uCosminexus DocumentBroker Version 3 Standard GUI システム導入・運用ガイド

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ecmOutInspect.vbs監査証跡ログ一括出力

形式

ecmOutInspect.vbs
                 〔/s:出力開始年月日〕
                 〔/e:出力終了年月日〕

機能

指定した期間内に取得された監査証跡ログを監査証跡ログ出力ファイルに一括で出力します。

コマンド引数

/s:出力開始年月日

出力開始年月日をYYYYMMDD形式で指定します。YYYYMMDD形式のYYYYには西暦年号(4桁),MMには月(2桁),DDには日(2桁)を指定してください。出力開始年月日に指定できる範囲は,19700101〜20380119(1970年1月1日〜2038年1月19日)です。

指定を省略すると,最古の監査証跡ログから出力を開始します。

/e:出力終了年月日

出力終了年月日をYYYYMMDD形式で指定します。YYYYMMDD形式のYYYYには西暦年号(4桁),MMには月(2桁),DDには日(2桁)を指定してください。出力終了年月日に指定できる範囲は,19700101〜20380119(1970年1月1日〜2038年1月19日)です。

指定を省略すると,最新の監査証跡ログまでを出力します。

戻り値

コマンドの戻り値を取得するときは,コマンドをCSCRIPTから起動してください。

コマンドの戻り値を次の表に示します。

表6-5 ecmOutInspect.vbsコマンドの戻り値

戻り値 意味 備考
0 正常終了
2 引数不正エラー 出力開始年月日と出力終了年月日の形式が不正
3 ファイル入出力エラー
4 オブジェクト操作ツールエラー
6 環境変数未設定エラー 環境変数%MLD_HOME%が未設定または不正
上記以外 そのほかのエラー

(凡例) −:該当しない


監査証跡ログ出力ファイル

監査証跡ログ出力ファイルの格納フォルダとファイル名を次に示します。

 

値として改行を入力できるコメントなどの監査証跡ログの出力では,改行を含めて入力された値がそのまま出力されます。CSVまたはxlsなどで参照する場合に,改行のため複数のセルに分割されて表示されるときは,ecmCvtInspectCSV.exe(監査証跡ログのフォーマット成形)を実行することで,複数のセルに分割されずに,CSVまたはxlsの同一セル内に値を出力できます。

 

