3.5 TP1アダプタの追加・定義

ここでは,TP1アダプタを追加および定義する手順を説明します。

  1. Eclipseのメニューから,[ウィンドウ]-[ビューの表示]-[その他]を選択します。
    [ビューの表示]ダイアログが表示されます。
  2. [HCSC-Definer]-[HCSCTEビュー]を選択し,[OK]ボタンをクリックします。
    ツリービューにサービス定義一覧が表示されます。
  3. ツリービューのサービス定義一覧で右クリックして「サービスアダプタ追加」を選択します。
    [サービスアダプタ定義追加]ダイアログが表示されます。[サービスアダプタ定義追加]ダイアログの画面を次の図に示します。

    図3-4 [サービスアダプタ定義追加]ダイアログ

    [図データ]

  4. サービス部品の種別のドロップダウンリストから「汎用カスタムアダプタ」を選択します。
  5. [次へ]ボタンをクリックします。
    [サービスアダプタ定義追加(汎用カスタムアダプタ)]ダイアログが表示されます。[サービスアダプタ定義追加(汎用カスタムアダプタ)]ダイアログを次の図に示します。

    図3-5 [サービスアダプタ定義追加(汎用カスタムアダプタ)]ダイアログ

    [図データ]

  6. サービス名とEARファイルを入力します。
    サービス名には,任意のサービス名を入力します。EARファイルには,「<開発環境のTP1アダプタのインストールディレクトリ>¥lib¥adptp1ejb.ear」を指定します。
  7. [終了]ボタンをクリックします。
    必要なファイルが作成され,リポジトリに保存されます。サービスアダプタ定義画面(基本)が表示されます。サービスアダプタ定義画面(基本)を次の図に示します。

    図3-6 サービスアダプタ定義画面(基本)

    [図データ]

  8. サービス部品制御情報の[サービス名]および[サービスID]を必要に応じて編集します。
  9. サービス部品制御情報の[追加]ボタンをクリックして,オペレーションを追加します。
  10. オペレーション情報の[通信モデル]のドロップダウンリストから,「同期」または「非同期」を選択します。
  11. 要求電文について,手順12.から手順23.までを実施します。
  12. 次に示す操作をします。
    標準電文のフォーマットを指定する場合
    手順13.~16.を実施して,手順17.に進みます。
    標準電文のフォーマットを指定しない場合
    手順17.に進みます。
  13. 標準電文の[使う]チェックボックスをチェックします。
  14. 標準電文の[フォーマットID]を指定します。
  15. 標準電文の[...]ボタンをクリックして,[電文フォーマット]に標準電文のフォーマットを指定します。
    指定できる電文フォーマットの形式については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の「2.6.5 XMLスキーマの適用範囲」を参照してください。
  16. 標準電文の[表示]ボタンをクリックします。
    電文フォーマットがXML形式の場合,標準電文のフォーマットが表示されます。必要に応じて指定した標準電文のフォーマットを確認してください。
  17. サービス部品電文の[フォーマットID]を指定します。
  18. サービス部品電文の[...]ボタンをクリックして,[電文フォーマット]にサービス部品電文のフォーマットを指定します。
  19. サービス部品電文の[表示]ボタンをクリックします。
    電文フォーマットがXML形式の場合,サービス部品電文のフォーマットが表示されます。必要に応じて指定したサービス部品電文のフォーマットを確認してください。
  20. 次に示す操作をします。
    標準電文の[使う]チェックボックスをチェックした場合
    手順21.~23.を実施して,手順24.に進みます。
    標準電文の[使う]チェックボックスをチェックしない場合
    手順24.に進みます。
  21. データ変換定義のファイル名を入力します。
  22. [編集]ボタンをクリックします。
    データ変換定義画面が表示されます。初めて定義する場合は,[ルート要素選択]ダイアログが表示されます。
  23. 標準電文とサービス電文の内容をマッピングします。
  24. 応答電文についても,手順12.から手順23.までを実施します。
  25. サービスアダプタ定義(詳細)タブをクリックします。
    サービスアダプタ定義(詳細)画面が表示されます。サービスアダプタ定義(詳細)画面を次の図に示します。

    図3-7 サービスアダプタ定義(詳細)画面

    [図データ]

