付録D 用語解説

DocumentBroker Standard GUIで使用する用語について説明します。

(英字)
DMADocument Management Alliance)
文書管理インターフェースの標準化を図る団体AIIM(Association for Information and Image Management International)によって定義される共通インターフェースです。
DNDistinguished Name)
LDAPに対応するディレクトリサービスでは,組織とユーザの階層をツリー構造で管理します。DNは,このツリー上にある各エントリを一意に識別するための識別名です。
Hitachi Content Archive Platform
DocumentBroker Standard GUIで文書をアーカイブするときの前提となるストレージシステムです。データの改ざんを防ぐWORM機能を持ちます。
LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)
TCP/IP上で動作する解放型DAPを提供し,X.500のデータモデルを保持するためのプロトコルです。
OIIDObject Instance Identifier)
すべてのオブジェクトにプロパティとして付けられている識別子です。OIIDは,文書空間識別子,文書空間特有のオブジェクトの識別子などから構成され,次に示すように「dma://」で始まるURLの形式で定義されています。なお,「…」は,途中の省略を示します。
(例)
dma:///07a17522-a626-11d0-b11f-0020af27a837/…00000000001
RDエリア
データベースの表,インデクスおよびデータディクショナリを格納するデータ領域のことです。データの格納単位の一つで,1~16個のHiRDBファイルから構成されます。
RDエリア定義情報ファイル
DocumentBrokerが使用するユーザ表およびインデクスを,どのRDエリアに格納するか定義するファイルです。このファイルは,DocumentBrokerの文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を実行すると出力されます。
WARファイル
Webアプリケーションの構成要素をJARファイル形式に圧縮したファイルです。
Webアプリケーションの実行に必要なHTMLファイル,JSPページ,Javaクラスファイル,JARファイル,配置ディスクリプタなどが含まれます。
Webサービス
DocumentBroker Standard GUIを使用した文書管理サービスを,クライアントに対して提供するサーバです。
WORM機能
Hitachi Content Archive Platformが持つ,データの改ざんを防ぐ機能のことです。
(ア行)
アクセス権
フォルダや文書を作成したり,作成済みのフォルダや文書にアクセスしたりする権利です。
アルファベット異表記展開検索
アルファベットの文字列に対する異表記展開検索のことです。
案件
文書に対して審査・承認を依頼してから,その文書が審査・承認を経て,公開されるまでの処理単位です。
一般文書
作成済みの文書で,公開していない文書のことです。
異表記展開検索
「HITACHI」と「Hitachi」,「コンピュータ」と「コンピューター」などのように,表記方法が異なる文字列を同じ文字列と見なして検索することです。
DocumentBroker Standard GUIでは,アルファベット異表記展開検索,かたかな異表記展開検索,および全角半角異表記展開検索が利用できます。
イメージ文書登録サーバ
デジタル複合機でスキャンした紙の文書や受信したFAXを,DocumentBroker Standard GUIのイメージ文書として登録するサーバです。
インデクス情報ファイル
プロパティに定義するインデクスの情報が記述されているファイルです。このファイルは,DocumentBrokerの文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を実行すると出力されます。
オブジェクト操作ツール
DocumentBroker Version 3のシステムの運用・保守のために使用するツールです。
(カ行)
かたかな異表記展開検索
かたかなの文字列に対する異表記展開検索のことです。
監査証跡ログ
フォルダや文書などに対するユーザの操作を記録した履歴のことです。監査証跡ログを参照することで,システムの使用状況や不正なアクセスがないかどうかを確認できます。
関連ファイル
文書に登録された文書ファイルのうち,主ファイル以外の文書ファイルのことです。関連ファイルは複数登録できます。
関連ファイルには,一般文書に登録された一般関連ファイルと,公開文書に登録された公開関連ファイルがあります。
公開フォルダ
公開文書を格納するフォルダのことです。
公開文書
審査・承認後に公開された文書のことです。
ごみ箱
削除した文書を一時的に退避する場所です。
(サ行)
システム管理者
DocumentBroker Standard GUIを使用したシステムを運用,管理,および保守するユーザです。
主ファイル
文書に一つだけ登録される文書ファイルのことです。主ファイルに対する操作が文書ファイル全体に反映されます。
種別用プロパティ定義ファイル
文書種別マスタで指定するプロパティ項目(画面での表示名,プロパティのデータ型,入力方式など)を定義するファイルです。
