システム定義ファイルはプロパティ形式で記述します。
<Key>=<Value>:KeyとValueをイコール(=)で対応付ける方法 |
csd.properties
<uCSDインストールディレクトリ>¥mgr¥conf
システム定義ファイルは,uCSDの実行に必要な定義パラメータを記述する定義ファイルです。必須ファイルですので必ず格納先ディレクトリにシステム定義ファイルを用意してください。ファイル名,格納先ディレクトリが正しければ,空ファイルを用意しても動作します。その場合,すべての定義がデフォルト値で動作します。設定できる定義については「表2-5 システム定義ファイルで指定できるキー」を参照してください。
システム定義ファイルで定義された値はuCosminexus Service Director - Manager 起動時に反映されます。
次の表にシステム定義ファイルで指定できるキーについて説明します。
表2-5 システム定義ファイルで指定できるキー
項番 | プロパティ名 | 説明 | デフォルト値 | 指定できる値 |
---|---|---|---|---|
1 | userdata.filepath | テンプレート・マスターイメージ・一時ファイルなどのデータを保存するディレクトリの絶対パスを指定します。 | <uCSDインストール先ディレクトリ> ¥¥mgr¥¥data | 文字列※1 1~50文字(存在するディレクトリ) |
2 | log.access.numoffiles | アクセスログのファイル面数を指定します。 | 2 | 1~16 |
3 | log.access.filesize | アクセスログの1ファイル当たりのファイルサイズを指定します。(Bytes) | 10485760 | 1048576~16777216 |
4 | log.message.numoffiles | メッセージログのファイル面数を指定します。 | 2 | 1~16 |
5 | log.message.filesize | メッセージログの1ファイル当たりのファイルサイズを指定します。(Bytes) | 10485760 | 1048576~16777216 |
6 | log.cmdtrc.numoffiles | コマンドトレースログのファイル面数を指定します。 | 2 | 1~16 |
7 | log.cmdtrc.filesize | コマンドトレースログの1ファイル当たりのファイルサイズを指定します。(Bytes) | 10485760 | 1048576~16777216 |
8 | authentication.usergroup | PaaS利用者が所属するグループ名を指定します。 | - | 文字列※1,※2 1~256文字 以下の文字を除く" / ¥ [ ] : ; | = , + * ? < > @ |
9 | process.log.message.numoffiles | プロセス制御用メッセージログのファイル面数を指定します。 | 3 | 2~10 |
10 | process.log.message.filesize | プロセス制御用メッセージログの1ファイル当たりのサイズを指定します。(Bytes) | 1048576 | 1048576~16777216 |
11 | deploy.cmdtimer | 仮想ホスト確保,解放の実行終了の監視タイマの値を指定します。(分) | 240 | 0~5000 |
12 | deploy.vmconnretry | 仮想ホストへリモート再接続回数を指定します。(回) | 10 | 0~600 |
13 | deploy.sshexcutetimer | 仮想ホストのミドルウェアセットアップ,仮想ホストのアップデート実行終了の監視タイマの値を指定します。(分) | 240 | 0~5000 |
14 | deploy.cosmimgrtimer | 仮想サーバマネージャ連携処理での仮想サーバマネージャの応答監視時間を指定します。(分) | 240 | 0~5000 |
15 | deploy.ssh.port | 仮想ホスト接続用に使用するSSH通信ポート番号を指定します。※3 | 22 | 1~65535 |
16 | deploy.manageserver.port | 仮想サーバマネージャのポート番号を指定します。 | 28080 | 1~65535 |
17 | deploy.remote.tmppath | 仮想サーバ(OS:Linux)へファイルを転送する場合に一時格納用に使用するディレクトリパスを指定します。転送するファイルおよび一時格納用ディレクトリ構成の詳細は,「csdmideploy(マスターイメージのデプロイ)」を参照してください。 | /tmp/ | 文字列※1 1~232文字(先頭が”/”で始まり,空白を含まない) |
