1.2.7 リファレンスファイル文書化機能

DocumentBroker Standard GUIでは,ストレージシステムであるHitachi Content Archive Platformに文書をアーカイブできます。Hitachi Content Archive Platformはデータの改ざんを防止する機能を持つため,文書を長期間保存する必要がある場合などは,アーカイブしておくことで文書を安全に保管できます。

文書をアーカイブするために,DocumentBroker Standard GUIに登録されている文書の形式を変更することをリファレンスファイル文書化といいます。

また,リファレンスファイル文書とは,文書を「文書の実体(コンテント)」と「文書の格納先の情報(コンテントロケーション)」に分けて管理する文書のことです。そのうち,文書の実体だけがHitachi Content Archive Platformにアーカイブされます。

<この項の構成>
(1) 運用の流れ
(2) 前提デバイス
(3) 環境設定
(4) リファレンスファイル文書化を実行した文書の操作

(1) 運用の流れ

文書のアーカイブはシステム管理者が実施します。文書のアーカイブの流れを次に示します。

図1-6 文書のアーカイブ(運用の流れ)

[図データ]

  1. GUI画面で,アーカイブする文書が登録されているフォルダを指定して,リファレンスファイル文書化指示を実行します。
    文書をリファレンスファイル文書の形式にするためのジョブが作成されます。
    GUI画面でのリファレンスファイル文書化指示の操作については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 Standard GUI 操作ガイド」を参照してください。
  2. リファレンスファイル文書化コマンドを実行します。
    コマンドを実行すると,GUI画面で作成したジョブに基づき,文書がリファレンスファイル文書の形式になります。リファレンスファイル文書化コマンドの詳細は,「6.2 ユティリティコマンドの文法」の「ecmRFileMove.vbs(リファレンスファイル文書化)」を参照してください。なお,DocumentBroker Version 5と連携する場合,DocumentBroker Version 3と連携する場合と比べると,コマンドの処理に時間が掛かります。

(2) 前提デバイス

前提デバイスはHitachi Content Archive Platformです。

(3) 環境設定

文書をアーカイブするには,リファレンスファイル文書化機能を使用するための環境設定が必要です。環境設定の詳細は,「2.4.2(7) リファレンスファイル文書化機能を使用する場合の設定」を参照してください。

また,次に示す配置ディスクリプタ(web.xml)のパラメタの設定が必要です。

配置ディスクリプタ(web.xml)の設定の詳細は,「2.5.1(2) アプリケーションに関する情報の設定」を参照してください。

(4) リファレンスファイル文書化を実行した文書の操作

リファレンスファイル文書化を実行した文書は,アーカイブされているかどうかを意識することなく,DocumentBroker Standard GUIで参照したり,ダウンロードしたりできますが,次の操作ができなくなります。

ただし,文書の削除,および文書の更新履歴の削除ができるかどうかはHitachi Content Archive Platformの設定に依存します。そのため,設定によっては削除できます。

また,文書を更新する場合は,文書ファイルをダウンロードしたあと,別の文書として登録し直してください。