システムの運用に関する前提条件を次に示します。
プロジェクトごとに共通のアプリケーションと,利用者がテストで使用するアプリケーションがあります。プロジェクトごとに共通のアプリケーションは,システム運用者が管理します。テストで使用するアプリケーションは,利用者が管理します。
アプリケーションは,ユーザがWebブラウザから利用するオンライン業務や,ほかのシステムから利用されるWebサービスなどが利用できます。利用者自身の操作によってアプリケーションの利用を開始・停止します。
負荷分散機は使用しません。
システム運用者は,利用者の申請によって,次の手順で仮想サーバを起動・停止します。
障害監視は,JP1/IMを使用して実施します。仮想サーバマネージャによる障害監視は使用しません。システム運用者は,JP1/IMに通知された障害の内容をJP1/IMのビューアーで確認します。JP1/IMには,JP1/BaseがJP1イベントとして処理する,仮想サーバマネージャおよび仮想サーバ上のアプリケーションサーバの障害が通知されます。
なお,障害情報には,管理対象マシン,ネットワーク,ハイパーバイザ,および仮想サーバが識別できる情報を付与します。
利用者でも,JP1/IMによる障害監視を利用できます。アプリケーションの障害監視をJP1/IMを利用して実施する場合は,仮想サーバで個別に設定して利用します。
また,VMware vCenter Serverでは,仮想サーバの稼働状況を監視できます。
負荷監視は実施しません。
システム運用者は,各仮想サーバ上で動作するアプリケーション,アプリケーションサーバなどで必要な環境については,バックアップを実施しません。仮想サーバの環境は,利用者が必要な情報についてバックアップを実施します。
仮想サーバの停止時には,アプリケーションサーバのログが収集され,仮想サーバ運用管理ホストのローカルディスクに保存されます。収集されたログは,一定期間保存したあと,システム運用者が消去します。なお,アプリケーションのユーザログは収集しません。
ハードウェア,ハイパーバイザ,仮想マシン上のOSなどで障害が発生して,仮想マシンが使用できない状態になった場合,システム運用者は,利用者へのサービスを一時停止し,任意の管理対象マシン上の新たな仮想サーバを利用者に割り当てます。新たに割り当てる仮想サーバの環境はすべてリセットされた状態となります。
また,仮想サーバ上のOS,アプリケーションサーバ,アプリケーションなどで障害が発生して,仮想サーバが利用できない状態になった場合,システム運用者は,利用者へのサービスを一時停止し,OS,プログラム,アプリケーションのパッチなどを適用したあと,任意の管理対象マシン上の新たな仮想サーバを利用者に割り当てます。新たに割り当てる仮想サーバの環境はすべてリセットされた状態となります。