  26. カスタムアダプタ(EJB-JARファイル)の名称を確認します。
  27. ユーティリティクラス(JARファイル)の[追加]ボタンをクリックして,次のユーティリティクラスを追加します。
    • adptp1pc.jar(プロトコルコンバータアーカイブファイル)
  28. 独自定義ファイルの[追加]ボタンをクリックして,次のファイルを追加します。
    • adptp1_config.xml(通信構成定義ファイル)
    • customadapter_properties.xml(環境定義ファイル)
  29. 定義内容を確認して,Eclipseのメニューから[ファイル]-[保管]を選択し,定義内容を保存します。

TP1アダプタを定義する場合の,サービスアダプタ定義画面(基本)での設定項目を次の表に示します。

表3-2 TP1アダプタのサービスアダプタ定義画面(基本)の設定項目

分類項目説明TP1アダプタでの設定
サービス部品制御情報TP1アダプタ新規作成時に指定したサービス部品についての情報が表示されます。
サービス名[サービスアダプタ定義追加(汎用カスタムアダプタ)]ダイアログで指定したHCSCコンポーネントの名称が表示されます。
サービスIDHCSCコンポーネントのIDが表示されます。※1
サービス種別サービス部品の種別として「汎用カスタムアダプタ」が表示されます。×
アドレスこの項目は使用しません。×
最大インスタンス数サービス部品の最大インスタンス数が表示されます。
同時に処理できる接続先システムへのRPC要求数を指定します。ここで指定する値とTP1アダプタの通信構成定義のcon_pool_num要素は同じ値を指定してください。
サービスクラス名この項目は使用しません。×
オペレーションオペレーション名が表示されます。サービス部品が持つオペレーション名をドロップダウンリストから選択します。
[追加]ボタンオペレーションを追加する画面が表示されます。
[削除]ボタンオペレーション欄で選択したオペレーションを削除します。
オペレーション情報サービス部品のオペレーションについての情報が表示されます。
オペレーション名サービス部品制御情報のオペレーション欄で選択したオペレーションの名称が表示されます。×
通信モデルサービス部品制御情報のオペレーション欄で選択したオペレーションの通信モデルを選択します。ドロップダウンリストから次に示す「同期」または「非同期」のどちらかを選択します。
  • 同期
    応答電文の情報が表示されます。
  • 非同期
    応答電文の情報は表示されません。非同期のままアダプタ定義を保存すると応答電文のすべての項目は消えます。
要求電文サービスリクエスタから送信される要求電文の情報が表示されます。
標準使う(チェックボックス)標準電文をサービス部品電文のフォーマットにデータ変換する場合にチェックします。
フォーマットIDサービスリクエスタから受け付けた標準電文のフォーマットIDを入力します。※2
電文フォーマットサービスリクエスタから受け付けた標準電文のフォーマット名を入力します。※2
[...]ボタン標準電文フォーマットのファイルを選択するダイアログが表示されます。
[表示]ボタン電文フォーマットがXML形式の場合,標準電文のフォーマットが表示されます。
サービス部品フォーマットIDサービス部品電文のフォーマット(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)IDを入力します。
電文フォーマットサービス部品電文のフォーマット(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)名を入力します。
[...]ボタンサービス部品電文のフォーマットファイル(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)を選択するダイアログが表示されます。
TP1アダプタでは,バイナリフォーマットの電文だけ使用できます。したがって,バイナリフォーマット定義ファイルを登録してください。
[表示]ボタン電文フォーマットがXML形式の場合,サービス部品電文のフォーマット(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)が表示されます。
データ変換定義標準電文からサービス部品電文へデータ変換するための定義ファイル名を入力します。※2
[編集]ボタンデータ変換定義画面が表示されます。データ変換定義欄で設定した定義ファイルの内容を編集できます。初めて定義する場合は,[ルート要素選択]ダイアログが表示されます。
[削除]ボタン[編集]ボタンで設定したデータ変換定義を削除します。
応答電文サービス部品から送信される応答電文の情報が表示されます。オペレーション情報の通信モデル欄で,「同期」を選択した場合だけ,設定できます。
標準使う(チェックボックス)サービス部品電文を標準電文のフォーマットにデータ変換する場合にチェックします。
フォーマットIDサービス部品から受け付けた標準電文のフォーマットIDを入力します。※3
電文フォーマットサービス部品から受け付けた標準電文のフォーマット名を入力します。※3
[...]ボタン標準電文フォーマットを選択するダイアログが表示されます。
[表示]ボタン電文フォーマットがXML形式の場合,標準電文フォーマットが表示されます。
サービス部品フォーマットIDサービス部品の電文フォーマット(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)IDを入力します。
電文フォーマットサービス部品の電文フォーマット(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)名を入力します。
[...]ボタンサービス部品電文のフォーマットファイル(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)を選択するダイアログが表示されます。
TP1アダプタでは,バイナリフォーマットの電文だけ使用できます。したがって,バイナリフォーマット定義ファイルを登録してください。
[表示]ボタン電文フォーマットがXML形式の場合,サービス部品電文のフォーマット(TP1アダプタ用の電文フォーマット定義ファイル)が表示されます。
データ変換定義サービス部品電文から標準電文へデータ変換するための定義ファイル名を入力します。※3
[編集]ボタンデータ変換定義画面が表示されます。データ変換定義欄で設定した定義ファイルの内容を編集できます。初めて定義する場合は,[ルート要素選択]ダイアログが表示されます。
[削除]ボタン[編集]ボタンで設定したデータ変換定義を削除します。
フォルト電文サービス部品のフォルト電文についての情報が表示されます。
[追加]ボタンフォルト名を追加する画面が表示されます。
[削除]ボタン[編集]ボタンで設定したフォルト名を削除します。
フォルト名サービス部品のフォルト名が表示されます。
電文フォーマットサービス部品のフォルト電文フォーマット名が表示されます。
[...]ボタンフォルト電文フォーマットを指定するダイアログが表示されます。
フォルト電文を規定する電文フォーマットのXMLスキーマファイル(adptp1_faultfmt.xsd)を指定してください。
[表示]ボタンフォルト電文フォーマットが表示されます。
(凡例)
◎:必ず設定します。
○:任意で設定します。
△:場合によっては必ず設定します。
×:表示されている内容を確認します。
-:該当しません。
注※1
TP1アダプタでは,サービスIDを基にトレースの出力パスが決められます。このため,サービスIDを編集する場合は,一度作成したことのあるTP1アダプタのサービスIDと同じサービスIDは指定しないでください。なお,サービスIDの大文字と小文字は区別されません。同じサービスIDを指定した場合は,トレースが過去に作成したトレース情報に出力されるため,障害発生時の原因究明が困難になる場合があります。
注※2
要求電文の[使う](チェックボックス)にチェックした場合,必ず設定します。
注※3
応答電文の[使う](チェックボックス)にチェックした場合,必ず設定します。

