6.2.2 Application Server Enterpriseのインストールと初期設定

ここでは,Application Server Enterpriseのインストールと初期設定について説明します。

<この項の構成>
(1) Application Server Enterpriseのインストール
(2) サーバ通信エージェントの初期設定
(3) サーバ通信エージェントの自動起動の設定(ゲストOSがLinuxの場合)
(4) JDBCドライバの配置
(5) 定義ファイルの取得

(1) Application Server Enterpriseのインストール

仮想マシンのゲストOSに,Application Server Enterpriseをインストールします。インストールできるApplication Server Enterpriseについては,「2.3.2(3) 仮想サーバイメージ管理ホストの前提条件」を参照してください。また,Application Server Enterpriseのインストール方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」のインストール方法,および環境変数の設定に関する説明を参照してください。

(2) サーバ通信エージェントの初期設定

sinaviagent.propertiesで,仮想サーバマネージャからサーバ通信エージェントへの接続を許可する設定をします。サーバ通信エージェントの詳細については,サーバ通信エージェントのドキュメントを参照してください。

sinaviagent.propertiesの格納場所を次に示します。

Windowsの場合
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥sinagent¥config
Linuxの場合
/opt/Cosminexus/sinagent/config

sinaviagent.propertiesで必要な設定例を次に示します。

●パターン1,パターン2またはパターン3の場合

sinaviagent.permitted.hosts=192.168.2.3

sinaviagent.permitted.hostsプロパティには,仮想サーバマネージャの管理LANのIPアドレスを指定します。

●パターン4の場合

sinaviagent.permitted.hosts=192.168.1.3

sinaviagent.permitted.hostsプロパティには,仮想サーバマネージャの管理LANのIPアドレスを指定します。

(3) サーバ通信エージェントの自動起動の設定(ゲストOSがLinuxの場合)

サーバ通信エージェントをゲストOSと同時に起動するようにします。ゲストOSがLinuxの場合,自動起動するためにはあらかじめ設定が必要です。ゲストOSがWindowsの場合は設定しないでください。自動起動の設定は,snactlコマンドに引数「setauto」を指定して実行します。サーバ通信エージェントの詳細については,サーバ通信エージェントのドキュメントを参照してください。

snactlコマンドの実行例を次に示します。

# /opt/Cosminexus/sinagent/bin/snactl setauto

(4) JDBCドライバの配置

業務からデータベースにアクセスするため,JDBCドライバ(JARファイル)をマスタ仮想サーバに配置します。OracleのJDBCドライバを配置する例を次に示します。

(例)
  • ゲストOSがWindowsの場合
    C:¥work¥ojdbc5.jar
  • ゲストOSがLinuxの場合
    /work/ojdbc5.jar

ここで配置したJDBCドライバは,簡易構築定義ファイルで指定します。簡易構築定義ファイルの作成例については,「6.3.2(2) 簡易構築定義ファイルの作成例」を参照してください。

(5) 定義ファイルの取得

仮想サーバ運用管理ホストで使用する定義ファイル,およびデータベースと接続するDB Connectorを定義するConnector属性ファイルを,マスタ仮想サーバからコピーして取得します。ここでコピーする定義ファイルは,「6.3 アプリケーションサーバで使用する定義ファイルの作成」で定義ファイルを作成する時に,テンプレートとして使用します。

次の表に示すマスタ仮想サーバの定義ファイルを,仮想サーバ運用管理ホストの任意のディレクトリにコピーします。

仮想サーバ運用管理ホストにコピーする定義ファイルを次の表に示します。

表6-13 仮想サーバ運用管理ホストにコピーする定義ファイル

マスタ仮想サーバのゲストOSコピー元のディレクトリ
(マスタ仮想サーバ)
仮想サーバ運用管理ホストにコピーする定義ファイル
Windows<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CC¥admin¥usrconfusrconf.bat
usrconf.properties
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CC¥manager¥configadminagent.properties
cmxclient.properties
manager.cfg
mngsvrutilcl.properties
mserver.properties
lb.properties
vmxlog.conf
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CC¥admin¥templates
  • DBConnector_HiRDB_Type4_CP_cfg.xml※1
  • DBConnector_Oracle_CP_cfg.xml※2
  • DBConnector_SQLServer_CP_cfg.xml※3
Linux/opt/Cosminexus/CC/admin/usrconfusrconf
usrconf.properties
/opt/Cosminexus/CC/manager/configadminagent.properties
cmxclient.properties
manager.cfg
mngsvrutilcl.properties
mserver.properties
lb.properties
vmxlog.conf
AdminAgentrc
/opt/Cosminexus/CC/admin/templates
  • DBConnector_HiRDB_Type4_CP_cfg.xml※1
  • DBConnector_Oracle_CP_cfg.xml※2
  • DBConnector_SQLServer_CP_cfg.xml※3
注※1
使用するデータベースがHiRDBの場合にコピーします。
注※2
使用するデータベースがOracleの場合にコピーします。
注※3
使用するデータベースがSQL Serverの場合にコピーします。