6.7.2 開発環境から受け取ったファイルの適用

開発環境から受け取ったファイルを編集環境または実行環境に適用する手順について説明します。

<この項の構成>
(1) EARファイルの更新
(2) J2EEアプリケーションの削除
(3) Webサーバリダイレクトの設定
(4) J2EEサーバの再起動
(5) J2EEアプリケーションのインポートと開始

(1) EARファイルの更新

開発環境から受け取ったEARファイルには,開発環境のPortal Managerでの設定(ポータル用設定ファイル)が反映されています。したがって,開発環境から受け取ったファイルを編集環境または実行環境に適用する前に,開発環境から受け取ったEARファイルを更新し,編集環境または実行環境のポータル用設定ファイルの内容を反映する必要があります。

開発環境から受け取ったEARファイルを更新し,編集環境または実行環境のポータル用設定ファイルの内容を反映する手順を次に示します。

  1. cjexportappコマンドを実行して,プラグインやカスタム画面を適用する前のナビゲーション プラットフォームのJ2EEアプリケーションをEARファイルにバックアップします。

    Cosminexusインストールディレクトリ¥CC¥admin¥bin¥cjexportapp J2EEサーバ名 -f EARファイルの出力先パス -name ucnp -raw -nameserver corbaname::localhost:ネーミングサービスのポート番号

    バックアップしたEARファイルは,プラグインを適用する前の状態に復元したいときに使用します。
    ネーミングサービスのポート番号は,ユーザセットアッププロパティファイル(ucnp_setup_user.properties)のucnp.setup.server.cosminexus.ejbserver.naming.portの指定値です。指定値がデフォルトの900の場合は,-nameserverオプションの指定は任意になります。
    cjexportappコマンドの詳細は,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」を参照してください。
  2. npupdateearコマンド(EARファイルの更新)を実行して,「6.7.1 開発環境から受け取るファイル」でコピーしたEARファイルにポータル用設定ファイルの内容を反映します。

    npupdateear -p ポータルプロジェクトのパス -i 「6.7.1 開発環境から受け取るファイルでコピーしたEARファイルのパス -o 更新後のEARファイルの出力先パス -t 一時ディレクトリのパス

    npupdateearコマンド(EARファイルの更新)の詳細は,「8.13 npupdateearコマンド(EARファイルの更新)」を参照してください。

(2) J2EEアプリケーションの削除

プラグインやカスタム画面を適用する前のJ2EEアプリケーションを削除する手順を次に示します。

  1. Cosminexus Management Serverを起動します。
  2. 次のURLにアクセスして,Cosminexus Management Serverにログインします。
    http://ホスト名:ポート番号/mngsvr/
    ホスト名
    編集環境または実行環境が構築されているマシンのホスト名またはIPアドレスを指定します。
    ポート番号
    Cosminexus Management Serverが使用するポート番号を指定します。このマニュアルの手順どおりにセットアップした環境では,「28080」です。
    なお,このマニュアルの手順どおりにセットアップした環境では,ログイン時に入力する管理ユーザIDが「admin」,パスワードが「ucnppass」です。
  3. [論理サーバのアプリケーション管理]アンカーをクリックし,論理サーバのアプリケーション管理画面を表示します。
  4. [論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバ]-[ナビゲーション プラットフォームのJ2EEサーバ名]-[アプリケーション]をクリックし,[開始/停止]タブを表示します。
  5. インポートJ2EEアプリケーション一覧で,アプリケーション名「ucnp」の[停止]アンカーをクリックします。
  6. [削除]タブを表示し,インポートJ2EEアプリケーション一覧で,アプリケーション名「ucnp」の[削除]アンカーをクリックします。
    J2EEサーバからナビゲーション プラットフォームのJ2EEアプリケーションが削除されます。

