付録C 複数の文書空間が存在するシステムでのレンディション変換

複数の文書空間が存在するシステムでレンディション変換する場合,文書空間ごとに実行する必要があります。そのため,複数の文書空間が存在するシステムでは,レンディション変換用PCの設定を変更して文書空間を切り替えながら,レンディション変換を実行します。

レンディション変換する文書空間は,環境変数EDMRCDOCSPACEの設定とレンディション変換環境設定ファイルの設定を変更して切り替えます。この処理は,レンダリングオプションが提供するコマンドを組み合わせたバッチファイルで実行します。例えば,文書空間Aと文書空間Bが存在するシステムの場合,次の図に示すようにバッチファイルを実行することで,レンディション変換する文書空間を切り替えます。

図C-1 バッチファイルを使用したレンディション変換の実行例

[図データ]

文書空間Aでレンディション変換したあと,文書空間Bでレンディション変換する場合は,バッチファイルBを実行して,レンディション変換する文書空間を文書空間Bに切り替えます。

<この節の構成>
(1) バッチファイルの構成例
(2) 注意事項

(1) バッチファイルの構成例

レンディション変換する文書空間を,文書空間Aから文書空間Bに切り替える場合のバッチファイル(バッチファイルB)の構成を次に示します。

<レンディション変換強制停止コマンド(EDMRDRStop)>

set EDMRCDOCSPACE=<文書空間Bの文書空間識別子>
copy <文書空間Bの文書空間識別子が記述されたレンディション変換環境設定ファイル> <RenderingOptionのインストールディレクトリ>¥config¥EDMRDRSetup.ini

<レンディション変換要求コマンド(EDMRDRReq)>

<処理の流れ>
  1. 現在実行中のレンディション変換処理を強制的に停止します。
  2. レンディション変換用PCの設定を変更して文書空間を切り替えます。
    ・環境変数EDMRCDOCSPACEの設定を変更します。
    ・文書空間Bの文書空間識別子を記述したレンディション変換環境設定ファイルを,<RenderingOptionのインストールディレクトリ>¥config¥EDMRDRSetup.iniに上書きします。
  3. レンディション変換処理を開始します。

レンディション変換環境設定ファイルの記述形式については,「6.1.2 レンディション変換環境設定ファイル(EDMRDRSetup.ini)」を参照してください。

レンディション変換強制停止コマンド,およびレンディション変換要求コマンドの詳細については,「5.3 コマンドの文法」を参照してください。

(2) 注意事項

複数の文書空間が存在するシステムでレンディション変換するときは,次のことに注意してください。