5.4.2 移行支援コマンドで使用するファイル

移行支援コマンドで使用するファイルを説明します。

<この項の構成>
(1) ユーザ情報マップファイル
(2) ユーザプロパティマップファイル

(1) ユーザ情報マップファイル

ユーザ情報マップファイルのフォーマットを次に示します。

w[タブ]x…xx[タブ]y…yy[タブ]z…zz
:    :      :     :
:    :      :     :

w:ISlsdocコマンド,およびISdefmgaコマンドの出力ファイル中におけるグループ種別

グループ種別には,次のGroupmax Document Managerのグループ種別の値を指定します。

なお,DocumentBroker Standard GUIに移行する場合,組織とグループの区別がされません。「C:最上位組織」,「O:組織」,「T:Groupmax Addressのグループ」,「M:Windows NTで作成するGroupmax用グループ」,「L:ローカルグループ」は,DocumentBroker Standard GUIでは,すべてグループとなります。

x…xx:ISlsdocコマンド,およびISdefmgaコマンドの出力ファイル中におけるグループ名,所有者名,または更新者名

y…yy:ディレクトリサーバで保持しているグループID,またはユーザID

z…zz:ディレクトリサーバで保持しているユーザの表示名称

※ここでは,ユーザの表示名称だけを指定します。グループ表示名称は,DocumentBroker Standard GUIのサーバに値を持たないため,ここで指定しても無視されます。ただし,[タブ]は省略できません。

(指定例)
U[タブ]DMUSER001[タブ]STDUSR001[タブ]日立太郎
U[タブ]DMUSER002[タブ]STDUSR002[タブ]日立花子
U[タブ]DMUSER003[タブ]STDUSR003[タブ]日立次郎
L[タブ]DMGROUP001[タブ]STDGROUP001[タブ]
L[タブ]DMGROUP002[タブ]STDGROUP002[タブ]
 :         :       :
 :         :       :

(2) ユーザプロパティマップファイル

ユーザプロパティマップファイルの形式を次に示します。

x…xx[タブ]y…yy
 :     :
 :     :

x…xx:ISlsdocコマンドの出力ファイル中で,移行対象とするユーザ定義属性のカラム番号

y…yy:カラム番号に対応するユーザプロパティの情報を,次の形式で指定します。

<プロパティ型>:<プロパティ長>:<プロパティ名>

なお,上記の指定内容は,文書登録コマンドの登録情報ファイルにおけるヘッダ行の記述(ユーザプロパティの指定形式)と同じ内容を指定してください。

また,プロパティ型に2(整数型),または3(日付型)を指定している場合,プロパティ長の指定は無視し,既定値である4を出力します。

(指定例)
29   1:255:ecmProp_UserStr1
30   1:255:ecmProp_UserStr2
31   2:4:ecmProp_UserInt1
32   3:4:ecmProp_UserInt2
:     :
:     :
ユーザプロパティマップファイルに指定できるプロパティの組み合わせを,次の表に示します。

表5-11 ユーザプロパティマップファイルに指定できるプロパティの組み合わせ

Groupmax Document Manager での属性型DocumentBroker Standard GUIのプロパティ
プロパティの型プロパティ名
文字列型文字列型※1ecmProp_UserStr1
ecmProp_UserStr2
ecmProp_UserStr3
ecmProp_UserStr4
ecmProp_UserStr5
固定長文字列型文字列型※1
符号付き整数型整数型※2ecmProp_UserInt1
ecmProp_UserInt2
ecmProp_UserInt3
ecmProp_UserInt4
ecmProp_UserInt5
日時型日付型※3
オブジェクト型文字列型※1ecmProp_UserStr1
ecmProp_UserStr2
ecmProp_UserStr3
ecmProp_UserStr4
ecmProp_UserStr5
オブジェクトリスト型文字列型※1
注※1
ユーザプロパティマップファイルに指定されたプロパティ長に従い,文字列長のチェックを行います。
移行元の文字列長が長い場合は後ろの文字列をカットし,登録情報ファイルに出力します。その際,警告メッセージを出力し処理を継続します。また,文字列長のチェックは文字コードをUTF-8に変換し,UTF-8での文字列に対してチェック処理を行います。
注※2
指定可能な値の範囲は,-2147483648から2147483647までです。それ以外の値を指定している場合は,エラーメッセージを出力し処理を中断します。
注※3
時間部分は削除して,日付部分だけを設定します。指定値が日付型ではない場合は,エラーメッセージを出力して処理を中断します。