(3) Webサーバリダイレクトの設定

Webサーバリダイレクトを設定し,Webサーバを再起動します。手順を次に示します。

注意事項
Webサーバリダイレクトの設定は,入出力プラグインを追加・削除した場合だけ実施してください。既存のプラグインを修正した場合,またはカスタム画面を開発した場合は不要です。
  1. 次のURLにアクセスして,Cosminexus Management Serverをログインします。
    http://ホスト名:ポート番号/mngsvr/
    • ホスト名
      開発環境のJ2EEサーバマシンのホスト名またはIPアドレスです。
    • ポート番号
      Cosminexus Management Serverが使用するポート番号です。
    なお,このマニュアルの手順どおりにセットアップした環境では,ログイン時に入力する管理ユーザIDが「admin」,パスワードが「ucnppass」です。
  2. [論理サーバの環境設定]アンカーをクリックします。
    論理サーバの環境設定画面が表示されます。
  3. [サーバビュー]タブ-[論理Webサーバ]-[Webサーバ]-[編集環境または実行環境のWebサーバ名称]をクリックし,[マッピング]タブをクリックします。
    [マッピングの定義]画面が表示されます。
  4. 次のとおりに設定します。
    • いちばん下の行の[有効]のチェックボックスをチェックする
    • [URLパターン]に「/プラグイン名/*」と入力する
    • [論理サーバ名]に編集環境または実行環境の論理サーバ名を入力する
    プラグイン名は,プラグインを開発したユーザに問い合わせてください。
  5. [追加]ボタンをクリックします。
    複数のプラグインを利用する場合は,手順4.~5.を複数回実行してください。
  6. 画面右上の[設定情報の配布]アンカーをクリックします。
    [設定情報の配布]画面が表示されます。
  7. 論理サーバ名に編集環境または実行環境のWebサーバ名称が表示されている行の[配布]チェックボックスをチェックします。
    論理サーバが選択されます。
  8. [選択して配布]ボタンをクリックします。
    手順7.で選択した論理サーバの設定情報がWebサーバに配布されます。
  9. 編集環境または実行環境のWebサーバを再起動します。

(4) J2EEサーバの再起動

J2EEサーバを再起動する手順を次に示します。

  1. [論理サーバの起動/停止]アンカーをクリックし,論理サーバの起動/停止画面を表示します。
  2. [サーバビュー]タブ-[論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバ]-[ナビゲーション プラットフォームのJ2EEサーバ名]をクリックし,[起動/停止]タブを表示します。
  3. [停止]ボタンをクリックします。
  4. J2EEサーバが停止したら,[起動/停止]タブを表示し直します。
  5. [起動]ボタンをクリックします。
    J2EEサーバの再起動が完了します。
注意事項
J2EEサーバは,プラグインを追加・削除・修正した場合だけ再起動してください。カスタム画面を開発した場合は不要です。

(5) J2EEアプリケーションのインポートと開始

プラグインの適用,カスタム画面の適用,およびポータル用設定ファイルの更新内容の反映が完了したEARファイルで,J2EEアプリケーションをインポートして開始します。

  1. [論理サーバのアプリケーション管理]アンカーをクリックし,論理サーバのアプリケーション管理画面を表示します。
  2. [論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバ]-[ナビゲーション プラットフォームのJ2EEサーバ名]-[アプリケーション]をクリックし,[インポート]タブを表示します。
  3. 「インポートディレクトリ」に「(1) EARファイルの更新」で更新したEARファイルがあるディレクトリパスを指定し,[適用]ボタンをクリックします。
  4. J2EEアプリケーションファイルのドロップダウンリストからEARファイルを選択し,[実行]ボタンをクリックします。
    J2EEアプリケーションがインポートされます。
  5. [開始/終了]タブを表示し,インポートJ2EEアプリケーション一覧で,アプリケーション名「ucnp」の[開始]アンカーをクリックします。
    J2EEアプリケーションが開始されます。
注意事項
  • 開発環境になく,編集環境または実行環境だけに存在するプラグインがある場合,そのプラグインは削除されます。
  • プラグインまたはカスタム画面を利用するために,J2EEサーバおよびWebサーバの設定を追加,変更する場合は,プラグインまたはカスタム画面を開発したユーザ(開発者)の指示に従って個別に設定してください。