3.8 実行環境プロパティファイルの作成

ここでは,実行環境プロパティファイルについて説明します。

<この節の構成>
(1) ファイルの作成手順
(2) 定義方法
(3) プロパティの説明

(1) ファイルの作成手順

実行環境プロパティファイルは,サンプルファイルを利用して作成します。サンプルファイルの格納先を次に示します。

<TP1アダプタのインストールディレクトリ>¥config¥templates¥adptp1.properties

実行環境プロパティファイルの作成手順を次に示します。

  1. サンプルファイルをコピーして,次のディレクトリに格納します。

    <TP1アダプタのインストールディレクトリ>¥config

  2. サンプルファイルの名称を<アダプタ名>.propertiesに変更します。
  3. 定義内容を編集して保存します。

実行環境プロパティファイルは,TP1アダプタを開始する際に実行環境に反映されます。実行環境プロパティファイルの内容を変更する場合は,TP1アダプタを停止してから作業を行います。TP1アダプタを再開始すると,変更内容が実行環境に反映されます。

(2) 定義方法

実行環境プロパティファイルは,TP1アダプタが実行環境で動作するときのTP1/Client/J環境定義ファイルを定義します。

実行環境プロパティは,Javaのプロパティファイル形式で指定します。定義ファイルの入力形式を次に示します。

<キー名称> = <値>

キー名称
定義するキー名称を指定します。キー名称は固定です。変更しないでください。
ユーザが任意の値を指定します。

実行環境プロパティファイルの内容を次に示します。

tp1client.config=TP1/Client/J環境定義ファイルのパス
[buffer.keep={ true | false }

指定方法
  • 同一のキーが存在する場合は後述のキーの値が反映されます。これは,java.util.Propertiesクラスの仕様です。
  • 区切り文字である「=」はスペースまたはタブで代替できます。
  • 「#」および「!」で始まる行はコメントとみなされます。
  • プロパティファイルに全角文字などを記述した場合は,Unicodeに変換してください。Unicodeへの変換には,Cosminexus付属のJDKコマンドnative2asciiを実行します。

(3) プロパティの説明

実行環境プロパティファイルの各プロパティについて説明します。

tp1client.config=TP1/Client/J環境定義ファイルのパス ~<文字列>
TP1/Client/J環境定義ファイルのパスを記述します。パスのディレクトリ区切りは「¥」ではなく,「¥¥」を使用してください。
buffer.keep={ true | false } ~<<true>>
送受信バッファ生成のオプションを指定します。
  • true
    TP1アダプタ起動時に送受信バッファを生成・保持します。
  • false
    RPC通信時に送受信バッファを生成・解放します。
上記以外を指定した場合,警告メッセージ(KDEE12021-W)が出力されtrue指定時の動作となります。また,buffer.keepプロパティ自体を記述していない場合は,警告メッセージは出力されないでtrue指定時の動作となります。
注意
パスを指定する場合の注意事項
  • 相対パス,親ディレクトリ表現(「..¥」「../」),およびカレントディレクトリ表現(「.¥」「./」)を含むパスは指定しないでください。
  • UNIXの場合,シンボリックリンクを含むパスは指定しないでください。
  • Windowsの場合,UNC形式,NTFSのストリーム名,および予約デバイス名を含むパスは指定しないでください。また,パスの大文字と小文字は区別されません。