付録B 用語解説

ここでは,DocumentBroker Standard GUI Development Kitで使用する用語について説明しています。

(英字)
ACL(Access Control List)
アクセス制御エレメントのことです。
AND検索
検索条件同士の論理積を求める結合条件です。例えば,著者が「日立太郎」で,文書の実体(コンテント)中に「コンピュータ」という文字列を含む文書を検索する,というような場合に使用できます。
API(Application Programming Interface)
アプリケーションプログラムとのインターフェースです。
CORBA(Common Object Request Broker Architecture)
OMG(Object Management Group)が提唱するオブジェクト間の通信メカニズムを提唱するORB(Object Request Broker)の標準アーキテクチャです。
DMA(Document Management Alliance)
文書管理インターフェースの標準化を図る団体AIIM(Association for Information and Image Management International)によって定義される共通インターフェースです。
GUID(Gllobary Unique Idenifier)
DMAのクラス,プロパティなどに与えるユニークな識別子です。GUIDは,「X」を0~9,a~f(小文字),およびA~F(大文字)で表される16進数とした「XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX(8けた-4けた-4けた-4けた-12けた)」の形式で表されます。
Javaクラスライブラリ
DocumentBrokerサーバにアクセスするユーザアプリケーションプログラムをJava言語で作成するために,DocumentBroker Development KitおよびDocumentBroker Runtimeが提供しているインターフェースです。
OIID(Object Instance Identifier)
データベースに格納されたオブジェクトの存在や格納位置などを明確にするために,各オブジェクトに与えるユニークな識別子です。
Webサービス
DocumentBroker Standard GUIを使用した文書管理サービスを,クライアントに対して提供するサーバです。
(ア行)
アクセス権限
文書空間オブジェクトを作成したり,すでに作成されているオブジェクトにアクセスしたりする権利です。
一般文書
作成済みの文書で,公開していない文書のことです。
イメージ文書登録サーバ
デジタル複合機でスキャンした紙の文書や受信したFAXを,DocumentBroker Standard GUIのイメージ文書として登録するサーバです。
インターフェース
Java クラスライブラリの機能を実行するためのメソッドが定義されている,クラスの仕様です。Java クラスライブラリでは,オブジェクトを操作する時,まず,インターフェースを取得して,そのインターフェースで定義されているメソッドを実行する,という手順で操作します。
案件
文書に対して審査・承認を依頼してから,その文書が審査・承認を経て,公開されるまでの処理単位です。
オリジナルファイル
文書をPDF形式に変換する設定の場合,PDF形式に変換される前の文書ファイルのことです。
(カ行)
監査証跡ログ
フォルダや文書などに対するユーザの操作を記録した履歴のことです。監査証跡ログを参照することで,システムの使用状況や不正なアクセスがないかどうかを確認できます。
関連ファイル
文書に登録された文書ファイルのうち,主ファイル以外の文書ファイルのことです。関連ファイルは複数登録できます。関連ファイルには,一般文書に登録された一般関連ファイルと,公開文書に登録された公開関連ファイルがあります。
継承
既存のクラスを利用して,新しいクラスを定義するオブジェクト指向の技術です。
検索結果キャッシュ
キャッシュ付き検索実行時に作成される検索結果のキャッシュです。キャッシュ付き検索では,例えば,10,000件の検索結果がある場合に,これを検索結果キャッシュとして保存しておき,ユーザアプリケーションプログラムではこれを100件ずつ取得する,という検索ができます。
公開フォルダ
公開文書を格納するフォルダのことです。
公開文書
審査・承認後に公開された文書のことです。
ごみ箱
削除した文書を一時的に退避する場所です。
ごみ箱検索
ごみ箱を指定した検索です。
コンテント
文書のデータ部分を指します。DMAで規定されているコンテント管理モデルに従ってアクセスされるオブジェクトの実体(例えば,report.doc,document.htmなど)です。
(サ行)
主ファイル
文書に一つだけ登録される文書ファイルのことです。主ファイルに対する操作が文書ファイル全体に反映されます。
システム管理者
DocumentBroker Standard GUI Development Kitの運用,管理および保守をするユーザです。DocumentBroker Standard GUI Development Kitの実行環境を設定することができます。
所有者
文書空間オブジェクトの所有者として設定されているユーザです。
スーパークラス
