3.4.1 データベースサーバの容量の見積もり

ナビゲーション プラットフォームで運用する業務コンテンツの規模に応じて,データベースサーバの容量を見積もります。

<この項の構成>
(1) 見積もりに必要な情報の準備
(2) ガイドパーツの容量の見積もり
(3) プラグインの容量の見積もり
(4) 1業務コンテンツの容量の見積もり
(5) RDエリアのセグメント数の見積もり
(6) HiRDBファイルシステム領域の容量の見積もり
(7) データベースサーバの容量見積もり例

(1) 見積もりに必要な情報の準備

データベースサーバの容量を見積もるには,次の情報が必要です。

システムで作成できる業務コンテンツの数は最大500個です。また,1業務コンテンツの容量を算出するには,次の情報が必要です。複数の業務コンテンツを運用する場合,標準的な業務コンテンツをモデルケースに選んでください。

表3-2 1業務コンテンツの容量の算出に必要な情報

項番分類算出に必要な情報説明
1ノード1業務コンテンツ当たりのノード数プロセスノード,ターミナルノード,および分岐合流ノードの合計です。※1
2ドロップダウンパーツ1ガイド当たりのドロップダウンパーツ数1業務コンテンツに複数のガイドがある場合,各ガイドの平均値を求めてください。
31ドロップダウンパーツ当たりのラベル数※2ドロップダウンの選択項目の数です。1ガイドに複数のドロップダウンパーツがある場合,各ドロップダウンパーツの平均値を求めてください。
41ラベル当たりの文字数※2(単位:バイト)全ラベルの平均値を求めてください。
5ドロップダウンの親子関係の有無ドロップダウンの親子関係については,マニュアル「Cosminexus V9 ナビゲーション プラットフォーム コンテンツ作成ガイド」を参照してください。
6固定テキストパーツ1ガイド当たりの固定テキストパーツ数1業務コンテンツに複数のガイドがある場合,各ガイドの平均値を求めてください。
71固定テキストパーツ当たりの表示文字数(単位:バイト)1ガイドに複数の固定テキストパーツがある場合,平均値を求めてください。
8その他のガイドパーツ1ガイド当たりのその他のガイドパーツ数ドロップダウンパーツ・固定テキストパーツ以外のガイドパーツの数です。1業務コンテンツに複数のガイドがある場合,各ガイドの平均値を求めてください。
9ユーザプラグイン※31業務コンテンツに適用するユーザプラグインとJP1連携プラグインの総数ユーザプラグインおよびJP1連携プラグインの総数です。データストアプラグインは含みません。
10入力パラメタ数1業務コンテンツに適用するユーザプラグインとJP1連携プラグインの平均値を求めてください。
11出力パラメタ数
注※1
画像を配置しているプロセスノードは,画像パーツとして見積もります。この表では項番8として見積もってください。
注※2
ドロップダウンパーツのラベル,および1ラベル当たりの文字数の考え方を次に示します。
注※3
09-00からバージョンアップする場合は,プラグインの数を実際の2倍と仮定して見積もりし直してください。

[図データ]

以降では,準備した情報を基にデータベースサーバの容量を見積もる手順,および見積もり例について説明します。

参考
ナビゲーション プラットフォームをセットアップすると,データベースサーバの容量は自動的に4,679MBに設定されます。4,679MBのデータベースサーバで運用できる業務コンテンツの規模の目安を次の表に示します。
項番分類算出に必要な情報
1ノード1業務コンテンツ当たりのノード数20
2ドロップダウンパーツ1ガイド当たりのドロップダウンパーツ数5
31ドロップダウンパーツ当たりのラベル数10
41ラベル当たりの文字数(単位:バイト)55
5ドロップダウンの親子関係の有無なし
6固定テキストパーツ1ガイド当たりの固定テキストパーツ数15
71固定テキストパーツ当たりの表示文字数(単位:バイト)60
8HTMLパーツ1ガイド当たりのHTMLパーツの数3
91HTMLパーツ当たりのHTMLソース文字列のバイト数7,400
101HTMLパーツ当たりの検索キーワード文字列のバイト数1,200
11その他のガイドパーツ1ガイド当たりのその他のガイドパーツ数15
12ユーザプラグイン1業務コンテンツに適用するユーザプラグインとJP1連携プラグインの総数40
13入力パラメタ数20
14出力パラメタ数20
業務コンテンツの規模がこの表よりも小さい場合,セットアップ後のデータベースの拡張は不要です。したがって,(2)以降の見積もりも不要になります。

(2) ガイドパーツの容量の見積もり

1業務コンテンツの容量を見積もるために,1業務コンテンツ当たりのガイドパーツの容量を見積もります。ガイドパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

ガイドパーツの容量=(4,000+ドロップダウンパーツの容量固定テキストパーツの容量HTMLパーツの容量その他のガイドパーツの容量ノード数 (単位:バイト)

業務コンテンツで使用しないガイドパーツがある場合,その容量は0で計算してください。ドロップダウンパーツの容量,固定テキストパーツの容量,およびその他のガイドパーツの容量を見積もる方法を次に示します。

(a) ドロップダウンパーツの容量
ドロップダウンに親子関係がない場合
ドロップダウンパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

ドロップダウンパーツの容量=(700+2×(100+1ラベル当たりの文字数1ドロップダウンパーツ当たりのラベル数1ガイド当たりのドロップダウンパーツ数 (単位:バイト)

