Stream Data Platform - AFが提供するアダプターを標準提供アダプターといいます。標準提供アダプターでは,アダプターとして必要な機能をアダプター用定義ファイルの定義で実現できます。アダプター用定義ファイルについては,マニュアル「uCosminexus Stream Data Platform - Application Framework システム構築・運用ガイド」を参照してください。
標準提供アダプターを使用する場合,ストリームデータ処理エンジンには,次のデータを入力できます。
また,標準提供アダプターでは,ストリームデータ処理エンジンでの処理結果を次の出力先に出力できます。
上記以外のデータを入力したり,別の出力先に処理結果を出力したりしたい場合は,カスタムアダプターを使用してください。カスタムアダプターについては「3.1.2 カスタムアダプター」を参照してください。
標準提供アダプターの機能を使用した処理の単位をコールバックといいます。アダプター用定義ファイルには,このコールバック単位に機能を定義します。
また,標準提供アダプターでのコールバックは,入力となるデータの1行ごと(HTTPパケットではリクエストメッセージ,またはレスポンスメッセージごと)に対して実行されます。この1行の単位をレコードといいます。
入力アダプターでのコールバックの構成を次の図に示します。
図3-1 入力アダプターでのコールバックの構成
出力アダプターでのコールバックの構成を次の図に示します。
図3-2 出力アダプターでのコールバックの構成
標準提供アダプターの機能の一覧を次の表に示します。
表3-1 標準提供アダプターの機能の一覧
項番 | コールバック | 分類 | 目的 | 説明 |
---|---|---|---|---|
1 | ファイル入力コネクター | 入力用コールバック | ファイルの入力 | ファイルを入力とする場合に使用します。 |
2 | HTTPパケット入力コネクター | HTTPパケットの入力 | ネットワーク上のHTTPパケットを入力とする場合に使用します。 | |
3 | フォーマット変換 | 編集用コールバック | ファイル入力時または出力時のレコード形式の変換 | ファイル入力コネクターまたはファイル出力コネクターを使用する場合にだけ指定します。入力アダプター用と出力アダプター用の2種類があります。
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4 | フィルター | レコードのフィルタリング | フィルター対象のレコードを取捨選択できます。 フィルターを使用すると,「2.3.2 条件を満たすデータの抽出」で説明したようなCQLで実行する処理をアダプターで実行できます。処理効率向上のため,アダプターで実行することをお勧めします。 | |
5 | レコード抽出 | レコードの抽出 | 入力アダプターでだけ使用できます。 レコードを取捨選択して,特定のレコードを取得したあと結合し,新たなレコードを生成できます。 レコード抽出を使用すると,「2.3.6 ストリームデータの結合」で説明したようなCQLで実行する処理をアダプターで実行できます。処理効率向上のため,アダプターで実行することをお勧めします。 | |
6 | マッピング | レコードのマッピング | 入力アダプター用と出力アダプター用の2種類があります。
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7 | タプル送信 | タプル送受信用コールバック | ストリームデータ処理エンジンへの送信 | 入力アダプターからタプルをストリームデータ処理エンジンに送信するために使用します。 |
8 | タプル受信 | ストリームデータ処理エンジンでの処理結果の受信 | ストリームデータ処理エンジンで処理されたタプルを出力アダプターが受信するために使用します。 | |
9 | ファイル出力コネクター | 出力用コールバック | ファイルへの出力 | ストリームデータ処理エンジンでの処理結果をファイルに出力するために使用します。 |
10 | ダッシュボード出力コネクター | ダッシュボードへの出力 | ストリームデータ処理エンジンでの処理結果をダッシュボードに出力して表示するために使用します。 |
コールバックの詳細については,マニュアル「uCosminexus Stream Data Platform - Application Framework システム構築・運用ガイド」を参照してください。
なお,このマニュアルでは,「3.2 ファイルの入力」以降で次のコールバックの概要について説明します。
表で示したコールバックは,組み合わせて使用します。コールバックの構成例について説明します。
図3-3 入力アダプターのコールバックの構成例と処理の内容
図3-4 出力アダプターのコールバックの構成例と処理の内容