6.4 アプリケーションサーバ情報ディレクトリへの定義ファイルの配置

アプリケーションサーバを定義する各ファイルを作成したあと,アプリケーションとともにアプリケーションサーバ情報ディレクトリに配置します。ここで説明する作業は,すべてのシステム構成パターンで実施します。

仮想化システムで動作できるアプリケーションは,J2EEアプリケーションです。ここで説明するJ2EEアプリケーションは作成済みであることを前提としています。また,cosminexus.xmlがあるアプリケーションであることを前提としています。J2EEアプリケーションは,アプリケーション開発時に作成しておいてください。アプリケーションの作成については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド」を参照してください。

アプリケーションサーバ情報ディレクトリは,仮想サーバ運用管理ホストの任意の場所に作成します。このファイルのパスは管理ユニット作成時に指定します。図6-1に示す構成に従って,必要なアプリケーションや定義ファイルを配置します。

各定義ファイルのアプリケーションサーバ情報ディレクトリへの配置手順を次に示します。

  1. 6.2.2(5) 定義ファイルの取得」で取得した定義ファイルのテンプレートを配置します。
  2. 6.3 アプリケーションサーバで使用する定義ファイルの作成」で作成した定義ファイルを上書きまたは配置します。
  3. アプリケーションのEARファイルとcosminexus.xmlを配置します。

アプリケーションサーバ情報ディレクトリの構成を次の図に示します。

図6-1 アプリケーションサーバ情報ディレクトリの構成

<アプリケーションサーバ情報ディレクトリ>
 ├vmx
 │└virtualserver.properties
 ├app
 │ ├<app名1>.ear
 │ :
 │ └<app名n>.ear
 └config
   └Cosminexus
      ├<app名1>
      │ └META-INF
      │   └cosminexus.xml
      :
      ├<app名n>
      │ └META-INF
      │   └cosminexus.xml
      ├CC
      │ └admin
      │   └usrconf
      │     ├usrconf.bat
      │     ├usrconf
      │     └usrconf.properties
      ├manager
      │ └config
      │   ├adminagent.properties
      │   ├cmxclient.properties
      │   ├manager.cfg
      │   ├mngsvrutilcl.properties
      │   ├mserver.properties
      │   ├lb.properties
      │   ├vmxlog.conf
      │   └AdminAgentrc
      ├WebFront.xml
      ├DB_Connector_for_Oracle.xml
      ├DB_Connector_for_HiRDB_Type4.xml
      ├DB_Connector_for_SQLServer2005.xml
      ├rasetup.properties
      └version.properties

(凡例)
app名:アプリケーション名
注※
使用するデータベースに対応するファイルを指定します。

アプリケーションサーバ情報ディレクトリを構成する各ファイルの詳細を次の表に示します。

表6-17 アプリケーションサーバ情報ディレクトリを構成する各ファイルの詳細

ディレクトリまたはファイル設定の要否説明
vmxvirtualserver.properties必須仮想サーバ構築用プロパティファイルです。
このファイルがない場合は,管理ユニット作成時にエラーメッセージを出力して,異常終了します。
app<app名>.ear任意アプリケーションファイルです。アプリケーションの数分配置します。
config※1Cosminexus<app名>META-INFcosminexus.xml任意Cosminexusアプリケーション属性ファイルです。アプリケーションごとに必ず配置します。
CCadminusrconfusrconf.bat※2必須サーバ管理コマンド用オプション定義ファイルです。Windowsの場合に指定するファイルです。
usrconf※2必須サーバ管理コマンド用オプション定義ファイルです。Linuxの場合に指定するファイルです。
usrconf.properties※2必須J2EEサーバ用ユーザプロパティファイルです。
managerconfigadminagent.properties※2必須運用管理エージェントプロパティファイルです。
cmxclient.properties※2必須クライアント共通設定プロパティファイルです。
manager.cfg※2必須Manager設定ファイルです。
mngsvrutilcl.properties※2必須mngsvrutilコマンドのクライアント側共通定義ファイルです。
mserver.properties※2必須Management Server環境設定ファイルです。
lb.properties※2任意負荷分散機定義プロパティファイルです。負荷分散機を使用する場合に必要なファイルです。
vmxlog.conf※2任意仮想サーバのアプリケーションサーバログ収集対象設定ファイルです。仮想サーバ停止時のログを収集する場合には必ず指定します。このファイルがない場合は,仮想サーバ停止時のログは収集されません。
AdminAgentrc※2必須運用管理エージェント自動起動用設定ファイルです。Linuxの場合に指定するファイルです。
WebFront.xml必須簡易構築定義ファイルです。
このファイルがない場合は,管理ユニット作成時にエラーメッセージを出力して,異常終了します。
DB_Connector_for_Oracle.xml必須DB ConnectorのConnector属性ファイルです。データベース(Oracle,HiRDB,SQL Server)を使用する場合に必要なファイルです。
データベースを使用する場合は,対応するデータベースのファイルを指定します。これらのファイルを複数指定した場合は,管理ユニット作成時にエラーメッセージを出力して,異常終了します。
DB_Connector_for_HiRDB_Type4.xml
DB_Connector_for_SQLServer2005.xml
rasetup.properties必須Component Container管理者およびManagement Server管理グループを設定するファイルです。Linuxの場合に指定するファイルです。このファイルは必ず指定します。
Linuxの場合に,このファイルがないときは,管理ユニット作成時にエラーメッセージを出力して,異常終了します。
なお,Windowsの場合にこのファイルが指定されても無視されます。
version.properties必須インタフェースバージョン定義ファイルです。
(凡例)
app名:アプリケーション名
各ファイルの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」またはマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」を参照してください。
注※1
configディレクトリ以下に指定するファイルが使用する文字エンコーディングや改行コードは,マスタ仮想サーバのアプリケーションサーバで使用できる必要があります。マスタ仮想サーバにインストールしたApplication Server Enterpriseからファイルをコピーする場合や,ファイルを編集する場合には,注意してください。
注※2
CCディレクトリ,およびmanagerディレクトリ内のファイルは,マスタ仮想サーバにインストールしたApplication Server Enterpriseからコピーして配置し,必要に応じてファイルの内容を変更してください。