運用環境に応じて,通常ホスト,仮想化サーバおよび仮想マシンを複数の方法で登録できます。ホストの登録方法を目的別に次の表に示します。
表2-1 ホストの登録方法
項番 | 目的 | 方法 |
---|---|---|
1 | 多数のホストを一括で登録したい | Host Data Collectorを使用する※ |
2 | WWNまたはiSCSIネームの情報を基に個別にホストを登録したい | WWNまたはiSCSIネームを指定して手動でホストを登録する |
3 | 仮想化サーバのストレージリソースの利用状況,仮想マシンとの対応を把握したい | Host Data Collectorを使用する※ |
vMAを使用する | ||
4 | ホストの情報を自動で取得したい,またはボリュームのレプリケーション機能を使ってコピーペアを管理したい | Device Managerエージェントを使用する※ |
5 | Storage Navigatorを使用して構築済みの環境にHitachi Command Suite(HCS)を新たに導入したい | ホストを検出する |
6 | Device ManagerとCompute Systems Managerのホストの情報を同期させたい | Device ManagerとCompute Systems Managerを同じサーバにインストールし,Host Data Collector経由でホストの情報を取得する※ |
注※ Host Data Collector,Device Managerエージェントのインストールおよびセットアップ方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド」または「Hitachi Command Suite Software インストールガイド」を参照してください。
それぞれの方法について説明します。
1.多数のホストを一括で登録したい場合
ネットワーク上のホストのIPアドレス(列挙または範囲指定),および認証情報を指定してホストを登録します。ホストの情報を取得するには,Host Data Collectorのセットアップが必要です。
注 FCoEポートに対してボリュームを割り当てたい場合は,手動でWWNを追加する必要があります。
2.WWNまたはiSCSIネームの情報を基に個別にホストを登録したい場合
ホスト名やOSタイプ,WWNまたはiSCSIネームを指定してホストを手動で登録します。Host Data CollectorやDevice Managerエージェントなどのセットアップは不要です。
仮想化サーバも手動で登録できますが,その場合は仮想マシンの情報は参照できません。
3.仮想化サーバのストレージリソースの利用状況,仮想マシンとの対応を把握したい場合
仮想化サーバは,仮想化ソフトウェアのバージョンに応じて,vMAのIPアドレスやアカウントなどの情報を指定するか,またはHost Data Collectorを使用して登録します。仮想マシンは,Device Managerエージェントをインストールするか,またはHost Data Collectorを使用して登録します。
仮想化サーバと仮想マシンの両方を登録する場合,仮想化サーバがNPIV HBAを使用していて,ストレージシステムとファイバーチャネル接続している必要があります。NPIV HBAを使用していない場合,仮想化サーバまたは仮想マシンは,HBAの単位でしか登録できません(仮想化サーバと仮想マシンの両方を同一のWWNでは登録できません)。
注 仮想化サーバを登録する場合は,次の条件があります。
4.ホストの情報を自動で取得したい,またはボリュームのレプリケーション機能を使ってコピーペアを管理したい場合
各ホストまたはペア管理サーバにDevice Managerエージェントをインストールします。ホストの情報やコピーペアの情報などがDevice Managerエージェントから送信されるようになり,ホストが登録されます。
ホストをDevice Managerの管理対象から除外する場合は,対象のホストでDevice Managerエージェントをアンインストールしてから,Device Managerでそのホストを削除します。
注 FCoEポートに対してボリュームを割り当てたい場合は,手動でWWNを追加する必要があります。
5.Storage Navigatorを使用して構築済みの環境にHCSを新たに導入したい場合
ホスト検出機能によってホストのWWNまたはiSCSIネームを取得し,自動でホストを登録します。この場合,ホスト名には,ホストグループ名またはiSCSIターゲット名が割り当てられます。
6. Device ManagerとCompute Systems Managerのホストの情報を同期させたい場合
Device ManagerとCompute Systems Managerを同じサーバにインストールし,Host Data Collectorをセットアップすると,それぞれが管理しているホストの情報が自動で同期されます。そのため,Compute Systems Managerで登録されたホストはDevice Managerにも登録されます。ただし,Device ManagerまたはCompute Systems Managerで実施したホストの削除は,もう一方のソフトウェアには反映されません。Device Managerから一度削除したCompute Systems Managerのホストと再同期したい場合は,手動で再同期の操作を実施します。
関連項目