HiRDBでデータベースシステムを構築するために必要なデータベース容量として,次の容量を確保してください。
データベース容量 = RDエリアの容量 + システムファイルの容量
RDエリアは,HiRDBが管理する表およびインデクスを格納する論理的なエリアのことです。DocumentBroker Standard GUIで使用するRDエリアを次の表に示します。
表2-4 DocumentBroker Standard GUIで使用するRDエリア
分類 | RDエリアの種類 | 説明 |
---|---|---|
システム用RDエリア | マスタディレクトリ用RDエリア | データベースシステムの情報を格納します。 |
データディレクトリ用RDエリア | ||
データディクショナリ用RDエリア | ||
システムLOB用RDエリア | データディクショナリLOB用RDエリア | |
レジストリ用RDエリア | レジストリ用RDエリア | HiRDB Text Search Plug-in,またはHiRDB XML Extensionを利用した全文検索機能を使用する場合に,HiRDB Text Search Plug-in,またはHiRDB XML Extensionのレジストリ情報を格納します。 |
レジストリLOB用RDエリア | ||
ユーザ用RDエリア | ユーザ表用RDエリア | 次の情報を格納します。
|
ユーザインデクス用RDエリア | 次の情報を格納します。
| |
ユーザLOB用RDエリア | コンテント格納用RDエリア | 文書ファイルの実体を格納します。 |
SGMLTEXTデータ格納用RDエリア | HiRDB Text Search Plug-in,またはHiRDB XML Extensionを利用した全文検索機能を使用する場合に,コンテントのテキストデータ,テキストデータのインデクスを格納します。 | |
n-gramインデクス情報格納用RDエリア |
このマニュアルでは,ユーザ用RDエリアの容量の見積もり方法について説明します。ユーザ用RDエリア以外の容量の見積もり方法は,次に示すマニュアルを参照してください。
表2-5 ユーザ用RDエリア以外の容量を見積もる場合の参照マニュアル
見積もり対象 | 参照マニュアル |
---|---|
システム用RDエリアの容量 | HiRDB システム導入・設計ガイド |
システムLOB用RDエリアの容量 | |
システムファイルの容量 | |
レジストリ用RDエリアの容量 | HiRDB Text Search Plug-in,またはHiRDB XML Extension |
ユーザLOB用RDエリアの容量 | DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド |
DocumentBroker Version 3と連携する場合は,次の図に示す手順でユーザ用RDエリアの見積もりをしてください。
図2-2 ユーザ用RDエリアの容量の見積もり手順(DocumentBroker Version 3の場合)
DocumentBroker Version 5と連携する場合は,「(5) DocumentBroker Version 5と連携する場合のユーザ用RDエリアの見積もり」を参照してユーザ用RDエリアの見積もりをしてください。
DocumentBroker Version 3と連携する場合は,ユーザ用RDエリアの容量を見積もるために必要な情報を,データベース容量見積もり支援ツールに入力して,次に示すファイルを出力します。
データベース容量見積もり支援ツールの操作方法を次に示します。
次のカスタマイズをする場合,出力した「文書空間情報ファイル」の内容を書き換えてください。
なお,MultiDocTblNameはDocumentBroker Standard GUIで使用しないため,値を設定する必要はありません。
データベース容量見積もり支援ツールで出力する文書空間情報ファイル(EDMdocinfo.txt)では,SgmlTblNameエントリは必ず出力されます。ただし,uCosminexus DocumentBroker Server Version 3 03-60以降を使用する場合,SgmlTblNameエントリの指定は無視されます。
データベース容量見積もり支援ツールの利用環境に対する質問の設定値として入力できる値を次の表に示します。
表2-6 利用環境に対する質問の設定値として入力できる値
利用環境に対する質問 | 説明 |
---|---|
登録する文書の最大数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
1文書当たりの平均履歴数 | 1~1000の値が入力できます。 |
1文書当たりの平均サイズ | 1~100000の値が入力できます(単位:キロバイト)。 |
1文書当たりに付与するアクセス権限対象の平均数 | 1~64の値が入力できます。 |
ルートフォルダの数 | 1~1000の値が入力できます。 |
フォルダの平均階層数 | 1~10の値が入力できます。 |
1フォルダ当たりに作成する平均サブフォルダ数 | 1~1000の値が入力できます。 |
登録する案件ルートの最大数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
案件ルートの平均ルート数 | 1~20の値が入力できます。 |
登録する案件の最大数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
