DocumentBroker Version 3は,次の図に示す手順で環境設定をしてください。各手順での環境設定の詳細は,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。
なお,ここでの記載は,DocumentBroker Version 3と連携する場合の手順です。DocumentBroker Version 5と連携する場合は,「2.4.3 DocumentBroker Version 5の設定」を参照してください。
図2-8 DocumentBroker Version 3の環境設定の手順
DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)のエントリを指定して,DocumentBrokerの文書空間の構成を定義します。DocumentBroker Standard GUIを使用するときは,次の表に示すエントリを指定してください。
表2-13 指定が必要なエントリ
エントリ名 | 指定内容 |
---|---|
PdHost | サーバのホスト名を指定します。 |
PdNamePort | サーバのポート番号を指定します。 |
PdUser | データベースにアクセスするためのDocumentBroker用のユーザ名とパスワードを指定します。 |
UserAuthentication | ユーザ認証方式を指定します。 |
LdapHost | ホスト名またはIPアドレスを指定します。 |
LdapPort | LDAPのポート番号を指定します。 |
LdapClientLib | LDAPクライアントライブラリの種別を指定します。 |
LdapGroupMember | グループに所属しているユーザを記述するプロパティを指定します。 |
LdapUserRoot | DIT上でユーザを検索するベースとなるノードのDNを指定します。 |
LdapUserClass | ユーザとして定義するクラスの名称を指定します。 |
LdapUserId | ユーザクラスのプロパティを指定します。 |
LdapGroup | グループ識別子のオブジェクトからの検索方法を指定します。LdapGroupにはYesを指定してください。 |
LdapGroupFromUserAttr | ユーザのプロパティ値からのディレクトリのノード情報の検索方法を指定します。LdapGroupFromUserAttrにはYesを指定してください。 |
LdapGroupIdFromUserAttr | グループ情報が格納されているユーザのプロパティを指定します。 |
LdapGroupFromUserDn | グループ識別子の検索方法を指定します。LdapGroupFromUserDnにはNoを指定してください。 |
LdapGroupRoot | DIT上でグループを検索するベースとなるノードのDNを指定します。 |
LdapGroupClass | グループ識別子にするオブジェクトのクラスを指定します。 |
LdapGroupId | グループ識別子として利用するプロパティを指定します。 |
LdapBindUserDN | ディレクトリサービスへのバインド時に,認証をするサーババインドを使用する場合は,サーババインドに使用するDNを指定します。 |
LdapBindPassword | ディレクトリサービスへのバインド時に,認証をするサーババインドを使用する場合は,サーババインドに使用するパスワードを指定します。 |
SerialId※ | 文書空間の識別子を指定します。 |
XdkShmemSize | メタ情報管理用に確保するメモリマップトファイルのサイズを指定します(単位:バイト)。DocumentBroker Standard GUIでは,6000000を指定してください。 |
セキュリティ定義ファイル(docaccess.ini)のSecurityAdminエントリでDocumentBrokerのセキュリティ管理者を指定してください。
次に示すファイルを入力として,文書空間の構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)を実行し,新規に文書空間を構築します。
これらのファイルは,「2.2.2(2) 文書空間の定義コマンドの実行」で説明した文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を実行すると出力されます。
文書空間の構築コマンドを実行するときは,HiRDBを起動しておいてください。
文書空間の構築コマンドを実行すると,{DocumentBrokerのインストールフォルダ} ¥Server¥envに次に示すファイルが出力されます。
出力されたクラス定義情報ファイル(文書空間識別子.ini)を次に示すフォルダにコピーしてください。
文書空間の構築コマンド(EDMCBuildDocSpace)を実行して作成した表にインデクスを定義してください。インデクスを定義する表と列を次の表に示します。
表2-14 インデクスを定義する表と列
インデクスを定義する表 | インデクスを定義する列 |
---|---|
ecmClass_FileDocDV | ecmProp_V_ecmProp_FldOiid |
ecmClass_Flow | ecmProp_Req_dmaProp_OIID |
ecmProp_Req_ecmProp_Id |
HiRDBの定義系SQLのCREATE INDEXでインデクスを定義します。CREATE INDEXについては,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」を参照してください。
インデクスの定義例(CREATE INDEXの記述例)を次に示します。
CREATE INDEX "ecmClass_FileDocDVXX"
ON "ecmClass_FileDocDV"("ecmProp_V_ecmProp_FldOiid") IN (INDEXAREA);
