4.2.3 レンディション変換でエラーになった文書を再びレンディション変換する場合

ここでは,レンディション変換でエラーになった文書に対して再びレンディション変換する場合の対処方法について説明します。

エラーになった状況によって対処方法が異なります。エラーになった状況ごとの対処方法を次に示します。

<この項の構成>
(1) レンディション変換処理前にエラーになった場合
(2) レンディション変換処理でエラーになった場合

(1) レンディション変換処理前にエラーになった場合

レンディション変換処理前にエラーになった場合,変換先レンディションの変換フラグは「変換要」のままです。したがって,エラー内容を確認し,エラー内容に対処した後,再度レンディション変換要求コマンドを入力してください。レンディション変換要求コマンドを再入力する前に,DocumentBrokerクライアントで変換フラグを「変換要」に設定する操作は不要です。エラー内容の確認方法および対処方法については,「7. 障害対策」を参照してください。

(2) レンディション変換処理でエラーになった場合

レンディション変換処理中に,メッセージKMBX12104-EまたはKMBX12106-Eが出力されてエラーになった場合,エラーになった変換先レンディションの変換フラグは「変換要」から「変換エラー」に遷移して,変換対象から外されます。

この場合の対処手順を次に示します。

(a) C++ クラスライブラリまたはJava クラスライブラリで開発したクライアントアプリケーションでの対処手順
  1. <インストールディレクトリ>¥logs¥errfile¥の下に保存されているエラーとなった変換元ファイルを手動で変換してみるなどして,エラーの原因を究明します。
  2. エラーの要因に対処します。変換元ファイルの内容にエラーがある場合は,変換元ファイルのエラー要因を取り除いて,マスタレンディションを更新します。
  3. 4.2.2 マスタレンディションを更新して再びレンディション変換する場合」と同様の方法で,変換先レンディションの変換フラグに「変換要」を設定します。
  4. 再度レンディション変換要求コマンドを入力します。
(b) オブジェクト操作ツールを利用した対処手順

オブジェクト操作ツールを利用した対処の流れを次に示します。

  1. エラーとなった変換先レンディションのOIIDの取得
  2. エラーとなった変換先レンディションの削除
  3. 変換先レンディションの追加

それぞれの対処手順を次に示します。

エラーとなった変換先レンディションのOIIDの取得
  1. 変換処理ログ(<インストールディレクトリ>¥logs¥EDMRDRCnv.log)をExcelで開きます。
    「テキストファイルウィザード-1/3」ダイアログが表示されます。
  2. 「元のデータ形式」の「カンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ」にチェックマークを付けて,「次へ」ボタンをクリックします。
    「テキストファイルウィザード-2/3」ダイアログが表示されます。
  3. 「区切り文字」の「タブ」にチェックマークを付けて,「完了」ボタンをクリックします。
    変換エラーとなった文書の3列目には「CNVERR」が表示されます。
  4. 変換エラーとなった文書の4列目に表示されている値(OIID)を取得します。
エラーとなった変換先レンディションの削除
dbrrndrdocコマンドを実行して,変換先レンディションを削除します。
dbrrndrdocコマンドの入力例を次に示します。△は半角の空白です。

dbrrndrdoc△-x△DELETE△-M△MIME::application/pdf△文書のOIID

なお,dbrrndrdocコマンドの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 オブジェクト操作ツール」を参照してください。
変換先レンディションの追加
dbrrndrdocコマンドを実行して,変換先レンディションを再作成します。これによって,変換フラグに「変換要」が設定されます。
dbrrndrdocコマンドの入力例を次に示します。△は半角の空白です。

dbrrndrdoc△-x△ADD△-M△MIME::application/pdf△-t△BATCH△文書のOIID

なお,dbrrndrdocコマンドの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 オブジェクト操作ツール」を参照してください。