あるクラスのクラス定義に使用されたクラスを,派生したクラスのスーパークラスといいます。
セッション
文書空間に接続している間のことです。文書空間に接続することを,セッションの確立といいます。文書空間との接続を解除することを,セッションの切断といいます。
セッションオブジェクト
セッションを確立する機能と,セッション内のトランザクションを制御する機能を持つ,Java クラスライブラリのオブジェクトです。DbjSessionインターフェースの機能を実行できます。
全文検索
文書中に含まれるキーワードを条件(全文検索条件)として,キーワードを含む文書を検索する方法です。
全文検索テキストインデクス登録サーバ
文書から全文検索用のテキストデータを抽出し,データベースに対してテキストインデクス情報を登録するためのサーバです。
(タ行)
チェックアウト
文書を更新するために,文書ファイルの実体をダウンロードして,ほかのユーザによって更新されないようにすることです。
チェックイン
チェックアウトした文書を更新し,新しい版(バージョン)の文書をフォルダに再登録することです。
同義語辞書
全文検索実行時に指定する検索タームと同じ意味を持つ単語(同義語)を定義する辞書です。
トランザクション
文書空間オブジェクトの処理単位です。トランザクション単位で,文書空間オブジェクトへの操作を確定,または取り消すことができます。
トランザクションの単位は,ユーザが明示的に指定できます。指定しなかった場合は,メソッド単位でトランザクションが分割されます。
(ナ行)
ノードフォルダ
フォルダ体系に対して階層の分類を整理するために使用するフォルダです。ノードフォルダには文書を格納できません。
(ハ行)
バージョニングオブジェクト
文書の一連のバージョンを統括する文書空間オブジェクトです。
バージョンオブジェクト
文書の個々のバージョンを表現する文書空間オブジェクトです。
パーミッション
文書空間オブジェクトの作成,プロパティ参照,コンテンツ更新などの実行できる操作の範囲を表す値です。オブジェクト作成権限を与えるパーミッション,オブジェクトの操作の範囲を定めるパーミッションがあります。
パブリックACL
文書空間オブジェクトとして存在するアクセス制御情報です。複数の文書空間オブジェクトで共有できます。
ファクトリクラス
パラメタクラスのオブジェクトの生成,セッションオブジェクトの生成,および文書空間メタ情報アクセスインターフェースの取得を実行する,クラスならびにインターフェースです。
フォルダ
フォルダのプロパティと,フォルダに格納するファイルとの関連づけについての情報で構成される概念です。これらの情報はデータベースに格納されて管理されます。
DocumentBroker Standard GUI Development Kitで扱うフォルダには,文書フォルダ,公開フォルダ,およびノードフォルダがあります。
フォルダ指定検索
指定したフォルダに格納されている文書を検索する方法です。
プロパティ
オブジェクトに関する付加情報です。プロパティに設定される値をプロパティ値といいます。
プロパティ検索
文書のプロパティ(作成日やファイルサイズなど)を検索条件として検索する方法です。
文書
Wordやテキストエディターなどのアプリケーションプログラムで作成したファイルの実体と,そのファイルのプロパティを合わせて文書といいます。主ファイルと関連ファイルの複数のファイルを持つことができます。また,複数の版(バージョン)を持つことができ,それぞれの版にファイルを持つことができます。文書には一般文書と公開文書があります。
文書空間
DMAオブジェクトモデルを実装するリポジトリです。
文書管理サーバ
文書の管理機能を提供するサーバです。
文書空間オブジェクト
DocumentBroker Standard GUI Development Kitの文書管理で使用する,文書空間に存在するオブジェクトの総称です。バージョンなし文書,バージョン付き文書,バージョンなしフォルダ,バージョン付きフォルダ,独立データおよびパブリックACLがあります。
文書空間アクセスオブジェクト
セッションを確立した文書空間を,概念的なオブジェクトとして扱うためのオブジェクトです。DbjDocSpaceインターフェースの機能を実行できます。
文書空間識別子
セッションを確立する文書空間を特定するための識別子です。GUID文字列で表されます。
文書種別
文書の種類を表す定義です。
文書フォルダ
一般文書を格納するフォルダのことです。文書の登録の可否が指定できます。
(マ行)
メソッド
データを操作するために定義されている方法です。Java クラスライブラリでは,インターフェースおよびクラスごとにメソッドが定義されています。
(ラ行)
例外クラス
Java クラスライブラリで発生する例外のうち,Java クラスライブラリ固有の例外を扱うクラスの総称です。java.lang.Exceptionクラスを継承しています。
レンディション
文書の実体(コンテント)の形式,およびそのコンテントを併せた概念です。
ログアウト
文書空間とのセッションを切断することです。
ログイン
文書空間とのセッションを確立することです。ログインするときには,ユーザ識別子とパスワードによる認証処理も実行されます。
ロック
排他制御を実行するために設定する,ロックの種類です。参照ロックと更新ロックがあります。