An instance of ReplicationInfoの下に表示されるpvolArrayTypeの値をパラメーターpvolarraytypeとして指定してください。

hostid
GetHostコマンドのパラメーターhostnameに,次のホスト名を指定して実行します。
  • 通常構成でコピーペアを管理している場合
    P-VOLを管理するRAID Manager(raidcomコマンド)がインストールされているホストを指定します。
    GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。
  • 一括管理構成でコピーペアを管理している場合
    一括で管理しているホストを指定します。
    GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。

snapshotgroupidおよびsnapshotgroupname
GetStorageArray (subtarget=SnapshotGroup)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetにはSnapshotGroupを指定してください。スナップショットグループに関する情報を指定したストレージシステムから取得できます。実行結果では,groupID値とgroupName値がAn instance of SnapshotGroupの下に表示されます。このgroupIDの値をパラメーターsnapshotgroupidとして指定してください。同様にgroupNameの値をパラメーターsnapshotgroupnameとして指定してください。

コマンド実行例1

この例では,コピーグループ(コピーグループ番号:12)に定義されているShadowImage用のコピーペアの状態である,サスペンド状態(split)を変更します。コピーペア(P-VOL)のプライマリー値は,ストレージシステム(シリアル番号:65010001)の論理デバイス(LDEV番号:20)です。副ボリュームは,ストレージシステム(シリアル番号:65010001)の論理デバイス(LDEV番号:21)です。

HiCommandCLI ModifyReplication -o "D:\logs\ModifyReplication.log" "replicationgroupid=12" "operation=split" "pvolserialnum=65010001" "pvoldevnum=20" "svolserialnum=65010001" "svoldevnum=21"

コマンド実行結果1

RESPONSE:
An instance of ReplicationGroup
  objectID=REPGROUP.12
  replicationGroupID=12
  groupName=HCMD_CG000d
  pvolHostID=1
  pvolInstanceNumber=11
  pvolPortNumber=50,000
  pvolHORCMMONHostName=192.168.32.63
  pvolHORCMINSTHostName=192.168.32.63
  svolHostID=3
  svolInstanceNumber=12
  svolPortNumber=50,001
  svolHORCMMONHostName=192.168.32.64
  svolHORCMINSTHostName=192.168.32.64
  replicationFunction=ShadowImage
  copyTrackSize=15
  List of 1 ReplicationInfo elements:
  An instance of ReplicationInfo
    objectID=REPINFO.65010001.20.65010001.21
    pvolSerialNumber=65010001
    pairName=HCMD_CP0001
    pvolArrayType=HDS9580V
    pvolDevNum=20
    displayPvolDevNum=20
    pvolObjectID=LU.HDS9580V.65010001.20
    pvolPoolID=-1
    svolSerialNumber=65010001
    svolArrayType=HDS9580V
    svolDevNum=21
    displaySvolDevNum=21
    svolObjectID=LU.HDS9580V.65010001.21
    svolPoolID=-1
    replicationFunction=ShadowImage
    status=16
    muNumber=0
    copyTrackSize=15
    splitTime=-1
    remotePathGroupID=0
    pvolMngAreaPoolID=-1
    svolMngAreaPoolID=-1
    snapshotGroupID=-1

コマンド実行例2

この例では,スナップショットグループ(スナップショットグループ番号:12)に定義されているThin Image用のコピーペアの状態である,サスペンド状態(split)を変更します。正ボリューム(P-VOL)は,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)の論理デバイス(LDEV番号:20)です。副ボリューム(S-VOL)は,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)の論理デバイス(LDEV番号:21)です。

HiCommandCLI ModifyReplication -o "D:\logs\ModifyReplication.log" "hostid=5" "operation=split" "pvolarraytype=VSP" "pvolserialnum=10001" "pvoldevnum=20" "svolserialnum=10001" "svoldevnum=21" "snapshotgroupid=12"

コマンド実行結果2

RESPONSE:
An instance of Host
  objectID=HOST.5
  name=bs5205-2
  hostID=5
  ipAddress=10.197.76.123
  ipv6Address=fec0:0:0:7076:b036:e7e8:bdd9:9e34%1
  capacityInKB=408,103,872
  hostType=-1
  managedBy=2
  osType=Windows
  statusOfDBUpdating=0
  List of 1 SnapshotGroup elements:
    An instance of SnapshotGroup
      objectID=SNAPSHOTGROUP.R700.10001.12
      arrayType=R700
      serialNumber=10001
      groupID=12
      groupName=test12
      replicationFunction=ThinImage
      ctGrp=NotCTG
      List of 1 ReplicationInfo elements:
        An instance of ReplicationInfo
          objectID=REPINFO.10001.20.10001.21
          pvolSerialNumber=10001
          pvolArrayType=R700
          pvolDevNum=20
          displayPvolDevNum=00:00:14
          pvolPoolID=1
          svolSerialNumber=10001
          svolArrayType=R700
          svolDevNum=21
          displaySvolDevNum=00:00:15
          svolPoolID=1
          replicationFunction=ThinImage
          status=16
          muNumber=6
          copyTrackSize=-1
          splitTime=-1
          remotePathGroupID=-1
          pvolMngAreaPoolID=-1
          svolMngAreaPoolID=-1
          snapshotGroupID=12

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