レンダリングオプションで使用する用語について説明します。
(英字)- CdbrDocumentクラス
- DocumentBrokerで扱う文書を表すクラスライブラリのクラスです。バージョンなし文書クラスに相当します。
- CdbrVersionableDocumentクラス
- DocumentBrokerで扱う文書を表すクラスライブラリのクラスです。このクラスによって表される文書は,バージョン管理できます。バージョン付き文書クラスに相当します。
- CORBA
- OMGが提唱するオブジェクト間の通信メカニズムを提供するORBの標準アーキテクチャです。
- DMA
- 文書管理インターフェースの標準化を図る団体AIIMによって定義される共通インターフェースです。
- dmaClass_DocVersionクラス
- 文書を表す最上位のDMAクラスです。バージョンなし文書のプロパティおよびバージョン付き文書のバージョン固有プロパティの定義基となるDMAクラスのスーパークラスです。レンディション変換の対象文書クラスとして指定するDMAクラスの文書クラスのスーパークラスです。
- DMAクラス
- DMAのオブジェクトモデルに基づいたクラス,DocumentBrokerで定義しているクラスおよびそのサブクラスを指します。レンダリングオプションでは,レンディション変換の対象文書クラスの指定時に,DMAクラスの文書クラス(dmaClass_DocVersionクラスまたはそのサブクラス)を指定します。
- DMAクラスを基に作成・管理されるオブジェクトをDMAオブジェクトといいます。
- MIME形式
- MIME::application/pdf,MIME::image/tiffなど,文書ファイルのレンディションタイプを表す形式です。
- OIID
- 文書空間での永続オブジェクトの存在や格納位置などを明確にするために使用する識別子です。OIIDはDMA URLとして定義されます。
- UOC
- ユーザによって作成されたプログラムのことです。UOCを利用することで,レンディション変換プラグインの機能の一部を変更することができます。
(ア行)- アクセス権
- オブジェクトを作成したり,すでに作成されているオブジェクトにアクセスしたりする権利です。
- オブジェクト操作ツール
- DocumentBrokerが提供するクラスライブラリを使用したクライアントアプリケーションです。クラスライブラリを使用してユーザがクライアントアプリケーションを開発する場合に,必要であると思われる機能をコマンド群として提供します。
- レンダリングオプションでは,オブジェクト操作ツールの文書のレンディションを操作するためのコマンドをバンドルしています。
(カ行)- クラス定義情報ファイル
- DocumentBrokerサーバで定義されているDMAオブジェクトのクラスまたはそのサブクラスのクラス名またはプロパティ名からGUID,データ型,プロパティの基本単位などの情報を取得するために使用するファイルです。EDMCrtSimMetaコマンドでも作成できます。
- クラスライブラリ
- 複数のDMAオブジェクトを機能ごとにまとめて操作するためにDocumentBroker Development Kitで提供しているインターフェースです。
- コンテント(文書ファイル)
- 文書のデータ部分を指します。DMAで規定されているコンテント管理モデルに従ってアクセスされるオブジェクトの実体(例えば,report.doc,document.pdfなど)です。
(サ行)- サブクラス
- あるクラスから派生するクラスのことです。または,それ自身がサブクラスとして参照されているクラスのことです。
- サブレンディション
- マルチレンディション文書に,追加登録されたレンディションのことです。マスタレンディション以外のレンディションを指します。なお,サブレンディションは,登録後にマスタレンディションに変更できます。
- システム管理者
- レンダリングオプションの運用管理者です。
- 状態フラグ
- マルチレンディション文書の,マスタレンディションに対するサブレンディションのコンテントの状態を表すフラグです。マスタレンディションとサブレンディションのコンテントの状態が一致している,マスタレンディションのコンテントが更新されたのに対してサブレンディションのコンテントが更新されていない,またはサブレンディションのコンテントが存在しない,という3種類の状態が表されます。dbrProp_RenditionStatusプロパティの下位2バイトに設定されます。
- スーパークラス
- あるクラスのクラス定義に使用されたクラスを,派生したクラスのスーパークラスといいます。
(タ行)- チェックアウト(check-out)
- 文書またはコンテナにバージョンを追加するために,次バージョンの追加を予約して,最新バージョンのコピーを要求することです。
- DMAオブジェクトでは,VersionSeriesオブジェクトに新規DocVersionオブジェクト(文書)を作成するための権利を予約して,新規DocVersionオブジェクトの追加対象となるVersionSeriesオブジェクトで管理している最新のDocVersionオブジェクトのコピーを要求することです。
