2.2 時間監視

TP1アダプタから接続先システムへ問い合わせを送信してから,応答を受信するまでの経過時間を監視します。経過時間を監視することで,接続先システム上のアプリケーションがループ,停止,または回線障害になった場合に,サービスリクエスタが無限待ちになることを防止します。

TP1アダプタで適用する監視時間の値は,通信処理の状況や接続形態によって異なります。通信処理が開始中または停止中の場合と運用中の場合に分けて説明します。

指定した監視時間内に接続先システムからの応答がない場合,TP1アダプタからHCSCサーバへエラー情報または例外を通知します。

<この節の構成>
(1) 通信処理が開始中および停止中の場合
(2) 通信処理が運用中の場合

(1) 通信処理が開始中および停止中の場合

TP1/Client/J環境定義ファイルで指定する最大応答待ち時間の値(dcwatchtimオペランドの指定値)を監視時間の値として適用します。通信処理の状況によって,監視時間の値は,次の表に示すとおりに適用されます。

表2-1 通信処理の開始中および停止中に監視時間として適用される値

通信処理接続形態
通信状況コネクション状況リモートAPI接続通常RPC接続
常設コネクション非常設コネクション
オートコネクト非オートコネクト
開始中コネクション確立
コネクション解放
停止中コネクション解放
(凡例)
○:時間監視できます。
-:時間監視できません。
注※
通信障害が発生した場合に適用されます。

(2) 通信処理が運用中の場合

TP1アダプタの通信構成定義ファイルで指定したサービス要求のオペレーションに対する時間監視値(watch_time要素で指定)を監視時間の値として適用します。通信処理の状況によって,監視時間の値は,次の表に示すとおりに適用されます。

表2-2 通信処理の運用中に監視時間に適用される値

通信処理接続形態
通信状況コネクション状況リモートAPI接続通常RPC接続
常設コネクション非常設コネクション
オートコネクト非オートコネクト
運用中コネクション確立
RPC通信
コネクション解放
(凡例)
○:時間監視できます。
-:時間監視できません。
注※
通信障害が発生した場合に適用されます。