18 | deploy.remote.tmppath.win | 仮想サーバ(OS:Windows)へファイルを転送する場合に一時格納用に使用するディレクトリパスを指定します。転送するファイルおよび一時格納用ディレクトリ構成の詳細は,「csdmideploy(マスターイメージのデプロイ)」を参照してください。 | %SystemRoot%¥¥Temp¥¥ | 文字列 1~50文字 以下のどれかの形式でだけ指定可能 (a)”<ドライブ名を表す半角英字>:¥¥”から始まるパス (b)”%<環境変数名>%”から始まるパス(パスの先頭以外に環境変数を使用できません) 環境変数として使用可能なものは以下だけ(大文字小文字区別しない) %systemdrive%,%systemroot%,%tmp%,%temp% |
19 | deploy.vcosmi.connretry | 仮想サーバ上で起動するサーバ通信エージェントへの再接続回数を指定します。(回) | 120 | 0~600 |
20 | uoc.path.middlesetup | ミドルセットアップUOCのjarファイルのパスをフルパスで指定します。 | 60 | 英数字 _(半角下線) .(半角ピリオド) △(半角空白) ( (半角左括弧) ) (半角右括弧) パス区切りの¥(半角円マーク) 232字以内 その他OSのパスの仕様に従う |
21 | uoc.path.middlesetup.class | ミドルセットアップUOCのクラス名(パッケージ名を含む)を指定します。 | なし | 英数字,ピリオド(.),ドル記号($)およびアンダースコア(_) ただし,パッケージ名およびクラス名の先頭は英数字 1~1024文字 |
22 | uoc.timer.middlesetup | ミドルセットアップUOC用のタイマを指定します。 | 60 | 1~3600 |
23 | uoc.timer.lock | UOCで使用する,ファイル転送およびリモート実行機能を提供するインタフェースの排他制御で,ロック獲得できるまでのタイムアウト時間を指定します。ここで指定した時間を経過してもロックが獲得できなかった場合は例外が発生します。 | 900 | 1~3600 |
24 | userdata.delete.interval | uCSDの起動時に,一時ファイルを保存する期間を指定します。(分) | 10080 | 1~144000 |
25 | resource.virtualnetworkdevicename.duplicate | 物理構成定義ファイルで,仮想ネットワークデバイス名の重複を許可するかを指定します。 vSphere Distributed Switchを使用し,物理ホストに同名の分散仮想スイッチを複数指定する場合はyを指定してください。 | n | yまたはn(大文字小文字区別しない) |
26 | resource.permission.admin | csdrscstatusコマンドによって操作対象外とされている物理ホストに対し,PaaS提供者からの操作を受け付けるかどうかを指定します。 | n | yまたはn(大文字小文字区別しない) |
27 | resource.vmotion.use | vMotion対応機能を使用するかを指定します。 yを指定した場合はcsdrscupdateコマンドで仮想ホストのマイグレーションを検出します。また,物理構成情報の更新でリソース残量が負になった場合に,警告メッセージ(KFUD24728-W)を出力して更新を続行します。 | n | yまたはn(大文字小文字区別しない) |
28 | send.all.filesize | コマンドに指定するファイルおよびディレクトリの合計サイズの上限を指定します。(KB)※4 ただし,csddbrstrコマンドに指定するバックアップファイルは,プロパティの指定値に関わらず,サイズのチェックを行いません。 | 102400 | 1~2097152 |
システム定義に存在するタイマ,リトライ定義がどのように使用されるか次の図で説明します。
同期コマンド,非同期コマンド(csdmideploy,csdmiundeploy,csdmiupdate)について説明します。
表番号と項番は「表2-4 セットアップ定義ファイルで指定できる定義一覧」,および「表2-5 システム定義ファイルで指定できるキー」の項番と対応しているため,その値を設定します。各タイマ値,リトライ値の詳細は対応した定義の説明を参照してください。
JP1/ITRMや仮想サーバマネージャに関する用語は各製品のマニュアルを参照してください。
図2-3 同期コマンド
図2-4 csdmideploy
図2-5 csdmiundeploy
図2-6 csdmiupdate
csdmiupdateコマンド処理のSSHの接続・切断は,コマンドを実行するユーザが作成したパッチスクリプト単位で行われます。
バッチスクリプトを2つ用意しcsdmiupdateコマンドを実行すると,次のように処理します。また,この時A,Bそれぞれ「表2-5 システム定義ファイルで指定できるキー」の項番13のタイムアウト定義で監視します。
次にシステム定義ファイルの記述例を示します。
userdata.filepath=C:¥¥Program Files¥¥Hitachi¥¥uCSD¥¥mgr¥¥data |