ここでは,「2.1 仮想化システムの構成」の構成例に示す仮想化システムで使用する各マシンについて説明します。なお,各マシンにインストールする製品については,「2.3.2 仮想化システムの前提条件」を参照してください。
仮想サーバマネージャを配置したマシンを仮想サーバ運用管理ホストといいます。仮想サーバ運用管理ホストは,仮想マシン上にも配置できます。仮想化システムでは,仮想サーバマネージャを操作して,管理ユニット内の各仮想サーバに対して運用・管理を指示します。
仮想サーバマネージャでは,VMware vCenter Serverに登録されている管理対象マシンを運用管理するため,VMware vCenter Serverの利用が前提となります。VMware vCenter Serverをインストールしたマシンをハイパーバイザ管理ホストといいます。ハイパーバイザ管理ホストは,仮想マシン上にも配置できます。
マスタ仮想サーバを作成したり,アプリケーションサーバの構築に使用するイメージを管理したりするマシンを仮想サーバイメージ管理ホストといいます。管理するイメージは,仮想サーバマネージャによって,仮想サーバ上にアプリケーションサーバを構築するために使用されます。仮想サーバイメージ管理ホストは,VMware vCenter Serverへの登録が必要ですが,仮想サーバマネージャの管理対象には含まれません。
アプリケーションサーバを構築した仮想サーバを配置したマシンを管理対象マシンといいます。管理対象マシンは,VMware vCenter Serverと管理対象マシン情報ファイルへの登録が必要で,仮想サーバマネージャの管理対象に含まれます。
管理対象マシン上で動作する仮想サーバは,仮想サーバマネージャが管理する管理ユニットに属し,管理ユニット単位に構築,起動,停止などを実行できます。
JP1製品を配置したマシンをJP1運用管理ホストといいます。JP1と連携する場合に必要です。JP1運用管理ホストは,仮想マシン上にも配置できます。
ロードバランシング機能を持つ製品を配置するマシンを負荷分散機といいます。仮想化システムでは,負荷分散機は,管理対象マシン上の仮想サーバを監視します。また,仮想化システムの場合,システム間での負荷分散機の共有や,負荷分散機の冗長化はできません。負荷分散機の詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の負荷分散機に関する説明を参照してください。
Webブラウザを配置し,仮想サーバ運用管理ホストにアクセスするマシンを操作端末といいます。VMware vSphere Clientの画面から仮想化システムの環境を設定したり,仮想サーバマネージャGUIから仮想サーバの稼働状況を表示したり,管理ユニット単位に仮想サーバを一括起動したりできます。また,JP1と連携している場合には,JP1によって実行されるさまざまな監視状況なども表示できます。
仮想サーバイメージ管理ホスト,管理対象マシンなどの複数のマシンから共有できる,iSCSI接続,Fibre Channel接続などによるストレージを共有ディスクといいます。
データベースが構築されているマシンをデータベースサーバマシンといいます。
仮想化システムでは,DB Connectorを利用して接続できるデータベースのうち,HiRDB,Oracle,およびSQL Server(Windowsの場合)が使用できます。DB Connectorでのデータベース接続については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」のDB Connectorによる接続の概要に関する説明を参照してください。