6.3.4 文書削除コマンドで使用するファイル

<この項の構成>
(1) 検索条件ファイル
(2) フォルダパスファイル

(1) 検索条件ファイル

削除対象の文書の検索条件を記述するファイルです。

(a) ファイルの形式

ファイルの形式を次に示します。

(b) 検索述語の構文規則
●論理演算子の形式
<検索条件> ::= <左括弧> <検索条件> <右括弧>
       |<述語>
       |NOT <検索条件>
       |<検索条件> OR <検索条件>
       |<検索条件> AND <検索条件>
●述語の形式
<述語> ::= <比較述語>
     |<Between述語>
     |<In述語>
     |<Like述語>
●比較述語の形式
<比較述語> ::= <値式> <比較演算子> <値式>
<比較演算子> ::= <等号演算子>
       |<不等号演算子>
       |<小なり演算子>
       |<大なり演算子>
       |<小なり等号演算子>
       |<大なり等号演算子>
●<Between述語>の形式
<Between述語> ::= <値式>
         〔 NOT 〕 BETWEEN <値式> AND <値式>

<Between述語>の評価

<Between述語>の規則

指定順序が「Between 値式2 AND 値式3」の場合に,「値式2 ≦ 値式3」である必要はありません。ただし,「値2 > 値3」の時は偽となります。

●<In述語>の形式
<In述語> ::= <値式> 〔 NOT 〕 IN <In述語値>
<In述語値> ::= <左括弧> <In項目リスト> <右括弧>
<In項目リスト> ::= <値指定> { <コンマ> <値指定> }...

<In述語>の評価

<In述語>の規則

●<Like述語>の形式
<Like述語> ::= <文字列Like述語>
<文字列Like述語> ::= <値式>
          〔 NOT 〕LIKE <パターン文字列>
          〔 ESCAPE <エスケープ文字> 〕
<パターン文字列> ::= <値指定>
<エスケープ文字> ::= <値指定>
<パターン文字列>
  • _:1文字の任意の文字を示します。
  • %:0文字以上の任意の文字数の文字列を示します。
<エスケープ文字>
<エスケープ文字>は,パターン文字列中に「_」や「%」を記述した場合に指定する文字列です。<エスケープ文字>には,任意の1文字を指定します。

<Like述語>の評価

<Like述語>の規則

(c) ファイルの記述規則
(d) 指定できる検索条件

指定できる検索条件は,属性検索条件だけです。属性検索で指定できるプロパティの種類を次の表に示します。

なお,表に示すプロパティ以外を指定した場合の動作は保証されません。また,マスタ型は指定できません。

表6-20 指定できるプロパティの種類

 分類プロパティ対応する属性列名備考
1システムプロパティ名前(文書名)esysProp_NameString
2作成日付esysProp_CreateTimeInteger32time_t型またはYYYYMMDD形式で指定します。※1
3作成者IDesysProp_CreatorString
4更新日付esysProp_ModifyTimeInteger32time_t型またはYYYYMMDD形式で指定します。※1
5更新者IDesysProp_ModifierString
6所有者名称dbuUserProp_OwnerNameString
7更新者名称dbuUserProp_ModifierNameString
8ファイル名称ecmProp_FileNameString
9ファイルサイズecmProp_FileSizeInteger32
10公開開始日ecmProp_PubDayBInteger32YYYYMMDD形式で指定します。
11公開終了日ecmProp_PubDayEInteger32YYYYMMDD形式で指定します。
12ユーザ定義プロパティユーザ属性1~5(数値)ecmProp_UserInt1

ecmProp_UserInt5
Integer32
13ユーザ属性1~5(文字列)ecmProp_UserStr1

ecmProp_UserStr5
String
14文書種別用属性1~10(数値)ecmProp_DocTypePropInt1

ecmProp_DocTypePropInt10
Integer32
15文書種別用属性1~10(文字列)ecmProp_DocTypePropStr1

ecmProp_DocTypePropStr10
String
16文書種別用属性1~5(長文字列)ecmProp_DocTypePropLongStr1

ecmProp_DocTypePropLongStr5
String

(凡例)-:該当しません。

注※1
time_t型の形式は,1970年1月1日の万国標準時00:00:00を起点とした通算経過秒数になります。YYYYMMDD形式で指定する場合,@をプロパティ名の先頭に付与してください。@がない場合は,time_t型の形式が指定されたものとして扱われます。@を付与した場合,右辺の値はYYYYMMDD形式が指定されたものと判断し,1970年からの通算秒に変換されます。なお,時刻にはYYYYMMDDの00:00:00~YYYYMMDDの23:59:59が指定されたものと仮定して変換します。
@が指定されている「作成日付(@esysProp_CreateTime)」と「更新日付(@esysProp_ModifyTime)」プロパティだけが変換対象となります。なお,「作成日付(@esysProp_CreateTime)」と「更新日付(@esysProp_ModifyTime)」は,括弧で囲んだ指定はできません。括弧で囲んで指定すると通算秒への変換が正しく処理できません。

参考
ユーザ属性の数値(整数型),数値(日付型),文字列,長文字列に,何もプロパティ値を入力していない文書を検索して削除する場合,検索条件ファイルには次のように記載します。
  • 数値(整数型)の場合:ecmProp_UserInt1 = 0
  • 数値(日付型)の場合:ecmProp_UserInt2 = 0
  • 文字列の場合:ecmProp_UserStr1 = ''
  • 長文字列の場合:ecmProp_DocTypePropLongStr1 = ''
(e) 記述例

記述例を次に示します。△は半角スペースを表します。

注※1
@esysProp_ModifyTimeまたは@esysProp_ModifyTimeを指定した場合,その後ろに指定されている比較述語(>,<,=,<>,>=,<=)の次に指定されている数値はYYYYMMDD形式と見なして変換します。

(2) フォルダパスファイル

削除対象とする文書のフォルダパスを指定するファイルです。

(a) ファイルの形式

ファイルの形式を次に示します。

(b) ファイルの記述規則
(c) 記述例

次のフォルダ以下の文書を削除対象とする場合に,フォルダパスファイルの記述例を示します。

(指定内容)
(記述例)
[図データ]