CREATE INDEX "ecmClass_FlowXX"
ON "ecmClass_Flow"("ecmProp_Req_dmaProp_OIID") IN (INDEXAREA);
CREATE INDEX "ecmClass_FlowXX"
ON "ecmClass_Flow"("ecmProp_Req_ecmProp_Id") IN (INDEXAREA);
インデクスの設計については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を,インデクスのチューニングについては,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。
イメージ文書をどのようにDocumentBroker Standard GUIの文書として登録するかは,DocumentBrokerの複合機連携製品のJOB定義ファイルで設定する必要があります。設定の詳細は,次のマニュアルを参照してください。
JOB定義ファイルの設定内容を次の表に示します。
表2-15 JOB定義ファイルの設定内容
項目 | 設定内容 | 説明 |
---|---|---|
versionable | - | バージョン付き文書(複数の版を持ち,版管理する文書)として登録されます。 |
docclassguidch | ecmClass_FileDocCHのGUID※1の値を設定します。 | DocumentBroker Standard GUIの,一般文書のバージョン共通情報クラスを設定します。 |
propertiesch | バージョン付き文書のバージョン共通のプロパティ情報を設定します。 | propertyタグに,名前(esysProp_Name)およびすべてのユーザのアクセス権(dbrProp_EveryonePermission)を設定します。 |
docclassguiddv | ecmClass_FileDocDVのGUID※1の値を設定します。 | DocumentBroker Standard GUIの,一般文書バージョン共通情報クラスを設定します。 |
propertiesdv | バージョン付き文書のバージョン固有のプロパティ情報を設定します。 | propertyタグに,次のプロパティ情報を設定します。
|
なお,DocumentBroker Standard GUIでは,複合機連携による文書登録機能を使用するために必要な,DocumentBrokerの複合機連携製品に設定する動作環境ファイルのサンプルを提供しています。次のフォルダに格納されている動作環境ファイルを編集して使用してください。
動作環境ファイルを次の図に示します。
図2-9 動作環境ファイル(ecmsmpl1.xml)(1/2)
図2-10 動作環境ファイル(ecmsmpl1.xml)(2/2)
リファレンスファイル文書化機能を使用する場合の設定について説明します。
なお,リファレンスファイル文書化機能を使用しない運用から使用する運用に変更する場合,DocumentBrokerサーバでリファレンスファイル管理機能を使用するためのデータベース移行が必要です。移行手順については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。
ジョブ情報を登録するための表(クラス)をメタ情報に追加します。
手順を次に示します。なお,各手順の詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」の「クラスの追加」の説明を参照してください。
ジョブ情報を登録するための表にインデクスを定義します。インデクスを定義する表と列を次の表に示します。
表2-16 インデクスを定義する表と列(リファレンスファイル文書化機能を使用する場合)
インデクスを定義する表 | インデクスを定義する列 |
---|---|
ecmClass_JobInfo | ecmProp_JobId |
HiRDBの定義系SQLのCREATE INDEXでインデクスを定義します。CREATE INDEXについては,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」を参照してください。
インデクスの定義例(CREATE INDEXの記述例)を次に示します。
CREATE INDEX "ecmClass_JobInfoXX" ON
"ecmClass_JobInfo"("ecmProp_JobId") IN (INDEXAREA);
フォルダの容量制限機能を使用する場合の設定について説明します。
フォルダの登録可能な容量および使用済み容量の情報を管理するための表(クラス)をメタ情報に追加します。
手順を次に示します。なお,各手順の詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」の「クラスの追加」の説明を参照してください。
フォルダの登録可能な容量および使用済み容量の情報を管理するための表にインデクスを定義します。インデクスを定義する表と列を次の表に示します。
表2-17 インデクスを定義する表と列(フォルダの容量制限機能を使用する場合)
インデクスを定義する表 | インデクスを定義する列 |
---|---|
ecmClass_FolderCapacity | esysProp_Name |
HiRDBの定義系SQLのCREATE INDEXでインデクスを定義します。CREATE INDEXについては,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」を参照してください。
インデクスの定義例(CREATE INDEXの記述例)を次に示します。
CREATE INDEX "ecmClass_FolderCapacityXX" ON
"ecmClass_FolderCapacity"("esysProp_Name") IN (INDEXAREA);