ドロップダウンに親子関係がある場合
ドロップダウンパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

ドロップダウンパーツの容量=(700+(700+2×(100+1ラベル当たりの文字数1ドロップダウンパーツ当たりのラベル数1ドロップダウンパーツ当たりのラベル数1ガイド当たりのドロップダウンパーツ数 (単位:バイト)

(b) 固定テキストパーツの容量
1固定テキストパーツ当たりの表示文字数が300バイト以下の場合
固定テキストパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

固定テキストパーツの容量=1,300×1ガイド当たりの固定テキストパーツ数 (単位:バイト)

1固定テキストパーツ当たりの表示文字数が300バイトより大きい場合
固定テキストパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

固定テキストパーツの容量=(1,000+1固定テキストパーツ当たりの表示文字数1ガイド当たりの固定テキストパーツ数 (単位:バイト)

(c) HTMLパーツの容量
1HTMLパーツ当たりのHTMLソース文字列のバイト数が7,400バイト以下の場合
HTMLパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

HTMLパーツの容量=9,900×1ガイド当たりのHTMLパーツの数(単位:バイト)

1HTMLパーツ当たりのHTMLソース文字列のバイト数が7,400バイトより大きい場合
HTMLパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

HTMLパーツの容量=(2,500+1ガイド当たりのHTMLソース文字列のバイト数)×1ガイド当たりのHTMLパーツの数(単位:バイト)

(d) その他のガイドパーツの容量

その他のガイドパーツの容量は,次の計算式で算出してください。

その他のガイドパーツの容量=1,300×1ガイド当たりのその他のガイドパーツ数 (単位:バイト)

(3) プラグインの容量の見積もり

1業務コンテンツの容量を見積もるために,1業務コンテンツ当たりのプラグインの容量を見積もります。プラグインの容量は,次の計算式で算出してください。

プラグインの容量=(2,200+(1,500×入力パラメタ数)+(900×出力パラメタ数))×(1業務コンテンツに適用するユーザプラグインとJP1連携プラグインの総数ノード数)+(600×1ノードに配置するガイドパーツ数×ノード数)(単位:バイト)

(4) 1業務コンテンツの容量の見積もり

1業務コンテンツの容量は,次の計算式で算出してください。

1業務コンテンツの容量=86,200+ガイドパーツの容量プラグインの容量(単位:バイト)

(5) RDエリアのセグメント数の見積もり

RDエリアのセグメント数は,次の計算式で算出してください。

RDエリアのセグメント数=↑1業務コンテンツの容量÷8,192↑×業務コンテンツ数×1.4

注 計算式内の「↑ ↑」で囲まれた部分は,小数点以下を切り上げてください。

(6) HiRDBファイルシステム領域の容量の見積もり

HiRDBファイルシステム領域の容量は,次の計算式で算出してください。

HiRDBファイルシステム領域=↑(RDエリアのセグメント数×8,192)÷1,024÷1,024↑×1.3 (単位:MB)

注 計算式内の「↑ ↑」で囲まれた部分は,小数点以下を切り上げてください。

(7) データベースサーバの容量見積もり例

次に示す見積もり条件を基に,データベースサーバの容量を見積もる例を示します。

見積もり条件
  • 業務コンテンツ数は500である。
  • 1業務コンテンツの容量を見積もるのに必要な情報は次のとおりである。
    項番分類算出に必要な情報この例での設定値
    1ノード1業務コンテンツ当たりのノード数20
    2ドロップダウンパーツ1ガイド当たりのドロップダウンパーツ数5
    31ドロップダウンパーツ当たりのラベル数10
    41ラベル当たりの文字数(単位:バイト)55
    5ドロップダウンの親子関係の有無なし
    6固定テキストパーツ1ガイド当たりの固定テキストパーツ数15
    71固定テキストパーツ当たりの表示文字数(単位:バイト)60
    8HTMLパーツ1ガイド当たりのHTMLパーツの数3
    91HTMLパーツ当たりのHTMLソース文字列のバイト数7,400
    101HTMLパーツ当たりの検索キーワード文字列のバイト数1,200
    11その他のガイドパーツ1ガイド当たりのその他のガイドパーツ数15
    12ユーザプラグイン1業務コンテンツに適用するユーザプラグインとJP1連携プラグインの総数40
    13入力パラメタ数20
    14出力パラメタ数20
見積もり例
ガイドパーツの容量の見積もり例
(4,000+19,000+19,500+29,700+19,500)×20=1,834,000バイト
  • ドロップダウンパーツの容量
    (700+(2×(100+55)×10))×5=19,000バイト
  • 固定テキストパーツの容量
    1,300×15=19,500バイト
  • HTMLパーツの容量
    9,900×3=29,700バイト
  • その他のガイドパーツの容量
    1,300×15=19,500バイト
プラグインの容量の見積もり例
(2,200+(1,500×20)+(900×20))×(40+20)+(600×(5+15+3+15)×20)=3,468,000バイト
1業務コンテンツの容量の見積もり例
86,200+1,834,000+3,468,000=5,388,200バイト
RDエリアのセグメント数の見積もり例
↑5,388,200÷8,192↑×500×1.4=460,600
HiRDBファイルシステム領域の容量の見積もり例
↑(460,600×8,192)÷1,024÷1,024↑×1.3=4,679MB