3.5.4 システムの運用に関する前提条件

システムの運用に関する前提条件を次に示します。

●使用するアプリケーションに関する前提条件

管理ユニットの作成,更新時にアプリケーションサーバの定義とともに,アプリケーションを用意します。

アプリケーションは,ユーザがWebブラウザから利用するオンライン業務や,ほかのシステムから利用されるWebサービスなどが利用できます。業務の運用は,24時間(常時)稼働するものを前提とし,定期的または不定期のメンテナンス時間が確保できるものとします。

●負荷分散機の運用に関する前提条件

負荷分散機は使用しません。

●仮想サーバの起動と停止に関する前提条件

仮想サーバの起動と停止は,仮想サーバマネージャGUIを使用して実施します。

●障害監視に関する前提条件

仮想サーバマネージャによる障害監視を実施します。システム運用者は,仮想サーバの稼働状況を仮想サーバマネージャGUIで確認します。

また,VMware vCenter Serverでは,仮想サーバの稼働状況を監視できます。

●負荷監視に関する前提条件

負荷監視は実施しません。

●バックアップとアーカイブに関する前提条件

システム運用者は,各仮想サーバ上で動作するアプリケーション,アプリケーションサーバなどで必要な環境については,バックアップを実施しません。また,各仮想サーバのイメージについては,VMwareの機能を使用して複製し,バックアップを取得します。バックアップは任意のタイミングで実施し,VMwareで参照できるほかの領域に格納します。

仮想サーバの停止時には,アプリケーションサーバのログが収集され,仮想サーバ運用管理ホストのローカルディスクに保存されます。なお,アプリケーションのユーザログは収集しません。

●システムの障害に関する前提条件

システム運用者は,仮想サーバ,仮想サーバ上のアプリケーションサーバ,および管理対象マシンで障害が発生した場合,復旧作業を実施します。ネットワークやデータベースで障害が発生した場合は,それぞれのドキュメントを参照して対応してください。

仮想サーバで障害が発生した場合
予備の管理対象マシンを起動して,業務を続行します。2台以上の管理対象マシンで障害が発生した場合は,予備の管理対象マシンを起動して,起動できる範囲の業務を続行し,起動できない業務は停止します。
アプリケーションサーバで障害が発生した場合
運用管理エージェントは障害を検知するとManagement Serverに通知します。Management Serverはトラブルシューティング用の資料を収集したあと,J2EEサーバなどのサーバを自動再起動してアプリケーションサーバを回復します。自動再起動による回復に失敗した場合は,原因を究明して対策したあとに再起動します。
管理対象マシンで障害が発生した場合
予備の管理対象マシンを起動して,業務を続行します。2台以上の管理対象マシンで障害が発生した場合は,予備の管理対象マシンを起動して,起動できる範囲の業務を続行し,起動できない業務は停止します。