5.3 データベースの運用

業務コンテンツの追加や削除を繰り返すと,データベースへのアクセス効率や格納効率が低下することがあります。定期的にテーブルを再編成することで,この問題を軽減できます。ただし,問題の要因がRDエリアの容量不足である場合は,必要に応じてRDエリアを拡張してください。

また,定期的に行うテーブルの再編成といった通常時の運用のほかに,業務コンテンツの増加やバージョンアップによって,容量の再見積もりとRDエリアの拡張が必要になる場合もあります。それぞれの作業の流れについて次に説明します。

通常の運用の場合
通常時の運用で行う作業の流れを次に示します。

図5-1 データベースの運用の流れ(通常の運用の場合)

[図データ]
各作業の概要を説明します。
  1. テーブルの再編成
    データベースへのアクセス効率や格納効率を改善します。通常稼働を停止し,業務コンテンツのバックアップを取得してから実施してください。
    次のタイミングを目安にすることをお勧めします。
    編集環境または開発環境の場合
    業務コンテンツを1,000回追加・削除・更新したタイミング。
    追加・削除・更新の回数がわからない場合は,月1回を目安にしてください。
    実行環境の場合
    業務コンテンツを編集環境からインポートするタイミング。
  2. データベースの状態確認
    RDエリアのセグメント使用率から,データベースが容量不足になっていないかを確認します。テーブルを再編成するたびに実施してください。
    使用率が70%未満であれば,通常稼働を再開できます。使用率が70%以上の場合,不要な業務コンテンツを削除してから再度テーブルの再編成,および状態確認を実施してください。
  3. RDエリアの拡張
    不要な業務コンテンツを削除してもRDエリアのセグメント使用率が70%以上になる場合に実施してください。
    注意
    • セットアップで構築した環境でRDエリアを拡張すると,バージョンアップは手動で行う必要があります。コマンドを使用してバージョンアップを実施すると,拡張前のRDエリアが適用され,データベースの容量が不足するおそれがあります。
    • データベースの運用で使用するコマンドは,Windowsの管理者権限で実行してください。
業務コンテンツの容量を再見積もりしてデータベースを拡張する場合
次の条件に当てはまる場合は,データベースの容量を再見積もりして,RDエリアを拡張してください。
  • 業務コンテンツ数の増加,業務フローやガイドパーツの追加,またはプラグインパーツの追加などによって,業務コンテンツの容量が大きく増加する予定がある
  • 09-50より前のバージョンからバージョンアップする場合,バージョンアップ前の環境でデータベースを拡張していたとき
データベースの容量の再見積もりとRDエリアの拡張の流れを次に示します。

図5-2 データベースの運用の流れ(業務コンテンツの容量を再見積もりしてデータベースを拡張する場合)

[図データ]
各作業の概要を説明します。
  1. データベースの容量の再見積もり
    必要なRDエリアのセグメント数を算出します。
  2. データベースの状態確認
    RDエリアの拡張時に必要となる,現在のRDエリアのセグメント数を確認します。
  3. RDエリアの拡張
    RDエリアを拡張します。
<この節の構成>
5.3.1 テーブルの再編成
5.3.2 データベースの状態確認
5.3.3 RDエリアの拡張