16.2.1 irepを使用したIRの生成

IRを生成し,その内容を表示するには,irepプログラムを使用します。irepプログラムを使用するための構文は次のとおりです。

構文

irep <driverOptions> <otherOptions> IRepName [file.idl]

表16-1に,irepでIRを生成するための構文を示します。

表16-1 irepでIRを生成するための構文

構文説明
IRepNameIRのインスタンス名を指定します。クライアントは,この名前を指定することによって,このIRのインスタンスにバインドできます。
file.idlirepが,自分の生成したIRにロードするIDLファイルを指定します。irepは終了時にIRの内容をこのファイルに格納します。ファイルを指定しなければ,irepは空のIRを生成します。

表16-2に,irepのオプションの定義を示します。

表16-2 irepのオプション

オプション説明
ドライバオプション-J<java option>JavaVMにオプションを直接渡します。
-VBJversionVisiBrokerのバージョンを出力します。
-VBJdebugVisiBrokerのデバッグ情報を出力します。
-VBJclasspathクラスパスを指定します。これはCLASSPATH環境変数の指定より優先されます。
-VBJprop <name>[=<value>]名前・値のペアをJavaVMに渡します。
-VBJjavavm <jvmpath>JavaVMパスを指定します。
-VBJaddJar <jarfile>JavaVMを実行する前に,CLASSPATHにjarfileを追加します。
そのほかのオプション-D, -define foo[=bar]プリプロセサマクロ(任意で値も指定できる)を定義します。
-I, -include <dir>#includeサーチ用に追加ディレクトリを指定します。
-P, -no_line_directivesプリプロセサから#lineディレクティブを発しません。デフォルトはオフです。
-H, -list_includes見つかった#includedファイル名をそのまま表示します。デフォルトはオフです。
-C, -retain_comments前処理された出力にコメントを保持します。デフォルトはオフです。
-U, -undefine fooプリプロセサマクロの定義を削除します。
-[no_]idl_strictIDLソースを厳密にOMG標準解釈させます。デフォルトはオフです。
-[no_]warn_unrecognized_pragmas#pragmaが認識されない場合に警告します。デフォルトはオンです。
-[no_]back_compat_mappingVisiBroker 3.x対応のマッピングを使用します。
-h, -help, -usage, -?ヘルプを出力します。
-versionソフトウェアバージョン番号を表示します。
-install <service name>NTサービスとしてインストールします。
-remove <service name>このNTサービスを取り外します。

次の例は,TestIRというIRをBank.idlというファイルから生成する方法を示しています。

irep TestIR Bank.idl