6.1.2 レンディション変換環境設定ファイル(EDMRDRSetup.ini)

レンダリングオプションを動作させるためには,レンディション変換環境設定ファイル(EDMRDRSetup.ini)を設定する必要があります。

レンディション変換環境設定ファイルの設定例を次に示します。

[docspace]
userid=edms1
password=edms1
docspaceid=673d2be0-d1fd-11d0-ab59-08002be29e1d
prop_consistent=edmProp_ModifyTime,dbrProp_RetrievalName
[render]
req_count_limit=100
doc_count_limit=10000
[network]
reconnect_interval=180000
reconnect_count=3
[log]
req_log_size=5
req_log_generation=2
conv_log_size=5
conv_log_generation=2
result_log_size=5
result_log_generation=2
errfile_backup_size=0

レンディション変換環境設定ファイルに設定できるセクションおよびエントリを次の表に示します。

表6-2 レンディション変換環境設定ファイルに設定できるセクションおよびエントリ

セクション名エントリ名説明省略時の仮定値インストール時の値
docspaceuserid変換対象文書への更新権限を持つDocumentBrokerのユーザIDを指定します。省略はできません。必須空値
passworduseridエントリで指定したユーザIDのパスワードを指定します。省略はできません。必須空値
docspaceid利用するDocumentBrokerの文書空間識別子を36バイトで指定します。省略はできません。必須空値
prop_consistentレンディション変換結果の登録処理時のレンダリングオプションの動作を指定します。
指定できる値は,空値または次に示すプロパティのどれかです。
  • 処理対象のDMAクラスの文書クラス(dmaClass_DocVersionまたはそのサブクラス)に存在する,String型,Integer32型,またはBoolean型のユーザプロパティ
  • 処理対象のDMAクラスの文書クラス(dmaClass_DocVersionまたはそのサブクラス)のマスタレンディションのdbrProp_RetrievalNameプロパティ
  • dbrProp_RenditionStatusプロパティの変換フラグに「変換要」が設定されているサブレンディションのrdrProp_OnConvertStatusプロパティ

プロパティは複数個指定することもできます。その場合,プロパティ名を「,」で区切って指定します。「,」を含めて1,023バイト以内で指定してください。
省略または空値を指定した場合
dbrProp_RenditionStatusプロパティの変換フラグに「変換要」が設定されているサブレンディションに変換結果を登録します。
プロパティ名を指定した場合
指定したプロパティの値がレンディション変換処理前後で同一であった場合だけ,dbrProp_RenditionStatusプロパティの変換フラグに「変換要」が設定されているサブレンディションに変換結果を登録します。
空値空値
renderreq_count_limitレンディション変換要求を格納するスプールのエントリ数の上限を指定します。
指定できる値の範囲は10~1000です。
req_count_limitエントリの指定値を変更する場合は,<インストールディレクトリ>¥queue¥に下記のファイルが存在するかどうか確認してください。
  • edmrdrqr.lst
存在する場合はレンダリングオプシオン停止後,このファイルを削除してください。削除しないでreq_count_limitエントリの指定値を変更しても,変更前の値が有効となります。
100100
doc_count_limit1回のレンディション変換要求で処理できる文書数の上限を指定します。
指定できる値の範囲は100~100000です。
このエントリの指定値を変更する場合は,<インストールディレクトリ>¥queue¥に下記の2ファイルが存在するかどうかを確認してください。
  • edmrdrqd_i.lst
  • edmrdrqd_d.lst
存在する場合はレンダリングオプション停止後,これらのファイルを削除してください。削除しないでdoc_count_limitエントリの指定値を変更しても,変更前の値が有効となります。
DocumentBrokerに登録されている変換対象文書の数がdoc_count_limitエントリの指定値を超えている場合は,指定値を超える分の文書の変換を行いません。残りの文書を変換するためには,レンディション変換要求コマンドでレンディション変換要求を再度実行してください。
1000010000
networkmaster_portレンダリングオプションが制御用に使用するポート番号を指定します。22500なし
conv_portレンダリングオプションがレンディション変換処理用に使用するポート番号を指定します。22501なし
timeoutデータ送受信のタイムアウト値をミリ秒単位で指定します。
指定できる値の範囲は600000~4294967295​または0です。
0を指定すると,タイムアウト値は無限となります。
範囲外の値が指定された場合は,600000を仮定します。
600000なし
reconnect_intervalデータ通信の再接続を試みる間隔をミリ秒単位で指定します。
指定できる値の範囲は60000~3600000​です。
範囲外の値を指定した場合はエラーになります。
180000180000
reconnect_countデータ通信の再接続を試みる回数を指定します。
指定できる値の範囲は0~1000です。
範囲外の値を指定した場合はエラーになります。
33
logreq_log_size変換要求受け付けログのファイルサイズの上限をメガバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は0~1024です。
0を指定すると,ファイルは作成されません。
55
req_log _generation変換要求受け付けログのバックアップ世代数を指定します。
指定できる値の範囲は0~256です。
0を指定すると,バックアップは作成されません。
11
conv_log_size変換処理ログのファイルサイズの上限をメガバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は0~1024です。
0を指定すると,ファイルは作成されません。
55
conv_log_generation変換処理ログのバックアップ世代数を指定します。
指定できる値の範囲は0~256です。
0を指定すると,バックアップは作成されません。
11
result_log_size変換結果ログのファイルサイズの上限をメガバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は0~1024です。
0を指定すると,ファイルは作成されません。
55
result_log_generation変換結果ログのバックアップ世代数を指定します。
指定できる値の範囲は0~256です。
0を指定すると,バックアップは作成されません。
11
debug_trace_sizeトレースファイルのファイルサイズの上限をメガバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は0~1024です。
0を指定すると,ファイルは作成されません。
22
debug_trace_generationトレースファイルのバックアップ世代数を指定します。
指定できる値の範囲は0~256です。
0を指定すると,バックアップは作成されません。
11
errfile_backup_sizeレンディション変換プラグインで変換できなかった文書ファイルの保存容量をメガバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は0~1024です。
0を指定すると,文書ファイルは保存されません。
保存先は<インストールディレクトリ>¥logs¥errfile¥です。
00
error_log_sizeエラーログのファイルサイズの上限をメガバイト単位で指定します。
指定できる値の範囲は0~1024です。
0を指定すると,ファイルは作成されません。
55
error_log_generationエラーログのバックアップ世代数を指定します。
指定できる値の範囲は0~256です。
0を指定すると,バックアップは作成されません。
11
注※
DocumentBrokerクライアントのバージョンが03-12以降の場合に,レンダリングオプション内部でだけ使用できるプロパティです。
レンディション変換処理中にレンダリングオプション以外のクライアントがマスタレンディションの文書ファイルを更新すると値が変化します。