仮想化システムでのアプリケーションサーバの構築,運用を支援するためのプロセスを仮想サーバマネージャといいます。仮想サーバマネージャでは,仮想マシン上にアプリケーションサーバを構築したり,一括起動や一括停止などの運用をしたりします。仮想サーバマネージャでは,仮想サーバを管理ユニットという単位で管理します。仮想サーバマネージャは,アプリケーションサーバの設定情報を管理ユニットとして作成し,その作成した情報を1台または複数の仮想サーバにデプロイして,アプリケーションサーバを構築します。
仮想サーバマネージャの管理ユニットによるシステム構築の例を次の図に示します。
図2-2 仮想サーバマネージャの管理ユニットによるシステム構築の例
この図では,管理ユニット1からAP1のアプリケーションが動作する仮想マシン1Aと仮想マシン2Aを構築しています。また,管理ユニット2からAP2のアプリケーションが動作する仮想マシン2Bと仮想マシン3Aを構築しています。管理ユニットを使用すると,アプリケーション単位にアプリケーションサーバを構築できるので,仮想サーバの構築を意識する必要がありません。
仮想サーバマネージャでは,それぞれの管理ユニットをバージョン管理できます。管理できるバージョンは,最大で二つです。管理ユニットのバージョン番号は,仮想サーバマネージャが自動的に設定します。