TP1アダプタを定義する場合の,サービスアダプタ定義(詳細)画面での設定項目を次の表に示します。

表3-3 TP1アダプタのサービスアダプタ定義(詳細)画面の設定項目

分類項目説明TP1アダプタでの設定
カスタムアダプタ制御情報カスタムアダプタ(EJB-JARファイル)TP1アダプタ新規作成時に指定したサービス部品についての情報が表示されます。×
ユーティリティクラス(JARファイル)TP1アダプタのEJB-JARファイルの名称が表示されます。
[追加]ボタンユーティリティクラスを追加するダイアログが表示されます。TP1アダプタでは,次のユーティリティクラスを追加します。
  • adptp1pc.jar(プロトコルコンバータアーカイブファイル)
[削除]ボタンユーティリティクラス欄で選択したファイルを削除します。
独自定義ファイルTP1アダプタの環境定義ファイル,およびTP1アダプタの通信構成定義ファイルの名称が表示されます。
[追加]ボタン独自定義ファイルを追加するダイアログが表示されます。
TP1アダプタでは,次の独自定義ファイルを追加します。
  • 通信構成定義ファイル
  • 環境定義ファイル
[削除]ボタン独自定義ファイル欄で選択したファイルを削除します。
(凡例)
◎:必ず設定します。
×:表示されている内容を確認します。
-:該当しません。

参考
作成したTP1アダプタは,検証,編集,および削除できます。詳細は,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の「5. アダプタの定義」を参照してください。