5.4.1 操作ログの内容

<この項の構成>
(1) 操作ログに出力される項目
(2) 出力されるタイミング
(3) 出力形式

(1) 操作ログに出力される項目

操作ログには次の項目が出力されます。出力する項目は,ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)で変更できます。

表5-1 操作ログに出力される項目

項目説明
日時操作ログが出力された日時です。日時のフォーマットは,ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)のucnp.base.server.operationlog.dateformatプロパティで変更できます。なお,タイムゾーンはナビゲーション プラットフォームのサーバの設定に準じます。
通算ミリ秒操作ログが出力された日時の通算ミリ秒です。出力された時刻と協定世界時のUTC1970年1月1日午前0時との差をミリ秒で表します。
セッションIDノードを遷移させた利用者のセッションIDです。
ユーザIDノードを遷移させた利用者のユーザIDです。
業務コンテンツIDノードが遷移した業務コンテンツのIDです。
業務コンテンツ名称ノードが遷移した業務コンテンツの名称です。
遷移種別どのようにノードを遷移させたかを表す種別です。次の5種類があります。
  • start:業務フローの開始
  • show_next_page:[次へ]ボタンなどのクリックによる次のノードへの遷移
    ただし,業務フローの最後のプロセスノード([戻る]ボタン非表示)の場合は,[次へ]ボタンをクリックしたときの遷移種別はshow_complete_pageになります。
  • show_previous_page:[戻る]ボタンなどのクリックによる前のノードへの遷移
  • show_complete_page:[次へ]ボタンや[完了]ボタンなどのクリックによる業務フローの終点(プロセスノード※1またはターミナルノード)への遷移
  • jump:業務フロー上での直接遷移
遷移元ノードのID遷移元のノードの情報です。
なお,次の場合は空文字が出力されます。
  • 始点にターミナルノードが配置されていない業務フローの開始時
  • ノードの直接遷移が許可されている場合で,業務フローが完了した状態からの遷移時
遷移元ノードの名称
実際の遷移先ノードのID実際に遷移した先のノードの情報です。次の場合は,指定した遷移先ノードの情報とこの項目で出力される情報が異なります。
  • 入出力プラグインでエラーが発生し,指定した遷移先ノードと実際に遷移したノードが異なった場合
  • 入出力プラグインの実行確認ダイアログで[キャンセル]ボタンをクリックした場合
なお,業務フローの開始時で,かつ開始のプロセスノード,または開始のターミナルノードに接続されていない先頭のプロセスノードの入出力プラグインでエラーが発生した場合は,空文字が出力されます。
実際の遷移先ノードの名称
指定した遷移先ノードのID利用者が指定した遷移先のノードの情報です。次の場合は,実際の遷移先ノードの情報とこの項目で出力される情報が異なります。
  • 入出力プラグインでエラーが発生し,指定した遷移先ノードと実際に遷移したノードが異なった場合
  • 入出力プラグインの実行確認ダイアログで[キャンセル]ボタンをクリックした場合
指定した遷移先ノードの名称
エラーフラグ入出力プラグイン(ユーザプラグイン)の結果を表すフラグです。次に示す種類があります。
  • OK※2:入出力プラグインの結果が成功,または入出力プラグインが存在しない
  • WARNING※2:入出力プラグインの結果が警告
    入出力プラグインのIIoPluginControllerインタフェースにあるinputFromNodeメソッドまたはoutputToNodeメソッドで,戻り値のMapにucnp.error.messageキーが設定され,かつucnp.error.typeキーにWARNINGが設定された場合に,入出力プラグインの結果が成功だとWARNINGのエラーフラグが出力されます。
  • NG:入出力プラグインの結果が失敗(IIoPluginControllerインタフェース)
    inputFromNodeメソッドまたはoutputToNodeメソッドで,戻り値のMapにucnp.error.messageキーが設定され,かつucnp.error.typeキーにNGが設定された場合,またはinputFromNodeメソッドまたはoutputToNodeメソッドが予期しない例外をスローした場合に,NGのエラーフラグが出力されます。
  • NG:入出力プラグインの結果が失敗(IIoActionControllerインタフェース(旧バージョンとの互換用))
    executeメソッドで,戻り値のMapにucnp.error.messageキーが設定された場合,またはexecuteメソッドが予期しない例外をスローした場合に,NGのエラーフラグが出力されます。入出力プラグインの処理の詳細については,プラグインを開発したユーザに確認してください。
  • CANCEL:入出力プラグインの実行確認ダイアログでキャンセルを選択(プラグインが実行されていない)
ucnpOptionsパラメタucnpOptionsパラメタに指定された値です。ucnpOptionsパラメタが指定されていない場合は,空文字が出力されます。
注※1
業務フローの終点にプロセスノードを配置する業務コンテンツで,業務が完了した正確なタイミングを分析したい場合は,終点のプロセスノードの[戻る]ボタンを表示しない設定にする必要があります。
終点にプロセスノードを配置する場合は,[戻る]ボタンを表示しないように,コンテンツ管理者またはコンテンツ編集者に指示をしてください。また,[戻る]ボタンを非表示にする設定については,マニュアル「Cosminexus V9 ナビゲーション プラットフォーム コンテンツ作成ガイド」を参照してください。
注※2
直接遷移による遷移では,入出力プラグインの結果がOKとWARNINGが混在することがあります。混在した場合は,操作ログにはWARNINGが出力されます。

(2) 出力されるタイミング

操作ログは,業務実行画面で業務フローを開始したとき,および,ノードが遷移したときに出力されます。また,プロセスノードのクリックによって直接遷移した場合は,操作ログは出力されますが,途中にあるノードの情報は出力されません。ただし,次の場合はノードを遷移しても操作ログは出力されません。

(3) 出力形式

操作ログは,デフォルトではタブ区切りで出力されます。操作ログの出力フォーマットや日時の表示形式などは,ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)の次のプロパティで変更できます。必要に応じてカスタマイズしてください。

詳細については,「7.4 ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)の設定」を参照してください。

[次へ]ボタンをクリックしてノードを遷移した場合の,デフォルトの設定での操作ログの出力例を示します。

表5-2 操作ログの出力項目と出力例の値

出力項目出力例の値
日時2012年9月19日17時19分41秒109ミリ秒
利用者のユーザIDuser1
業務コンテンツ
  • ID:268e3592-0133-1000-8002-00000ad23cbb-0
  • 名称:コンテンツ1
遷移元のプロセスノード
  • ID:P001
  • 名称:プロセスノードA
実際の遷移先のプロセスノード
  • ID:P002
  • 名称:プロセスノードB
指定した遷移先のプロセスノード
  • ID:P003
  • 名称:プロセスノードC
遷移時の操作[次へ]ボタンをクリックして遷移
エラーフラグプラグインの結果が失敗
操作ログの出力例
2012/09/19△17:19:41.109(タブ)1348042781109(タブ)00946E257CB395F59C9519BB77C3FF28CsR8JWB_2(タブ)user1(タブ)268e3592-0133-1000-8002-00000ad23cbb-0(タブ)コンテンツ1(タブ)show_next_page(タブ)P001(タブ)プロセスノードA(タブ)P002(タブ)プロセスノードB(タブ)P003(タブ)プロセスノードC(タブ)NG
(凡例)
△:半角スペース
(タブ):タブ