3.4.3 中断再開プラグインを使用する場合の容量の見積もり
中断再開プラグインを使用する場合は,中断情報を管理する外部記憶装置(データベースなど)を準備します。中断情報を管理する外部記憶装置は任意ですが,ナビゲーション プラットフォームの組み込みデータベースとは別に,中断情報に必要な容量を確保する必要があります。
ここでは,中断情報の管理単位について説明します。また,中断情報の容量を見積もる方法および見積もり例について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 中断情報の管理単位
- (2) 中断情報の容量の見積もり手順
- (3) 中断情報の容量見積もり例
(1) 中断情報の管理単位
外部記憶装置に保存する中断情報の管理単位を決定します。
次の図に,利用者および業務コンテンツごとに一つの中断情報を管理する例を示します。この例では,ユーザIDと業務コンテンツIDをユニークにして,各利用者が業務ごとに一つの中断情報を保持できるようにしています。
図3-6 利用者と中断情報の関係
![[図データ]](figure/zu030300.gif)
ナビゲーション プラットフォームが提供するAPIを利用して中断再開プラグインを開発した場合,中断情報の削除は次のタイミングで実行されます。
- 利用者が業務実行画面で[完了]ボタンをクリックしたとき(業務完了時)
完了した業務コンテンツに関する,業務を完了したユーザの中断情報が削除されます。
- 業務コンテンツを作成するユーザが業務編集画面で業務コンテンツを編集して[保存]ボタンをクリックしたとき
編集した業務コンテンツに関する,すべてのユーザの中断情報が削除されます。
- 業務コンテンツを作成するユーザが[関連リンクの設定]画面で関連リンクを編集して更新したとき
関連リンクを編集した業務コンテンツに関する,すべてのユーザの中断情報が削除されます。
- 業務コンテンツを作成するユーザが業務編集画面で業務コンテンツを削除したとき
削除した業務コンテンツに関する,すべてのユーザの中断情報が削除されます。
- 利用者が業務実行画面で業務を再開しようとして,整合性エラーが発生したとき
中断情報を保存した時点から業務コンテンツが更新されていると,整合性エラーが発生します。このとき,選択した業務コンテンツに関する,業務コンテンツを選択したユーザの中断情報が削除されます。
- ドロップダウンの選択項目を一括設定するCSVファイルで業務コンテンツを更新したとき
業務編集画面で次の操作を実行したときに,CSVファイルの内容が業務コンテンツに反映されて,その業務コンテンツに関するすべてのユーザの中断情報が削除されます。
- 業務コンテンツを表示する(業務編集画面のメニュー領域で業務コンテンツを選択する,基本URLにコンテンツIDを指定して業務編集画面を開く,または[関連リンクの設定]画面で[更新]ボタンをクリックしたタイミングで自動的に業務コンテンツが開く)
- [業務コンテンツの複製]画面で,業務コンテンツを複製する
- [関連リンクの設定]画面を開く
- [関連リンクの設定]画面で,関連リンクの内容を更新する
- プラグインを開発するユーザが業務編集画面でプラグインパーツを更新したとき
更新した業務コンテンツに関する,すべてのユーザの中断情報が削除されます。
(2) 中断情報の容量の見積もり手順
中断情報のデータサイズは次の手順で見積もります。
- 業務コンテンツの種類ごとに,中断情報1件当たりのデータサイズを見積もります。
- 各業務コンテンツで同時に保存する中断情報の最大数を見積もります。
- 手順1,2から必要なデータサイズを見積もります。
中断情報1件当たりのデータサイズは次の計算式で算出してください。
中断情報1件当たりのデータサイズ=60+70×(ガイドパーツ数+データストアプラグインのパラメタ数)(単位:KB) |
(3) 中断情報の容量見積もり例
次に示す見積もり条件を基に,中断情報の容量を見積もる例を示します。
- 見積もり条件
- ガイドパーツが50個ある業務コンテンツAと,ガイドパーツが100個ある業務コンテンツBがある。
- 業務コンテンツAに関連づけられているデータストアプラグインのパラメタ数は30個である。
- 業務コンテンツBに関連づけられているデータストアプラグインのパラメタ数は60個である。
- 業務コンテンツAおよび業務コンテンツBは,中断情報をユーザ単位に保存する。
- 業務コンテンツAは1,000ユーザが利用し,業務コンテンツBは30ユーザが利用する。
- 見積もり例(データサイズ)
- (60+70×(50+30))×1,000+(60+70×(100+60))×30=5,997,800KB≒5.8GB