リソース定義ファイルはCSV形式で記述します。
リソース定義ファイルのファイル名は任意です。
リソース予約を行う際,uCSDとして仮想ホストに割り当てるIPアドレスをリソース定義ファイルに定義します。なお,指定できるIPアドレスはIPアドレス設定ファイルで定義した範囲内に限ります。リソース定義ファイルが存在しない場合はIPアドレステーブルから割り当てます。
uCSDのコマンドであるcsdmireserveの引数でリソース定義ファイルの格納パスを渡すことでリソース予約を行います。本ファイルを基にリソース予約で決定したIPアドレスと仮想ホスト名を利用してhostsファイルを自動作成します。
リソース定義ファイルでのIPアドレスの指定方式は2つあります。
リソース定義ファイルを使用してIPアドレスを設定する仮想ホストについては,管理用・業務用両方のIPアドレスまたはIPアドレスグループ指定を行う必要があります。管理用をIPアドレス指定・業務用をIPアドレスグループ指定または,管理用をIPアドレスグループ指定・業務用をIPアドレス指定のように混在することは可能です。
表2-26 リソース定義ファイルの指定パターン
カラム#(→) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
---|---|---|---|---|---|---|
指定パターン (↓) | ホストID | IPアドレス | IPアドレス グループ | VLAN ID | 仮想ホスト名 | 仮想ネットワークデバイス用途 |
1 | ◎ | ◎ | × | ○ | ○ | ○※ |
2 | ◎ | × | ◎ | ○ | ○ | ○※ |
次の表にリソース定義ファイルの詳細を説明します。
表2-27 リソース定義ファイルの内容詳細
項番 | 項目 | 説明 | 対象※1 | 設定値※2 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ホストID | ホストIDを定義します。 | ○ | - | 省略不可 |
2 | IPアドレス | リソース予約として対象仮想ホストに割り当てたいIPアドレスを定義します。 IPv4の形式で指定してください。IPアドレスの範囲指定はできません。 | - | ○ | IPアドレスグループ番号とは互いに排他でどちらか一方の設定が必須です。 |
3 | IPアドレス グループ番号 | 割り当てたいIPアドレスグループ番号を定義します。 IPアドレスグループ番号は省略可能で省略された場合には,リソース予約の際,該当IPアドレスに対するIPアドレスグループ番号は考慮せずにリソース予約されます。 | - | ○ | IPアドレスとは互いに排他でどちらか一方の設定が必須です。 |
4 | VLAN ID | 割り当てたいVLAN IDを定義します。 0:VLAN IDが割り当てられていないIPアドレス 1~4095※4:VLAN IDが割り当てられている リソース制約定義ファイルを使用していない場合の動作: VLAN ID指定省略時
リソース制約定義ファイルの範囲内の値だけ指定できます。範囲外を指定した場合はエラーとなります(KFUD24221-E)。 VLAN ID指定省略時
| - | ○ | 省略可 |
5 | 仮想ホスト名 | 割り当てたい仮想ホスト名を定義します。1~15バイトの英数字およびハイフン(-)で記載してください。ただし,文字列の先頭と末尾にハイフン(-)は使用できません。また,数字だけの文字列も指定できません。※5 同一ホストに対しては同じ仮想ホスト名を指定してください。異なる仮想ホスト名を指定した場合,何が設定されるか不定です。誤った仮想ホスト名が設定された場合は,該当ホストのリソース開放を行い,再度リソース予約してください。 省略時は「”H”+”マスターイメージID(8桁)”+”ホストID(6桁)”」を自動的に割り当てます。(例:H99999999000001) | - | ○ | 省略可 |
6 | 仮想ネットワークデバイス用途 | IPアドレスを割り当てる接続先ネットワーク名を定義します。構成パターンテンプレートのNetwork要素に記載した仮想ネットワークデバイス用途を指定します。 | ○ | - | 業務用仮想NICが2つ以上の仮想ホストの場合は,省略できません。 |
注※1 対象:表項番3~項番5以降の値を設定する対象を指定します。
注※2 設定値:リソース予約において値を決定するものです。
注※3 VLAN IDの優先順位は次のとおりです。
注※4 分散仮想スイッチを使用する場合は1~4094としてください。4095を指定した場合デプロイ時にエラーとなります。
注※5 uCosminexus Application Serverを使用する仮想ホストの場合,仮想ホスト名の先頭は英字にしてください。先頭に英字以外を使用した場合はデプロイの実行時にuCosminexus Application Serverのセットアップが失敗します。
同じホストID,IPアドレスタイプを示すIPアドレスまたはグループ番号を複数記載した場合は,エラーとします。
リソース定義ファイルの7カラムから9カラムは,uCSDによって予約されています。したがって,リソース定義ファイルに7カラム以上指定した場合の動作は次のとおりです。
表2-28 リソース定義ファイルでの定義フォーマット
名称 | 定義フォーマット |
---|---|
IPアドレス指定 注 IPアドレス指定を行った場合は,IPアドレスグループ指定があっても無視します。 | IPアドレス単独指定形式 ホストID,IPアドレス,,VLAN ID,仮想ホスト名 |
IPアドレス指定 (業務用仮想NICが2以上の場合) | ホストID, IPアドレス,,VLAN ID,仮想ホスト名,仮想ネットワークデバイス用途 |
IPアドレスグループ指定 | ホストID,,IPアドレスグループ番号,VLAN ID,仮想ホスト名 |
次にリソース定義ファイルの記述例を示します。
1,1.1.1.10,,10,host41 |