5.4.1 移行支援コマンドの形式

<この項の構成>
(1) コマンド形式
(2) コマンド格納フォルダ
(3) 機能
(4) コマンド引数
(5) 戻り値
(6) 注意事項

(1) コマンド形式

ecmDmImp.exe       -i 入力フォルダパス
             -o 出力フォルダパス
             -l ログファイル
             [-d 文書実体ファイルの格納先フォルダパス]
             [-u ユーザ情報マップファイル]
             [-p ユーザプロパティマップファイル]
             [-c 登録数]
             [-a 複数グループアクセス権情報ファイルパス]
             [-?]

(2) コマンド格納フォルダ

<DocumentBroker Standard GUIインストールフォルダ>¥tools

(3) 機能

Groupmax Document Managerから出力したフォルダ情報,文書情報,および複数グループアクセス権情報から,ecmRegisterFolders.batコマンド(フォルダ構成の作成コマンド),およびecmRegisterDocuments.batコマンド(文書登録コマンド)の入力ファイル(登録情報ファイル)を作成します。

(4) コマンド引数

表5-8 移行支援コマンドのコマンド引数

項番引数名説明引数値省略可否規定値
1-iISlsdocコマンドの出力結果が格納されているフォルダを指定します。フォルダ下にISlsdocコマンドの出力結果(「ISlsdoc.lsff」と「ISlsdoc.lsdf」)が存在することを確認してください。
指定を省略した場合,または不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
入力フォルダパス不可なし
2-oecmRegisterFolders.bat(フォルダ構成作成コマンド)とecmRegisterDocuments.bat(文書登録コマンド)に指定する登録情報ファイルを作成するフォルダパスを指定します。
文書の登録件数が,引数「-c」の指定値を超える場合は文書登録用の登録情報ファイルを分割して作成します。作成するファイル名は次のとおりです。なお,同じファイル名のファイルが存在する場合は,上書きされます。
  • フォルダ構成作成用の登録情報ファイル:「RegFld_1.csv」
  • 文書登録用の登録情報ファイル:「RegDoc_$n.csv」
ファイル名中の「$n」は,-cオプションの指定がない場合は「1」,-cオプションの指定がある場合は,「1」から「登録対象件数/-cオプション指定値」までの数値となります。
指定を省略した場合,または不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
出力フォルダパス不可なし
3-lログファイルのパス名を指定します。
同じファイル名のファイルが存在する場合は上書きされます。
指定を省略した場合,または不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
ログファイルのパス不可なし
4-dGroupmax Document Manager の文書実体ファイル格納フォルダと異なるパスに文書実体をコピーした場合,コピーしたフォルダパスを指定します。
パスにはローカルマシンのフォルダパスを指定してください。ネットワークフォルダのパスは指定しないでください。
同一パスにコピーした場合は,フォルダパスの省略ができます。フォルダパスには,ISdoc(UNIX版の場合はdoc)フォルダを含めて指定してください。
不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
文書実体ファイルの格納先フォルダパスなし
5-uGroupmax Document Manager のISlsdocコマンドの出力ファイルにおけるグループ名,所有者名,更新者名,およびディレクトリサーバで保持しているグループIDとグループの表示名称,ユーザIDとユーザの表示名称の対応を記載したマップファイルのパスを指定します。
マップファイルの指定に従い,グループID,グループの表示名称,所有者ID,ユーザの表示名称,更新者ID,および更新者名を登録情報ファイルに設定します。
このファイルのフォーマットについては「5.4.2 移行支援コマンドで使用するファイル」を参照してください。
指定を省略した場合,およびマップファイルに該当するグループ名,所有名,更新者名が存在しない場合は,ISlsdocコマンドが出力したグループ名,所有名,更新者名を各カラムに設定します。
マップファイルの指定時に該当するグループ名,所有名,更新者名が存在しない場合は,警告メッセージを出力し,処理を継続します。
不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
フォーマットが不正な場合(タブ区切りではない場合,エントリの指定可能サイズを超えている場合)は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
ユーザ情報マップファイルのパスなし
6-pGroupmax Document Manager のユーザ定義属性の移行情報を記載したマップファイルのパスを指定します。
マップファイルの指定に従い,登録情報ファイルにユーザプロパティのカラムを設定します。
移行可能な属性数は,10個までです。
このファイルのフォーマットについては「5.4.2 移行支援コマンドで使用するファイル」を参照してください。
指定を省略した場合,ユーザプロパティは設定しません。
不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
フォーマットが不正な場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
ユーザプロパティマップファイルのパスなし
7-cecmRegisterDocuments.batの1回の実行で登録する文書件数を指定します。
指定された登録数に応じて,文書登録用の登録情報ファイルを分割して出力します。
指定を省略した場合は,1つの登録情報ファイルに出力します。
指定可能な値の範囲は,10~1,000,000です。
不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
登録数なし
8-aISdefmgaコマンドの出力結果のファイルパスを指定します。ここで指定したファイルに従って,複数グループアクセス権を登録情報ファイルに設定します。なお,文書のアクセス権はフォルダのアクセス権と同じになります。指定を省略した場合は,複数グループアクセス権を設定しません。
不正な値を指定した場合は,エラーメッセージを出力し,処理を中断します。
引数「-u」が指定されている場合は,複数グループアクセス権情報ファイル内のユーザ,グループのマッピングを行います。
複数グループアクセス権情報ファイルパスなし
9?コマンドの使用方法を出力します。
コマンド引数の指定に誤りがある場合も,コマンド使用方法を出力します。
なしなし

(5) 戻り値

コマンドの戻り値を取得するときは,コマンドをCSCRIPTから起動してください。

コマンドの戻り値を次の表に示します。

表5-9 移行支援コマンドの戻り値

戻り値意味備考
0正常終了
4警告終了警告レベルでのエラーが発生したが,処理を継続
8以上異常終了エラー発生により,処理を中断

(凡例) -:該当しない


(6) 注意事項