2.2.2 ホストの登録方法

運用環境に応じて,通常ホスト,仮想化サーバおよび仮想マシンを複数の方法で登録できます。ホストの登録方法を目的別に次の表に示します。

表2-1 ホストの登録方法

項番目的方法
1多数のホストを一括で登録したいHost Data Collectorを使用する
2WWNまたはiSCSIネームの情報を基に個別にホストを登録したいWWNまたはiSCSIネームを指定して手動でホストを登録する
3仮想化サーバのストレージリソースの利用状況,仮想マシンとの対応を把握したいHost Data Collectorを使用する
vMAを使用する
4ホストの情報を自動で取得したい,またはボリュームのレプリケーション機能を使ってコピーペアを管理したいDevice Managerエージェントを使用する
5Storage Navigatorを使用して構築済みの環境にHitachi Command Suite(HCS)を新たに導入したいホストを検出する
6Device ManagerとCompute Systems Managerのホストの情報を同期させたいDevice ManagerとCompute Systems Managerを同じサーバにインストールし,Host Data Collector経由でホストの情報を取得する

注※ Host Data Collector,Device Managerエージェントのインストールおよびセットアップ方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド」または「Hitachi Command Suite Software インストールガイド」を参照してください。

それぞれの方法について説明します。

1.多数のホストを一括で登録したい場合

ネットワーク上のホストのIPアドレス(列挙または範囲指定),および認証情報を指定してホストを登録します。ホストの情報を取得するには,Host Data Collectorのセットアップが必要です。

注 FCoEポートに対してボリュームを割り当てたい場合は,手動でWWNを追加する必要があります。

2.WWNまたはiSCSIネームの情報を基に個別にホストを登録したい場合

ホスト名やOSタイプ,WWNまたはiSCSIネームを指定してホストを手動で登録します。Host Data CollectorやDevice Managerエージェントなどのセットアップは不要です。

仮想化サーバも手動で登録できますが,その場合は仮想マシンの情報は参照できません。

3.仮想化サーバのストレージリソースの利用状況,仮想マシンとの対応を把握したい場合

仮想化サーバは,仮想化ソフトウェアのバージョンに応じて,vMAのIPアドレスやアカウントなどの情報を指定するか,またはHost Data Collectorを使用して登録します。仮想マシンは,Device Managerエージェントをインストールするか,またはHost Data Collectorを使用して登録します。

仮想化サーバと仮想マシンの両方を登録する場合,仮想化サーバがNPIV HBAを使用していて,ストレージシステムとファイバーチャネル接続している必要があります。NPIV HBAを使用していない場合,仮想化サーバまたは仮想マシンは,HBAの単位でしか登録できません(仮想化サーバと仮想マシンの両方を同一のWWNでは登録できません)。

注 仮想化サーバを登録する場合は,次の条件があります。

4.ホストの情報を自動で取得したい,またはボリュームのレプリケーション機能を使ってコピーペアを管理したい場合

各ホストまたはペア管理サーバにDevice Managerエージェントをインストールします。ホストの情報やコピーペアの情報などがDevice Managerエージェントから送信されるようになり,ホストが登録されます。

ホストをDevice Managerの管理対象から除外する場合は,対象のホストでDevice Managerエージェントをアンインストールしてから,Device Managerでそのホストを削除します。

注 FCoEポートに対してボリュームを割り当てたい場合は,手動でWWNを追加する必要があります。

5.Storage Navigatorを使用して構築済みの環境にHCSを新たに導入したい場合

ホスト検出機能によってホストのWWNまたはiSCSIネームを取得し,自動でホストを登録します。この場合,ホスト名には,ホストグループ名またはiSCSIターゲット名が割り当てられます。

6. Device ManagerとCompute Systems Managerのホストの情報を同期させたい場合

Device ManagerとCompute Systems Managerを同じサーバにインストールし,Host Data Collectorをセットアップすると,それぞれが管理しているホストの情報が自動で同期されます。そのため,Compute Systems Managerで登録されたホストはDevice Managerにも登録されます。ただし,Device ManagerまたはCompute Systems Managerで実施したホストの削除は,もう一方のソフトウェアには反映されません。Device Managerから一度削除したCompute Systems Managerのホストと再同期したい場合は,手動で再同期の操作を実施します。

参考
多数のホストを一括で登録する方法としては,ほかにImportHostsコマンドがあります。ホスト名やWWNまたはiSCSIネームなどのホストの情報をCSVファイルからインポートし,複数のホストを一括で登録できます。ImportHostsコマンドで登録したホストは,手動で登録したホストとして管理されます。ImportHostsコマンドについては,マニュアル「Hitachi Command Suite Software CLI リファレンスガイド」を参照してください。

関連項目