この節では,「3.2 運用モデルでのレンダリングオプションの導入から使用開始まで」の説明の前提となる運用モデル(以降,単に運用モデルと表記します)について説明します。
運用モデルでは,レンディション変換プラグインにPDFstaffを使用して,マスタレンディションのレンディションタイプがWord形式(application/msword),サブレンディションのレンディションタイプがPDF形式(application/pdf)のバージョンなし文書を管理することを前提とします。運用モデルの詳細を次に示します。
- DocumentBrokerクライアント
- DocumentBrokerクライアントとしてDocumentBroker Development KitまたはDocumentBroker RuntimeのJavaクラスライブラリで開発したGUIを利用していることを前提とします。Javaクラスライブラリで開発したGUIの文書登録画面の例を次に示します。
図3-1 文書登録画面の例
![[図データ]](figure/zu030100.gif)
- 各レンディションに登録済みの文書ファイルを参照するためには,文書のレンディション一覧を取得する画面,指定したレンディションタイプの文書ファイルをダウンロードする画面なども必要です。
- Java クラスライブラリについては,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ Java 解説」およびマニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ Java リファレンス」を参照してください。
- 文書管理モデル
- エンドユーザは,業務時間内にWord形式で文書ファイルを作成し,Java クラスライブラリで開発したGUIから文書登録の操作をします。図3-1に示した文書登録画面を操作すると,バージョンなし文書の新規作成(文書のプロパティの設定およびWord形式の文書ファイルの登録)およびPDF形式のレンディションの追加(文書ファイルが未登録のPDF形式のレンディションの追加)が完了します。
- システム管理者は,業務時間終了時に,レンディション変換用PCのWindowsのコマンドプロンプトから,レンディション変換要求コマンド(EDMRDRReqコマンド)を入力してレンディション変換のバッチ処理を要求します。レンダリングオプションは,業務時間内に新規作成されたすべてのバージョンなし文書に対してレンディション変換を実行し,PDF形式のサブレンディションに文書ファイルを登録します。
- 翌日にはエンドユーザが前日に登録した文書のPDF形式の文書ファイルを参照できることとします。
- 文書管理モデルの概念図を次に示します。
図3-2 文書管理モデルの概念図
![[図データ]](figure/zu030200.gif)
- 使用する文書クラス
- バージョンなし文書(C++ クラスライブラリのCdbrDocumentクラス)
- 使用するDMAクラスの文書クラス
- dwcClass_VerDoc_dvクラス
- このクラスはJava クラスライブラリのdmaClass_DocVersionクラスのサブクラスのサンプルクラスです。使用するDocumentBrokerサーバでこのクラスが定義済みで,DocumentBrokerサーバが使用できる状態に設定されていることを前提とします。