1案件に添付する文書の平均数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
信頼ポイント生成の最大実行回数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
平均利用者数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
1日1人当たりの平均文書参照数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
1日1人当たりの平均文書更新数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
文書間リンク元となる文書の割合 | 0~100の値が入力できます(単位:%)。 |
文書間リンク先とする文書の平均数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
登録する文書種別の最大数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
登録する属性値マスタの最大数 | 1~10000000の値が入力できます。 |
DocumentBroker Version 3と連携する場合は,文書クラス定義ファイル(EDMCDefDocSpace.csv)と文書空間情報ファイル(EDMdocinfo.txt)を入力して,文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を実行します。文書空間の定義コマンドの詳細は,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。
文書空間の定義コマンドを実行すると,{DocumentBrokerのインストールフォルダ} ¥Server¥envに次に示すファイルが出力されます。
DocumentBroker Version 3と連携する場合は,見積もり基礎情報ファイル(EDMestimate.csv)を基にして,実際に使用するRDエリアの容量を算出してください。RDエリアの容量の算出方法については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。
見積もり基礎情報ファイルには,次の値が出力されます。
見積もり基礎情報ファイルのRecord Countエントリに,表に格納するレコードの総数が出力されます。
見積もり基礎情報ファイルのColumn Countエントリに,表に定義する列の総数が出力されます。
見積もり基礎情報ファイルのRecord Lengthエントリに,列(レコード)のデータサイズが出力されます。
見積もり基礎情報ファイルのColumn Lengthエントリに出力された列の定義長と,AvColumn Lengthエントリに出力された列の平均文字列長を基に,インデクスのキー長を算出してください。
なお,EDMS_META_で始まる名称の表には,次に示す複数列インデクスが一つ定義されます。
EDMSMETAREGENVIDの表には,次に示す単一列インデクスが一つ定義されます。
EDMSMETAclassdefの表およびEDMSMETAdocinfoの表には,次に示す単一列インデクスが一つ定義されます。
これらを考慮してインデクスを算出してください。
DocumentBroker Version 3と連携する場合で,フォルダの容量制限機能を使用するときは,容量を制限するフォルダの個数に応じてユーザ用RDエリア容量を確保する必要があります。次に示す式で見積もった値を「(3) ユーザ用RDエリアの容量の見積もり」での見積もり結果に加えてください。
なお,容量を制限するフォルダとは,最上位の階層にあり,[フォルダの作成]画面または[フォルダのプロパティ]画面で[容量制限]を「する」に設定するフォルダのことです。[フォルダの作成]画面または[フォルダのプロパティ]画面の詳細は,マニュアル「DocumentBroker Version 3 Standard GUI 操作ガイド」を参照してください。
DocumentBroker Version 5と連携する場合は,次の表に示す項目を「DocumentBroker Version 5 システム導入・運用ガイド」の「ユーザ用RDエリアが使用するデータベースリソースの所要量」および「アクセス制御機能に関連するデータベース容量の見積もり」に関する記述に従って見積もりします。なお,「表2-8 ユーザエントリで必要なプロパティ項目」に記載しているDocumentBroker Standard GUIで定義するサブクラス,ユーザプロパティ列数,およびサイズを勘案して見積もりしてください。
表2-7 DocumentBroker Version 5と連携する場合に見積もる項目
項番 | 名前 | スーパークラスの表名 | サブクラスの表名 | ユーザプロパティ列数(利用する列数) | ユーザプロパティ列データサイズの最大値(単位:バイト) | ユーザプロパティ計算の目安(単位:バイト) |
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1 | フォルダ | edmClass_ContainerVersion※1 | ecmClass_DocContainer | 27 | 2981 | 1500※2×システムへ登録するフォルダ数 |
