ここでは,レンディション変換の処理前後の変換先レンディションの変換フラグおよび状態フラグの値の遷移について説明します。
変換先レンディションの変換フラグ(dbrProp_RenditionStatusプロパティの上位2バイト)および状態フラグ(dbrProp_RenditionStatusプロパティの下位2バイト)の値は,レンディション変換の実行結果によって遷移します。変換フラグおよび状態フラグの遷移を次の表に示します。
表A-1 変換フラグおよび状態フラグの遷移
変換前の値 | 変換結果ごとの値 |
---|
変換成功 | 変換制御失敗※1 | 変換処理失敗※2 |
---|
0x00010001 (変換要|サブ空) | 0x00000002 (変換不要|マスタ/サブ一致) | 0x00010001 (変換要|サブ空) | 0x00020001 (変換エラー|サブ空) |
0x00010004 (変換要|マスタ/サブ不一致) | 0x00000002 (変換不要|マスタ/サブ一致) | 0x00010004 (変換要|マスタ/サブ不一致) | 0x00020004 (変換エラー|マスタ/サブ不一致) |
- (凡例)
- 変換要:変換フラグのDBR_RENDSTATUS_CONVERT_REQUIRED(C++ クラスライブラリの場合)またはDbjDef.RENDSTATUS_CONVERT_REQUIRED(Java クラスライブラリの場合)。レンダリングオプションのレンディション変換対象となることを示す値です。
- 変換不要:変換フラグのDBR_RENDSTATUS_CONVERT_NOTREQUIRED(C++ クラスライブラリの場合)またはDbjDef.RENDSTATUS_CONVERT_NOTREQUIRED(Java クラスライブラリの場合)。レンダリングオプションのレンディション変換対象とならないことを示す値です。
- 変換エラー:変換フラグのDBR_RENDSTATUS_CONVERT_ERROR(C++ クラスライブラリの場合)またはDbjDef.RENDSTATUS_CONVERT_ERROR(Java クラスライブラリの場合)。レンディション変換要求がエラーで処理されなかったことを示す値です。レンダリングオプションのレンディション変換対象から外されます。
- サブ空:状態フラグのDBR_RENDSTATUS_NO_SUBREND(C++ クラスライブラリの場合)またはDbjDef.RENDSTATUS_NO_SUBREND(Java クラスライブラリの場合)。変換先レンディションの文書ファイルが未登録の状態であることを示す値です。
- マスタ/サブ不一致:状態フラグのDBR_RENDSTATUS_MASTERREND_UPDATE(C++ クラスライブラリの場合)またはDbjDef.RENDSTATUS_MASTERREND_UPDATE(Java クラスライブラリの場合)。マスタレンディションの文書ファイルが更新され,変換先レンディションの文書ファイルの内容がマスタレンディションの文書ファイルの内容と不一致になっている状態を示す値です。
- マスタ/サブ一致:状態フラグのDBR_RENDSTATUS_SUBREND_EXIST(C++ クラスライブラリの場合)またはDbjDef.RENDSTATUS_SUBREND_EXIST(Java クラスライブラリの場合)。マスタレンディションの文書ファイルと変換先レンディションの文書ファイルの内容が一致している状態を示す値です。
- 注※1
- レンダリングオプションに制御が至る前に失敗した場合です。
- 注※2
- レンダリングオプションで,レンディション変換プラグインによる変換処理に失敗した場合です。