7.1 ログ情報の採取方法とその見方

この節では,レンディション変換で障害が発生した場合,どのように原因を調べればよいかについて説明します。

レンディション変換で障害が発生した場合,ログ情報を調べることによって,その原因を追及します。レンダリングオプションでは,複数のログを利用することで,ログ情報を詳細に確認でき,対処もしやすくなっています。

レンダリングオプションが出力するログの一覧を次の表に示します。

表7-1 レンダリングオプションが出力するログの一覧

ログの名称出力元説明
イベントログレンダリングオプションWindowsのイベントログです。
レンダリングオプションで発生した障害のうち,特に重要なものが出力されます。
変換要求受け付けログEDMRDRReq.logレンディション変換要求コマンドレンディション変換要求コマンドからの変換要求受け付け履歴が記録されます。
変換結果ログEDMRDRRes.logレンダリングオプションレンディション変換要求コマンド単位の実行結果が記録されます。
変換処理ログEDMRDRCnv.logレンダリングオプション各変換対象文書に対するレンディション変換の結果が記録されます。
エラーログEDMRDRErr.logレンダリングオプションレンダリングオプションで発生したエラーの履歴が記録されます。

レンダリングオプションのログの出力形式は,それぞれのログで決まった形式となっています。イベントログを除く各ログの形式については,「7.4 ログの出力形式」を参照してください。

ログのサイズ上限の指定およびログのバックアップ世代数の指定
レンダリングオプションの環境設定ファイルで,各ログに対して,ファイルサイズの上限,およびバックアップ世代数を指定できます。なお,トレースファイルのファイルサイズの上限およびバックアップ世代数も同様に環境設定ファイルで指定できます。環境設定ファイルの詳細については,「6.1 環境設定ファイル」を参照してください。
ログの世代管理方式は次のとおりです。

EDMRDRErr.log     現在出力中のログ
EDMRDRErr.log.1   1世代前のバックアップ
     :                     :
EDMRDRErr.log.n   n世代前のバックアップ

環境設定ファイルで,バックアップ世代数を0にすると,バックアップは作成されません。

文書空間の文字コード種別にUTF-8を使用している場合,ログ情報中のファイル名などに文字コードがUTF-8の文字が出力される場合があります。文字コードが異なる文字が混在していると,ログ情報が正しく表示されません。そのため,参照する個所の文字コード種別に合わせて,テキストエディタの文字コード種別の設定を切り替えながら,ログ情報を参照してください。

<この節の構成>
7.1.1 イベントログの採取方法とその見方
7.1.2 変換要求受け付けログの採取方法とその見方
7.1.3 変換結果ログの採取方法とその見方
7.1.4 変換処理ログの採取方法とその見方
7.1.5 エラーログの採取方法とその見方