7.5.1 仮想サーバのスケールアウト
運用を開始したら,管理対象マシンの性能レポートを参照します。日々の性能レポートから業務に対してトラフィックが増加し,サーバの追加が必要と判断した場合には,システムのサイジングをし直して,必要な仮想サーバをデプロイして起動する仮想サーバの台数を増やします。これをスケールアウトといいます。
ここでは,業務A(管理ユニット「unit_a」)について,システムのサイジングをし直した結果,2台の仮想サーバが必要になったと仮定して,スケールアウトの手順を説明します。ここで説明する作業は,仮想サーバ運用管理ホストで実施します。
- <この項の構成>
- (1) 管理ユニットへの仮想サーバの追加
- (2) 仮想サーバの起動
(1) 管理ユニットへの仮想サーバの追加
管理ユニットに適用されている運用ルールを変更して,管理ユニットに仮想サーバを追加します。手順を次に示します。
- vmx_export_ruleコマンドを使用して,管理ユニット「unit_a」で使用している管理ユニット運用ルールを取得します。
コマンド実行時には,-unitオプションに管理ユニット名を,-oオプションに取得する管理ユニット運用ルールのファイルを格納するパスを指定してください。
ここでは,管理ユニット運用ルールのファイルを格納するパスを「C:¥work¥rule_a.properties」とします。コマンドの実行例を次に示します。
vmx_export_rule -unit unit_a -o C:¥work¥rule_a.properties |
- 取得した管理ユニット運用ルールを編集します。
管理ユニット運用ルールのファイルに次の内容を反映します。
- 各管理対象マシンにデプロイする仮想サーバを1台増やし,2台にする
unit.rule.deploy.numプロパティの値を「2」にします。
- 一括起動する仮想サーバ数を2台増やし,6台にする
unit.rule.start.numプロパティの値を「6」にします。
編集後のプロパティを次に示します。
unit.rule.deploy.num=2 unit.rule.start.num=6 |
- vmx_update_unitコマンドを使用して,管理ユニット「unit_a」の情報を更新します。
コマンド実行時には,-unitオプションに管理ユニット名を,-ruleオプションに手順2.で編集した管理ユニット運用ルールのファイルのパスを指定してください。
ここでは,管理ユニット運用ルールのファイルのパスを手順1.で取得したパスと同じとします。コマンドの実行例を次に示します。
vmx_update_unit -unit unit_a -rule C:¥work¥rule_a.properties |
- vmx_deploy_unitコマンドを使用して,仮想サーバをデプロイします。
コマンド実行時には,-unitオプションに管理ユニット名を指定してください。
コマンドの実行例を次に示します。
vmx_deploy_unit -unit unit_a |
(2) 仮想サーバの起動
vmx_start_unitコマンドを使用して,2台の仮想サーバを起動します。
コマンド実行時には,-unitオプションに起動する仮想サーバが属する管理ユニット名を指定してください。
コマンドの実行例を次に示します。
vmx_start_unit -unit unit_a |