全角半角異表記展開検索
全角の文字列と半角の文字列に対する異表記展開検索のことです。
全文検索
文書中に含まれる文字列をキーワード(検索条件)として検索する方法です。
全文検索インデクス
文書から抽出したテキストデータを基に作成された全文検索用のインデクスです。
全文検索テキストインデクス登録サーバ
文書から全文検索用のテキストデータを抽出し,データベースに対してテキストインデクス情報を登録するためのサーバです。
(タ行)
チェックアウト
文書を更新するために,文書ファイルの実体をダウンロードして,ほかのユーザによって更新されないようにすることです。
チェックイン
チェックアウトした文書を更新し,新しい版(バージョン)の文書をフォルダに再登録することです。
定義情報ファイル
オブジェクトを定義するファイルです。このファイルに定義されている情報は,メタ情報として追加されます。このファイルは,DocumentBrokerの文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を実行すると出力されます。
ディレクトリサーバ
ユーザ情報,組織情報,およびグループ情報を管理するサーバです。
データベースサーバ
文書管理サーバによって管理される文書ファイルの実体とプロパティの格納,検索などの処理をするサーバです。
同義語展開検索
同じ意味を示すキーワードを関連付けた辞書を使用した検索のことです。例えば,検索条件として「パソコン」を指定した場合に,「電子計算機」,「パーソナルコンピュータ」,「PC」など,検索条件と同じ意味を持つ単語を含む文書も検索できます。
(ナ行)
ノードフォルダ
フォルダ体系に対して階層の分類を整理するために使用するフォルダです。
ノードフォルダには文書を格納できません。
(ハ行)
バージョン付き文書
複数の版(バージョン)を持ち,版(バージョン)を管理する文書です。
フォルダ
フォルダのプロパティと,フォルダに格納するファイルとの関連付けについての情報で構成される概念です。これらの情報はデータベースに格納されて管理されます。
DocumentBroker Standard GUIで扱うフォルダには,文書フォルダ,公開フォルダ,およびノードフォルダがあります。
フォルダ管理者
フォルダ階層を管理するユーザです。
フォルダ指定検索
指定したフォルダに格納されている文書を検索する方法です。
プロパティ
フォルダや文書に関する付加情報です。
プロパティ検索
文書のプロパティ(作成日やファイルサイズなど)を検索条件として検索する方法です。
文書
Wordやテキストエディターなどのアプリケーションプログラムで作成したファイルの実体と,そのファイルのプロパティを合わせて文書といいます。主ファイルと関連ファイルの複数のファイルを持つことができます。また,複数の版(バージョン)を持つことができ,それぞれの版にファイルを持つことができます。文書には一般文書と公開文書があります。
文書管理サーバ
文書の管理機能を提供するサーバです。
文書空間
文書管理サーバが管理するメモリ空間です。DocumentBrokerが管理するファイルのプロパティやフォルダなどのオブジェクトの構成が定義されているリポジトリとしても位置づけられます。
文書空間情報ファイル
文書空間のアクセス制御情報や使用するRDエリア名を定義するファイルです。このファイルは,データベース容量見積もり支援ツールで出力されます。
文書クラス定義ファイル
文書空間を構築するためのデータベース容量を見積もるときに使用する情報を定義するファイルです。このファイルは,データベース容量見積もり支援ツールで出力されます。
文書作成ユーザ
文書を作成するユーザです。
文書参照ユーザ
文書を参照するユーザです。
文書種別
文書の種類を表す定義です。
文書フォルダ
一般文書を格納するフォルダのことです。文書の登録の可否が指定できます。
文書リンク
文書と文書の関連付けです。
文書レンダリングサーバ
文書ファイルの実体をPDF形式に変換するサーバです。
(マ行)
見積もり基礎情報ファイル
データベースを見積もるときの基データとして使用するファイルです。このファイルは,DocumentBrokerの文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を実行すると出力されます。
(ラ行)
リファレンスファイル文書
文書を「文書の実体(コンテント)」と「文書の格納先の情報(コンテントロケーション)」に分けて管理する文書のことです。
DocumentBroker Standard GUIでは,文書をリファレンスファイル文書の形式にして,文書の実体をストレージシステムに,文書の格納先の情報をデータベースに格納することで,文書をアーカイブしています。
このとき,文書をリファレンスファイル文書の形式にするために,DocumentBrokerサーバのリファレンスファイル管理機能を使用しています。
リファレンスファイル文書化機能
文書をアーカイブするために,DocumentBroker Standard GUIに登録されている文書をリファレンスファイル文書の形式に変更する機能です。
ルート
案件の審査・承認処理をだれが実行するか,承認後にどのフォルダで文書を公開するかなど,文書の公開に必要な情報を定義したものです。
ルート管理者
案件の作成に必要なルートの定義や削除,およびアクセス権を更新するユーザです。
ルート定義
案件の審査・承認処理をどういう順で,だれが実行するかを定義した情報です。