監査証跡ログ出力ファイルの出力項目を次の表に示します。

表6-6 監査証跡ログ出力ファイルの出力項目

項番 出力項目 プロパティ名称 内容
1 監査ログ日時 ecmProp_LogDate 操作を実行した日付がtime_t型※1の値で出力されます。
2 ユーザID ecmProp_UserID 操作を実行したユーザのIDが出力されます。
3 IPアドレス ecmProp_IPAddress リクエストを送信したクライアントのIPアドレス,またはプロキシを経由した場合(透過モード未使用の場合)はプロキシのIPアドレスが記録されます。
負荷分散機をご利用の場合などは,負荷分散機の設定やネットワーク構成により,負荷分散機のIPアドレスが記録されるときがあります。
負荷分散機を経由する場合に,クライアントのIPアドレスを送信元として動作させるかどうかは,負荷分散機の設定をご確認願います。
4 操作コード ecmProp_LogCode 実行した操作に対応する操作コードが出力されます。
操作コードの詳細は,「3.2 監査証跡ログ」を参照してください。
5 オブジェクトOIID ecmProp_LogOiid 操作対象のOIIDが出力されます。
6 オブジェクトOIID(バージョン固有) ecmProp_LogOiid_DV 操作対象が文書の場合,バージョン固有オブジェクトのOIIDが出力されます。操作対象がフォルダの場合は,空文字が出力されます。
7 オブジェクト種別 ecmProp_LogObjType 操作対象の種別に応じて,次の値が出力されます。
  • 0:ログイン・ログアウト
  • 1:操作対象がフォルダの場合
  • 2:操作対象が文書の場合
8 名称 esysProp_Name 操作対象のフォルダまたは文書の名称が出力されます。
9 所有者ID ecmProp_OwnerId 操作対象のフォルダまたは文書の所有者のIDが出力されます。
10 作成日付 esysProp_CreateTime 操作対象のフォルダまたは文書の作成日付がtime_t型※1の値で出力されます。
11 作成者ID esysProp_Creator 操作対象のフォルダまたは文書の作成者のIDが出力されます。
12 更新日付 esysProp_ModifyTime 操作対象のフォルダまたは文書の更新日付がtime_t型※1の値で出力されます。
13 更新者ID esysProp_Modifier 操作対象のフォルダまたは文書の更新者のIDが出力されます。
14 コメント esysProp_Comment 操作対象のフォルダまたは文書のコメントが出力されます。
15 所有者名称 dbuUserProp_OwnerName 操作対象のフォルダまたは文書の所有者の名称が出力されます。
16 更新者名称 dbuUserProp_ModifierName 操作対象のフォルダまたは文書の更新者の名称が出力されます。
17 プライマリグループ dbuUserProp_PrimaryGroupName 操作対象のフォルダまたは文書の所有組織の名称が出力されます。
18 フォルダ種別 ecmProp_FolderType 操作対象がフォルダの場合は,フォルダ種別に応じて,次の値が出力されます。
  • 1:ノードフォルダ
  • 2:文書フォルダ
  • 3:公開フォルダ
操作対象が文書の場合は,0が出力されます。
19 階層レベル ecmProp_FolderLevel 操作対象がフォルダの場合は,フォルダの階層に応じて,次の値が出力されます。
  • 1:最上位フォルダ
  • 2:下位フォルダ
操作対象が文書の場合は,0が出力されます。
20 文書作成可否フラグ ecmProp_DocCreateFlg 操作対象が文書フォルダの場合は,そのフォルダに文書が作成できるかどうかに応じて,次の値が出力されます。
  • 0:文書が作成できない場合
  • 1:文書が作成できる場合
操作対象が文書フォルダ以外の場合は,フォルダ種別に応じて,次の値が出力されます。
  • 0:ノードフォルダ
  • 1:公開フォルダ
操作対象が文書の場合は,0が出力されます。
21 アクセス権限方式フラグ ecmProp_AclType 操作対象がフォルダの場合は,フォルダのアクセス権の設定方式に応じて,次の値が出力されます。
  • 1:アクセス権を個別に設定する方式
  • 2:同じアクセス権を共有する方式
操作対象が文書の場合は,0が出力されます。
22 アクセス権限継承フラグ ecmProp_AclSucceed 操作対象がフォルダの場合は,フォルダのアクセス権の継承方式に応じて,次の値が出力されます。
  • 0:上位フォルダから継承する方式
  • 1:上位フォルダから継承しない方式
操作対象が文書の場合は,0が出力されます。
23 文書公開使用有無 ecmProp_OpenUse 操作対象がフォルダの場合は,公開方法に応じて,次の値が出力されます。
  • 0:公開フォルダに直接公開
操作対象が文書の場合は,0が出力されます。
24 文書種別 ecmProp_DocType 操作対象が文書の場合は,文書の種別に応じて,次の値が出力されます。
  • 1:一般文書
  • 2:公開文書
操作対象がフォルダの場合は,0が出力されます。
25 ファイル名称 ecmProp_FileName 操作対象が文書の場合は,文書ファイルの実体名が出力されます。
操作対象がフォルダの場合は,空文字が出力されます。
26 ファイルサイズ ecmProp_FileSize 操作対象が文書の場合は,文書ファイルの実体のサイズが出力されます。
操作対象がフォルダの場合は,0が出力されます。
27 案件番号 ecmProp_FlowId 操作対象が公開文書の場合は,案件の番号が出力されます。
操作対象が公開文書以外の文書またはフォルダの場合は,空文字が出力されます。
28 公開開始日 ecmProp_PubDayB 操作対象が公開文書の場合は,公開開始の日付がYYYYMMDD形式※2で出力されます。
操作対象が公開文書以外の文書またはフォルダの場合は,0が出力されます。
29 公開終了日 ecmProp_PubDayE 操作対象が公開文書の場合は,公開終了の日付がYYYYMMDD形式※2で出力されます。
操作対象が公開文書以外の文書またはフォルダの場合は,0が出力されます。
30 所有者のアクセス権限 ecmProp_OwnerPermission 操作対象のフォルダまたは文書の所有者のパーミッション※3が出力されます。
31 全ユーザのアクセス権限 ecmProp_EveryonePermission 操作対象のフォルダまたは文書の全ユーザのパーミッション※3が出力されます。
32 ローカルACL※4 ecmProp_LocalACL 操作対象のフォルダまたは文書のローカルACLが出力されます。

