SDPサーバから能動的にストリームクエリ結果データを受信する方式です。

ポーリング方式によるクエリ結果データの受信処理について，実装例を次に示します。

実装例

public class Inpro_ReceiveSample1 implements StreamInprocessUP { 
  // StreamInprocessUPの実装
  public void execute(SDPConnector con) {
    try {
      // 1. 出力ストリームに接続
      StreamOutput o = con.openStreamOutput("GROUP","QUERY1");
 
      // 2. タプルを受信
      try {
        while(true) {
          ArrayList tupleList = o.getAll();
        }
      } catch (SDPClientEndOfStreamException e) {
        System.out.println("データ受信完了");
      }
 
      // 3. 出力ストリームとの接続を切断
      o.close();
 
      // 4. SDPサーバとの接続を切断
      con.close();
    } catch (SDPClientException e) {
      System.err.println(e.getMessage());
    }
  }
}
　

実装内容の説明

それぞれの処理の意味について説明します。番号は実装例中のコメントの番号に対応しています。

1. executeメソッドのパラメーターで渡されたSDPConnector型オブジェクト（con）を使用して，クエリグループ名が"GROUP"，クエリ名が"QUERY1"の出力ストリームに接続し，StreamOutput型オブジェクト（o）を取得します。
   

   StreamOutput o = con.openStreamOutput("GROUP","QUERY1");

2. StreamOutput型オブジェクト（o）を使用して，クエリ結果データ（タプル）を取得します。
   

   ArrayList tupleList = o.getAll();

3. クエリ結果データの受信完了後，StreamOutput型オブジェクト（o）を使用して，出力ストリームとの接続を切断します。
   

   o.close();

4. SDPConnector型オブジェクト（con）を使用して，SDPサーバとの接続を切断します。
   

   con.close();
   　

クエリ結果データ受信用のメソッドがSDPサーバによって呼び出される方式です。

コールバック方式によるクエリ結果データの受信処理について，実装例を次に示します。

コールバック方式によってクエリ結果データを受信する場合，次の二つのメソッドを実装する必要があります。

• StreamInprocessUPインタフェースを実装したクラスのexecuteメソッド
• StreamEventListenerインタフェースを実装したコールバッククラスのonEventメソッド

それぞれの実装例について説明します。

実装例（executeメソッドの実装）

public class Inpro_ReceiveSample2 implements StreamInprocessUP { 
  // StreamInprocessUPの実装
  public void execute(SDPConnector con) {  // AP起動時に実行される処理
    // 1. 出力ストリームに接続
    StreamOutput o = con.openStreamOutput("GROUP","QUERY2");
 
    // 2. コールバック用リスナーオブジェクトの生成
    CallBack notifiable = new CallBack();
 
    // 3. コールバック用リスナーオブジェクトの登録
    o.registerForNotification(notifiable);
  }
  public void stop() {  // AP停止時に実行される処理
    // 4. コールバック用リスナーオブジェクトの解除
    o.unregisterForNotification(notifiable);
 
    // 5. SDPサーバとの接続を切断
    con.close();
  }
}
　

実装例（onEventメソッドの実装）

public class CallBack implements StreamEventListener {
  // StreamEventListenerの実装
  public void onEvent(StreamTuple tuple) {
    // 6. タプル受信時の処理
    System.out.println("タプル受信:" + tuple); 
  }
}
　

実装内容の説明

それぞれの処理の意味について説明します。番号は実装例中のコメントの番号に対応しています。

1. executeメソッドのパラメーターに指定されたSDPConnector型オブジェクト（con）を使用して，クエリグループ名が"GROUP"，クエリ名が"QUERY2"の出力ストリームに接続し，StreamOutput型オブジェクト（o）を取得します。
   

   StreamOutput o = con.openStreamOutput("GROUP","QUERY2");

2. StreamEventListenerインタフェースの実装クラス（CallBack）のオブジェクト（notifiable）を生成します。
   

   CallBack notifiable = new CallBack();

3. StreamOutput型オブジェクト（o）を使用して，手順2.で作成したコールバック用リスナーオブジェクトを登録します。
   

   o.registerForNotification(notifiable);

4. カスタムアダプターを停止するときに，StreamOutput型オブジェクト（o）を使用して，コールバック用リスナーオブジェクト（notifiable）を解除します。
   

   o.unregisterForNotification(notifiable);

5. カスタムアダプターを停止するときに，SDPConnector型オブジェクト（con）を使用して，SDPサーバとの接続を切断します。
   

   con.close();

6. 出力ストリームにクエリ結果データのタプルが到着したときに，StreamEventListenerインタフェースのonEventメソッドに記述した内容が実行されます。
   

   public void onEvent(StreamTuple tuple) {
   // 6. タプル受信時の処理
   　　}