12.4.1 スマートエージェント用インタフェースの指定

シングルホームホストでインタフェース情報を指定する必要はありません。

マルチホームホストでスマートエージェントに使用させたい各インタフェースのインタフェース情報を,localaddrファイルに指定できます。localaddrファイルの別々の行に,各インタフェースの情報(ホストのIPアドレス,サブネットマスク,およびブロードキャストアドレス)を指定します。デフォルトでは,Borland Enterprise Server VisiBrokerはVBROKER_ADMディレクトリのlocaladdrファイルを探索します。このファイルをポイントするようにOSAGENT_LOCAL_FILE環境変数を設定することによって,この位置を変更できます。このファイルの「#」で始まる行は,コメントとみなされて無視されます。コードサンプル12-4に,前述のマルチホームホストのlocaladdrファイルの内容を示します。

コードサンプル12-4 サンプルのlocaladdrファイルの内容

#entries of format <address> <subnet_mask> <broadcast address>
199.10.9.5 255.255.255.0 199.10.9.255
101.10.2.6 255.255.255.0 101.10.2.255

<この項の構成>
(1) UNIX
(2) Windows

(1) UNIX

スマートエージェントは,UNIXを実行するマルチホームホストで自動的に自身を構成できますが,localaddrファイルを使用して,ホストに含まれているインタフェースを明示的に指定できます。次のコマンドを使用して,UNIXホストの使用できるすべてのインタフェース値を表示できます。コマンドの詳細は各OSのマニュアルを参照してください。

SolarisまたはAIX

prompt> ifconfig -a

このコマンドによる出力は,次のようになります。

lo0: flags=849<UP,LOOPBACK,RUNNING,MULTICAST> mtu 8232
     inet 127.0.0.1 netmask ff000000
le0: flags=863
        <UP,BROADCAST,NOTRAILERS,RUNNING,MULTICAST> mtu 1500
    inet 199.10.9.5 netmask ffffff00 broadcast 199.10.9.255
le1: flags=863
        <UP,BROADCAST,NOTRAILERS,RUNNING,MULTICAST> mtu 1500
    inet 101.10.2.6 netmask ffffff00 broadcast 101.10.2.255

HP-UX
lanscanコマンドで出力されるネットワークインタフェース名を指定して,ifconfigコマンドを実行します。

(2) Windows

Windowsを実行するホストの場合,スマートエージェントが自動的に自身を構成できないため,マルチホームホストではlocaladdrファイルを使用する必要があります。ネットワーク制御パネルでTCP/IPプロトコルプロパティにアクセスすることによって,このファイルの適切な値を取得できます。ホストがWindowsを実行している場合,ipconfigコマンドが必要な値を提供します。このコマンドは次のように実行してください。

prompt> ipconfig

このコマンドによる出力は,次のようになります。

Ethernet adapter El59x1:
     IP Address..........:199.10.9.5
     Subnet Mask ........:255.255.255.0
     Default Gateway ....:199.10.9.1

Ethernet adapter Elnk32:
     IP Address.........:101.10.2.6
     Subnet Mask .......:255.255.255.0
     Default Gateway ...:101.10.2.1