出力形式
サブジェクト△サブジェクト種別※5△パーミッション※3△サブジェクト△サブジェクト種別△パーミッション…

出力例
admin 1 127 user01 1 127 user02 1 63 …
33 パブリックACL※4 ecmProp_PublicACL 操作対象のフォルダまたは文書のパブリックACLが出力されます。

出力形式
サブジェクト△サブジェクト種別※5△パーミッション※3△サブジェクト△サブジェクト種別△パーミッション…

出力例
admin 1 127 user01 1 127 user02 1 63 …
34 文書種別OIID ecmProp_DocTypeOIID 操作対象の文書種別のOIIDが出力されます。
35 文書番号 ecmProp_DocNumber 操作対象の文書番号が出力されます。
36 採番者ID ecmProp_DocNumberSetUserID 操作対象の文書番号の採番者のIDが出力されます。
37 採番者名称 ecmProp_DocNumberSetUserName 操作対象の文書番号の採番者名称が出力されます。
38 採番日時 ecmProp_DocNumberSetTime 操作対象の文書番号を採番時の日付がtime_t型※1の値で出力されます。
39 ecmProp_UserInt1 ecmProp_UserInt1 ユーザプロパティ1(整数型または日付型)
40 ecmProp_UserInt2 ecmProp_UserInt2 ユーザプロパティ2(整数型または日付型)
41 ecmProp_UserInt3 ecmProp_UserInt3 ユーザプロパティ3(整数型または日付型)
42 ecmProp_UserInt4 ecmProp_UserInt4 ユーザプロパティ4(整数型または日付型)
43 ecmProp_UserInt5 ecmProp_UserInt5 ユーザプロパティ5(整数型または日付型)
44 ecmProp_UserStr1 ecmProp_UserStr1 ユーザプロパティ1(文字列型)
45 ecmProp_UserStr2 ecmProp_UserStr2 ユーザプロパティ2(文字列型)
46 ecmProp_UserStr3 ecmProp_UserStr3 ユーザプロパティ3(文字列型)
47 ecmProp_UserStr4 ecmProp_UserStr4 ユーザプロパティ4(文字列型)
48 ecmProp_UserStr5 ecmProp_UserStr5 ユーザプロパティ5(文字列型)
49 ecmProp_DocTypePropInt1 ecmProp_DocTypePropInt1 文書種別用プロパティ1(整数型または日付型)
50 ecmProp_DocTypePropInt2 ecmProp_DocTypePropInt2 文書種別用プロパティ2(整数型または日付型)
51 ecmProp_DocTypePropInt3 ecmProp_DocTypePropInt3 文書種別用プロパティ3(整数型または日付型)
52 ecmProp_DocTypePropInt4 ecmProp_DocTypePropInt4 文書種別用プロパティ4(整数型または日付型)
53 ecmProp_DocTypePropInt5 ecmProp_DocTypePropInt5 文書種別用プロパティ5(整数型または日付型)
54 ecmProp_DocTypePropInt6 ecmProp_DocTypePropInt6 文書種別用プロパティ6(整数型または日付型)
55 ecmProp_DocTypePropInt7 ecmProp_DocTypePropInt7 文書種別用プロパティ7(整数型または日付型)
56 ecmProp_DocTypePropInt8 ecmProp_DocTypePropInt8 文書種別用プロパティ8(整数型または日付型)
57 ecmProp_DocTypePropInt9 ecmProp_DocTypePropInt9 文書種別用プロパティ9(整数型または日付型)
58 ecmProp_DocTypePropInt10 ecmProp_DocTypePropInt10 文書種別用プロパティ10(整数型または日付型)
59 ecmProp_DocTypePropStr1 ecmProp_DocTypePropStr1 文書種別用プロパティ1(文字列型)
60 ecmProp_DocTypePropStr2 ecmProp_DocTypePropStr2 文書種別用プロパティ2(文字列型)
61 ecmProp_DocTypePropStr3 ecmProp_DocTypePropStr3 文書種別用プロパティ3(文字列型)
62 ecmProp_DocTypePropStr4 ecmProp_DocTypePropStr4 文書種別用プロパティ4(文字列型)
63 ecmProp_DocTypePropStr5 ecmProp_DocTypePropStr5 文書種別用プロパティ5(文字列型)
64 ecmProp_DocTypePropStr6 ecmProp_DocTypePropStr6 文書種別用プロパティ6(文字列型)
65 ecmProp_DocTypePropStr7 ecmProp_DocTypePropStr7 文書種別用プロパティ7(文字列型)
66 ecmProp_DocTypePropStr8 ecmProp_DocTypePropStr8 文書種別用プロパティ8(文字列型)
67 ecmProp_DocTypePropStr9 ecmProp_DocTypePropStr9 文書種別用プロパティ9(文字列型)
68 ecmProp_DocTypePropStr10 ecmProp_DocTypePropStr10 文書種別用プロパティ10(文字列型)
69 ecmProp_DocTypePropLongStr1 ecmProp_DocTypePropLongStr1 文書種別用プロパティ1(文字列型※6
70 ecmProp_DocTypePropLongStr2 ecmProp_DocTypePropLongStr2 文書種別用プロパティ2(文字列型※6
71 ecmProp_DocTypePropLongStr3 ecmProp_DocTypePropLongStr3 文書種別用プロパティ3(文字列型※6
72 ecmProp_DocTypePropLongStr4 ecmProp_DocTypePropLongStr4 文書種別用プロパティ4(文字列型※6
73 ecmProp_DocTypePropLongStr5 ecmProp_DocTypePropLongStr5 文書種別用プロパティ5(文字列型※6
74 操作対象の文書をリンクしている文書のOIID ecmProp_RelOrgOiid 操作対象の文書をリンクしている文書のOIIDが出力されます。
75 操作対象の文書がリンクしている文書のOIID ecmProp_RelAheadOiid 操作対象の文書がリンクしている文書のOIIDが出力されます。
76 操作対象の文書をリンクしている文書の名称 ecmProp_RelOrgName 操作対象の文書をリンクしている文書の名称が出力されます。
77 操作対象の文書がリンクしている文書の名称 ecmProp_RelAheadName 操作対象の文書がリンクしている文書の名称が出力されます。
78 拡張情報1 ecmProp_ExtStr1 操作対象がフォルダで,そのフォルダに容量制限が設定されている場合,フォルダの使用済み容量と登録可能な容量が「/(スラント)」で区切られて出力されます。

