ここでは,レンディションの変換要求の処理について説明します。
レンディションの変換要求をする場合,レンディション変換要求コマンドを使用します。レンディション変換要求コマンドは,レンディション変換用PCのWindowsのコマンドプロンプトで入力します。レンディション変換要求コマンドを入力すると,レンダリングオプションにレンディション変換要求が引き渡されます。
レンディション変換要求コマンドでは,次の内容を必ず指定します。
- 変換先レンディションタイプ
- 変換先レンディションのレンディションタイプをレンディション変換要求コマンドの引数に指定します。
- 注意
- なお,ここで指定するレンディションタイプの変換先レンディションが,対象文書にあらかじめ追加されていることが必要です。新規にレンディション変換要求をする場合は,DocumentBrokerクライアントで,指定するレンディションタイプの変換先レンディションを追加しておいてください。レンディションの追加については,「4.2.1 新規にレンディション変換をする場合」を参照してください。
- 変換対象の文書クラス
- レンディション変換の対象にする文書クラスを記述した変換対象文書クラス一覧ファイルを作成し,レンディション変換要求コマンドの引数にファイルパスを指定します。
- レンダリングオプションでレンディション変換の対象にできる文書クラスは,バージョンなし文書クラス(CdbrDocumentクラス)およびバージョン付き文書クラス(CdbrVersionableDocumentクラス)です。変換対象文書クラス一覧ファイルには,DMAクラスの文書クラス名(dmaClass_DocVersionクラスまたはそのサブクラスの名称)を指定します。したがって,バージョン付き文書クラスの場合は,DMAクラスの個々のバージョンの文書クラス名を指定します。
- 次の図に,バージョンなし文書およびバージョン付き文書と,変換対象文書クラス一覧ファイルに指定するDMAクラスのオブジェクトの関係を示します。
図1-6 変換対象文書クラス一覧ファイルに指定するDMAクラスのオブジェクトの関係
![[図データ]](figure/zu010505.gif)
- レンダリングオプションは,指定されたDMAクラスの文書クラスに対して検索処理を実行し,変換対象文書を特定します。
- なお,バージョン付き文書の場合,チェックアウト中であっても変換対象と特定されればレンディション変換されます。
- 変換対象文書クラス一覧ファイルについては,「6.3 変換対象文書クラス一覧ファイル」を参照してください。変換対象文書が特定される条件については,「1.3.2(2) 変換対象文書の特定」を参照してください。
さらに,変換元レンディションタイプを指定することもできます。
- 変換元レンディションタイプ
- 指定した変換対象文書クラスに登録されている文書のうち,特定のレンディションタイプのマスタレンディションを持つ文書だけに対象を絞り込みたい場合に指定します。対象にする変換元レンディションタイプを記述した変換元レンディションタイプ一覧ファイルを作成し,レンディション変換要求コマンドの引数にファイルパスを指定します。
- 変換元レンディションタイプ一覧ファイルについては,「6.2 変換元レンディションタイプ一覧ファイル」を参照してください。
このほかに指定できる内容については,「5.3 コマンドの文法」を参照してください。