2 | 文書(バージョン共通) | dmaClass_ConfigHistory
| ecmClass_FileDocCH | 15 | 2068 | 1000※2×システムへ登録する文書数(案件文書は含みません。一般文書,公開文書の履歴は含みません。) |
3 | 文書(バージョン個別) | edmClass_VTDocVersion
| ecmClass_FileDocDV | 77 | 29821 | 10000※3×システムへ登録する文書数(案件文書は含みません。一般文書,公開文書の履歴は含みます。) |
4 | 案件文書(バージョン共通) | dmaClass_ConfigHistory
| ecmClass_FlowDocCH | 16 | 2120 | 1000※2×システムへ登録する案件文書数 |
5 | 案件文書(バージョン個別) | edmClass_VTDocVersion
| ecmClass_FlowDocDV | 61 | 28155 | 10000※3×システムへ登録する案件文書数 |
6 | 案件ルート | edmClass_IndPersistence | ecmClass_FlowRoute | 17 | 23353 | 8000※3×システムへ登録する案件ルート数 |
7 | 審査・承認案件 | edmClass_IndPersistence | ecmClass_Flow | 41 | 26597 | 9000※3×案件数 |
8 | 審査・承認結果 | edmClass_IndPersistence | ecmClass_Approve | 22 | 3427 | 1800※2×案件の審査承認履歴数 |
9 | 文書番号採番用 | edmClass_IndPersistence | ecmClass_DocNum | 18 | 3100 | 1600※2×(自動採番に利用する文書種別マスタのマスタ型プロパティ値の全組み合わせ総数+(審査承認機能を利用する場合:1)) |
10 | 監査証跡ログクラス | edmClass_IndPersistence | ecmClass_InspectionInfo | 87 | 62710 | 21000※3×監査ログ出力数(全ユーザの操作回数) |
11 | 文書種別マスタ | edmClass_IndPersistence | ecmClass_DocTypeMaster | 24 | 4881 | 2500※2×システムへ登録する文書種別マスタ数 |
12 | 属性値マスタ | edmClass_IndPersistence | ecmClass_TypePropValueMaster | 20 | 3610 | 1800※2×システムへ登録する属性値マスタ数 |
13 | 文書間リンク | edmClass_Relationship | なし | 12 | 2419 | 1200※2×システムへ登録する文書間リンク数 |
14 | リファレンスファイル文書化指示情報 | edmClass_IndPersistence | ecmClass_JobInfo | 25 | 4180 | 2200※2×リファレンスファイル文書化指示のジョブ作成数 |
15 | フォルダ下容量管理クラス | edmClass_IndPersistence | ecmClass_FolderCapacity | 18 | 3100 | 748×容量管理を行うフォルダ数 |
16 | アクセス制御対象オブジェクト | DocumentBrokerオブジェクトのトップオブジェクトに該当する表 | なし | なし | なし | 「DocumentBroker Version 5 システム導入・運用ガイド」の「アクセス制御機能に関連するデータベース容量の見積もり」のレコード数は次の値で見積もりしてください。
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17 | ACL | edmClass_ACL | なし | なし | なし | 「DocumentBroker Version 5 システム導入・運用ガイド」の「アクセス制御機能に関連するデータベース容量の見積もり」のレコード数は次の値で見積もりしてください。
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18 | パブリックACL | edmClass_PublicACL | なし | 1 | 255 | 128※2×(「同じ権限を共有」のアクセス権を持つフォルダ数(同じフォルダの下位フォルダは含みません)+公開する範囲が「公開範囲を限定」の公開フォルダ数+案件ルート数) なお,「DocumentBroker Version 5 システム導入・運用ガイド」の「アクセス制御機能に関連するデータベース容量の見積もり」の容量を見積もるときに利用する変数には次の値を代入してください。
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19 | バインド | edmClass_BindRelationship | なし | なし | なし | 「DocumentBroker Version 5 システム導入・運用ガイド」の「アクセス制御機能に関連するデータベース容量の見積もり」のレコード数は次の値で見積もりしてください。
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