出力形式
使用済み容量/登録可能容量
  • 使用済み容量:
    使用済み容量がバイト単位で出力されます。また,単位を表す文字として「B」が付加されます。
  • 登録可能容量:
    登録可能容量がGUI画面で指定した単位で出力されます。また,単位を表す文字として,「MB」(メガバイト),「GB」(ギガバイト)または「TB」(テラバイト)が付加されます。

出力例
10000B/400GB
79 拡張情報2 ecmProp_ExtStr2 操作対象の文書が登録されているフォルダの階層の情報として,フォルダのOIID(下位16桁)が「/(スラント)」で区切られて出力されます。

出力形式
最上位階層のフォルダのOIID/中間階層のフォルダのOIID/…/最下位階層のフォルダのOIID

出力例
0000000000003A2C/0000000000003A1D/0000000000003A4E
80 拡張情報3 ecmProp_ExtStr3 関連文書で,対応するバージョンの主文書のOIIDが出力されます。
81 拡張情報4 ecmProp_ExtStr4 関連文書で,関連文書のバージョン共通情報のOIIDが出力されます。

(凡例)
△:半角スペースを示します。
…:省略を示します。

注※1
time_t型の形式は,1970年1月1日の万国標準時00:00:00を起点とした通算経過秒数になります。

注※2
YYYYMMDD形式のYYYYは西暦年号(4桁),MMは月(2桁),DDは日(2桁)になります。

注※3
パーミッションの種類を示す値として,次の値が出力されます。
・127:「全て」
・63:「更新」
・21:「リンク」
・5:「参照」
・0:「なし」

注※4
「アクセス権限方式フラグ」の値が「1」の場合,パブリックACLは出力されません。「アクセス権限方式フラグ」の値が「2」の場合,ローカルACLは出力されません。

注※5
サブジェクト種別を示す値として,次の値が出力されます。
・1:ユーザ
・2:組織またはグループ

注※6
4,096バイトまで入力できる文字列型です。

ログファイル

コマンドの実行開始,実行終了,および各種エラー情報が次に示すログファイルに出力されます。

{DocumentBroker Standard GUIのインストールフォルダ} \tools\log\ecmOutInspect.log

ログファイルは,コマンドを実行するごとに情報が蓄積され,ファイルサイズが増加します。このため,運用時は,定期的にバックアップを取得したあとにログファイルを削除するなどして,ファイルサイズが大きくなり過ぎないようにしてください。

注意事項