8.2.3 パターン3の復旧方法

パターン3の業務A(予備あり)は,2台の稼働している仮想サーバに対して1台の予備の仮想サーバを配置する構成です。このため,業務A(管理ユニット「unit_a」)をほかの業務よりも優先して回復します。復旧手順を次に示します。

  1. 障害が発生した管理対象マシンで稼働していた仮想サーバに,業務A(予備あり)の仮想サーバが含まれているかどうかを調べます。
    ここでは,管理対象マシン「hv1」で障害が発生したとします。コマンドの実行例を次に示します。
    vmx_list_virtualserver_status -hv hv1
    業務A(予備あり)の仮想サーバが含まれている場合は,手順2.に進んでください。
    業務A(予備あり)の仮想サーバが含まれていない場合は,手順4.に進んでください。
  2. 仮想サーバの状況を確認し,業務A(予備あり)の障害になった仮想サーバの代わりに稼働させる予備の仮想サーバがある管理対象マシンを調べます。
    コマンドの実行例を次に示します。
    vmx_list_virtualserver_status -unit unit_a
  3. 予備の仮想サーバを稼働させます。
    ここでは,管理対象マシン「hv5」にある予備の仮想サーバを稼働させることとします。コマンドの実行例を次に示します。
    vmx_scaleout_unit -unit unit_a -hv hv5
  4. 障害が発生した管理対象マシンを予備のマシンに置き換えます。
  5. 予備のマシンで,障害が発生した管理対象マシンに構築時に実施したハイパーバイザのインストールおよび設定をします。
  6. VMware vCenter Serverを使用して,業務B~D(予備なし)の障害前に稼働していた仮想サーバを予備のマシンで稼働させます。
    業務用データストアは,予備のマシンのハイパーバイザから障害前と同様に参照できます。
  7. 仮想サーバ上で仮想サーバ起動時ユーザスクリプトを実行します。
    管理ユニット作成時または更新時に指定した仮想サーバ起動時ユーザスクリプトファイルを仮想サーバに転送し,処理を実行します。
  8. 仮想サーバ上で運用管理エージェントとManagement Serverを起動します。
    運用管理エージェントとManagement Serverの起動方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」のシステムの起動と停止の設定に関する説明を参照してください。
  9. 仮想サーバ上でcmx_start_targetコマンドを使用して,Webシステムを一括起動します。
    cmx_start_targetコマンドを使用した一括起動の方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」のすべてのサービスユニットの一括起動と一括停止に関する説明を参照してください。