- トレース情報
- レンダリングオプションの起動から終了までの履歴情報です。
(ハ行)- バージョン付き文書
- C++ クラスライブラリのCdbrVersionableDocumentオブジェクトに相当します。バージョン管理できる文書の複数のバージョンをまとめて管理するオブジェクトです。
- バージョンなし文書
- C++ クラスライブラリのCdbrDocumentオブジェクトに相当します。バージョン管理しない文書を表すオブジェクトです。
- 標準提供プラグイン
- レンダリングオプションが標準提供するレンディション変換プラグインです。PDF変換プラグインは,Word形式,一太郎形式,プレーンテキスト形式,TIFF形式などのファイルをPDF形式に変換できます。
- 文書空間
- DMAオブジェクトモデルを実装するリポジトリです。また,文書空間を識別するIDのことを文書空間識別子といいます。
- 変換対象文書クラス一覧ファイル
- レンディション変換の変換対象文書を特定するときの検索対象クラスを指定するファイルです。レンディション変換要求コマンドでファイルパスを指定して使用します。
- 変換フラグ
- マルチレンディション文書の,サブレンディションの文書ファイルを,レンディション変換の対象にするかどうかを表すフラグです。また,レンディション変換でエラーが発生した場合には,エラーを示すフラグとしても使われます。dbrProp_RenditionStatusプロパティの上位2バイトに設定されます。
- 変換元レンディションタイプ一覧ファイル
- レンディション変換の変換対象文書をマスタレンディションのレンディションタイプで絞り込みたい場合に,変換対象としたいマスタレンディションのレンディションタイプの一覧を記述するファイルです。レンディション変換要求コマンドでファイルパスを指定して使用します。
(マ行)- マスタレンディション
- マルチレンディション文書に,最初に登録されたレンディションのことです。マルチレンディション文書を参照・更新するときには,レンディション形式を指定しますが,レンディション形式を指定しない場合は,マスタレンディションが対象になります。なお,マスタレンディションとして扱うレンディションは,登録後に変更できます。
- マルチレンディション機能
- 一つの文書に,同一内容の複数の異なる形式のコンテントを登録する機能です。
- マルチレンディション文書
- 複数のレンディションを登録している文書のことです。一つの同じ内容を表す複数の形式のコンテントを保持する文書です。CdbrDocumentクラスまたはCdbrVersionableDocumentクラスを使用して操作します。
(ヤ行)- ユーザ情報
- DocumentBrokerのログインユーザのユーザ識別子,所属グループ,特権およびユーザ権限を表す情報です。ログイン時にユーザごとに生成され,アクセス権判定に使用されます。
- ユーザ定義プラグイン
- ユーザが作成・定義するレンディション変換プラグインです。
(ラ行)- レンディション
- 文書のコンテントの形式およびそのコンテントを合わせてレンディションと呼びます。DMAオブジェクトのRenditionオブジェクトおよびContentTransferオブジェクトに相当します。
- レンディションタイプ
- 登録した文書のコンテントのファイル形式を表す文字列です。レンディションごとに設定できます。DocumentBrokerでは,レンディションタイプとして,MIME名を指定することを推奨しています。
- レンダリングオプションでは,変換元レンディションと変換先レンディション指定するときなどに使用します。変換元レンディションのレンディションタイプを変換元レンディションタイプ,変換先レンディションのレンディションタイプを変換先レンディションタイプといいます。
- レンディション変換
- マルチレンディション文書の,マスタレンディションのコンテントの文書形式を変換して,サブレンディションのコンテントを作成,登録することです。
- レンディション変換環境設定ファイル
- レンダリングオプションの動作を定義する環境設定ファイルです。
- レンディション変換プラグイン
- レンディション変換の文書ファイルの変換処理にプラグインするプログラムです。レンダリングオプションでは,PDF変換プラグインを標準提供しています。また,ユーザ定義プラグインを作成・定義して使用することもできます。
- レンディション変換プラグイン設定ファイル
- レンダリングオプションで使用するレンディション変換プラグインの動作を定義する環境設定ファイルです。
- レンディション変換要求コマンド
- レンディション変換の要求内容を指定して,レンダリングオプションに対して,レンディション変換を要求するコマンドです。Windowsのコマンドプロンプトから入力します。
- ログ情報
- レンダリングオプションの処理結果に関する情報およびエラー情報です。変換要求受け付けログ,変換結果ログ,変換処理ログ,およびエラーログがあります。特に重要なログ情報はWindowsのイベントログに出力されます。