ストリームデータ処理の内容は,集計・分析シナリオに定義します。この集計・分析シナリオの定義は,データベースで標準的に扱われるSQLに類似した言語であるCQLで記述します。そのため,集計・分析シナリオを定義するときに,分析専用アプリケーションの作成は必要ありません。集計・分析シナリオを変更する場合も,CQLで記述した定義ファイルの書き換えだけで済みます。
CQLで記述するストリームデータ処理の内容をクエリといいます。集計・分析シナリオ内には,複数のクエリが定義できます。
例えば,それぞれIDが与えられた複数の観測所を持つ気温観測システムで,観測結果が氷点下のデータを集計・分析の対象とする場合,集計・分析シナリオには,次の図に示すようにCQLを記述します。
図1-5 CQLを使用した集計・分析シナリオの記述例
CQLは,クエリ言語として汎用的な言語であり,いろいろな処理を記述できます。複数のクエリを組み合わせることで,さまざまな業務に対応する集計・分析シナリオを定義できます。