システムの運用に関する前提条件を次に示します。
アプリケーションサーバの定義およびアプリケーションは,Management Serverの運用管理ポータルなどを使用して設定します。
アプリケーションは,ユーザがWebブラウザから利用するオンライン業務や,バッチ業務の延長で利用されるWebサービスなどが利用できます。業務の運用は,24時間(常時)稼働するものや,ピーク時間帯にサーバ数を増加させたいもの,またはバッチ処理として決められた時間にだけ起動するものなどを組み合わせることができます。
負荷分散機の機能を使用して,仮想サーバの起動または停止にあわせて設定をします。
仮想サーバの起動と停止は,JP1/AJS3のジョブスケジュールで運用します。仮想サーバは,構築時に最大数をデプロイし,スケールアウトとスケールインで起動したり停止したりします。
障害監視は,JP1/IMを使用して実施します。仮想サーバマネージャによる障害監視は使用しません。システム運用者は,JP1/IMに通知された障害の内容をJP1/IMのビューアーで確認します。JP1/IMには,JP1/BaseがJP1イベントとして処理する,仮想サーバマネージャおよび仮想サーバ上のアプリケーションサーバの障害が通知されます。
なお,障害情報には,管理対象マシン,ネットワーク,ハイパーバイザ,および仮想サーバが識別できる情報を付与します。この識別情報は構築時に決定したものを一貫して使用し,起動,停止や,管理ユニットの更新などによって変更しません。
また,VMware vCenter Serverでは,仮想サーバの稼働状況を監視できます。
負荷監視は,JP1/PFMを使用して実施します。システム運用者は,JP1/PFMで収集された負荷情報を基に,週次でレポートを作成し,システム管理者およびアプリケーション開発者に提供します。JP1/PFMには,JP1/PFM - Agentが検知した,仮想サーバ上のアプリケーションサーバの負荷情報が収集されます。
なお,負荷情報には,管理対象マシン,ネットワーク,ハイパーバイザ,仮想サーバ,およびアプリケーションが識別できる情報を付与します。この識別情報は,構築時に決定したものを一貫して使用し,起動,停止や,管理ユニットの更新などによって変更しません。
システム運用者は,仮想サーバ上のアプリケーション,アプリケーションサーバなどが必要とする範囲については,ファイルコピーなどを使用してバックアップを取得します。バックアップの取得方法,および取得先は任意です。また,各仮想サーバのイメージについては,VMwareの機能を使用して複製し,バックアップを取得します。バックアップは任意のタイミングで実施し,同一のストレージ装置のほかの領域に格納します。
次のログは,仮想サーバごとに定期的に収集して保管します。アーカイブは任意の方法で実施します。
なお,仮想サーバマネージャを使用した,仮想サーバの停止時に,アプリケーションサーバのログを収集する機能は使用しません。
システム運用者は,仮想サーバ,仮想サーバ上のアプリケーションサーバ,および管理対象マシンで障害が発生した場合,復旧作業を実施します。ネットワークやデータベースで障害が発生した場合は,それぞれのドキュメントを参照して対処してください。