7.3 変換エラーになったファイルの採取方法

この節では,レンディション変換を実行したときに変換エラーになった文書ファイルの採取方法について説明します。

レンダリングオプションでは,変換エラーになった文書ファイルがあった場合,そのファイルを採取してエラーになった原因を追及できます。エラーになった文書ファイルを採取する方法には,オブジェクト操作ツールを利用する方法とレンダリングオプションの機能を利用する方法があります。

それぞれの利用方法について説明します。

<この節の構成>
(1) オブジェクト操作ツールを利用する方法
(2) レンダリングオプションの機能を利用する方法

(1) オブジェクト操作ツールを利用する方法

オブジェクト操作ツールを利用して,変換エラーになった文書ファイルを採取する手順を次に示します。

<操作>
  1. レンダリングオプションの変換処理ログ(EDMRDRCnv.log)から,変換結果が「CNVERR(レンディション変換プラグインによる変換に失敗)」の文書のOIIDを求めます。
  2. オブジェクト操作ツールのdbrdowndocコマンドを利用して,ファイルをダウンロードします。

オブジェクト操作ツールの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 オブジェクト操作ツール」を参照してください。

(2) レンダリングオプションの機能を利用する方法

レンダリングオプションの機能を利用して,変換エラーになった文書ファイルを採取する手順を次に示します。

<操作>
  1. レンディション変換環境設定ファイル(EDMRDRSetup.ini)に次に示す設定を追加します。
     
    [log]
    errfile_backup_size=10 ;採取するファイルの上限をメガバイト単位で指定
     
    ;以降はコメントです。
  2. レンディション変換要求コマンドを実行します。
  3. 現象が再現した場合,必要に応じてレンディション変換強制停止コマンドでレンダリングオプションを停止します。
  4. エラーログを開き,現象再現時に出力されたKMBX12105-Eのメッセージを探します。
  5. KMBX12105-Eのメッセージ中に示されたファイルを採取します。
  6. 変換エラーになった文書ファイルをすべて採取する場合,次に示すディレクトリ中のファイルをすべてコピーします。
    <インストールディレクトリ>¥logs¥errfile¥

変換エラーになった文書ファイルのファイルサイズの総計が,レンディション変換環境設定ファイルのerror_backup_sizeエントリで指定したサイズを超えた場合,古いファイルから削除され,ファイルサイズの総計がerror_backup_sizeを超えないように調整されます。

変換エラーになった文書ファイルがerror_backup_sizeエントリで指定したファイルサイズよりも大きい場合でもファイルは保存されます。このとき,保存されたファイルの総計は一時的にerror_backup_sizeエントリで指定したサイズを超えます。